エクリプス(機動戦士ガンダムSEED編 )
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第32話 正義の名のもとに(後編)
Side キラ・ヤマト
アークエンジェルがオーブのオノゴロに入港する。
カガリ
「うっ…」
カガリがそれを見て走り出す。
カガリ
「ハァハァハァ…キラ!」
キラ
「あ!」
カガリ
「はぁっ!」
カガリはキラに飛びついた。
キラ
「カガリ…うわ…」
カガリ
「このバカァ!」
カガリはキラの胸を叩く。
キラ
「ぅぅ…」
カガリ
「お前…お前…ぅぅ…何処へ行っていたんだ!このやろう!ぅぅ…」
キラ
「ごめん。」
カガリ
「ほんとに…戻ってきたんだな?」
キラ
「あぁ、ただいま。」
カガリ
「ぁぁ…」
Sideout
Side マリュー・ラミアス
マリュー
「私どもの身勝手なお願い、受け入れて下さって、ありがとうございます。」
ウズミ
「ことがこと故、クルーの方々には、またしばらく不自由を強いるが、それはご了解いただきたい。
ともあれ、ゆっくりと休むことは出来よう。」
マリュー
「ありがとうございます。」
ウズミ
「地球軍本部壊滅の報から、再び世界は大きく動こうとしている。
一休みされたら、その辺りのこともお話しよう。
見て聞き、それからゆっくりと考えられるがよかろう。貴殿等の着ているその軍服の意味もな。」
マリュー
「ぁ…」
Sideout
Side キラ・ヤマト
キラ
「そっか、アスランに会ったんだ。」
カガリ
「コウキを探しに行って見つけたの、あいつだったんだ。
滅茶苦茶落ち込んでたぞ、あいつ。もしもコウキでなく、キラならもっと後悔していただろう。」
キラ
「あの時の映像は見たよ。コウキさんが彼の仲間を殺したように映っていた。
きっと僕も同じ立場なら…。どうしようもなかった、きっとアスランも。」
カガリ
「小さい頃からの友達だったんだろ?」
キラ
「アスランは昔から凄くしっかりしててさ、僕はいつも助けてもらってた。」
カガリ
「なんで…その…そんな奴と戦ってまで、地球軍の味方をしようとなんて思ったんだ?」
キラ
「え?」
カガリ
「いや、だってさ、お前コーディネイターなんだし、そんな…友達と戦ってまでなんて、なんでだよ。」
キラ
「僕がやんなくちゃ、みんな死んじゃうと思った…コウキさんの真の実力を知らなかったし、僕もコーディネイターだし。」
カガリ
「え?」
キラ
「ほんとは…ほんとのほんとは、僕がアスランを殺したり、
アスランが僕を殺したりするなんてこと、ないと思ってたのかも知れない。
ストライクのいや、コウキさんの姿が僕とだぶって見えた…。」
Sideout
Side マリュー・ラミアス
ウズミ・ナラ・アスハ
「サイクロプス?しかし、いくら敵の情報の漏洩があったとて、その様な策、常軌を逸しているとしか思えん。」
光輝
「ですが、アラスカは確かにそれで、ザフト攻撃軍の8割の戦力を奪おうとしていました。
立案者に都合がいい犠牲の上に…。」
キサカ
「机の上の冷たい計算ですが。」
光輝
「いえ、人としては計算してはいけないモノです。」
ウズミ
「それでこれか。」
ウズミは録画映像を再生した。
大西洋連邦大統領アーヴィング (?予想です)
「守備隊は最後の一兵まで勇敢に戦った!
我々はこのジョシュア崩壊の日を、大いなる悲しみと共に歴史に刻まなければならない。
が、我等は決して屈しない。
我々が生きる平和な大地を、安全な空を奪う権利は、一体コーディネイターのどこにあるというのか!
この犠牲は大きい。が、我々はそれを乗り越え、立ち向かわなければならない!
地球の安全と平和、そして未来を守る為に、今こそ力を結集させ、思い上がったコーディネイター等と戦うのだ!」
フラガ
「解っちゃいるけど堪らんね。」
光輝
「正確な情報を流したのに黙殺ですね。
カウンターでリークを仕掛けており、最速で飛び火を誘発させています。
マスメディアは規制しているようですが、個人サイトではこの話題で持ち切りです。
大西洋連邦もネット民の力を知らないし、政府のサーバーがハッキングされているのも分からないでしょう。
それで外交筋はどうですか?」
ウズミ
「大西洋連邦は、中立の立場を執る国々へも、一層強い圧力を掛けてきておる。
連合軍として参戦せぬ場合は、敵対国と見なす、とまでな。無論、我がオーブも例外ではない。」
カガリ
「奴等はオーブの力が欲しいのさ。」
ウズミ
「御存知のことと思うが、我が国はコーディネイターを拒否しない。
オーブの理念と法を守る者ならば、誰でも入国、居住を許可する数少ない国だ。
遺伝子操作の是非の問題ではない。
ただコーディネイターだから、ナチュラルだからとお互いを見る。
そんな思想こそが、一層の軋轢を生むと考えるからだ。
カガリがナチュラルなのも、キラ君がコーディネイターなのも、
当の自分にはどうすることもできぬ、ただの事実でしかなかろう。」
キラ
「そうですね。」
ウズミ
「なのに、コーディネイター全てを、ただ悪として敵として攻撃させようとするような
大西洋連邦のやり方に、私は同調することは出来ん。
一体、誰と誰が、なんの為に戦っているのだ。」
フラガ
「しかし、仰ることは解りますが…失礼ですが、それはただの、理想論に過ぎないのではありませんか?
それが理想とは思っていても、やはりコーディネイターはナチュラルを見下すし、
ナチュラルはコーディネイターを妬みます。それが現実です。」
ウズミ
「解っておる。無論我が国とて、全てが上手くいっているわけではない。
が、だからと諦めては、やがて我等は、本当にお互いを滅ぼし合うしかなくなるぞ。
そうなってから悔やんだとて、既に遅い。
それとも!それが世界と言うのならば、黙って従うか?
どの道を選ぶも君達の自由だ。その軍服を裏切れぬと言うなら手も尽くそう。
君等は、若く力もある。見極められよ。真に望む未来をな。まだ時間はあろう。」
キラ
「ウズミ様は、どう思ってらっしゃるんですか?」
ウズミ
「ただ剣を飾っておける状況ではなくなった。そう思っておる。」
光輝
「心理学者としての意見を聴いて下さい。
妬みは良い感情です。
もしも妬みがないと、人はよくなろうとするモチベーションが生まれない、
向上心が湧いてこないのです。
七つの大罪は『暴食』、『色欲』、『強欲』、『憤怒』、『怠惰』、『傲慢』、『嫉妬』です。
妬みは、自分が持ってないけど欲しいと思うものがあるときに、それを持っている人を羨ましいと思う感情。だけど嫉妬は自分が持っているものを奪われそうで取られたくないという感情です。妬みは誰にでもあります。
マハトマ・ガンディー氏は1925年10月22日に雑誌にて、『七つの社会的罪』として次の七つを指摘しました。
・理念なき政治
・労働なき富
・良心なき快楽
・人格なき学識
・道徳なき商業
・人間性なき科学
・献身なき信仰
今の世界の縮図が見えてきませんか?
オーブも例外ではありません。サハク家、セイラン家はどうですか?
私はウズミ・ナラ・アスハ殿がオーブを治めている間は大丈夫だと考えています。
しかし、歴史は非情なものです。
個人個人は大丈夫でも集団と化した人々は罪を犯してきました。
…
人間の社会には思想の潮流が二つあります。
生命以上の価値が存在する、という説と、生命に優るものはない、という説です。
人は戦いを始めるとき前者を口実にし、戦いをやめるとき後者を理由にする。
(銀英伝ヤン・ウェンリーより)
先程の大西洋連邦のスピーチを思い出して下さい。
内容そのものが大義であり、戦争の口実です。」
フラガ
「それでお前は具体的方策があるのか?」
光輝
「理念なき政治は、政治がパワーゲームになるときに、大義のためには何をしても構わないと言う口実で政治力や軍事力を行使します。そして一部の権力者が政治的・経済的な力を背景にして主導権を握ろうとして理念を見失うことです。
そこでオーブのような理念を憲法に明記して、憲法改定には有権者の半数以上の同意が必要とします。
但し政権交代時には一定期間は有権者の3分の2以上、憲法改定の一定期間後に再投票を必要とします。
勿論、緊急事態の例外措置には考慮する必要があります。
また国民の訴えで裁判を行える仕組みが必要でしょう。
軍備力にはミスリルのような、民間軍事プロバイダーを用意し、政軍分離を実現させて行きます。
既存の国は完全に分離するのに、時間が掛かるでしょうし、民間軍事プロバイダーの足枷も必要でしょう。」
フラガ
「チィ、用意してあったか。」
カガリ
「労働なき富は?」
光輝
「労働なき富は、生産に与しない、貢献のない富を得る事です。
これは金融制度の見直しが必要ですが、エクリプス社が貢献出来ます。
エクリプス社は本社を持ちません、支社間が相互に監視し利益は労働者に還元します。
株の保有も60%が労働者に配分されます。残り40%はエクリプスの支社間で保有します。
これにより一部の資産家へお金の流れを規制し、政府と癒着を防ぎます。」
カガリ
「をー凄いな、お前。」
キサカ
「カガリ様!」
カガリ
「すまない、それでコウキ、良心なき快楽は?」
光輝
「はい、良心なき快楽は、社会通念上の価値観照らし合わせ、善悪を考えずに喜びを求める事です。
これは価値観が含まれていますので、法律や教育が必要となります。
エクリプスの学校では、授業料を取らずに広く多くの人々に教育を提供します。」
ナタル
「え!無償、財源はどうするの?」
光輝
「エクリプス大学や付随する研究機関の特許収入の一部を当てます。
ミスリルの持つ技術の内、軍事に関しない技術をエクリプス大学に寄贈します。
当面はVR機の収入で充分でしょう。特許出願しないので、収入の一部を振り分け出来ます。
ロボット技術やAI技術などもあります。これを小出しに出していきます。
大きな技術革新は遺伝子操作で体験したように、社会的混乱を招きます。
そこは心理学者の私が、社会的影響を考えてAIに指示してあります。
これらの技術はミスリルの機密レベルを高く設定しており、不用意に流出しません。」
マリュー
「凄いのね。」
カガリ
「それでそれで、人格なき学識は?」
光輝
「人格なき学識は、今の社会は複雑で、技術も多岐に渡っています。
その為に人は専門性を強いられています。
ここに集まっている皆さんは学習システムを利用していますが、
機密レベル以外にも学習の制限が掛かっている事をご存知でしょう。
一定以上の学識を持っていなければ、先に進めません。
時には専門分野と違う、学習が必要です。
これは一部の学識が独り歩きをする事が無いようにしています。
同様の措置をエクリプスの学校の教育プログラムで提供しています。
無知による事故や犯罪などの失敗を社会的に整える必要があります。
また政府による情報操作が問題になります。
コーディネイター全てを、ただ悪として片付けてはいけません。
エクリプス放送局も重要になります。
政府による情報規制などで縛られない、客観的な放送を行う事により、
国民へ真実を知らしめなければいけません。」
ナタル
「そんな事まで考えていたの。」
フラガ
「へぇー、凄いじゃないか。」
ウズミ
「わしは先に聞いていたから、知っているが。
カガリ、よく聞いておくのだぞ。
これは未来を担うお前達へのコウキ殿からの指針だぞ。」
カガリ
「はい、お父様。」
コウキ
「後先考えずに、突っ走るカガリの性格は今は非常に良いと思うよ。
国民や其処に生活する人の心情を理解しようと努力している結果だ。
君には素晴らしいお父様がいる。その後ろ姿をよく見て置く事だ。
キサカさんのような良きアドバイザーもいる。キラ君もいる。
そしてプラントではアスランと知り合えた。
オーブが落ち着いたら、ラクス・クライン嬢も紹介するよ。
君には学習システムがある。今は偉大な父親に劣等感を持っているようだが、
ウズミ・ナラ・アスハ殿が何を見て、何を考えて、決断したのか。
AIシステムが補佐をやってくれる。君は若いんだ、焦らずにゆっくりと時間を掛けるんだ。
大事な事は父に憧れるのではなく、自分らしさを大切にするんだ。」
カガリ
「はい、私らしく…。」
ずっとさがしてた、こんなEMOTION♪~
(挿入歌:機動戦艦ナデシコ、私らしく)
光輝
(なんか変な電波が…)
キラ
(僕にも聞こえた…)
フラガ
(息抜きしてるんじゃない)
光輝
「道徳なき商業は、経済の語源として経世済民があります。
エクリプス社は広く薄くをモットーにしています。
利益追求をするのでなく、経済を通して民を救う事、
一つのパイを取り合うのではなくパイ自体を大きくしていきます。
競合する他社は蹴落とすのでなく、時には資本参加をし、健全な企業へと再生していく予定です。
軍事部門へはモルゲンレーテに協力しているL.A.I社も進出します。
これは大量破壊兵器を開発している他社への牽制と弱体化が狙いです。
過去の歴史にあるように、政府と軍産複合体が癒着して、戦争した経緯があります。
ムルタ・アズラエルの様に財閥と権力が結び付くとロクな事がありません。」
フラガ
「ブルーコスモスか…。」
光輝
「言わずもがなですね。
人間性なき科学は核兵器やNジャマー、コーディネイターなどがあります。
遺伝子操作は遺伝病などへ役立つ場合もありますが。
人間の欲望のまま追求した結果、社会に混乱を招きました。」
キラ
「以前コウキさんが言っていた手順ですね。」
光輝
「そう手順。
最初に病気などの、遺伝子治療から入れば問題なかった。
人をコーディネートしようと考えたから、混乱や嫉妬が起きた。
だから、コーディネイターを憎み、ナチュラルを蔑む。
ジョージ・グレンは言った、調整者・コーディネイターと。
自分ことを思い上がっているんだ。
調整者ならんとすれば、人を見下したりしてはいけない。」
カガリ
「あっ思い出した。
アフリカ脱出して紅海に出た時の話だ。」
光輝
「人の価値観は歴史によっても変わる。
段階を踏んでいれば見方も変わっていただろう。
その為にエクリプス大学では、特許収入を研究資金に配分する。
企業中心の特許制度でなく、大学の研究室でどんどん特許出していく。
大学で研究内容や社会的影響を審査して、政府主導によらない形の研究制度を確立する。
学習システムも混乱を招く。
VR機を先に発売したのは混乱を防ぐ目的もある。
最初は高級なゲーム機から徐々にコンテンツを増やしていく。
そして技術が追いついたと判断したら世に出すつもりだ。
ただ何年、何十年も先の事だろう。
アイザック・アシモフと言うSF作家を知っているかな。
架空の未来を推測しその時の人の心情・価値観を表現している。
…
前世紀の西暦の作家でロボット3原則を考えた人だ。
・第一条
ロボットは人間に危害を加えてはならない。
また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
・第二条
ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。
ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
・第三条
ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。
(われはロボットより)
これにはパラドックスが含まれていて、後で第零法則を追加され第一条の人間を人類に
置き換えているんだ。
これは、政治家や科学者などにも当てはまる内容だね。
『政治家や科学者などは人類に危害を加えてはならない。
また、その危険を看過することによって、人類に危害を及ぼしてはならない。』
…
この作家はファウンデーションシリーズも書いていて
人類の未来を数学的手法で予測する『心理歴史学』により、
銀河帝国の崩壊とその後の数万年に及ぶ暗黒時代の到来を予測し、
如何に暗黒時代を短縮するかをテーマにしている。
私が集団心理学と歴史を学んだ切っ掛けになっている。
…
残念ながら、私は数年先までしか予想が出来ないが、
それでもバラツキが大きいんだ。蛇足だったね。」
カガリ
「へえー…。」
キラ
「何となくミスリルがやろうとしている事が…分かる気がします。」
ウズミ
「面白い話だ。」
「「ええ。」」
光輝
「最後が、献身なき信仰だ。
重要なのは信仰の形式ではなくて、真の信仰とは何かを考えることなんだ。
ブルーコスモスのやっている事もこれに近いね。
コーディネイターが悪と言うが、何をもって悪とするのか、
考えを放棄せずに議論をチャンとするべきだ。
人と人は諍いを起こす。
その時に大切なのは、自分の意見を主張するばかりでなく、
相手の話を聞くことが大切なんだ。
人の価値観なんて、生まれて来てから異なっているんだ。
赤ちゃんには価値観なんてない。育ってきた環境や教育によって変わるもんだ。
その事を教え、報道が真実を伝えなければならない。
政府や権力者の言う事をただ鵜呑みにしてはならない。
戦争はプロパガンダよって、いつの時代も無くならない。
人類は歴史から何も学んでいない。残念ながら…。」
「「ハァ…」」
光輝
「これからが大事な話だ。
大西洋連邦は必ず、オーブを攻めて来る。」
カガリ
「そんなー…。」
光輝
「一番の目標はマスドライバー施設だ。
これはプラントがアラスカ本部を攻撃した時から確定事項となっていた。
ミスリルがやったのは、アラスカとパナマでの死傷者を出さない事。
これは重要な事でこの戦争による禍根を少なくし、次の世代へ戦争の連鎖をなくすことが狙いだ。
どうしても一世代は掛かる。
それと大西洋連邦に時間的猶予を与えない事が狙いだ。
時間的猶予を与えるとモビルスーツの生産が軌道に乗り、
パイロットが経験を積んでしまう。
カガリ、安心しろミスリルが付いている。
今ならオーブの国民に死傷者を出さずに勝てる。
そしてこの暗黒な時代を短く、被害を少なくしてみせる。
カガリの子供たち時代には、笑って暮らせるよ。
ミスリルの存在理由だ。
今を生きている人々から未来の子供たちへそんな夢をを一緒に作っていこう。
いいな、カガリ。」
カガリ
「コウキ…ゥぅ…」
カガリはコウキに抱きついて泣いている。
コウキは子供をあやすように頭を撫でている。
Sideout
Side キラ・ヤマト
フラガ
「お前は一人でも戦う気か?」
キラ
「出来ることと、望むことをするだけです。
このままじゃ嫌だし、僕自身、それで済むと思ってないから。」
カガリ
「キラ!エリカ・シモンズが来て欲しいってさ。なんか見せたいものがあるって。」
エリカ・シモンズ
「戻られたのなら、お返しした方がいいと思って。」
キラ
「あっ!」
エリカ・シモンズ
「回収の際に貴方のOSを載せてあるけど、その、今度は別のパイロットが乗るのかなぁと思ったもんだから。」
フラガ
「例のナチュラル用の?」
エリカ・シモンズ
「ええ。」
カガリ
「私が乗る!」
キラ、マリュー
「ぇ?」
カガリ
「あ、もちろんそっちがいいんならの話だけど。」
フラガ
「いいや、駄目だ。」
マリュー
「ぇ?」
カガリ
「なんで!」
フラガ
「俺が乗る。」
カガリ
「えー!」
マリュー
「少佐!」
フラガ
「じゃぁないんじゃない、もう…?マリューさん。」
マリュー
「ぁぁ…」
光輝
「因みに、ストライクだけじゃなくて、デュエルとバスターとブリッツ、後アークエンジェルもミスリル仕様に改修中ですけど…」
ナタル
「誰も聞いてませんね…。」
ルリ・ホシノ(星野 ルリ)
「バカばっか。」
ナタル
「誰?」
光輝
「ルリ・ホシノ、愛称はルリルリ。アークエンジェルの新しいオペレーター。」
ナタル
「キャー、可愛い!」
ナタルはルリを抱きしめている。
光輝
(あんたこそ誰?)
キラ
「いきなり僕と模擬戦は、いくらなんでも早すぎると思いますけど?」
フラガ
「うるせー、生意気言うんじゃないよ!いくぞ!」
光輝
(学習システムの方が早いと思うけど…)
Sideout
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