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歌集「春雪花」

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 夢は虚し

  夜の明けぬれば

   覚めにける

 見なば痛みし

     朝なりけり



 夢とは虚しいものだ…。夜が明ければ瞬く間に儚く消え去ってしまう…。

 夢も想いも同じ…見なければ何を思うこともない…。
 しかし…思うようにならないのも、また然り…。

 痛む心を抱き…朝の日差しを見つめる…。



 想いしも

  叶わぬ恋に

    玉の緒の

 短くあれと

   思いもぞする



 どれだけ想いを貫いたとして…叶わないと分かっているこの恋を、いかにしたら良いのだろう…。

 声も聞けず…会えもせず…ならばこの命、せめて短くあってほしいと願わずにはいられない…。

 私は一体…いつまで虚しく生きればよいのだろう…。



 
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