Blue Rose
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第二十四話 世界の外その四
「そしてじっくりと考えてね」
「わかりました」
優花も岡島のその言葉に頷いて答えた。
「そうさせてもらいます」
「是非ね、悪い男には気をつけながら」
「長崎での高校生活を楽しみにしています」
「うん、あとね」
「あと?」
「同じ長崎県でね」
岡島は優花にさらに話した。
「佐世保、それに天草もあるから」
「長崎っていっても色々ですね」
「そう、だからね」
「そうした場所にも行ってですね」
「楽しんでね、ハウステンボスもいいから」
「あそこも佐世保ですね」
佐世保市にあるのだ、この華やかな街は。
「あそこにも行ってですか」
「楽しむといいよ」
「じゃあ時間がある時にそうさせてもらいます」
「是非ね、あと佐世保は元々海軍の街でね」
「今は海自さんの基地がありますね」
「アメリカ軍もいるよ」
とかく日本国内でも議論の対象となっている彼等もというのだ。
「海軍さんがね」
「アメリカ海軍は紳士って聞いたんですけれど」
「そうだよ、実際にね」
「あの人達は紳士ですね」
「そりゃ色々な人がいるけれどね」
海軍といってもというのだ、紳士もいればそうでない者もいる。この辺りのことはどの国のどの組織でも同じだ。
「おおむねそうした人達だよ」
「紳士ですよね」
「僕も佐世保にはよく遊びに行くけれど」
「そこで海軍の人にお会いして」
「挨拶をするね」
そのアメリカ海軍の人達にだ、岡島はこのことも笑って話す。
「ハローとかグッドモーニングって」
「英語で、ですね」
「笑って英語で同じ様に返してくれたりね」
そのアメリカ海軍の人達の挨拶のことも話す。
「剽軽な人だと日本語でおはようと返してくれるよ」
「そうした人達ですね」
「基本紳士だから」
「アメリカ海軍の人達が」
「そうなんだ、だからね」
「怖がることもですね」
「ないよ、ただ外見は怖い人が多いかもね」
この辺りのことを冗談めかして話すのだった。
「スタン=ハンセンみたいな人とか二メートルのアフリカ系の人もいるから」
「背がですね」
「そうした人もいるからね、日本人の娘と付き合っていても」
「背が違いますか」
「うん、五十センチは高いからね」
その日本人の娘と比べてというのだ。
「驚くよ」
「二メートルですね」
「うん、そうなんだ」
「八条学園にも大きな人いますけれど」
「二メートルの人もいるよね」
「物凄く大きいですよね」
「外国から来た人でもね、日本人でもね」
八条学園、岡島が卒業して優花がいた学園はというのだ。
「いるよね」
「相撲部の人でも」
「ああした人もいるから」
「外見は怖いかもですか」
「うん、けれど紳士だからね」
それで、というのだ。
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