デュエル・マスターズ~龍を使役する少年の物語~
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第13話:決着!勝の革命と男と少女の名前!
前書き
よっしゃ!お早い更新だぜ!
「《ボルシャック・NEX》を召喚!」
『任せろ!』
勝の切り札、《ボルシャック・NEX》がバトルゾーンに現れた。
「それがどうした!そいつが出たところでこのターン、お前が攻撃できるクリーチャーは“3体”だっ!」
“3体”……それはつまり、《ボルシャック・NEX》から《ボルシャック・ルピア》。そして、《ボルシャック・ルピア》の能力で山札から《超竜キング・ボルシャック》を手札に加え、そのまま《ボルシャック・NEX》の上に重ねて進化。
これで勝が攻撃できるクリーチャーは《トップギア》と《コッコ・ルピア》と《超竜キング・ボルシャック》の“3体”。
確かに。この流れでいけば、男のシールドを0にできても、ダイレクトアタックまでは届かない。
―――それなら、
「《ボルシャック・NEX》の能力で山札から《マッハ・ルピア》をバトルゾーンに!」
『来い!マッハ・ルピア!』
『了解、マッハぁぁぁ!』
もう1体、攻撃できるクリーチャーを増やせば良い。
「な、何だ!?そのカードは!?」
勝がバトルゾーンに出したクリーチャーに驚く男。
どうやら彼は、《マッハ・ルピア》のような昔のカードを知らないようだ。
「コイツはバトルゾーンにいる間、僕の“アーマード・ドラゴン”はすべてスピードアタッカーを得る!」
「な、何だとぉ!?」
《マッハ・ルピア》の能力に男は絶叫した。
「更に、《柳生・ドラゴン》の能力でコイツ以外のドラゴンはシールドをもう1枚ブレイクできる!」
更に勝は《シンカゲリュウ・柳生・ドラゴン》の能力を解説し、《ボルシャック・NEX》に手を置く。
「《ボルシャック・NEX》でシールドを攻撃!T・ブレイク!」
『喰らいやがれ!“ボルシャック・クロー”っ!』
《ボルシャック・NEX》をタップすると同時に彼はその名の通り、右手の爪で男の5枚のシールドの内、3枚のシールドを勢いよく、端っこから割った。
以前、モルトとデュエマした時、《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》で勝のシールドをT・ブレイクしたことがあるが、あれと比べると、《ボルシャック・NEX》のT・ブレイクはまだマシな方だ。
「ッ、トリガーは…ない」
「《コッコ・ルピア》でシールドを攻撃!」
トリガーがないことを確認した勝はそのまま《コッコ・ルピア》で攻撃した。
―――だが、
「っ、断念だったな!コイツはS・トリガーだ!」
《コッコ・ルピア》で攻撃したシールドがS・トリガーだった。
「S・トリガー!呪文、《古龍遺跡エウル=ブッカ》!その能力でまだアンタップしている《トップギア》をマナゾーンに!更にマナ武装5で《シンカゲリュウ・柳生・ドラゴン》もマナゾーンに行きな!」
《古龍遺跡エウル=ブッカ》の能力でまだ攻撃してない《トップギア》と《シンカゲリュウ・柳生・ドラゴン》がマナゾーンに置かれた。
これで勝の攻撃クリーチャーはもういない。
「……ターンエンド。《マッハ》の能力でこのターン、バトルゾーンに出たアーマード・ドラゴンはすべて手札に戻る」
ターンを終えると同時にこのターン、バトルゾーンに出た勝の《ボルシャック・NEX》は手札に戻った。
「俺様のターン!ドロー!」
後攻、男の4ターン目。
男は山札から勢いよくカードを引き、手札を1枚、マナに貯めた。
(さて、このターンで決着をつけたいが、次のターン、《マッハ・ルピア》でまたヤツの切り札が出るに決まってる。かと言って、こっちのシールドは残り1枚……)
自分の手札と勝のバトルゾーンを交互に重視しながら、男はこのターン、どうするか、考えた。
「……よしっ!ここは一気に勝負に出るぜ!」
(来る!)
結果、男はこのターン、一気に勝負に出ることにした。
それを聞いた勝は身構えた。
「5マナをタップしてマナ進化!《大神秘イダ》を召喚!更に3マナをタップしてマナ進化!《密林の総督ハックル・キリンソーヤ》を再召喚!」
「出たぁぁぁ!アニキの切り札、《大神秘イダ》!」
「そして、緑単速攻でお馴染みのサポートクリーチャー、《ハックル・キリンソーヤ》!」
「これはもう勝ったも当然だな!」
男の切り札、《大神秘イダ》が現れたことに部下の二人は交互にそう叫んだ。
「まずは《ハックル・キリンソーヤ》で《コッコ・ルピア》を攻撃!」
「くっ!《コッコ・ルピア》を墓地へ…」
バトルに負けた《コッコ・ルピア》を墓地に置き、勝は次の男の攻撃に構えた。
「これで終わりだぁ!《大神秘イダ》でダイレクトアタック!」
男の指示に《大神秘イダ》は鞘から刀を取り出し、そのまま勝に近付き、勝の体を斬りかかろうとしたが……。
「革命0トリガー!発動!」
「っ、そいつは…!?」
勝が見せたカードに男は驚いてしまった。何故なら勝が見せたカードは去年のデュエマ大会準優勝者、紅蓮モルトが使用したカード―――《ボルシャック・ドギラゴン》だった。
「自分がダイレクトアタックを受ける時、このカードを手札から見せてもよい!そうした場合、山札の上から1枚目を表向きにし、それが進化ではない火のクリーチャーならバトルゾーンに出せる!その後、そのクリーチャーの上にこのクリーチャーを重ねてバトルゾーンに出せる!」
《ボルシャック・ドギラゴン》の能力を解説し、勝は山札の上に手を置く。
(これがクリーチャーじゃなければ、僕の負け。それでも、僕は……)
―――自分のデッキを信じる!
そう決意した勝は勢いよく山札の上を捲った。
「っ、来た!《熱血龍 バトクロス・バトル》!よって、革命0トリガー成功!」
「な、何だと!?」
《ボルシャック・ドギラゴン》の革命0トリガーが成功したことに男は再度驚いてしまった。
「《バトクロス・バトル》を《ボルシャック・ドギラゴン》の上に重ねて進化!」
『守りは任せろ!』
勢いよく山札から捲れた《バトクロス・バトル》の上に《ボルシャック・ドギラゴン》を重ねて進化させた。
現れた《ボルシャック・ドギラゴン》は勝に斬りかかろうとした《大神秘イダ》に向かった。
「《ボルシャック・ドギラゴン》と進化元の《バトクロス・バトル》の能力で《大神秘イダ》と《ハックル・キリンソーヤ》とバトルっ!」
『食らえ!“ボルシャック・パンチ”っ!』
《大神秘イダ》に速攻した《ボルシャック・ドギラゴン》はたったの拳一本で《大神秘イダ》をぶん殴り、そのまま近くにいた《ハックル・キリンソーヤ》の下に向かい、彼と一緒に撃破された。
「くっ、バトルに負けた2体を墓地へ。ターンエンド…」
バトルに負けた《大神秘イダ》と《ハックル・キリンソーヤ》の2体を見て男は歯を食い気張り、ターンを終えた。
「僕のターン!ドロー!」
先攻、勝の5ターン目。
「マナをチャージして《マッハ・ルピア》の能力で《NEX》と名のつくクリーチャーのコストを1低減!5マナで《ボルシャック・NEX》を召喚!」
『再び、俺、参上っ!』
「今度は《ボルシャック・ルピア》をバトルゾーンに!」
『任せるボル!』
再度《ボルシャック・NEX》をバトルゾーンに出した勝は山札から《ボルシャック・ルピア》をバトルゾーンに出した。
「《ボルシャック・ルピア》の能力で山札から《超竜キング・ボルシャック》を手札に!そのまま《ボルシャック・NEX》を《超竜キング・ボルシャック》に重ねて進化!」
『さぁ、王の前にひれ伏せぇ!』
G・0で《ボルシャック・NEX》を《キング・ボルシャック》に進化させた勝はそのまま《キング・ボルシャック》をタップした。
「《キング・ボルシャック》でシールドを攻撃!」
『食らえ!“キング・ボルシャック・クロー”っ!』
それと同時に《キング・ボルシャック》は巨大な右手の爪で男の最後のシールドを切り裂いた。
「まだだ!俺様はまだ負ける訳にはいかないんだ!」
段々余裕がなくなった男はそう叫び、最後のシールドの中を確認するが……。
「クソっ!トリガーはなしだ!」
―――現実は残酷だった。
「《ボルシャック・ドギラゴン》でダイレクトアタック!」
『食らえ!ボルシャック・パンチっ!』
勝の指示に《ボルシャック・ドギラゴン》は男に近付き、そのまま男をぶん殴った。
「決着!!」
『『っしゃ!』』
男に勝った勝はそう叫び、それに合わせて《キング・ボルシャック》と《ボルシャック・ドギラゴン》の二人も叫んだ。
「あ、アニキ!」
「大丈夫ですか、アニキ?」
勝に負けた男は地面に膝をつき、それを見た部下の二人は男に近付いた。
「約束通り、今回は帰って下さいね」
対する勝は地面に膝をついている男にそう言った。
「テメエぇ!アニキに勝ったからっていい気になるなよ!」
「今度は俺達が相手だ!」
「ッ!?」
「二人共、やめろ!」
勝の言い方が気に入らなかったのか、部下の二人は勝に襲い掛かろうとするもリーダーである男に止められた。
「アニキ!?けど……」
「バカ野郎!けどもくそもあるか!」
ズンッ!ドコッ!と効果音を鳴らしながら男は部下の二人の頭を殴った。
「ぅ、痛いです…アニキ…」
「これ位の痛み、大人しく喰らっとけ!」
部下の一人が男に抗議するも男は大人しく喰らっとけと言った。
「………」
「………」
それを見ていた勝と少女の二人は何とも言えない状況に固まっていた。
「さて、約束通り、今回は大人しく退く。だが、その前に……」
男は一度、呼吸を整え、再度口を動かす。
「俺様は『大森(おおもり) 良太(りょうた)』!日伍勝!今度会った時は必ず倒す!覚えておけ!」
男、大森良太はそう言って、部下の二人を連れて何処かに去っていた。
「……行っちゃったね」
「そうだね」
取り残された勝と少女の二人はそう呟き、勝は少女に、少女は勝に、お互いに視点を向ける。
「……え~と、とりあえず大丈夫?」
「は、はい。何とか…」
「……そうか。それなら良かった。この辺はああいう奴が多いから気をつけてね」
「は、はい!ありがとうございます!」
「礼なら良いよ。それじゃ、僕はこれで失礼するよ」
「あの……!」
家に帰ろうと足を動かした勝だが、少女の叫び声に動かしかけた足を止めた。
「……あ、えっと、その…」
「?」
急に叫び声を出したと思ったら、今度は口を詰まらせて黙り出した。
「……日伍勝」
「えッ?」
突然、勝は自分の名前を名乗り、それを聞いた少女は驚いてしまった。
「僕の名前。君は?」
「…えっと、『如月 ステラ』です」
勝の問い掛けに少女、如月ステラは自分の名前を名乗った。
「良い名前だね」
「う、うん!私も自分の名前が好き!」
「そうか。それじゃ、ステラ、またいつか会おうね!」
「うん!勝も元気でね!」
お互いに顔と名前を覚えた二人はこの場を後にして別れた。
後書き
はい。今回はここまで。
今回は色々とぶち込んでみました。
まず、デュエル中に勝のクリーチャーが喋ったり、男と少女の名前が判明したり等、兎に角、色々とぶち込んでみました。はい。
毎度誤字脱字、ご意見、ご感想、表現のミス等よろしくお願いします!
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