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デュエル・マスターズ~龍を使役する少年の物語~

作者:ガタック
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第14話:夏休みの予定、決定! 受け継がれるボルシャック・ドキラゴンっ!!

 
前書き
 大変お待たせしました!
 遅れた理由はリアルが忙しかったからです!
 それでは第14話どうぞ! 

 



 朝、学校の職員室。

「朝から何のようですか?幸先生?」
「おまけに俺達双子(二人)まで呼ぶなんて、どういう風の吹き回しだ?」
「まあまあ。そういうなよ、兄貴、勝さん」

 勝、拓真、拓斗の順に三人は自分達を職員室(この場所)に呼んだ張本人、神城幸に問い掛けていた。

「拓斗君の言う通り、そんなに機嫌を悪くすると、体に毒よ」
「30歳越えた女性に言われたくない言葉ですね」

 幸の言葉に勝は小さくそう呟いた。

「何か言ったかしら?勝君?」
「いえいえ。今日も幸先生は鬼ですね、と言っただけですが、何か?」
「勝君、後で『O☆HA☆NA☆SHI』が必要かしら?」
「ごめんなさい。それだけは勘弁です」
「よろしい」

 勝の呟きが聞こえたのか、体から負のオーラを全開にして幸は勝に問い掛け、問い掛けられた勝は幸に謝罪し、それを聞いた幸は満面笑みを浮かべてそう言った。

(負のオーラが丸出しなんだが……)
(お互い、両者ないな……)

 それを見た拓斗と拓斗の二人は幸と勝の会話がカオスすぎって言葉に出ず、脳裏でそう思った。

「まあ、君達を呼んだのはこっちも非があるのは事実よ」

 そこで幸が話を区切り、本題に入る前に一呼吸入れ、口を開いた。

「いきなりだけど、君達、デュエマ部は夏休みの予定空いてる?」
「………」
「………」
「………」

 幸の言葉に三人は固まり、一瞬何言ってるんだ?コイツ?と脳裏でそう思った。

 ―――そして、

「……えっ?夏休みの予定!?」
「質問の内容から唐突すぎるんだが……」
「確かに……」

 勝、拓真、拓斗の順に三人はそれぞれ幸の言葉に突っ込みを入れた。

「その様子だと空いてるみたいだね」
「いや、待て!何でそうなる!?」
「いや、確かに、空いてると言えば空いてるけど、何故に夏休みの予定聞いてきた!?」

 幸の言葉に拓真と拓斗の二人は思わず突っ込みを入れてしまった。拓斗に限っては夏休みの予定が空いていることを言ってしまっている。
 それを見た勝は「はぁ……」と軽くため息を吐き、いい加減本題に入ってほしいと思い、口を開いた。

「それで幸先生、夏休みの予定を聞いてきた理由は何ですか?」
「あっ、うん。実は先生、今度の夏休み、お姉ちゃんの家にお泊まりするんだ~」
「それで?」
「それで、勝君達も一緒に行かない?」
「……はい?」

 幸の言葉に勝は目を点にして訳が分からず、拓真もコイツは何を言っているのだ?と言わんばかり、幸に呆れていた。

「行くっす!それは是非行きたいっす!兄貴も勝さんも幸先生のお姉さんの家に行きたいっすよね?」

 だが、約一名、拓斗を除いて……。

「別に……」
「右に同じく」
「な、何でー!?」

 二人の返事に拓斗は驚いてしまった。

「何でって、理由もなしに合宿なんて行ける訳ないだろ?」
「うぅ、確かにそうっすが……けど、合宿に行く理由ならあります!皆と一緒に絆を高め―――――」
「それなら普段の活動時間で足りている。それ以前に、わざわざ合宿場所を幸先生のお姉さんの家じゃなくて良いだろ?」

 拓斗の言葉が言い切るよりも早く、拓真は話を遮り説明した。それを聞いた勝はウンウンと頷いた。

「まあまあ、そう言わずに考えてくれる?」
「……まあ、何も浮かばなかった場合はそれでって、ことで」

 幸の問い掛けずに勝は少し考えてからそう言い、それを聞いた幸は「ヨシッ!」とガッツポーズをし、それを見た拓真は勝に小声で声を掛けた。

「おい、勝。言いよのかよ?」
「一様、候補として入れとこうと思う。それにああなったら、幸先生は止まらないし、拓斗もあんな調子だし……」
「ヨッシャー!夏だ!海だ!待っていろ!ビッグバン!」
「確かに……」

 勝の説明に拓真は渋々納得した。










 放課後、多目的室。

 普段、会議等で先生達がよく使っている部屋だが、同時に勝達、デュエマ部の“活動場所”である。
 いつもは近くのカードショップで制服のまま活動しているが、今日は別室で会議があると、幸から聞いていたので、勝達は今日、この部屋を使えるのだ。

 そして、現在いつものように勝達はデュエマをするはずだったが、今朝の幸の話を勝達三人がモルト達に説明していた。

「と言うわけで、何も案が浮かばなかった時は、強制的に幸先生の親戚の家で合宿にします!」
「それで問題ないっすよー!勝さん!」
「問題なくないわ!」

 勝の説明に拓斗は反応し、それを見た拓真は突っ込みを入れた。

「それで良いんじゃないか?」
「むしろ、そっちの方がこっちにとって好都合だ」
「私もそれに賛成!」
「ノリノリかよ!」

 対するモルト達はノリノリで賛成し、それを聞いた拓真は三人に向けて突っ込みを入れた。

「ヨッシャー!これで全員OKってことで、オレ、早速幸先生の所に行ってくるっす!」
「待てぇぇぇい!幸先生、今別室で会議してるから後にしろ!」
「それじゃ、オレ、行ってくるっす!」
「って、だから待てよ!」

 モルト達の返事を聞いて拓斗は早速、幸のもとに向かうも拓真はそれを阻止しようとするが、いつも間にか拓斗は廊下に出ており、そのまま幸のもとに向かい走り出し、それを見た拓真は拓斗の後を追った。

「騒がしいな、あの双子(二人)
「あははは……」

 それを見た龍牙はそう言い、それを聞いた勝は苦笑した。

「あ、そう言えば…モルトさん!」
「ん?どうした?勝?」

 二人が見えなくなった所で勝はあることを思い出し、モルトに声を掛けた。
 それを聞いたモルトは不思議に思い、勝に近付いた。

「これ、モルトさんのカードですよね?」
「!?」

 それを合図に勝はポケットから一枚のデュエマのカード―――《ボルシャック・ドキラゴン》をモルトに見せた。
 それを見たモルトは驚き、慌てて自分のデッキを取り出し、確認した。

「……確かに、それはオレの《ボルシャック・ドキラゴン》だ」

 確認し終えたモルトはデッキを仕舞い、勝にそう言った。

「やっぱり。それでしたら、モルトさんに返し―――――」
「否、良い」
「えっ!?」

 モルトの意外な言葉に勝は驚いてしまった。

「元々、お前に渡すつもりだったし、この際だ。そいつを入れてお前のデッキを強化してみたらどうだ?」
「……そうですね。お言葉に甘えてそうさせてもらいます」
「決まりだな。あ、そうだ」
「?」

 話の区切りが良い所で、モルトは三枚の《ボルシャック・ドキラゴン》を取り出した。

「一枚じゃ、足りないと思うから、追加の三枚だ」
「えっ!?良いんですか!?そんなに!?」
「良いって!それに、さっきも言ったろ!元々、お前に渡すつもりだったんだからよ…!」
「モルトさん……」

 勝はモルトを心配し、モルトの手にある三枚の《ボルシャック・ドキラゴン》を手に取ろうか、一瞬戸惑った。

「なに!心配しなくしても、ちゃんと自分の分はあるからよ!」
「……わかりました。それでは、その三枚、頂きます!」

 モルトのその言葉に勝は決意し、三枚の《ボルシャック・ドキラゴン》を手に取った。


 
 

 
後書き
 はい。今回はここまで。

 今回は正式にモルト君の《ボルシャック・ドキラゴン》が勝君の手に渡りました。
 しかも、4枚!羨ましい!

 あ、今回の話でもう一つ重大な話が、夏休み、勝君達は幸先生の親戚もとい、幸の姉の家で合宿をするそうです。
 実は、この回でちょっとしたイベントを考えてます(笑)。

 毎度、誤字脱字、ご意見、ご感想、表現のミス等よろしくお願いします。 
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