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Blue Rose

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第二十八話 長崎での生活その六

「だから誤解しないでね」
「本当?」
「何かそこが気になるけれど」
「嘘じゃないわよね」
「別に」
「ええ、そこはね」
 本当にと言うのだった。
「誤解しないで、何度も言うけれど」
「妙に気になるけれど」
「蓮見さんって可愛いから彼氏いても不思議じゃないし」
「というか神戸で本当に彼氏いなかったの」
「そうだったの」
「ええ、そうしたことはなかったわ」 
 男であり同性愛者でもなかったからこのことははっきり言えた、だがそれ以前に男女交際自体をしたことがない。
「一度も」
「奥手?」
「蓮見さんって奥手?」
「奥手なの?」
「そう言われると」 
 女の子そのものの仕草でだ、優花は答えた。
「そうかも知れないわ」
「恋愛jは積極的によ」
「そうそう、どんどん行きなさよ」
「頑張っていかないとね」
「それが長崎女ってね」
 笑って言う女子達だった。
「九州はそうした場所だからね」
「男も女もぐいぐい押していくのよ」
「長崎も九州だからね」
「そこは忘れないでね」
「そうよね、九州はね」
 優花は言われて九州の土地柄を思い出した、それはどういったものかというと。
「押しよね」
「そうそう、押していくのよ」
「ただひたすらね」
「鹿児島なんか特に凄いでしょ」
「あそこはそうでしょ」
「そうよね、鹿児島は特にね」 
 それにだった。
「鹿児島や熊本もよね」
「長崎も負けてないからね」
「他の県にはね」
「だから恋愛も押していくのよ」
「好きとなったら一直線よ」
「じゃあそうした人を見付けたら」
 どうかとだ、優花は言った。
「私も」
「そう、いい人を見付けたらよ」
「もっとも向こうから来ることも多いけれどね」
「女も積極的によ」
「どんどんね」
「そうするべきなのね」
 優花は女子達から恋愛の話もされた、そして。
 男子生徒達とも話してだ、彼等はその後で話した。
「いい娘だな」
「飾らなくてな」
「素直で優しくて裏表がない」
「あんないい娘そうはいないな」
「顔だけじゃないな」
 こう話すのだった、彼等の中で。
「俺好きになりそうだよ」
「それ俺もだよ」
「話しやすいしな」
「いいかもな」
「ただ、何かうぶな感じするな」
「ああ、するする」
 優花のその本質も話された。
「どうもな」
「あの娘そうしたところあるよな」
「何かな」
「そんな感じだよな」
 こう話すのだった。 
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