夢恋

三国志の夢を見た後に大学に向かう杏だかその途中で出会いがあった 

杏が歩いていると前の男性が何を落とした

(あの人何か落としたけど気付いてないわ)

杏はそれを拾い前の男性に声をかける

「すいません、これ落としましたよ」

「有難う」

杏は落し物を渡しそのまま立ち去るが・・・

「何処かで見たような気がするが・・・」

その男性もまた歩き出す杏が教室に入ると教室はその授業を受ける生徒が多いのか後ろ側の端に腰掛けたすると声を掛けられた

「隣空いている？」

「はい、どうぞ」

杏は横に寄り席を空ける

「有難う。
今朝は落し物を拾ってくれて有難う」

「えっ、あっ、失くさずに済んで良かったですね」

(ちょーかっこいいんですけど、とても真面目そうな人だよね〜)

「定期券だったから助かるよ」

杏はニコッと笑い授業に集中するのだったが暫くしてから後ろの戸が静かに開き杏の左隣に何気に腰掛けて来たのは入学式に会った龍だった

「杏ちゃんおはよ〜」

「ビクッ！！
龍さんも同じ学科なんですか？」

「そうだよ〜」

「二人とも仲が良いんだな？」

「えっ、仲が良い訳じゃないです」

「ひゃ〜キッパリ言うな〜
サークルに勧誘したんだよ昨日」

「じゃ放課後も会えると言う事なんだな、楽しみにしているよ杏さん」

「えっ、入部すると言ってないですよ」

「フッ、俺は諦めない！！」

「コラー！！
そこまたお前かー坂上！！」

「スイマセーン！！」

教室の彼方此方でクスクスと笑い声が聞こえて来た

(えっ、坂上と言っていたと言う事はお父さんの？
でも坂上と言う苗字は多いしね偶然よね)

授業か終わり放課後になると杏はけいおん部のある部室に行くのだか声を掛けられる

「杏さん、部室は此処じゃないよ」

「えっ、あっ、なぜ手を引くのですか！？」

「まだ部室知らないんだよね」

「何のサークルなんですか？
龍さんとえっと〜」

「私は湊音(みなと)と言うよ、宜しく」

「宜しくお願いします」

「此処だよ」

気付けば部室の前でドアを開けてもらうと龍がギターを持っていた

「湊音流石だな〜もしかして無理矢理連れて来た？」

「無理矢理ではない。」

「あの〜此処けいおん部ですか？」

「そうだよ〜櫻井杏ちゃん」

「何故苗字まで知っているのですか？」

龍がニコッと笑い言う

「櫻井部長の娘さんが同じ学科に入ったからお世話しろと言われたんだ俺〜」

「もしかして最初から知っていたのですか？」

「いや、昨日はたまたまだよ、さっきの授業でノートの名前見たんだ。」

「立ち話も何だから腰掛けて話したらどうだ二人共」

「そうだね、どうぞ杏ちゃん」

「はい・・・・・・・・」

周りを見渡すと誰もいないから杏は聞いてみた

「けいおん部って部員まさかお二人だけですか？」

「他にも居るのだが今日は皆受けないといけない授業があって来ないと思う」

「杏ちゃんは楽器何が出来る？」

「色々と出来ますが空いている楽器があるならそれでも構いません」

「ボーカルとキーボが空いてるよ」

すると部室をノックする音が聞こえて来た

コンコン！！

「もしかして入部者！？
どうぞ〜！！」

綺麗な女性が入って来た

「良かった〜活動はしているのね！？
昨日来たけど誰も居なかったし」

「き、君は飯田咲！！」

「えっ、知っているの？
貴方以外とマイナーな人ね」

「なっ、何言っているんだ君は剣道界ではとても有名な武道家じゃないか！」

「そう言う坂上龍さんもそうでしょうが？」

「おやっ、懐かしい顔がいる〜杏ちゃん」

「えっ！？
私知っているの？」

「酷いわ〜
学生時代から一緒の学校じゃない、まぁ〜体育系と文化系の差だったけどね関心がないのも確かね。」

「ご、ごめんなさい」

「ちなみにアパートの部屋も隣よ」

「えーっ！」

「学科が違うだけだけど、そう言う井上湊音さんも教室はサボりで音楽学部の授業を受けていたわね」

「！？何故知っている・・・」

「だって私も法学部ですからね、余裕って感じですね」

「フッ、余裕じゃないよ。
お礼を言いたい人がいたのでね」

咲はニコッと笑うと湊音は少し見惚れているようだった

「で咲さんは何が出来る？」

「キーボードだけど空いてる？」

「空いてるけど杏ちゃんが先だからな〜」

「ハッ、飯田さんてあのピアニストの飯田咲では？」

湊音が言うと苦笑いをする咲

「ピアニストって言っても最近は活動したいなあのよ」

「何故音楽学部に行かなかったんだい？」

「あははは・・・
もうプロになってしまっているから良いかな〜と思ってね」

「勿体無いのではないのか？」

「いいの」

「一曲聞かせて欲しい夜想曲を・・・？」

「キーボードにして貰えるなら良いけど？」

「じゃ杏ちゃんはボーカルだな」

「分かりました、流石にプロには勝てません。」

「グランドピアノがあるのね。」

「ああ、楽譜無しでもいいよね？」

「ええ、大事よ」

咲が楽譜無しで弾き始めた

「楽譜無しで良いのか湊音」

「ああ、彼女の凄いところは一度弾いた曲は楽譜無しで弾けるんだよ」

「凄いですね・・・」

「天才と囁かれていたのだがどうして姿を消したのかだな」

「スランプじゃん？」

曲が止まる

「違うわ、事故にあってね今リハビリ中なのよ、どうしても上手く指に力が入らない所があってね・・・」

「それでもこれだけ弾ければ復帰出来るのでは？」

「プロの世界を甘く見たらダメよ先輩。
もう復帰出来ないと医者にも言われているけど・・・
悔しいじゃない、私は絶対復活してみせる！！」

「頑張れ」

「うん！！」

咲はエールを貰いながら笑う

「これから食事に行かないか？」

「先輩方の奢りなら喜んで」

「ああ、いいよ」

四人で仲良く食事に出掛けるのだった。


 

新たな出会いもあり杏は楽しい学園生活がおくれそうだと思うのだった