サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜
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ヒカリ:「どういう意味なんですか?」
カツラ:「ふむ、、、。
この2人に、説明してもいいかの?」
女性:「、、、」
スッ(座)
ジョーイらしき女性が再び座ると、
カツラは説明をした。
カツラ:「この人はのっ、、、
15年前、マサラタウンに建設される予定だった
ポケモンセンターに派遣されるはずの、
ポケモン看護学校の生徒だったんじゃ」
ヒカリ:「えっ、、、」
サトシ:「マサラタウンに
派遣されるはずだった?」
ヒロシ:「、、、」
疑問だらけのサトシ達を他所に、
カツラは説明を続けようとした。
カツラ:「、、、彼女はのっ、、」
その時、、、
女性:「いいわっ、、、私が話します」
サトシ:「!」
ヒカリ:「!」
ヒロシ:「、、、」
カツラの説明を遮るように、
ジョーイらしき女性は口を開いた。
女性:「、、、今この人から
説明があった通り、あたしは当時、
マサラタウンに建設予定だった
ポケモンセンターに派遣されるはずの、
ポケモン看護学校の生徒だった。
、、、15年前のあの事件(ポケモン消滅事件)が
起きる前まではね」
サトシ:「、、、」
女性:「貴方達も多分ご存知だと思うけど、
姉さん達(当時の全ジョーイ)はみんな優秀で、
各地のポケモンセンターに勤めるジョーイ。
家系だとか仕来りとかに関係なく、
1人ひとりがあたしの憧れで、
物心がついた時から姉さん達みたいに
ポケモンを慈しみ、
傷ついたポケモン達に手を差し伸べる
”立派なジョーイになる事”が、あたしの夢だった」
ヒカリ:「立派なジョーイに、、、」
女性:「あたしが目指した最初で最後の夢、
、、、でも、その夢までの道程は
決して他人に誇れるような物では無かったわ」
ヒカリ:「えっ、、、」
サトシ:「どう意味ですか?」
女性:「、、、あたしは、
、、ジョーイの家系で最も勉強も出来ない、
才能もない、いわゆる”落ちこぼれ”だったの」
サトシ:「落ちこぼれ?」
女性:「えぇ、、、。あたしは、
姉さん達みたいに知識をインプットする
才能も、器用な手先でポケモンを
看護する技術もない、ジョーイの家系で
最も出来の悪い、落ちこぼれだった」
ヒロシ:「、、、」
女性:「ポケモン看護学校に
入学してからの日々は壮絶な日々だったわ。
出来が悪い分、筆記試験も実技も
いつも最下位で、寝る間も惜しんで
休む暇もないまま勉強づくしの毎日、、」
サトシ:「、、、」
女性:「その結果、何度も落第を繰り返して
私はやっとの思いで資格を手に入れた。
そして勤務先も決まって、やっと
私の努力が報われたと思った。、、、でも、
そんな矢先に、あの事件は起きた」
サトシ:「、、ポケモン消滅事件、、」
女性:「えぇっ、、、。あれは卒業間近で
マサラタウンのポケモンセンターが
建設途中だった時の事、、、」
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