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ガンダムビルドファイターズ ~orbit~

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極限進化は加速する! 後編

ーーー--





「サクラ先輩!ファンネルは全基落としたけど、こっちはほとんど弾切れだ! 」

「問題ない。私が二機共片付ければ済む。貴様はF91RRの動きを制限することに専念するのだ」

「了解ッスけど、あんま無茶すんじゃねーッスよっ! 」

ティグリスガンダムはモードビャッコを起動し、ガンダムF91RRとキュベレイに接近する。ガンダムF91RRはMEPEを起動しており、ヴァサルティスガンダムでは攻撃を当てることは出来ない。ならば、機動力の高いティグリスガンダムで対応する。

両手にビームサーベルを構え、ガンダムF91RRに突進する。モードビャッコでセンサーも強化されており、辛うじてどれが本体かは分かる。

途中でキュベレイのビームサーベルが振りかざされたが、ヴァサルティスガンダムがシールドチャージで間に入り、攻撃を防ぐ。

「オメーの相手は俺だっ! 」

キュベレイを吹き飛ばし、ビームガトリングでキュベレイを攻撃する。ファンネルを失ったキュベレイはまともに反撃することは出来ず、回避に専念している。しかし、倒されるのも時間の問題だろう。

ガンダムF91RRは六基のヴェスバーで迎撃してきたが、何度か回避し、直撃しそうになったのはシールドを捨てながら受け流し、ガンダムF91RRの目の前に接近する。

左手のビームサーベルを降り下ろすと、ガンダムF91RRも左手にビームサーベルを構え、攻撃を受け止めてきた。

───と思ったが、ビームサーベルはぶつかり合うことはなくガンダムF91RRをすり抜け、代わりにティグリスガンダムの右腕が切断されていた。

「くっ……これも残像か! 」

振り返ってガンダムF91RRに反撃しようとしたが、既にガンダムF91RRの姿はなく、完全に見失ってしまった。

「後ろだ! 」

「 !? 」

ヴァサルティスガンダムが背後に現れ、シールドを構えヴェスバーの攻撃を防ぐ。キュベレイの方を見ると既に倒されており、ヴァサルティスガンダムは援護に来たようだ。

「ちょうどいい。ビームガトリングを借りるぞ」

「へっ? 」

ヴァサルティスガンダムのシールドに装備されているビームガトリングを無理矢理拝借し、左腕に装備する。これなら分身体全てを撃ち落とせる。

「ヒメラギ トウヤ。巻き込まれぬよう気を付けるがいい」

「巻き込まねーようにしろ! 」




ーーー――





G-ルシファーが月光蝶を発動し、スカートファンネルを飛ばしながらこちらに突撃してきた。それに対し、後退しながらGNバスターキャノンで迎撃しようとするも、月光蝶の羽でかき消されてしまう。

「ドウしよう……」

最大出力で放てればダメージを与えられるかもしれないが、その分隙が出来る。

「ソウいえば、マヒルがマエにイっていたモノってナンだっけ? 」

ドラゴンファング四基を射出し、GNバスターキャノンと共に砲撃する。同時に攻撃したため威力もあり、月光蝶の一部を消し飛ばした。けど、まだ威力が足りない。

「ナンだっけ………………アッ、オモいダした」

ドラゴンファング四基でビームシールドを展開し、それに向けてGNバスターキャノンの砲口を構える。

「プラフスキーパワーゲート…………バースト! 」

引き金を引き、GNバスターキャノンの攻撃がプラフスキーパワーゲートを潜る。攻撃の出力と威力が大幅に跳ね上がり、G-ルシファーへと向かっていく。

G-ルシファーは危険を察知したのか、いち早く回避行動を取っていたが、前に出過ぎていたためかわしきれず、右半身が消し飛ばされていた。

「ディレイ……! 」

鱗を数枚ばらまき、それを足場としてG-ルシファーへと接近する。そして右腕からビームサーベルを発生させ、G-ルシファーへと突き出す。

「………アレ? 」

しかし、ビームサーベルはG-ルシファーに届かず、代わりにブラウドライツガンダムにビームサーベルが突き刺さっていた。

「ファンネル…………! 」

スカートファンネルから発生させたビームサーベルが左右から突撃していたらしく、あと一歩のところでくらってしまったらしい。

「ドラゴンファング……」

撃破される前に、射出していたドラゴンファングを、龍の口を大きく開いてG-ルシファーへと突撃させる。噛みつくかのように突き刺さり、口から砲撃をしG-ルシファーを貫く。

G-ルシファーは今ので撃破するも、その爆風を合図かのように、ブラウドライツガンダムも撃破された。





ーーー――





「「おおおおおおおおっ! 」」

刀と大型ソードモードのヴァリアントライフルがぶつかり合う。バスターライフル改は相手の攻撃に耐えきれず、出力を上げすぎたため爆散してしまった。

「ぐっ! 」

重っ………!

刀でヴァリアントライフルの一撃を受け止めるも、耐えきれず吹き飛ばされる。すぐに体勢を立て直し、刀を構えるも、エクストリームガンダムtype-レオスⅡVsが接近してくる。

「くそっ! 」

アルケオニスガンダムは背面ジェネレーターで増幅されたエネルギーを刀に込めると、ハイパーモードの影響で黄金色になっていた刀身が、赤黒い色に染まりつつあった。

「爆熱ゴッドスラッシュの応用かっ! 」

「くらえっ! 」

ヴァリアントライフルの攻撃を刀で防ぐ。さっきとは違い受け止めることができ、そのまま弾いて、刀を突き出す。エクストリームガンダムtype-レオスⅡVsは横に回避するも右目を消られる。

反撃でヴァリアントライフルを振り上げて来る。後退してかわそうと思ったが、間に合わず展開した胸部中央の装甲が切り落とされ、胴体にも大きな傷ができた。

「避けきるかっ! 」

「お前もなっ! 」

再度刀とヴァリアントライフルがぶつかり合い、剣撃を繰り返す。しかし、拮抗した状態が続いており、これでは勝負がつかない。

そうこうしている内に時間は過ぎていき、バトル終了のアナウンスが鳴る。

『BATTLE ENDED』





ーーー――





「えー、結果は三対三の引き分けか~。最後にヒメラギ君がサクラさんを庇って倒されちゃったしね」

バトル開始前は瀕死状態だったハルカゼが、まるで何事もなかったかのように立っていた。

「どうだトウイ?俺の教え子は」

「ふっ……まだまだだね」

「それってボケのつもりで言ってるのか?俺はサオトメと違ってツッコミは入れないからな」

「くっ!ツッコミ役がこの場に誰一人もいないよい! 」

「まあ、確かにお互いまだまだだな」

「スルー!? 」

「動きも単調な部分もあれば、機体性能に頼り過ぎている場面もあった。連携もマズマズだしな。お前ん所の陣形のせいで崩れたってのもあるけど」

「更にスルー!? 」

「とりあえず、ミーティングをするか。ミト。それに他の皆。相手の滅茶苦茶な陣形相手に臨機応変に対応が出来てたが、それでも連携を怠るなよ。
艦隊戦は個人技じゃない。チームで戦い、チームで勝つんだ。それを忘れないようにな。後は…………」

イチノセはミト達の方へと向き直り、顧問らしいことを言っている。それに比べ、こっちの顧問やコーチは何も言わない。

「ムウさん、コーチ。私達には何か言うことはないんですか? 」

「俺は基本精神論だからな。そういうのは生徒の自主性を重んじているんだ」

ムウはそう言い、ハルカゼを方を見る。

「え?僕?そうだね…………ユウキ君が言ってた通り、ちょ~~っと個人技になってたかな?別に悪くはないんだけどね。それは個人個人のスタイルでもあるし。でも、だったらそれをもう少し生かせるよう連携とかを考えた方がいいね」

((((((珍しくまともな事を言っている………))))))

「今、皆して失礼な事を考えてたでしょ? 」

「「いや全然」」

「考えてないぜ」

「気のせいだ」

「気のせいです」

「 ? 」

「はあ………まあいいや。とにかく、詳しい事は戻ってからでいっか。じゃあ、十分後にまたバトルってなってるから、それまでに皆でミーティングしてて。

それとユウキ君。このあとちょっといい? 」

「ん?ああ。分かった。」

「じゃあ皆、何か収穫が得られるように、チャレンジしていってね。プラスウルトラっ! 」

著作権の問題になる台詞を言い残し、ハルカゼはイチノセと共に学園の外に出ていった。

「たくっ。あれでもコーチかよ」

「まあいーんじゃねぇか?皆話したい事とかもあるだろーしな」

「ええ。私も外から見てたけど、まだ改善出来る部分もあったわよ」

「立って話すのもなんだし、あっちで座って話そうか」

「承知した」

「ワカッタ」





ーーー――





「それで、どうしたんだ?真面目な話なんだろ? 」

学園の外に出た途端、ユウキ君は真剣な表情で聞いてきた。察しがよくて助かるよ。

「うん。実は─────」

そこから、話せる範囲での事をユウキ君に話す。

「マジか…………分かった。俺も出来る限りの事はする」

「ありがとうね。あっ、この事はあまり口外しないようにね」

「分かってるよ。こんな話をして不安させる訳にはいかないだろ? 」

「その通り。じゃあ、話しも済んだし戻ろっか」

「ああ」

二人で再び学園の中へと戻る。その途中で空を見上げて、小さく呟く。

「強すぎる光は、大きな闇を生む……か」

 
 

 
後書き

ふぅ~…………久しぶりの更新だから、変じゃないといいですね……はい。
さて、大会前に練習試合を挟むのは定番!そして意味深の言葉を口にするハルカゼ!果たしてこれからストーリーはどうなっていくのでしょう!?
次回更新は10月8日!お楽しみにしていてください! 
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