転生とらぶる
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機動戦艦ナデシコ
1449話
無人島でのバカンスの中で、上半身裸に……正確にはビキニを解かれたエリナの背中へと日焼け止めを塗っていると、突然聞こえてきたカガリの声に俺は手を滑らす。
そして俺の手が掴んだのは、掌には収まりきらない程の質量を持つエリナの豊かな双丘のうち、左側の胸。
突然手の中に柔らかな感触があれば、それを握ってしまうのはある意味当然だろう。
「ひゃんっ!」
日焼け止めが俺の手にたっぷりとあった事もあり、エリナの胸は手の中から逃げようとするが……幸か不幸か胸を逃がすような真似はしなくてすんだ。
「ちょっ、アクセル! どこ触ってるのよ! こんな人前で!」
慌ててエリナが片手で胸を隠しながら起き上がり、俺から距離を取る。
豊かな双丘だけに、とてもではないが片手で全てを隠せるような大きさではないので、酷く刺激的な格好だ。
……いや、それより人前じゃなきゃいいのか?
ふとそんな風に思ったのだが、その辺は口にしないでおく。
「えっと……もしかして私のせいか?」
恐る恐ると尋ねてくるカガリに、皆が頷く。
「いや、だって、チューリップってのがあったんだぞ!? なら知らせる必要があるだろ!」
「それはそうですわね」
「だよな、ラクスもそう思うよな!」
「ええ、勿論。……些かタイミングが悪かったようですけど」
笑みと共に告げるラクスだったが、確かにカガリの言ってる事は決して間違ってる訳じゃないんだよな。
ただ、そのタイミングが悪かっただけで。
「……で、どうするの? チューリップがあるって事は、危ないんじゃない?」
黙って今のやり取りを聞いていたシェリルの言葉で、皆が我に返るが……
「どうするって言われてもな。……どうする?」
不満そうなオズマだが、その気持ちも分かる。
そもそも今回はあくまでもライブに参加するランカの護衛としてやってきたのだ。
それも、本来であればアルトだけで良かった筈が、そこに無理矢理一緒に来た形だ。
当然持ってきている武器も護衛に向いた物だけであり、VFやパワードスーツとしても使えるEXギアを持ってきたりもしていない。
それはキラやアスラン、ルナマリアといった面々も同様だ。
……となると、当然どうにか出来るのは俺だけになる訳で。
その場にいた全員の視線が俺の方へと向けられる。
まぁ、チューリップがあっても、戦力として考えられるのはバッタだろう。
そもそも、現在の木連は白鳥達若手が運営している筈であり、向こうが現状でこっちに攻撃をするような真似をするとも思えない。
「そのチューリップがあったのはどこだ?」
無人機である以上、当然のように俺の空間倉庫があれば無力化するのは容易だ。
寧ろ、この中では一番手っ取り早い攻略方法と言える。
チューリップの装甲を構成している素材……チューリップクリスタルは、シャドウミラーに――より正確には技術班に――とって非常に稀少な素材だ。
お土産として持って帰れば、レモンとマリューは喜んでくれるだろう。……海のお土産がチューリップクリスタルだというのは微妙な気もするけど。
木連が今更何かをしてくる様子はない以上、多分このチューリップはまだ地球が木連を木星蜥蜴と呼んでいた頃に地球に落下したものか。
それでここが無人島だった為に、今まで見つからずに待機していた……ってところか?
そんな風に予想していたのだが、次の瞬間アスランの口から出た言葉でその予想が外れであったことを悟る。
「それが、そのチューリップに妙な機械がついていて……」
「……機械?」
アスランのその言葉に、首を傾げる。
チューリップも無人機である以上、機械という扱いではある。
だが、その外見はとても機械には見えず……どちらかと言えば、生体兵器のようにすら見えるような代物だ。
とてもではないが、機械がどうとかいう風には見えない。
となると、そのチューリップが特殊なのか……それとも、誰かが何か余計な事でもしたのか。
「取りあえず……そうだな、どうするべきか」
現在ここにいる面子の中で、戦力として数えられるのはシェリルのみ。
いや、勿論相手が普通の人間であれば、現役の軍人――PMCだが――のアルト、オズマ、ルナマリアといった面子や、以前軍人だったアスラン、スーパーコーディネイターのキラ辺りなら戦力として数える事が出来るだろう。
だが、今回の相手はチューリップだ。
あの大きさでどうやってこの無人島に隠れていたのかは分からないが、チューリップである以上はバッタやジョロといった無人機を持ってるだろう。
そうなると、戦力として期待出来るのはシェリルのみになる訳だ。
一同を見回し、結局出た結論は妥当とも呼べるもの。
「やっぱり俺が直接見てきた方がいいだろうな。何かあったらニーズヘッグを使えるし」
「なら、最初からアクセルの機体を使った方がいいんじゃないか?」
そう告げてくるオズマだったが、俺は首を横に振る。
「空間倉庫に収納するのは、出来れば不意打ちでやりたい。ニーズヘッグを使えば、不意打ちも何もないだろ」
幾らニーズヘッグが全高15mの小型機ではあっても、当然人間に比べれば非常に目立つ。
撃破するのであればともかく、チューリップクリスタルを入手する必要がある以上、出来れば損傷を与えないままで入手したいと思うのは当然だろう。
一応火星の基地にある魔法球の中でヤンマやカトンボ、バッタと共にチューリップも量産は始まってるんだが……それでもチューリップクリスタルの希少性や、一度に使う量が大量である以上、多ければ多い程いい。
「……まぁ、戦力になるのがアクセルだけな以上、そっちの方がやりやすいって言うなら、仕方ないけどよ」
「そうなるな。……じゃあ、ちょっと行ってくるからこっちの護衛を頼む。シェリル、残留組の中だとお前が最大戦力だ。頼んだぞ」
そう告げると、シェリルはいつものように勝ち気な笑みを浮かべて頷く。
「任せておきなさい。……それにしても、本来ならあたしは守られる側なのに、まさかあたしが守るなんてね」
「いや、ネギま世界の住人と訓練をしている人物が守られるってのは……」
「あら、何か文句でも?」
言い訳がましい感じで呟いたアスランだったが、それに向かって笑みを返すシェリル。
強気な笑みを浮かべているだけに、アスランにとっては余計に怖かったのだろう。慌てて首を横に振る。
……キラもそうだけど、アスランって女に弱いよな。原作でもルナマリアとかメイリンとかミーアとかに押しまくられてたし。……けっ、ハーレム野郎が。
一瞬お前が言うなという台詞が聞こえた気がしたが、取りあえずそれは横において空間倉庫から拳銃やサブマシンガンの類を取り出す。
「一応軍人や元軍人も多いんだし、銃の類はあった方がいいだろ」
「いや、それは助かるが……向こうは無人兵器、ゴーストみたいな奴なんだろ? 今の俺達が銃を持っていても戦力になるかどうか」
マクロス世界にとって、無人機といえばゴーストなのだろう。
そしてゴーストはマクロスプラスのシャロン・アップル事件を引き起こした事もあり、それ以後は機能を制限されて戦力として使われてきた。
……で、その機能を制限された状態であっても、一時期は統合軍の主力となっていた訳だ。
まぁ、バジュラ相手にはEMCパルスでまともに動かなくなったり、純粋に能力的に劣っていたりで、結局人間のパイロットが主力に戻ったんだが。
ともあれ、ゴーストを相手に生身でどうにかしろというのは、オズマにとって……いや、俺とシェリル以外には厳しいだろう。
だが、それはあくまでもゴーストを相手にした場合、だ。
「安心しろ。バッタはゴースト程の性能を持っていない」
バッタがゴースト程の性能を持っていれば、その時点で木連が勝利を得ていただろう。
ゴーストというのは、それだけの性能を持っているのだから。
「そうか? ならまぁ、何とか……」
オズマも何とか安心したといった風に呟きを漏らす。
まぁ、バッタはゴーストよりも性能が落ちる分大量に存在するんだけどな。
けど、そもそもチューリップが活動を開始する前に空間倉庫に収納しようとしている以上、護衛云々ってのはあくまでも保険に過ぎない。
そもそも、さっきも言ったけどシェリルがいればバッタ程度はどうとでもなるだろうし。
「じゃあ行ってくる……と言いたいところだけど、場所がな。アスラン、悪いけど一緒に来てくれ」
「はい」
アスランも、自分が呼ばれるというのは分かっていたのだろう。
いや、実際そのチューリップがある場所を知ってるのがアスランとカガリしかいない以上、もしアスランを連れて行かないのならカガリを連れて行く事になってしまうんだけどな。
ゲリラとして活動していた経験のあるカガリだが、結局のところ戦いは素人に過ぎない。
一応次期オーブ元首としての教育を受けてはいても、血気に逸るところはそう簡単には変わらない筈だ。
……その辺は、カガリがコーネリアに憧れているというのが示しているだろう。
カガリとコーネリアの間で違うのは、やはり本格的な能力を持っているかどうかだろう。
シャドウミラーに所属する前から、ブリタニアに魔女として恐れられたコーネリアだ。
バカガリの異名を持つカガリとは比べものにならない。
「アスラン、気をつけてな」
「ああ。カガリはここで待っていてくれ」
こうして、自分だけでもここで待つという選択を出来るようになっただけ、成長してるんだろう。
いやまぁ、その程度のことで成長と呼ぶのもどうかと思うが。
「じゃあ、案内を頼む。……ああ、取りあえずこれでも着ておけ。お前の場合は怪我をしたら血が出るし」
海パンだけだったアスランに、空間倉庫から取り出したパーカーを渡す。
以前にどこかの店で買ったそんなに高くない……もっと言えば安物のパーカーだったが、こういう汚したり破けたりするのを前提とする時には丁度いい。
「ありがとうございます。じゃあ、行きましょう」
パーカーを羽織ったアスランと共に、俺は林の中へと入っていく。
ちなみにアスランにはパーカーをやったが、俺は海パンだけのままだ。
まぁ、混沌精霊の俺の場合はそういうのは全く関係ないしな。
「こっちです」
アスランに案内されながら林の中を20分程進む。
結構な木々が生えており、生身だと軽い怪我をしていたかもしれない……と思ったけど、さっきアスランとカガリはこの中を進んでいたんだよな。
パーカーの類を着ていたカガリはともかく、アスランは別にパーカーとかいらなかったか?
そんな風に考えながら進み……
「あそこです」
そう告げられた場所にあったのは、確かにチューリップだった。
ただし、それは俺が知っているチューリップではない。
いや、確かにこの無人島の中にチューリップの類があれば目立ってもおかしくはないと思っていたが……そのチューリップは、普通のチューリップと比べると圧倒的に小さかった。
そして何より、機械がどうとか言っていた理由もすぐに判明する。
そのチューリップを守るように……もしくは封じ込めるかのように、バリアが設置されていたのだ。
チューリップを覆っているバリアに、俺は見覚えがあった。
地球を覆っているビックバリア。規模こそ違えど、それと似たようなものだった為だ。
つまり、このバリアはクリムゾングループ製な訳だが……何でこんな場所にあるんだ?
いや、木連とクリムゾングループの繋がりを考えればおかしくないのかもしれない……のか?
多少疑問に思うが、今ここで考えるべきはどうやってあのチューリップを空間倉庫に収容するかだ。
……まぁ、バリアでチューリップに手出し出来なくても、何とでもなるんだけどな。
「アスラン、ここまで来ればもう大丈夫だ。ここからは色々と荒っぽい事になるかもしれないから、お前はもう砂浜に戻ってろ」
「……気をつけて」
俺の実力を知っているからだろう。アスランはそれ以上は何も言わず、すぐに砂浜へと向かって引き返していく。
今この状況で戦いになれば、自分が足手纏いになると理解しているからだろう。
ここにいるのがイザークなら、生身での先頭も全く心配いらないんだけどな。
原作ではアスランに対して強いライバル意識を持っていたイザークだったが、今となってしまっては原作とは違ってイザークの方が圧倒的に能力では上になっている。
まぁ、その辺は仕方ないんだけどな。
カガリの護衛や娘婿といった日々を過ごしていたアスランと違い、イザークは自分と同等かそれ以上の力を持つ者と毎日のように訓練を重ねてきたのだから。
生身での戦いに関して言えば、今のアスランはイザークの足下にも及ばないだろう。
「……ま、その辺は後で片付けるとして、だ。まずはあのチューリップを片付けるか」
呟き、足下に影のゲートを作ってバリアに守られているチューリップの側へと姿を現し、その身体へと手を触れようとした瞬間、まるでチューリップが砂で出来ているかのように崩れ去っていき……そして次の瞬間にはチューリップの中から巨大なバッタが姿を現すのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:505
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1208
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