ハイスクールD×D ~始まりのアマゾン~
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停止教室のヴァンパイア
Episode1
~ヴィルアリマンション・仁宅~
仁はキッチンで鶏肉の下ごしらえをしていた。
「フン♪フ~ン♪」
「私も手伝いましょうか?」
リビングに入ってきたソーナはキッチンに入ってきて仁に聞いた。
「ん?いらない、いらない♪」
仁は笑顔で答えると下ごしらえを再開した。
仁は料理(ローストチキン、パン、コーンスープ、サラダ)を作り終え、テーブルに配膳すると、
先に座っていたソーナと一緒に食事しながら、ソーナとコカビエルの話をしていた。
「―――――コキュートスに?」
「えぇ。」
「まぁ、その辺りが妥当だろうな。最悪の場合は死刑って可能性もあったかもしれないが......。」
「それと、三大勢力のトップが集まり、会談が行われる予定です。」
「へぇ~、出席者は?」
「悪魔側からは魔王のサーゼクス・ルシファー様と私の姉であるセラフォルー・レヴィアタン様。
それから今回の事件に立ち会った我々生徒会、いえ、シトリー眷属とグレモリー眷属が出席す
ることになっています。」
「なるほど、二人の魔王とその妹二人とその眷属で、しかも妹二人とも次期当主ねぇ。」
「堕天使側からは総督のアザゼルとその護衛ので白龍皇が来るそうです、
リアスたちが遭遇したそうですから。白龍皇は確かヴァーリと言いましたか...。」
「黒髪ポニーテールがそんな名前で呼んでたっけな、そういや。」
「えぇ、結局あの後は事後処理でドタバタしていて、有耶無耶になって姫島さんから話を聞けませ
んでしたから。」
「黒ポニテは堕天使のハーフだろ?だったら多分、ガキの頃に一緒に遊んだ幼馴染とかだろ?」
「なるほど、そう考えるのが妥当ですね。」
「だろ?それにあそこまで身を挺して白龍皇を守ったんだ、黒ポニテは白龍皇に惚れてるなぁ。」
ソーナはニヤリとヤラシイ笑みを浮かべる仁の頭を、
小型魔法陣から取り出した≪馬に蹴られて〇ね!≫と書かれたハリセンで叩いた。
「痛ったぁぁ......。」
叩かれた仁は頭を押さえると目尻に涙を浮かべ、叩いた張本人であるソーナを恨みがましく見つめた。
「話を戻します。」
「わ~ったよ、ったく。」
「天界側ですが――――」
ソーナは言葉を切ると仁の瞳を見つめた。
「ん?」
「―――――熾天使のミカエルとその護衛が一人来るそうです。」
「ミカエルか.........。」
天界側の代表の名を聞いた瞬間、仁は無意識のうちに拳を握りしめると、身体から蒸気が出始めた。
「ジンっ!!!」
「!?・・・・・・悪い」
仁は我に返ると笑みを浮かべてソーナに誤り、身体から出ていた蒸気も収まった。
「それで、何時・何処で?」
「・・・明日、駒王学園で行うことになりました。」
「・・・馬鹿か。」
それまで笑みを浮かべながらソーナの話を聞いていた仁の顔から表情が消え、冷たい声でそう呟いた。
「まったくです。」
ハァー
仁の呟きを聞いたソーナは相槌を打ち、ため息をついた。
「三大勢力を快く思ってない奴らやテロリストなんかが聞いたら―――」
仁は喋りながら、皿に盛られたローストチキンを手に取り、
「真っ先に喰いつきそうな話だなぁ。」
ローストチキンを食いちぎった。
仁とソーナは食事を終えると一緒にキッチンで洗い物をしていた。
「ん?」
ソーナと他愛もない話をしながら皿洗いをしていた仁は険しい顔になった。
「どうかしましたか。」
「・・・・どうやら狩りの時間らしい。」
「アマゾンですか。」
「あぁ、しかも結構いるみたいだからな、今日は帰れそうにない。悪いけど、残り頼むわっ!!」
仁は残りの洗い物をソーナに任せ、ソファーに置いてあったベルトを手に取ると、駆け足で屋上に向かった。
~ヴィルアリマンション・屋上~
<Alpha>
「アマゾン」
仁は手に持っていたベルトを腰に巻くと、アクセラ―グリップを捻り、アマゾンアルファに変身した。
『行くか。』
アマゾンアルファはそう呟くと、目的地に向けて力の限り跳躍した。
~廃工場~
今は稼働していない食品工場の中には50近いアマゾンが蠢めき、夜の街から連れ去ってきた人の血肉を喰らっていた。
そんな中、天井の一部が崩れると、アマゾンアルファが着地した。
『ウジャウジャいるなぁ。』
アマゾンアルファは左胸の傷痕に右手を当てながら呟き、近くのクモアマゾンに狙いを定めると、
右手を胸から離すと貫手突きを繰り出しながら飛び掛かった.....。
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