エクリプス(機動戦士ガンダムSEED編 )
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第14話 果てし無き時の中で(後編)
Side マリュー・ラミアス
皆がタンクベットから置きだした。
「「うーん、スッキリした。」」
光輝
「みんな、おはよう。」
マリュー
「コウキさん、おはよう。」
光輝
「きっちり、3時間だ。熟睡できただろ。」
皆が頷いている。
光輝
「食堂に行こう。食事が取れる。
ミスリルとエクリプス社の食事だ。戦闘食ではない。」
マリュー
「ありがとう。でもコウキさんは寝ていないのでは?」
光輝
「私は1週間ぐらい、寝なくても大丈夫だ。
疲れは、魔法で取れる。
それに監視と地形の把握して置きたかったからな。」
マリュー
「魔法って便利よね。」
皆も頷く。
光輝
「技術と一緒だ。利便性はあるが、戦争にも利用出来る。
だから易々と教えられない。」
皆が食堂へ入った。
百人ほどが食べられる食堂だ。
壁一面には幾つもの機械が並べてある。
「「…」」
マリュー
「ここも魔法で、作ったの。」
光輝
「あぁ。ここには人手がないから。」
光輝は一つの機械の前に立った。
光輝
「この機械は自動調理・配膳機だ。
地球の一般的なメニューも網羅している。
食べたい物を言えば出て来る。
後でエクリプスの食事を学習システムでロードすればいいよ。
メニューのレシピ公開してあるので、アークエンジェルに
私経由でダウンロード出来るよ、但し私がアークエンジェルに乗っている前提だ。
それより使い方を説明する。
『エクリプス風の朝食、あっさりめで量は多めに後はお任せで。』
この様に適当で構わない。
具体的なメニューを言って『〇〇風』で、
と言えばその地域特性にしてくれる。
ほら出てきた。」
光輝はトレイを取り出した。
トレイの上には出来立ての食事が乗っていた。
「具体的に言えばそれに近くなるよ。
それぞれ試してみて、先にテーブル待っているから。」
そう言うとトレイを持って、近くのテーブルへ歩いていった。
各々が光輝に倣ってメニューを注文する。
そして、皆が席に着いた。
光輝
「それでは、食事を始めよう。
頂きます。」
マリュー
「頂きます。って何?」
光輝
「日本の風習だよ。
食材となった動植物の命を『いただい』て、自分の命を養わせてもらう、
その感謝を意味している。食材を作った人、調理をしてくれた人への感謝を表している。」
マリュー
「良い風習だわ。」
皆も同様に頷いた。
光輝
「それぞれ地域で風習は異なる。信じている神へ祈る人もいる。
大事なのは強制せず、多くの人の価値観を受け入れる事だ。
それより冷えてしまうよ。食事を始めよう。」
一斉に食べ始めた。
「「旨い!」」
「「美味しわね!」」
「「ガツガツ。」」
光輝
「みんな!慌てないで。
サイーブとカガリには保温容器とアイテムボックスをあげるからみんなの分を持って帰るといい。」
サイーブ
「ありがてぇ!」
フラガ
「うがっお.れに.は!」
光輝
「ムー!食べながら話すな!
アイテムボックスはミスリルの隊員かエクリプス社の上級職員しか配布しない。
それにアークエンジェルは暫くここに滞在する。
娯楽施設も作って置いたからそれで満足しろ。
サイーブとカガリはエクリプス社を手伝って貰う予定だ。
食事が終わったら会議を始めるからな。」
食事が終わって会議室に移動する。
光輝
「飲み物はドリンクサーバーから好きな物を選んでくれ、
朝が明ける前に会議を終わらせる。」
皆が飲み物を選んで席に着いた。
光輝
「それでは会議を始める。正面のモニターを見てくれ。当面の作戦はこうだ。
・・・
」
光輝は作戦の概要を説明する。
カガリ
「酷過ぎる!」
マリュー
「そうでしょう。
私も初めて聞いた時、そう思った。」
光輝
「人は殺さないが、現地の人々ことを考えてくれ。
戦って亡くなった人がいる。
レジスタンスで戦って、死んだ人の仲間や家族はどう思っている。
サイーブ達にはこの作戦の映像を街の人達へ配ってもらう。
この映像をみれば、少しは怒りや恨み、溜飲を下げることが出来る。
この作戦によって時間を稼ぐ。
その間に現地の人々に希望を見せなければならない。
これから長い話をする。
飲み物のお替りをしておいてくれ。」
それぞれがお替りした。
光輝
「全員、学習システムを被ってくれ時間が惜しい。
それを使って会議をする。」
全員が学習システムを被る。
光輝
「全員準備できたな。」
光輝は映像を流しながら話し始めた。
光輝
「コズミック・イラ70…。『血のバレンタイ』の悲劇によって、地球、プラント間の
緊張は、一気に本格的武力衝突へと発展した…
誰もが疑わなかった、数で勝る地球軍の勝利…。が、当初の予測は大きく裏切られ、
戦局は疲弊したまま、一年がたとうとしていた…
…
そしてザフト軍がヘリオポリスを攻撃した。」
ヘリオポリスが攻撃された映像を光輝のナレーションで流した。
そこにはストライクやアークエンジェルも映っていた。
これらはミスリルで記録していたものである。
光輝
「これから流す映像はミスリルの諜報員がプラントで入手・撮影した、
プラントの様子も含めて編集したものだ。」
アイリーン・カナーバ
「私は反対だ。核に核を持って応ずれば、いづれ全てが滅びることになる!」
議員A
「しかし!奴等は既に!」
アイリーン・カナーバ
「核のみを封じればいいことであろう!ニュートロンジャマーはそのための抑止兵器のはず!」
タッド・エルスマン
「しかしあれは全ての核分裂を抑止する。それを地球に打ち込めば、
地球の経済は、分けても、エネルギー問題は深刻な打撃を被りますぞ!
併せ持つ電波攪乱の性質も、生活に多大な影響を…」
議員B
「そんな温情をかけていられる場合か!」
エザリア・ジュール
「奴等とて覚悟はあろう。あれは撃ってはならぬもの、それを撃ったのだからな!」
光輝
「この戦争の直接最大原因となったのは、血のバレンタイン。
その核攻撃への報復として、ザフトが散布・敷設したニュートロンジャマー。
通称Nジャマーのおかげで、どちらも核は使えなくなった。
核エンジン、核兵器の存在しなくなった戦場で、最強となったのは、ザフト軍の開発した、
モビルスーツと呼ばれる特殊機動兵器。
旧来の戦闘機の延長線上である兵器の、モビルアーマーしか持ない地球軍が、
開発に躍起になったのも、無理からぬことだ。
が、核を封じれば戦争が終わるというものでもない。
平和の象徴と言われる鳩は、必殺の一撃を与える、鋭い嘴や爪を持たないため、
互いに戦えばその様相は、長く、凄惨なものになるとなる。
今の人類もまた、似てはいまいか…?」
光輝
「これからの映像はプラント臨時査問委員会の様子です。」
クライン
「ではこれより、オーブ連合首長国領、ヘリオポリスについての、
臨時査問委員会を始める。
まずは、ラウ・ル・クルーゼ、君の報告から聞こう。」
クルーゼ
「はい。
・・・
以上の経過で御理解頂けると思いますが。
我々の行動は、決してヘリオポリス自体を攻撃したものではなく、
あの攻撃の最大原因はむしろ、地球軍にあるものと、御報告致します。」
議員A
「やはり、オーブは地球軍に与していたのだ…」
議員B
「条約を無視したのは、あちらの方ですぞ!」
アイリーン・カナーバ
「だが、アスハ代表は…」
議員C
「地球に住む者の言葉など、当てになるものか。」
ザラ
「しかし、クルーゼ隊長、その地球軍のモビルスーツ、
果たしてそこまでの犠牲を払ってでも手に入れる価値のあったものなのかね?」
クルーゼ
「その驚異的な性能については、実際にその一機に乗った、
アスラン・ザラより報告させていただきたく思いますが。」
クライン
「アスラン・ザラよりの報告を許可する。」
各議員のモニターにヘリオポリスでの状況が表示される。
議員一同
「おぉ…。」
アスラン
「まず、イージスという名称の付いたこの機体ですが大きな特徴は、
その可変システムにあります。GAT-X303。
他の4機と根本的に異なるフレーム構造により、モビルアーマーへと変形し、
その際の諸兵装は、580mm複列位相エネルギー砲「スキュラ」、
これは、他の機体も同様ですが、こちらでは未だ実戦投入されていない、
相転移装甲、フェイズシフトを持ちます。
現在、機体のポテンシャルを最大限に引き出すよう、OSを直しておりますが、
その際のスペックは、機動性、パワー、どちらも
ザフトの主力機、ジンを上回るものと思われます。
…
GAT-X102、デュエル。これは、近接戦闘を主眼においた機体で、高い汎用度を持ち、
おそらく、他の4機の開発ベースになったものと思われます。
装備は他の機体と共通の、対空バルカンシステム、イーゲルシュテルン。ビームサーベル、
アンチビームシールド。
…
GAT-X103、バスター。遠距離の重砲激戦での能力を追求した機体で、
後方からの援護、狙撃を主な任務とする為に設計されたものと思われます。
シールドは装備されておりませんが、合体させることによって、
超高インパルス長射程狙撃ライフル、対装甲散弾砲となる350mmガンランチャー、
及び、高エネルギー収束火線ライフルを持ちます。
…
GAT-X207、ブリッツは、ミラージュコロイドと呼ばれる微粒子ガスを、
装甲表面に展開させることにより、ほぼ100%に近いステルス性を持つことの出来る機体です。
その間、フェイズシフト装甲は使い得ないという代償はあるものの、
素早く目標に忍び寄り、破壊する。電撃作戦の為の1機であると思われます。
『トリケロス』、『グレイプニ―ル』と言う独自の武器を装備しおります。
…
そして、取り逃がした最後の機体ですが、これは、これまでの戦闘により、
……以上です。」
光輝
「GAT-X105、ストライクはエールしか見せていませんので私から補足します。
ランチャー、ソード、エールと、3タイプの武装を換装することの出来る、汎用機です。
ランチャー装着時に持つ、超高インパルス砲は320mm、
他にも120mm対艦バルカン、350mmガンランチャーを備えています。
ソード装備の際には、15.78m対艦刀、ビームブーメラン(マイダスメッサー)、
また、本体腰部には2刀の対装甲コンバットナイフ(アーマーシュナイダー)を有し、
非常の戦闘力の高い機体です。」
タッド・エルスマン
「こんなものを造り上げるとは…!ナチュラル共め!」
アイリーン・カナーバ
「でも、まだ、試作機段階でしょ?たった5機のモビルスーツなど脅威には…」
エザリア・ジュール
「だが、ここまで来れば量産は目前だ。
その時になって慌てればいいとでもおっしゃるか!?」
議員A
「これは、はっきりとしたナチュラル共の意志の表れですよ!
奴等はまだ戦火を拡大させるつもりなんです…」
クライン
「…静粛に!議員方、静粛に…」
ザラ
「戦いたがる者など居らん。
我らの誰が、好んで戦場に出たがる?
平和に、穏やかに、幸せに暮らしたい。
我らの願いはそれだけだったのです。
だがその願いを無惨にも打ち砕いたのは誰です。
自分達の都合と欲望の為だけに、我々コーディネイターを縛り、利用し続けてきたのは!
我らは忘れない。
あの血のバレンタイン、ユニウス7の悲劇を!
24万3721名…それだけの同胞を喪ったあの忌まわしい事件から1年。
それでも我々は、最低限の要求で戦争を早期に終結すべく、心を砕いてきました。
だがナチュラルは、その努力をことごとく無にしてきたのです。
我々は、我々を守るために戦う。
戦わねば守れないならば、戦うしかないのです!」
議員全員それぞれ思い出しているのか、俯いた。
クライン
「…うぅ。」
光輝
「イージスに乗っているのは、アスラン・ザラです。
キラ・ヤマト君とは、月の幼年学校で友人だった、コーディネイターです。
国防委員長パトリック・ザラの息子です。
パトリック・ザラは血のバレンタインで夫人亡くしています。アスランの母です。
現在のラクス・クライン最高評議会議長は穏健派ですが、
次の最高評議会議長はパトリック・ザラになるでしょう。彼は主戦主義者です。」
光輝は一拍おいて続きを話し始める。
光輝
「疑心、無知、僻み、愛せようもあろう人に向く黒い感情。
愛が至高の光だとすれば、それはその影と生まれたものなのでしょう。」
違う者、分からぬ者、異質は不安を呼び、やがて憎しみとなって対立します。
そもそもの始まりは、ジョージ・グレンです。
17歳で、MITのドクターコースを修了。
オリンピックシルバーメダリストにして、アメリカンフットボールのスタープレイヤー。
空軍のエースパイロットでもあり、航空宇宙工学でも、数多の素晴らしい実績を持つ
この男に、世界中は賞賛の目を向け、彼の次なる奇跡の活躍に期待しました。
そして、木星探査ミッション。
自らが設計した宇宙船で、片道7年に渡る宇宙への旅へ飛び立とうというその時に、
軌道上から送られた、彼のメッセージ。」
映像がジョージ・グレンに切り替わる。
ジョージ・グレン
「僕は、僕の秘密を今明かそう。
僕は、人の自然そのままに、ナチュラルにこの世界に生まれ者ではない。
僕は受精卵の段階で、人為的な遺伝子操作を受けて生まれたもの。
その詳細な技術のマニュアルを、今、世界中のネットワークに送くる。」
光輝
「彼は言った。自分は自然に生まれた者達より、多くの力を持てる肉体と、
多くの知識を得られる頭脳を持っていると。
自分をこのような人間にした人物はこう言っていた。
我々人には、まだまだ可能性がある。それを最大限に引き出すことができれば、
我等の行く道は、果てしなく広がるだろうと。」
ジョージ・グレン
「今…この宇宙空間から地球を見ながら、僕は改めて思う。
僕はこの母なる星と、未知の闇が広がる広大な宇宙との架け橋。
そして、人の今と未来の間に立つ者。調整者。コーディネイター。
このようにあるものなのだと…」
光輝
「僕に続いてくれる者が居てくれることを、切に願う。
そう言い残して、彼の船は去り、地上には彼の送ったマニュアルと、混乱が残りました。
…
そして14年後に、再び彼からもたらされた、もう一つの衝撃。」
ジョージ・グレン
「僕達はこの外宇宙からの贈り物を調査するため、宇宙へと出る。
僕達の研究プラントはまた、資源、技術、様々な宇宙の恩恵を、
地球へともたらすだろう。」
臨時査問委員会が終わり、各委員が部屋の外に出る映像に切り替わる。
クライン
「我々にはそう時間はないのだ。いたずらに戦火を拡大してどうする?」
ザラ
「だからこそ許せんのです。我々の、邪魔をする者は!」
光輝
「だが、国、言葉、価値観、生まれ、信ずるもの、様々に違うこの世界に、
ジョージ・グレンはまたどんな、新たな違いをもたらしたのか。
身をもって知った時は既に遅い。」
ニュース映像に切り替わる。
ブルーコスモス構成員A
「死ねぃ!コーディネイター!」
ブルーコスモス構成員B
「青き清浄なる世界の為に!」
光輝
「ブルーコスモスは、反プラント、反コーディネイター思想とその主義者です。
彼らのスローガンは、『青き清浄なる世界のために』と言う物です。
思想そのものはミスリルの調べでプロパガンダと分かっています。
戦争で亡くなった将兵の家族には、このプロパガンダが深く心に刻み込まれています。
その為に地球に住む人おかしいと思っても真向から反論出来ません。
…
病気でもないのに遺伝子を操作した人間、やっぱり自然の摂理に逆らった、間違った存在。
と決め付けています。
…
人としての根元、そこまでを手にしたとしても、人の心は変わらないのです。
持つ者に持たざる者の想いは分からず、持たざる者は持つ者を妬む。」
再度映像が切り替わる。
ナチュラル代表
「再度通告する。資源供給ノルマを果たしたまえ!それが君達の仕事だ!
要求が飲めぬと言うのなら、こちらとしては経済封鎖に踏み切るしかないぞ!
ザラ
「だがその願いを無惨にも打ち砕いたのは誰です。
自分達の都合と欲望の為だけに、我々コーディネイターを縛り、利用し続けてきたのは!」
光輝
「違う者。己と違う者。だが愛せようもあるはずの者。
…
しかし放たれた砲火は、そんな想いを届けなしない。」
ラクス
「何と戦わねばならないのか、戦争は難しいですわねぇ。」
最後はラクスの言葉で終わった。
光輝
「以上です。皆さん学習システムを外してください。」
全員が学習システムを取ったが誰も話さない。
光輝
「今の映像は真実です。
但し映像は編集者により意図的に偏光報道がされます。
真実は多く存在します。地球の国々、プラント、オーブそしてレジスタンス。
…
フラガ少佐、貴方は多くの戦場で戦って来ましたね。
現場の悲惨さをちゃんと報道されていましたか。
『エンデュミオンの鷹』グリマルディ戦線において、ザフト軍のジン5機を撃墜する。
グリマルディ戦線はザフト軍の勝利でしたが、
地球軍の敗退より英雄を祭り上げる報道がなされていたはずです。」
フラガ
「その通りだなぁ。」
光輝
「それが戦争報道です。
現場に取材出来ないので、軍の発表のまま報道します。
報道機関は国の管理の元、その資本は資本家が握っています。
コマーシャル放送していればスポンサーの意向が反映されます。
共通認識でミスリルの戦闘をご覧頂きましたが、
臨時査問委員会ではミスリルの事を報告していません。
ストライクのパイロットがコーディネイターである事も
もみ消しています。
これはプラントで穏健派と主戦派の戦いです。
そこでラクス・クライン嬢を助けた時に追悼セレモニーや
ライブを行い。プラントの国民にミスリル印象を持たせたのです。
プラントではその映像が追悼特番で流れ、過去最高視聴率を
だしたそうです。主戦派はミスリルの事を報告していなかったので、
上層部は大混乱です。
そのうえアークエンジェルに逃げられ、今度はモビルアーマーと
思っていたらモビルスーツでしたいう情報です。
情報部や技術者も現在、大混乱です。おかげてプラントにいる、
諜報部が動き易いそうです。
心理戦の第一段階はシナリオ通りです。」
マリュー
「そのような意味があったのね。」
光輝
「アークエンジェルの皆さんも今回の映像見せて下さい。
プラントの機密レベルが1上がります。
休暇で暇なら、プラントのニュース映像などが見れます。
ワイドナショーでは銀河の妖精 シェリル・ノームと
希望の歌姫 ランカ・リー探しで話題になっています。
棚から牡丹餅です。
シェリル・ノームとランカ・リーがナチュラルでしたと言う
落ちのタイミングが問題ですね、心理学者として作戦の立て概
がありますね。」
マリュー
「コウキさん、その笑顔は悪だくみしてますね。」
光輝
「悪だくみではありません。ナチュラルとコーディネイターの
垣根を壊す起爆剤に使えないかと考えています。」
フラガ
「ヘリオポリスからこっち、お前が何かするたびに驚かされっぱなしだぞ!
行動する前に教えやがれ!」
光輝
「先に教えたら、つぅ(つまんない)信じて貰えましたか?」
フラガ
「お前、今、つまんないと言…」
フラガ最後まで言う前に、扉がノックされた。
光輝はわざと相手につまんないと言わせるように言葉や態度で示し、
相手が最後まで言わせないようにしたのである。
光輝
「プロト入って良いよ。」
扉が開き一人の青年が入って来る。
光輝
「自己紹介して。」
プロト
「初めまして、プロトです。このドッグの管理責任者を拝命しました。
意向宜しくお願いします。」
プロトは優雅にお辞儀する。
光輝
「サイーブ、部下の土産50人分で足りるか?」
サイーブ
「あぁ多すぎるぐらいだ。」
光輝
「サイーブが注文した物を、持ち帰り用で揃えてくれ。」
プロト
「分かりました。」
サイーブ
「オレ、他のが良いな。」
光輝
「上司ばかり、旨い物を食べていたら下(部下)が、付いて来ないぞ。
艦長達も此処の利用は、3日に1食のみと徹底させろよ。
後はミスリルのレーションだけだ。」
マリュー
「なんでぇ!」
光輝
「ここの食事は高級レストランの味だ。それも客の注文で味の好みまで変えてくれる。
アラスカに行きたくなくなるぞ。3日でホームシックになる。
ミスリルのレーションでも人気レストラン並みだ。
それが嫌なら除隊して、エクリプス社に入るんだな。
…
そろそろ時間だなぁ。
これから第1ステップの始まりだ。
サイーブ、これが作戦指示書だ。
納得したらレジスタンスの基地まで案内してくれ。」
Sideout
後書き
この話をどこに入れるか悩みました。それで、ここまでを3編に分けました。
光輝の言葉を敢えて原作のクルーゼに合わせているのは客観的(多分製作者側の意図?)
だからです。総集編の様なものなので…。
ここで替えるとネタバレしそうだったからです。(チェックしてネタバレを削除しました)
読んで下さっている方で、原作を覚えている方は最初と最後だけでも結構です。
ナチュラルとコーディネイター争いの背景です。
ここまでは序章です!?多分、きっと…。少しネタバレ気味ですが、2次と言う事で
勘弁してください。
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