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SAO~円卓の騎士達~

作者:エニグマ
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第二十五話 決闘

~キリト side~

キリト「遅い。」

現在、絶賛暇してる。
昨日九時集合と言った本人、アスナが遅れてるのだ。
そのため、アイテムストレージの中を三周ほど確認した。

アーサー「先行ってるぞキリト。」
サクマ「余計な事は言わないようにしろよ。」

本来は俺達の少し後に迷宮区に入るはずだったアーサー達に追い越される。

その時、俺の頭上付近にポリゴンが集まり始める。

アスナ「キャアァァァァ!! よ、避けてえぇぇぇ!!」
キリト「な、」

そのまま俺の上にアスナが降ってきた。

シンタロー「どんな登場の仕方だよ。」

ごもっともです。
そのままになってる訳にもいかず、手探りで現状確認をしようとすると、柔らかいものが手に当たった。

アスナ「や、やーーーー!!!」

物凄い力で吹き飛ばされる。

サクマ「うわー、ないわー。」
アーサー「よくハラスメントコードで送られなかったな。」

アスナを見ると胸を手でおさえてる。
まさか、、、
こんなときはとりあえず挨拶。

キリト「お、おはよう。」

と、その時転移門から誰かが出てきた。
クラディールだ。

クラディール「ア、アスナ様、勝手なことをされては困ります! さぁ、アスナ様、ギルド本部まで戻りましょう。」
アスナ「嫌よ、今日は活動日じゃないわよ! だいたい、アンタ何で朝から家の前に張り込んでるのよ!?」

マジか、こいつガチのストーカーかよ。

アーサー「こういう奴、ハラスメントコードで送れないから厄介なんだよな。」

アーサーの言葉を無視してクラディールは続ける。

クラディール「ふふ、どうせこんなこともあろうかと思いまして、私1ヶ月前からずっとセルムブルクで早朝より監視の任務についておりました。」

ストーカー確定、ヒースクリフに言ってやろうかな。

アスナ「そ、それ、団長の指示じゃ無いわよね?」
クラディール「私の任務はアスナ様の護衛です!それには当然ご自宅の監視も、」
アスナ「ふ、含まれないわよ、バカ!」
クラディール「わがままを言わないで下さい。 さぁ、ギルド本部まで行きましょう。」

そう言いながらクラディールがこっちに近付いてくる。

キリト「悪いな、お前さんのトコの副団長は今日は俺の貸切りなんだ。」
クラディール「き、貴様ァ・・!」
アーサー「納得いかないんならデュエルで決めろ。」
クラディール「良いだろう、ここで貴様の所の副団長を完膚なきまでに叩きのめしてやる!」
アーサー「出来ればの話だがな。」

クラディールがデュエルの申請をしてきた。

アーサー「思いっきりやっていいぞ。 ヒースクリフには俺から伝えといてやる。」

その言葉に頷き、デュエルの申請を受ける。

クラディール「ご覧くださいアスナ様!私以外に護衛が務まる者など居ないことを証明しますぞ!」

そう言うとクラディールは腰から大ぶりの両手剣を引き抜き、構えた。

「おい! Kobの団員が円卓の黒騎士とデュエルするってよ!」
「マジで!?」

などと言って周りのギャラリーが増えていく。

俺はエリュシデータを取り、構える。
クラディールは剣をやや担ぐ形で構えている。
十中八九、突進系の上段攻撃だ。
カウントがゼロになり【DUEL!!】の文字が現れる。
俺とクラディールは互いに走りだし、ソードスキルの動作に入る。
クラディールは両手剣ソードスキルの<アバランシュ>を使う、対して俺は片手剣ソードスキルの<ソニックリープ>を使う。

クラディールが一瞬勝ちを確信した顔をするが、関係ない。
俺はソードスキルを両手剣にぶつける。

そして、クラディールの両手剣は真っ二つに折れ、ポリゴンとなり爆散した。

システム外スキル<アームブラスト>だ。

キリト「武器を替えてやるんだったら付き合うが、何本でも折ってやるからそのつもりで。」
クラディール「・・・アイ、リザイン。」

その言葉にシステムが反応し、俺の頭上に【WINNER!!】の表示が出る。

クラディール「見世物じゃ無ぇぞ!!散れ!散れ!」

クラディールは俺の方を向き、

クラディール「貴様・・・殺す・・・・絶対に殺すぞ・・!」
アーサー「その時は俺達が黙ってないがな。」

アーサーがクラディールを睨むとクラディールは後ずさりした。
そのクラディールに向かってアスナが言う。

アスナ「クラディール、血盟騎士団副団長として命じます。本日を以て、護衛役を解任。
別命があるまでギルド本部にて待機。以上。」
クラディール「なん、、なんだと、、、この、、、。」

それだけ聞こえ、クラディールは予備の武器を装備し、こちらを睨む。
そして、転移門に入り、

クラディール「転移、グランザム。」

そう言って消えた。

アスナ「・・・ごめんなさい、嫌なことに巻き込んじゃって。」
キリト「いや・・・俺達はいいけど、そっちの方こそ大丈夫なのかよ?」
アスナ「私のことは大丈夫よ。 今のギルドの空気は、ゲーム攻略だけを最優先に考えてメンバーに規律を押し付けた私にも責任があると思うし・・・。」
キリト「それは仕方ないって言うか、まぁ、なんだ、逆にアスナみたいな人が居なかったら攻略ももっとずっと遅れてたぜ。 だらだらやってる俺に言えたことじゃ無いけど。」
アーサー「その通りだ。 だからそんなに責任感じること無い。」
キリト「・・・まぁ、簡単に言えばアスナもたまには、俺達みたいないい加減なのとパーティー組んで息抜きするくらいしたって、誰にも文句言われる筋合いは無いんだ。」
サクマ「さらっと俺達までいい加減な奴に含めるな。」
アスナ「そう? じゃあ、今日は前衛よろしく。」
キリト「え? 前衛は交代だろ!」

そう言いながら俺達は迷宮区に向かった。

~side out~ 
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