ドリトル先生の名監督
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第十幕その五
先生は皆と一緒にパンダのコーナーに来てコーナーの中で平和に笹を食べてくつろいでいる彼等を観ました、そのうえで。
彼等を観て微笑んでいるとです、そこにでした。
日笠さんが来てでした、先生のところに駆ける様にして言ってきました。
「こんにちは、今日はここにおられるんですね」
「あっ、日笠さんこんにちは」
「はい、それでどうしてこちらに」
「今日はここに来たいと思いまして」
「それでなんですか」
「来ています」
「そうですか、お姿をお見かけしたので」
それでというのです。
「驚きました」
「僕を見てですか」
「本当に」
実際にというのです。
「驚きましてこちらに来ました」
「そうですか」
「あの、お昼は」
日笠さんは何処か必死に先生に言ってきました。
「そちらは」
「まだですが」
「それでしたら」
そう聞いてです、すぐにでした。
日笠さんは先生に勇んだ声で言いました。
「これから一緒にどうですか?」
「お昼をですか」
「はい」
笑顔でのお誘いでした。
「そうしてくれますか」
「僕でいいんですか」
「先生だからです」
こうまで言う日笠さんでした。
「ですから」
「わかりました、それじゃあ」
「お願いしますね」
「はい」
こうしてでした、先生はこのお昼は日笠さんと一緒に食べることになりました。動物園の職員さん用の食堂に入ってです。
動物の皆も入れて食べます、その中で。
先生はハンバーグ定食を注文しました、日笠さんも同じものを注文していますが先生はそこにデザートのフルーツの盛り合わせも注文しました。
そのうえで、です。日笠さんにこうしたことを言いました。
「ここの食堂安いですね」
「はい、職員用でして」
「だからですか」
「安いです、それにです」
しかもというのです。
「量が多くて美味しいんですよ」
「そうなんですね」
「ハンバーグも」
見ればそのハンバーグもです、定食の。
「この大きさです」
「四百、いえ五百グラム位ですか」
「大きさは注文して調整出来ます」
見れば日笠さんのハンバーグは先生のハンバーグの半分位の大きさです。
「それが出来ます」
「そうですか」
「はい、そうです」
「僕は注文の時一番大きいのって言いましたけれど」
「そうしたでしたね」
「五百がきましたね」
五百グラムのハンバーグをというのです。
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