聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
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360部分:第四十九話 竪琴の力その四
第四十九話 竪琴の力その四
「ではアクエリアスよ」
「今はその命預けておく」
「今度の機会にしておく」
それぞれカミュに告げた。
「ではレダ様」
「それでは」
「うむ」
そのレダの言葉にまた従うのだった。
「ここは一時撤退だ」
「了解です」
「それでは」
「アクエリアスよ」
彼等の中心に位置したままでレダは。最後にカミュに対して声をかけるのだった。その目は笑っていたがそれと同時に炎が燃え盛っていた。
「いずれわかることになる」
「何がだ?」
「貴様の氷が上か私の炎が」
その燃え盛る炎の中での言葉だった。
「それがわかることになる」
「炎とて凍る」
カミュは一言で返した。
「それを覚えておくことだ」
「逆に覚えておこう。それではな」
彼の最後の言葉と共に狂闘士達は姿を消した。後に残ったのはカミュ達聖闘士だった。彼等は今は静かにその場に残っていた。
「あれが狂闘士の連中ですね」
「それに八大公ですか」
「噂以上の小宇宙ですね」
青銅の者達はその顔に冷や汗をかいていた。凍てつくような冷気の中だったがそれでも汗をかいていたのだった。
「何て禍々しい」
「殺意とかそういうのに満ちていますね」
「あの男の相手は私がする」
カミュはその彼等に対して告げた。
「そうさせてもらうぞ」
「そうですか。八大公はですか」
「カミュ様御自身で、ですか」
「向かって来る狂闘士達もだ」
彼等もだというのである。
「向かって来るのなら容赦はしない」
「無理は為さらずに」
「我々がいますので」
バベルとオルフェがここでカミュに告げてきた。
「いざという時は」
「お任せ下さい」
「期待している」
その彼等にも言葉を返すカミュだった。
「その時はな」
「はい、その時は是非」
「私達も」
「何はともあれ今は終わった」
カミュは彼等との話が終わるとあらためて告げた。
「これでな」
「ではカミュ様、聖衣を脱ぎ」
「また先に進まれるのですね」
「そういきたいのだが」
だがここでカミュは青銅の者達に対して微妙な顔を見せるのだった。
「そうもいかないようだ」
「といいますと」
「何か問題でも」
「我等は健在だ」
まずは自分達のことを話すのだった。
「しかしな。犬達がな」
「むっ、そういえば」
「寝ていますね、幻術から覚めた後で」
「しかもどの犬も」
「これでは先に進みたくても進めはしない」
カミュはこう一同に告げた。
「だからだ。今は少し無理だ」
「そうですね。全部寝ていますしね」
「起こすのもあれですし」
「我々も休憩しよう」
カミュはまた一同に対して告げた。
「今はな」
「とはいっても辺りには民家も何もありませんし」
「どうします?」
「テントでも張りますか?」
そういったものも持って来ているのであった。備えは怠ってはいなかった。
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