聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
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203部分:第二十七話 紅の毒その七
第二十七話 紅の毒その七
「狂闘士達がです」
「ええっ!?」
「何時の間に!?」
白銀の者達も青銅の者達も咄嗟に辺りを見回す。しかし彼等は何処にも怪しいものは見なかった。そう、何処にもであった。
「あれっ、いませんけれど」
「誰も。何も」
「そう。ここからは見えません」
アフロディーテは悠然と立ち上がりそのうえで紅薔薇を咥えていた。そうしてそのうえでまだ周囲を見回している彼等に対して告げたのだ。
「ここからは」
「っていいますと何処に」
「どちらに」
「御覧なさい」
また言うアフロディーテであった。
「そう、河を」
「河っていいますと」
「この長江ですか」
「そう、長江をです」
彼等はアフロディーテの言葉を聞くとすぐに長江の水面を見た。するとそこは。
「一面が紅く?」
「長江の水は黒いのに」
「いや、これは」
ここで彼等はわかったのだった。どうして水が紅く見えるのか。それは。
「そうか。これは薔薇だ」
「アフロディーテ様の薔薇だ」
彼等はここでわかったのだった。何故今水が紅く見えたのか。それはアフロディーテが彼の使う紅薔薇の花を散らしていたのである。
「けれど何故?」
「ここで紅薔薇を」
「すぐにわかります」
「わかりますってしかも」
「また何時の間に」
見れば彼は既にあのスーツではなかった。ピスケスの黄金聖衣を身に纏っていたのであった。しかも黄金聖闘士にだけ許されるあのマントまで。
「黄金聖衣まで」
「何故ですか?」
「出て来るのです」
アフロディーテはその黄金聖衣を纏ったまま悠然と言うのだった。
「隠れているのはわかっています」
「ふふふ、流石はピスケスの黄金聖闘士」
「わかっていたのか」
「はい」
彼はその声に告げるのだった。
「最初から。貴方達が来ていたのは」
「わかっていた?」
「最初から?」
聖闘士達はそれを聞いてまた驚きの声をあげた。
「どういうことだ?まさか」
「狂闘士達が」
「そうだ、その通りだ」
「貴様等は今気付いたようだな」
また声達が言ってきたのだった。
「やはり。ピスケスに比べると落ちるな」
「白銀や青銅の者達だ」
「うるせえ!」
「だからって俺達を舐めるな!」
青銅の者達は今の彼等の言葉を聞いて反射的に怒りの声をあげた。
「俺達だってな。聖闘士だぞ!」
「御前等になんか負けるかよ!」
「じゃあ俺達が何処にいるのかわかるか?」
「わからないだろ」
声達が聖闘士達の言葉を聞いてせせら笑うように言い返してきた。
「その辺りは」
「どうせな」
「私がわかっていれば問題はありません」
しかしここでまたアフロディーテが言うのだった。
「それで貴方達は何もできませんから」
「何もできない?馬鹿を言え」
「現に俺達に対して何もできないではないか」
「それ程言うならです」
また彼等に言葉を返すアフロディーテであった。
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