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転生とらぶる

作者:青竹
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機動戦艦ナデシコ
  1455話

 俺の視線の先にいるのは、ヤンマが10隻、カトンボは40隻。
 戦力としては、ファブニールが40機、メギロートが160機といったところか。
 木連のバッタとかがいれば数で負けていたかもしれないが、今回敵対しているのは賊軍で有人機だ。
 戦うべき敵の数として考えれば、それ程多い訳ではない。
 草壁がクリムゾングループに合流しているというのを考えると、木連の戦力が幾らか出て来てもおかしくはないのだが……それも、あくまで幾らかといった程度に過ぎない。
 木連が保有していた生産プラントは、その殆どを俺が確保しているし、草壁が確保していた生産プラントも、内乱終了後に白鳥達熱血クーデターを起こした戦力が全て確保している。
 勿論それで生産プラントの全てを完全無欠に確保した……と考えるのは甘いだろう。
 草壁の事だから、生産プラントを隠して確保していてもおかしくはない。
 だが……それでも、個人で確保可能な生産プラントというのは少数でしかない。
 俺の空間倉庫のような特殊能力があるのならともかく、草壁にそんな能力がないのは既に確認済みだ。
 いや、この世界でそんな特殊能力を持ってる奴はいないんだが。
 ああ、でもルリやラピスみたいに遺伝子操作されて生まれてきた子供が持っているネットワーク能力を考えれば、特殊能力と言えない事もないのか?

『アクセル! こっちの準備は出来ている』

 映像モニタに映し出されたのは、シャドウミラーの旗艦であるシロガネの艦長のナタル。

『こっちも準備はOKよ』

 そしてシャドウミラーのニーズヘッグとは違うもう1つの象徴と呼べる、機動要塞ニヴルヘイムの指揮官マリュー。
 シャドウミラーの実働班は、その2艦に乗り込んでおり、まさにシャドウミラーの総力戦といった感じだ。
 もっともこの火星はナデシコ世界における俺達の本拠地だ。こちらの防御を疎かにする訳にいかないので、メギロートやシャドウ、ファブニール、ヤンマ、カトンボといったシャドウミラーの戦力による防衛体制はしっかりと整えてある。
 正直、ここまでやる必要はないと思うんだが……

「分かった。なら、そろそろ転移するぞ。……アカツキ、いいな?」
『え? ああ、勿論だよ。アクセルに任せるからよろしく』

 そう告げるアカツキは最初に連絡を貰った時とは違って焦っているような様子は一切ない。
 まぁ、それはそうだろう。シャドウミラーの戦力がこれだけ投入されるのだから、その時点で賊軍の勝利という芽はなくなった。
 今アカツキが心配すべきは、ネルガルのサワガサキだろう。
 その命を心配している訳ではなく、これからのネルガルについてどうするかという意味での心配だろうが。
 何しろ、サワガサキはアカツキを殺そうとしたのだから、アカツキがサワガサキを心配する要素はない。
 さて、取りあえずこうして見る限りでは全員準備が出来ている。
 だとすれば、こちらとしてもそろそろ動くか。
 オープンチャンネルを使い、出撃する機体全てに通信を送る。

「これから俺達は地球に向かう。そして賊軍に対して絶対的な攻撃を行うことになるだろう。賊軍が何故このような行動を起こしたのかは分からないが、それでも行動を起こした以上はこちらとしても対処せざるを得ない」

 ……本当に、何を思って今回行動を起こしたんだろうな。
 考えられる可能性としては、この前の無人島で俺の暗殺を失敗したのが大きかったのか?
 こっちが本腰を入れるより前に、先手を打とうと……そういう事なら納得出来ないでもない。
 ただ、草壁だってシャドウミラーにはシステムXNが……転移システムがあるというのを知ってる筈だ。
 それを知った上で、何故こんな真似が出来るのかは……向こうにとって自殺行為以外の何ものでもない。
 それとも一発逆転の策が何かあるのか?
 そんな都合のいいものがあったとして、何故今までそれを使わなかったのかという疑問はあるが……まぁ、その辺は実際に転移してみればはっきりとする筈だ。
 それに今回地球に向かうのは俺達だけではない。量産型Wのファブニールが1機白鳥を木連へと運んでいる。
 そして今回明確に討伐軍側に協力をするという事を示す為、木連の戦力もファブニールが地球に運ぶ事になっている。
 つまり、ぶっちゃけこの時点でもう賊軍の敗北というのは決まっている未来な訳で……正直、これから行われるのは一種のパフォーマンスに近い。

「行くぞ。システムXN、起動。転移座標入力……OK。転移フィールド生成開始」

 その言葉と共に、ヤンマやカトンボ、シロガネ、ニヴルヘイムを包み込むように光の繭のような転移フィールドが生成されていく。
 やがて転移フィールドが地球へと向かうこちらの戦力の全てを包み込んだところで、最後のトリガーを口にする。

「転移」

 その言葉と共に俺達は転移を完了し、転移フィールドが消え去った時、既に俺達の姿は地球へと存在していた。
 そして目の前には、サセボシティにある軍事基地へと襲い掛かっている無数の兵器。
 アカツキから聞いている話が正しければ、ここを攻めている戦力が賊軍の中でも主力の筈だ。
 もちろん主力って事は、他の場所を攻めている部隊も存在するんだろうが。

「全軍、所定の判断に従って行動せよ」

 その言葉と共に、それぞれが別々に行動を起こす。
 普段であれば実働班は纏まって行動を起こすのだが、今回に限っては違う。
 ある程度纏まってはいるが、殆どバラバラに行動する。
 ……まぁ、ぶっちゃけ俺の乗っているニーズヘッグと、ギルフォードのヴァルシオン改、ムラタのトリニティゲイン、エキドナのヴァイサーガ以外は全員ファブニールに乗ってるしな。
 今回の戦いはファブニールのお披露目という意味もある。
 いや、これまでにも何度かファブニールは戦闘に投入してきたのだが、それは数機程度でしかない。
 それに比べると、ニーズヘッグと特機、メギロート、イルメヤ以外は全機がファブニールを装備している。 
 1機のファブニールでさえ賊軍の基地を破壊するファブニールが、40機+幹部の機体となっているのだから……その戦力がどれ程のものなのかは容易に想像がつくだろう。
 ……特機3機の方は、結局ファブニールを装備してないので転移は他任せになってしまうのがちょっと残念だが。
 その辺ももう少し何か考えないといけないな。
 せめて特機にはシステムXNを組み込むべきか。特機って事は、最初からPTとかに比べると改修がしやすいんだし。
 ヤンマの中にいるファブニールの転移フィールドで近くのカトンボが転移していく。
 勿論中にはニヴルヘイムやシロガネから出撃している幹部陣の機体もあり、それが同行するのも珍しくはない。
 特に幹部陣機体は特機3機以外はファブニールなので、多くの擬似的な竜が空を舞っている光景が目に新鮮だ。
 これに40機のファブニールが飛び交うのを見れば……見た目でははっきりドラゴンと認識出来ないような形だが、それでもファブニールから受ける印象はドラゴンで間違いない。
 そう考えれば、やっぱりこの光景を見た者にとって色々な意味で凶悪なものに映るだろう。
 事実、サセボシティを攻撃していた賊軍も、突然現れた俺達シャドウミラー……いや、ファブニールの姿に驚いたのか、動きを止めているのだから。
 ああ、それともファブニールだけじゃなくて機動要塞のニヴルヘイムにも度肝を抜かれているのか?
 けど、ニヴルヘイムは以前にもサツキミドリ2号の近く停泊――という表現が正しいのかどうか分からないが――していたから、多数のファブニール程じゃないか。
 それとも、やっぱり木連が使っていたヤンマやカトンボをこっちが使っている。
 これでバッタを連れてきていれば、更に混乱は深まっただろう。
 ぶっちゃけ、バッタは能力が低すぎて戦闘にだして撃破されまくるから戦闘力としてはあまり期待出来ないんだよな。門世界のような場所でなら数が多いだけに無双出来ただろうが。あ、でも炎龍とかを相手にした場合、バッタではどうにも出来ないか?
 まぁ、門世界とはもう繋がってはいないんだから、その辺を考える必要はないか。
 ともあれ、ヤンマやカトンボはシャドウミラーの方で改修したが、バッタは数が多い割りには元々戦力が高くないという事もあって改修していない。
 改修しようと思えば不可能ではないだろう。それこそ、以前メギロートに重量子ビーム砲を装備した事があったが、コストや手間に合わないという事で却下された。
 バッタを改修するのは、それ以上に意味がないだろう。
 ならバッタは戦力としてはあまり期待せず、内部での行動で量産型Wの補助的な扱いをさせた方がいいだろう。
 事実、木連では人数が少ないのをバッタで補っていたのだから。
 そんな事を考えている間に、周囲の戦力は殆どがシステムXNを使って自分が命じられた戦域への転移を完了する。
 最終的にこのサセボシティに残ったのは、俺の操るニーズヘッグ、シロガネ、アウル、スティング、レイの三機とカトンボ3隻、ヤンマ1隻。
 主力として聞けば物凄く少ない戦力以外の何ものでない。
 だが、賊軍の主力を相手にするのにこれだけの戦力は過剰戦力と言ってもいい。
 それこそ、ニーズヘッグだけでも過剰戦力と呼ばれる事は間違いないのだから。それに……
 視線を映像モニタへと向ける。
 そこには見覚えのある1隻の戦艦が存在していた。

『アクセルさん、お待たせしました! 機動戦艦ナデシコ、これよりシャドウミラーと協力して賊軍への対処を行います!』

 映像モニタに映し出されたのは、ユリカ。
 言葉では元気一杯だったが、決してその口調程にやる気に満ちているという訳ではない。
 これまでにもナデシコは賊軍と戦ってきたが、ここまで大規模な賊軍との戦いは殆どなかった。
 今までの戦いであれば、賊軍と戦っても戦闘機の一部だけを攻撃するといった事をして、出来るだけ敵兵の命を奪わないようにしてきた。
 それこそ、まるで以前に俺がSEED世界にいた時のキラのように。
 以前のキラの時のように俺が戦うように厳しく言わなかったのは、そもそもナデシコとは別行動が多かったという理由もあるし、既にこの戦いではシャドウミラーが参加した事により討伐軍の勝利が決定的になっていたというのもある。
 何より、ナデシコに乗ってるのは軍人ではない――表向きは討伐軍の所属だが――という理由もあった。
 それに言い方は冷たいが、もし不殺を貫いて敵に殺されても、それは本人が選んだ選択だというのもある。
 そんな諸々の考えの下、何も言ってこなかったのだが……今回は別だった。

「お前達の戦力があるのは嬉しいが、今回は敵を殺さないように撃墜するといった真似をしていればこっちの被害も大きくなるぞ」
『……分かっています』

 うん? てっきり反論が来るかと思っていたが、ユリカの口から漏れたのは予想外な程に決意が秘められたものだ。
 この短時間に、何があった?

『アクセル、ナデシコが来たんなら僕もあっちに移りたいんだけど……構わないかな?』

 そんなユリカの言葉に割り込むように、シロガネのブリッジにいるアカツキからの通信が入る。
 映像モニタでは、アカツキの後ろに当然ながらエリナの姿もあった。

「構わないが、お前がエステバリスで出撃するというのはなしだぞ」

 その言葉に一瞬不機嫌そうな表情を浮かべるアカツキだったが、お前は討伐軍の重鎮なんだというのを自覚しろ。
 ……まぁ、そう言えば俺だってシャドウミラーの重鎮、いや代表なんだからって言葉が返ってくるのだろうが。
 ただ、その言葉は混沌精霊である俺には関係ないんだよな。

『……分かった。けど、それでもナデシコに行かせて貰うよ。この状況で僕がシャドウミラーの戦艦に乗っているというのは、色々と外聞が悪いから』

 そういう事らしい。
 言ってる意味は分かるけど……まぁ、現状でこっちの戦力が圧倒的に勝っているのを考えれば、特に問題はないか? 
 それでも一応護衛は必要か。
 量産型Wに任せてもいいんだが、エリナもいる以上は万が一にも備えたい。
 となるとやっぱり有人機か。ここの戦場にいるのはスティング、アウル、レイの若手3人組だ。
 この時点で誰を護衛にするのかは決まってしまう。
 アウルは非常に勝ち気で、護衛をやるよりも前線に出て暴れたいという思いが強い。
 スティングも、アウル程ではないにしろ護衛には向いていない。
 いや、やれと言われれば可能だろう。レイがいなければスティングに頼んでいたのは間違いないのだから。
 そんな訳で、消去法により護衛は冷静なレイに任せる事になる。

「レイ、アカツキとエリナをナデシコまで運んでくれ。それが終わってから戦闘に参加するように」
『了解しました』

 予想通り、あっさりと頷くレイ。
 この辺使い勝手がいい部下って感じだよな。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:505
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1208 
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