転生とらぶる
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マブラヴ
1489話
『では、SEED世界のプラントのザフト軍、ミネルバと我々の出会いを……そして私達を出会わせてくれたシャドウミラーに感謝をし……我々の世界、SEED世界、シャドウミラーという3つの世界のよりよい繁栄を祈って……乾杯!』
クラウスの言葉が会場に大きく響き……その言葉と共に、皆が持っていたコップやグラス、カップといったものを掲げて近くにいる者達とぶつけ合わせる。
……力の加減を間違えたのか、コップを割るような音を立てている者も何人かいたが、この辺はパーティでお馴染みの光景だろう。
「乾杯」
「ああ、乾杯」
隣に立っているスレイと、お茶が入っているコップを軽くぶつけあう。
パーティという事もあって、今のスレイは青いパーティドレスを身につけている。
胸元や背中が大きく開いているパーティドレスは、スレイの攻撃的な美しさを際立たせていた。
実際、周辺にいる男の多くがスレイの艶姿に目を奪われているのが見て分かる。
で、当然のように恋人や妻を連れてきている男はパートナーに足を踏まれたり抓られたりして悲鳴を上げている者も多い。
「アクセル」
スーツのズボンを引っ張られ、そちらに視線を向けると、そこではラピスが俺の方へとオレンジジュースの入ったコップを向けていた。
それが何を意味しているのかというのは、考えるまでもない。
お茶の入ったコップをラピスの持っているコップに軽くぶつけ、小さく乾杯と呟く。
それを聞いたラピスも小さく乾杯と呟き、お互いにジュースとお茶を飲む。
ちなみにラピスが着ているのは、子供用の小さなドレスだ。
緑のドレスがラピスによく似合っている。
そんな風にシャドウミラー勢だけでパーティを楽しんでいると、クラウスが近づいてきた。
他に何人か人を引き連れているのは、俺に紹介する為だろう。
正直、俺に紹介してもそんなに得にはならないと思うんだけどな。
ああ、でもタリアが一緒にいるのは、やっぱりミネルバの代表としてか。
ちなみにタリアは黒いドレスで露出自体は少ないが、その年齢からくる大人の色気で周囲の男の視線を集めていた。
「アクセル代表、今回は色々と手を尽くして貰い、本当にありがとうございました」
敬礼をしながら感謝の言葉を告げてくるクラウスに、他の者達も口々に感謝の言葉を告げる。
こうして見る限り、プロミネンス計画に参加している各国の責任者や技術者といったところか。
技術者ではあっても、一応場所を弁えてきちんとスーツやパーティドレスを着ているのは素晴らしい。
……いや、それが普通の事だとは知ってるんだが、シャドウミラーの技術班を考えると……
ロイドとか。
ああ、いや、でも原作だとロイドは何だかんだとパーティの時にはしっかりとした服装をしていたか? ……セシルが頑張ったおかげかもしれないけど。
そう言えば、あの2人もいつまで曖昧な関係を続けるのやら。
セシルがロイドを好きなのは、恋愛関係に鈍い俺から見ても明らかなんだから、早いところくっつけばいいのに。
いやまぁ、シャドウミラーのメンバーだから不老であり、恋人同士になる前の今の状況を長く楽しみたいと思っているのかもしれないけど。
そんな事を考えながら、技術者やクラウス、タリアといった面々と会話を交わしていく。
「そう言えば、タリア。ルナマリアとメイリンはどうしたんだ?」
「あの2人でしたら……ほら、あちらですわ」
顔見知り2人の名前を尋ねると、タリアがとある場所を見る。
そこにあったのは、2つの人だかり。
「へぇ」
その人だかりの中央にいるのが誰なのかを理解すると、俺の口から小さく驚きの声が漏れる。
ルナマリアは明確に美人系の顔立ちだし、プロポーションもこのマブラヴ世界の女達に負けていない……どころか、より女らしい体型をしている。
メイリンの方は可愛い系の顔立ちで、プロポーション的にもそれに沿った形となっている。
そんな2人は当然マブラヴ世界の人間の目から見ても魅力的なのは事実であり、積極的な……肉食系と呼ばれる男達に囲まれている訳だ。
それにルナマリアの場合はミネルバのMS隊の隊長という立場でもある。
当然マブラヴ世界の人間にとって、ルナマリアとは知り合いになっておきたいと思う者の数は多かった。
「随分と人気者だな」
呟きながら、視線を少し離れた場所に向ける。
そこでは何か怒っている様子のヨウランを、ヴィーノが慰めていた。
……一度フラれたくらいでは、諦める事が出来ないらしい。
まぁ、ルナマリアという人物を思えば、そんなヴィーノの未練も理解出来ないではないが。
「アクセル、助けに行った方がよいのではないか? ルナマリアやメイリンも、あれだけの者達に群がられては迷惑だろうし」
「……そうか?」
スレイの言葉に、視線をタリアの方へと向ける。
この2つの世界の交流については、シャドウミラーが仲介したが、あくまでもそれだけだ。
俺がその邪魔をするような事になれば……それは後々色々と不味くなるだろう。
いや、シャドウミラーの権勢を考えればその辺は問題にはならないかもしれないが、エザリア辺りに怒られる可能性は十分にあった。
だが、そんな俺の迷いに決定打を与えたのは、クラウスと話をしていたタリア。
「あら、アクセル代表。よろしければ助けに行って貰えますか? あの2人はこういう場所にあまり慣れていないので」
「……ザフトレッドなのにか?」
ザフトレッドというのは、ザフトにおけるエリートの証。
そしてエリートである以上、こういうパーティに呼ばれてもおかしくはない。
ましてや、ミネルバ隊はザフトの中でも最新鋭の戦艦であり、そこに搭載されているインパルスはザフトのフラッグシップ機と言ってもいい。
つまり、ミネルバというのは正真正銘ザフトにおける最精鋭部隊の1つな訳だ。
そんなミネルバのMS隊を率いるのがルナマリアなのだから、この手のパーティに慣れていないというのは疑問だった。
……まぁ、それだとメイリンはパーティに慣れていなくても仕方がないのだが。
「そうですね。ですがそれはあくまでもSEED世界における、更にはプラントやザフトに親しい方々の開くパーティです。今回のように、他の世界で行われているパーティは、色々と話が別ですわ」
「……そういうものか?」
俺としては、普通に幾つもの世界で色々なパーティに参加してきたんだが。
そう言おうとした俺に向け、俺が何を考えているのか理解したのだろう。
俺の隣で技術者からシャドウの操縦性について話を聞かれていたスレイが、呆れたように溜息を吐く。
「言っておくが、アクセルと彼女達を一緒にはしないようにな。そんな事になれば、人間として色々と……」
「……そこで言葉を止められると、思い切り気になるんだが。まぁ、いい。スレイがそう言うのなら、行動させて貰うか」
別にルナマリアやメイリン達を見捨てたいという訳ではなかったので、俺は持っていたお茶の入ったコップをスレイに預ける。
「ちょっと行ってくるから、ラピスはここで待っててくれ。いいか?」
尋ねると、ラピスは無言で小さく頷く。
その頭を軽く撫で、人混みの方へと向かって歩き出す。
さて、最初はどちらから助けるべきか。……いや、ルナマリアだな。
本来ならこの手の経験がないだろうメイリンの方を先に助けた方がいいのだろうが、周囲に集まっている人数ではルナマリアの方が圧倒的に多い。
だとすれば、ここはルナマリアから助けた方がいいだろう。
……どこぞの整備兵が爆発しそうな感じもするし。
そう考えながら、ルナマリアの周辺に集まっている集団の中に入っていく。
何人かが割り込んできた俺を睨み付けようとするが、その対象が俺だと知ると、そっと視線を逸らす。
最近は俺の事を知らない相手が多かったが、やっぱり俺はそれなりに顔が売れてるんだよな。
少しだけ自信を取り戻し、やがて人だかりの中心部分にいるルナマリアの前まで移動することに成功する。
当然のように、そこでは皆がルナマリアに取り入ろうと言葉を掛けていた。
少しでもルナマリアに自分を印象づけ、そしてあわよくばルナマリアを口説きたい。……そんなところか。
元々ルナマリアはとびきりの美人と呼べるだけの外見を持っている。
それだけに、一石二鳥を狙っている者も多かったのだろう。
「随分ともてているようだな」
「アクセル代表!?」
まさかいきなり俺が目の前に現れるとは思っていなかったのか、ルナマリアは驚愕に目を見開く。
そんな驚愕の声に、周囲でルナマリアを口説こうとしていた男達は一斉に黙り込む。
ここでも俺の名前が見事に影響した結果だ。
……こうして考えると、ソ連だけは別なのか?
いやまぁ、その辺は今考える事じゃないか。
「ちょっといいか?」
「え? ……あ、はい! 分かりました。すいません、そういう事なので、少し失礼しますね」
俺が助け船を出したと理解したのだろう。ルナマリアはすぐにそう告げ、周囲の者達へと挨拶をして俺の方へと近づいてくる。
さて、ならここで駄目押しをしておくか。
タリアが心配しているだろう、ルナマリアに悪い虫が付かないように見せつけておく必要がある。
俺の近くにやってきたルナマリアの腰に手を伸ばし、抱き寄せる。
「きゃっ! ア、アクセル代表!?」
ルナマリアらしからぬ、可愛らしい悲鳴。
まぁ、突然腰を抱き寄せられたりすれば、ルナマリアも驚きの声を上げるか。
ドレス越しに抱いたルナマリアの腰は、軍人としての訓練でしっかりと絞られており、それでいながら女らしい柔らかさも失ってはいない。
そんなルナマリアの腰を抱きながら、俺の側へと引き寄せる。
ドレス越しに、俺の腕でルナマリアの豊かな双丘がひしゃげる感触が伝わってくる。
……何気に男には慣れていないのか、胸を押し潰されたルナマリアの頬は驚く程に赤く染まっていた。
「さて、じゃあもう一人を救助に行くぞ」
「え? もう一人って……あ、メイリン!」
おい、もしかしてメイリンの事を忘れてたのか? 随分と薄情な姉だな。
今の状態を考えれば、不思議でも何でもないかもしれないが。
何だかんだと、ルナマリアは男慣れしていないというのは、今の俺に腰を抱かれた時の反応で理解出来るし。
ルナマリアの腰を抱きながら、次にメイリンが囲まれている集団の中に突入していく。
……人が集まっている場所に突入していくのだから、当然のようにそこは狭い場所であり……ただでさえパーティドレスという非常に薄いものしか着ていないルナマリアの身体が、これでもかと俺に押しつけられ、胸どころかそれ以外の色々と危険な場所まで俺の身体全体に押しつけられて、物凄い事になっている。
既に、ルナマリアの顔は真っ赤になっており、男慣れしていないのを如実に表していた。
そんな風に、天国と地獄とでも呼ぶべき光景の中を突破し、やがてメイリンが周囲の男達に口説かれている場所へと到着する。
周囲の様子に驚いているメイリンだったが、それだけに頼れる自分の姉の姿を見つけるのは早い。
……そう、ルナマリアはメイリンにとって頼れる姉なのだ。
それが普通の時であれば、だが。
今のルナマリアは、それこそ俺と一緒にここまで来た影響で完全に身体の力が抜けている。
先程までは、周囲に見せつける意味でルナマリアの腰を抱いていた俺だったが、今では俺が腰を抱いていなければルナマリアは床に崩れ落ちるだろう。
……完全に身体の力が抜け、俺に身体を預けている状態だったのだから。
「お姉ちゃん? ……え? あれ? お姉ちゃん!?」
慌てた様子でメイリンがこちらに近寄ってくる。
周囲でメイリンを口説こうとしていた者達も、今の状況でメイリンの邪魔をするのは自分達の印象を悪くするだけだと判断したのだろう。
ともあれ、ルナマリアの近くにやってきたメイリンは、心配そうにこっちに視線を向けてくる。
「アクセル代表、お姉ちゃんはどうしたんですか?」
「あー……そうだな、簡単に言えば人に酔ったってところか」
正確には俺に酔ったと表現すべきなのかもしれないが、まさかそんな事を口に出来る筈もない。
「とにかく、こうしてルナマリアとメイリンも合流したんだ。一旦タリアの所に戻らないか?」
そういいながら、メイリンを口説いていた者達へと視線を向ける。
俺と視線が合うや、そっと視線が逸らされた。
「どうやら、向こうも何も問題はないみたいだし……どうだ?」
「あ、はい。お願いします!」
そう告げ、メイリンは俺と共にその場を去るのだった。
……背後から嫉妬に満ちた視線が向けられているのが分かるが、今は特に気にする必要はないだろう。
もし本当にこの2人を口説きたいのであれば、俺という壁を乗り越えていけばいいだけだしな。
そう簡単に超えられるつもりはないが。
自動防衛機能付きの壁だし。
あ、某整備員からも視線を向けられているな。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:555
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1213
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