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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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174部分:第二十三話 セブンセンシズその四


第二十三話 セブンセンシズその四

「ここでな。さあ受けるのだ」
「ジェミニよ、今再び!」
「我等の技を!」
「受けてここで!」
 三人がそれぞれ言う。そして今フォルスもまたその技を放ったのだった。その技の名は。
「死ね!デビルエンド!」
 三人の技と共にその無数の武器が彼に迫る。それで貫かんとする姿が見えた。しかしそれはならずサガの姿は何処かに消えていたのだった。
「!?馬鹿な」
「ジェミニがいないだと!?」
「どうして」
 三人は驚いた顔になって周囲を見回した。当然先程までサガがいたその場所もだ。
「何処だ、近くにいる筈だ」
「そうだ、遠くに行っている筈がない」
「けれど小宇宙は。まだ」
「何処に消えた?」
 三人が必死の顔で周りを見回す中でフォルスも怪訝な顔を見せていた。
「ジェミニ。一体何処に」
 彼はその場にいて小宇宙を探っていた。言うまでもなくサガの小宇宙をだ。しかしそれは見当たらない。だがここで上から声が聞こえてきたのだった。
「ここだ」
「この声は!?」
「ジェミニ!」
「そうだ。私はここだ」
「くっ・・・・・・」
「まさか」
 その声がする上を見上げる四人だった。するとそこに彼がいたのだった。
「空に浮かんでいるだと!?」
「まさか。そうした力まで使えるというのか」
「その通りだ」
 サガはこのことを隠しはしなかった。宙に浮かんだままマントをたなびかせ四人を見下ろしてきていた。
「黄金聖闘士はただ光速の動きを持っているだけではない」
「何っ!?」
 バルボは彼の今の言葉を聞いて目を顰めさせた。
「では何を持っているというのだ、他に」
「第七の感覚」
 サガは言った。
「セブンセンシズだ。我々は全員このセブンセンシズを持っているのだ」
「セブンセンシズ!?」
「それは一体」
 レオだけでなくリベカにもわからないことであった。
「第七の感覚だと」
「馬鹿な。人間が持っている感覚は六つしかないというのに」
「いや」
 だがここで声をあげた者がいた。フォルスだった。
「そういえば聞いたことがある」
「フォルス」
「それは一体」
「八大公の方々も持たれているという」
 その彼等を率いる狂闘士で最強の者達である。このグランドキャニオンにおける戦いにおいてもベールの戦衣をまとうジークが来ている。
「あの特別な感覚のことか」
「そうだ。それこそがセブンセンシズ」
 サガは彼の今の言葉に対して答えた。
「私達は皆それを持っているのだ」
「それに目覚めれば超能力も使えるというのか」
「如何にも。こうして宙に浮かぶだけではない」
 サガはまた四人に対して告げた。
「このようにして」
「なっ!?」
「岩が」
 四人の周りの大地が動いた。そうして岩が次々と浮き上がっていく。
「何かを動かすこともできる」
「それが黄金聖闘士の力・・・・・・」
「何という力か」
「選択だ。選ぶのだ」
 サガは己の力を見せたうえでまた四人に対して言うのだった。
「闘うか。それとも」
「それとも?」
「退くか」
 二択であった。サガは四人にそれを提示してきたのだった。
「どちらか。選ぶのだ」
「退けというのか」
「我等狂闘士に対して」
「御前達では私に勝つことはできない」
 冷徹までに現実を言った言葉だった。
 
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