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亜人學園

作者:ponde-ma-lion
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帰宅

【玄関前】

 男「ああ、久しぶりの我が家だ。懐かしいなぁ」

 狼姉「あれから数年、ほんとに一度も顔出さなかったもんな。まぁそういう条件で受験できたわけだが」

 後輩「やっぱりそういうことだったッスね」

 狼姉「ああ。しかもただでさえ溺愛してたし、隠してすらなかったからなぁ。大変だったぁ…」ボンヤリ

 ヴァ姉「終わったことよ」

 狼姉「一番わりくったのオレなんだが…」

 ヴァ姉「あなたは隠すのが上手かっただけ。でしょう?」

 狼姉「…」

 秘書「昔話もいいけど、そろそろ構えておいたほうが良いよ?特に弟君はね」

 男「アハハ、いくら姉さんでもそんな」ガチャッ

 巨大な人影「」コォォォォォ

 男「……バーサーカー……だと……!?」

 狼姉「倒れてねーじゃん」

 ヴァ姉「いつもより元気ね」

 後輩「理性はどこかに置き去りっぽいッスけどね」

 男「ツッコミどころ違う。いや合ってるけど何か違う。というか冷静に見てないで助けてくださいおねがいします」ガシ

 男「ぁっ」グイッ

 理事姉「」ダキッ

 男「」

 理事姉「…おかえり…なさい」ポロ

 男「…ただいま。姉さん」ポンポン


 狼姉「良い話だなー」

 ヴァ姉「ずるい」

 秘書「うらやましい」

 後輩「萌えー!ッス」

 狼姉「イイハナシダッタノニナー」



「「「「「カンパーイッ」」」」」

 理事姉「ひゃっほーう!ヤローどもぉ宴だぁー!」

 後輩「イェーー!!」

 狼姉「はしゃぎ過ぎだろ」

 ヴァ姉「ヤローではないけど」

 狼姉「冷め過ぎだろ」

 秘書「弟君はもう飲める年だったよね?ボクがとっておきのお酒を御馳走しよう。さぁ寝室へ」クイッ

 男「」

 狼姉「酔い過ぎだろ!?アホか!?」

 秘書「大丈夫、まだ飲んでないよ。飲酒運転はいけないことだからね。」

 狼姉「なおさらタチ悪いわ!」

 秘書「…ん?ここで飲んでしまえば今日は泊まるしか…」

 ヴァ姉「明日って燃えるゴミの日だったかしら」

 狼姉「お前ら何する気だよ…」

 理事姉「いえー!狼ちゃんも弟くんものんでるー?しゅやくがしらふじゃーかっこつかないわよー」ガシ

 男「え、ちょ、うごっ」ガボンッ

 狼姉「あ」

 理事姉「そらのめー」グイ

 男「」ゴポポポポポポ

 狼姉「弟ーーーーーー!?」

 秘書「何をしてるんだ君は」ベシッ

 理事姉「あだっ」

 秘書「弟君を殺す気か」

 理事姉「だーいじょぶ、どすうひくめだから」ケラケラ

 秘書「君の基準は当てにならないよ…」

 狼姉「そもそもあれじゃ度数関係なくあぶねーよ!」

 ヴァ姉「流石ね」

 理事姉「てれちゃうなぁーもー」ケラケラ

 ヴァ姉「羨ましいわ、その能天気さ」

 狼姉「おい!大丈夫か!?」

 男「」ビクンビクン

 狼姉「あぁ…陸にあがった鯉のように…」

 秘書「これはまずいね。早く寝室に連れて行ってカイホウしなければ」

 狼姉「なにを!?」

 秘書「ナニを」

 後輩「イィィィエェェェ!!」

 狼姉「うるせー!酔い過ぎだアホ!なんつーカオスか…」


 ヴァ姉「」ガブッ

 男「あっあっ」ビクンビクン


 狼姉「拍車をかけるな、ツッコミ切れんから」

 ヴァ姉「応急処置よ。幾らかマシになった?」フキ

 男「…うー、あー……ちょっとだけ貧血気味だけど、楽になったよ…ありがとう」

 秘書「それなら横になったほうが良いな。やっぱり寝室へ」

 ヴァ姉「ここは貴方の家じゃないのよ」

 秘書「…くっ」

 狼姉「は、初めてまともなことを…!」

 理事姉「わたしがゆるーす。秘書ちゃんもきょうからうちのこねー」

 狼姉「勢いでとんでもないことを…!」

 秘書「フッ、だそうだよ?」

 ヴァ姉「…駄姉」チッ

 男「悪態つきながらも従うんだ」

 後輩「い、いぇ、うぶ、いう゛、イ゛ウ゛ェェェェ……」

 男「…ヴァ姉、後輩にもしてあげてくれないかな…?」

 ヴァ姉「ゲ○臭いから嫌よ」

 狼姉「もう少しオブラートに包めよ…」

 秘書「お風呂の用意はしてあるよ」

 狼姉「おぉ!用意が良いな!」

 秘書「ボクはそのままでもいいんだけど弟君に合わせようと思ってね。準備しておいたんだよ」

 狼姉「そんなこったろうと思ったよ。まぁいいや、オレが入れてこようか?」

 秘書「目に見えてツッコミが雑になったね」

 後輩「アニキも一緒に入りましょー…お背中流すッスよ…」

 男「遠慮しておきます」


 理事姉「あー」

 男「はい」ヒョイ

 理事姉「パクッ」モグモグ

 ヴァ姉「ん」

 男「はい」ヒョイ

 ヴァ姉「パクッ」モグモグ

 男(楽しい)

 狼姉「」スー…スー

 後輩「ツッコミ疲れてアネゴは寝ちゃったッスね」

 秘書「膝の上でね」

 後輩「そういうのは犬の役割だと思うんスけど、今日は我慢するッス」

 男「助かるよ。実は脚が痺れてきたんだ。できるだけ動かさないようにマッサージしないと」

 秘書「フッならボクが揉んであげよう。主に下半身を隅々まで」

 男「嘘ですごめんなさい」

 ヴァ姉「ツッコミ役が寝てると大変ね」

 男「他人事みたいに言わないでよ…」

 理事姉「この子も寂しがってたからねー、隠してたみたいだけどお姉ちゃんの目はごまかせはしないわ」

 ヴァ姉「あれだけそわそわしてたら誰でも気づくと思うけど」


 後輩「ちなみに秘書さん何してるんスか?」

 秘書「服の匂いを嗅いでるね」クンカクンカ

 後輩「それアニキのじゃ」

 秘書「当たり前だろう?」ハスハス

 後輩「不思議そうな顔されても困るッス」

 男「いやほんとに何してるんですか!?」

 秘書「今構ってもらおうとするのは得策じゃないからね。脱ぎたての上着で我慢しようかと」スーッハーッ

 ヴァ姉「それは我慢してるっていうのかしらね」

 理事姉「手ー止まってるよー、もー」

 男「あ、ごめん。じゃないよ、止めてよ!?」

 理事姉「良いんじゃない?減るもんじゃなし」

 男「恥ずかしいんだけど…」

 理事姉「取り上げに行ったら狼ちゃん起きちゃうよ?」

 狼姉「zzz」スヤー

 男「くっ…守りたいこの寝顔…!」

 秘書「計画通り」モグモグ

 後輩「自分のアイデンティティが…」

 ヴァ姉「ツッコミ役がいないと大変ね、ほんとうに」
 
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