転生とらぶる

『うーみー！』

　その光景を見た瞬間、何人かが大きく叫ぶ。
　まぁ、その気持ちは分からないでもない。
　目の前に広がっているのは、真っ青な海なのだから。
　天気も空には雲もなく、気温も30℃を超えている。
　まさに、これぞ夏と呼ぶべき光景なのだから。
　ライブが終わった翌日……今日はライブに参加した歌手4人は完全なフリーだ。
　まぁ、現在もライブ会場の後片付けをしている者達はいるのだが。
　ともあれ、こうして俺達は今日無人島へとやってきていた。
　この海水浴に参加しているのは、シェリル、ランカ、ラクス、ミーア。
　俺、アルト、オズマ、キラ、ルナマリア、メイリン、カガリ、アスラン、エリナ。
　最初エリナは参加するかどうか迷っていたのだが、今日になってシェリルに強引に連れてこられたらしい。
　……昨日の打ち上げではバチバチとやり合っていたように見えたけど、何だかんだでやっぱりシェリルとエリナの相性は悪くなかったという事なんだろう。
　俺の予想は間違っていなかった訳だな、うん。
　他にも雑用や護衛の為に量産型Wを10人程連れてきているが、こっちは人数に数えなくてもいいか。

「はい、これを読んでね」

　海を前にして、エリナが全員へ何かの冊子のようなものを渡していく。
　海のしおり？　……昨日の今日で、よくこんなのを作れたな。
　いわゆる、小学生や中学生が修学旅行とかで貰うような代物だ。
　……海に来るってのは、昨日の夜、パーティの中で決まったと思うんだが……
　しかもしおりにはイラストが描かれていたりと、妙に凝っている。

「あ、はい。どうも。えっと、ねぇ、ラクス。これ……」
「カガリ、このしおりによると……」
「アルト君、えっとね」

　何だかんだと、律儀な奴が多いよな。
　この光景に、ふとそんな事を思う。
　まぁ、キラ、アスラン、ランカといった具合に、色々と几帳面な奴が揃っているから無理もないのかもしれないが。だが……

「ほら、アクセル行くわよ！　折角の海なんだから、楽しまなきゃ！」

　水着の上から着ていたパーカーを脱ぎ、その魅力的な肢体をかなり小さいビキニで身を包んだシェリルが、俺を引っ張る。
　当然海に来るんだから、俺も海水パンツの上にパーカーを羽織っているだけだった。

「っと、ちょっと待てって！」

　俺の手を引っ張るシェリル。
　その水着姿は、いっそ芸術品と表現してもいいかもしれない。
　まぁ、首筋や太股の内側を始めとした身体の何ヶ所かには俺が昨夜付けた赤いキスマークが残っているが、この太陽の下だとそんない目立たない筈。……と思ったら、さすがにスーパーコーディネイター。キラがそんなシェリルの姿に、顔を赤くしているのが見えた。
　いや、こんなところでスーパーコーディネイターの力を使うのもどうかと思うが。
　そしてラクスに脇腹を抓られている。

「ちょっ、待てって。おい！」
「あははは、ほら、アクセル！　折角無人島に来たんだから、羽目を外して楽しみましょうよ！」

　心の底から嬉しそうにしているシェリル。
　ライブは楽しんでいたんだろうが、やっぱり何だかんだとプレッシャーの類もあったんだろうな。
　昨夜もプレッシャーから解放されたせいか、かなり激しく乱れたし。
　昨夜の熱い一夜を思っていると、それを察知したのかシェリルはこっちに海水を掛けてくる。

「もう、変な事を考えてるでしょ！」
「違う、どちらかと言えば素晴らしい事だ」

　海と砂の地面に足を取られながらも、何とか海水を回避する。
　それを見て、シェリルがムキになってこっちに何度も水を掛けてくる。

「このっ、このっ、ほら！　食らいなさい！」
「おわっ、ちょっ、待てって。くそっ、仕返しだ！」

　海水を掛け合って遊ぶ俺とシェリルの様子は、傍から見れば恋人同士にしか見えなかっただろう。いや、それは決して間違ってはいないんだが。
　轟っ、という音と共に大量の水がシェリルへと向かって降り掛かる。……あ、力加減間違えた。

「ちょっ！」

　だが、シェリルもそのくらいの事は予想していたのか、虚空瞬動を使ってその場を退避し……

「待て待て待て待て！　お前等、何でいきなりビックリ人間大会みたいな真似をしてるんだよ！」

　オズマの声が夏空の下に響き渡る。
　その必死の声に、俺とシェリルは動きを止める。
　……あれだけ布地が少ないビキニなのに、虚空瞬動とかを使っても水着がズレないってのは凄いな。
　いや、もしそんな事になったら、速攻キラ、アスラン、アルト、オズマの目を潰すけど。

「何よ、少しくらいはしゃいでもいいでしょ？」
「……せめてその少しってのは、俺達にも理解出来る程度の少しにしてくれ……」

　しみじみと告げるオズマに、若干不満そうな表情を浮かべていたシェリルだったが、それでもそれ以上は言い返さなかったのを見る限り、オズマの言葉に一理あると理解したのだろう。

「ね、ねぇ。メイリン。私、今夢を見てたみたいなんだけど……やっぱり暑さにやられたのかしら」
「お姉ちゃん、それは夢じゃないから」

　ホーク姉妹がそんな風に話している声が聞こえてくる。
　そちらへと視線を向けると、ルナマリアはシェリルよりは大人しいものの、平均的に見ればかなり露出度が高い赤いビキニを、そしてメイリンの方は白いワンピースの水着だった。
　ルナマリアの、自分のプロポーションに自信があるのがよく分かる格好だ。
　実際ルナマリアのプロポーションは現在ここに来ている女の中でもトップクラスと言ってもいい。
　ザフトとして日常的に身体を鍛えているというのも大きいんだろうが。
　その割りにメイリンの方はルナマリアよりもプロポーションで劣っているのは……血筋か？　いや、それを言うなら2人は姉妹で血筋は同じだ。
　だとすれば、やっぱり日頃の生活か。
　特にMSパイロットのルナマリアとオペレーターのメイリンでは、同じ軍人であっても鍛え方は大きく違うし。

「えっと、その、アクセルさん。そうやって見られると、さすがに少し恥ずかしいと言うか、何と言うか……」

　頬を赤く染めながら、ルナマリアがそう言い……次の瞬間目を見開く。
　何故そんな真似をしたのかというのは、すぐに理解した。何故なら、俺の後ろにプレッシャーを放っている存在がいたのだから。
　プレッシャー！？　奴か！　とかニュータイプごっこでもしたくなるが、別に俺はニュータイプって訳じゃない。
　それにこれは念動力を持っている者だけが理解出来るプレッシャ……という訳でも、当然ない。
　このプレッシャーを感じる事が出来、発する事が出来るのは、俺とその恋人達だけ。
　つまり……

「あら、アクセル。恋人の私を放っておいて、また新しい女に目を付けたの？　ライブの時から思ってたけど、そのルナマリアって子はアクセルの好みにピッタリよね？」

　面白そうな笑みを浮かべているが、その美しい肢体から放たれるプレッシャーはネギま世界でも十分に通じるものだ。
　それこそ、木連の北辰やその部下であれば容易に圧倒出来るだけの迫力を持っている。
　……そう言えば、木連に捕らえられた北辰とかはどうなったんだろうな。
　草壁も行方不明になっている現在、誰かが助けるだろうとか考えるとは思わないけど。
　そんな風に現実逃避をしていると、シェリルが俺の方に近づいてくるのが見えた。

「ルナマリア、ちょっとアクセルを借りていくけど、構わないわよね？」
「え？　あ、はい」

　基本的には気の強いルナマリアだったが、今のシェリルを前にしては何も出来ずにただ頷くことしか出来なかった。
　メイリンの方が少し不満そうな表情をしているのは……もしかして、俺の好みがルナマリアだってのが理由か？　いや、まさかな。アスランならともかく、メイリンが俺に興味を持つとは……好奇心的な意味での興味はあってもおかしくないが、男女間での興味を持つとは思えない。
　ともあれ、シェリルに引っ張られて砂浜を移動していく。
　俺を逃がさないようにだろう。シェリルは俺の腕を抱きかかえるようにしているが、そうなれば当然のように俺の腕はシェリルの豊かな双丘に挟まれてしまう。
　この上なく魅力的な肢体の柔らかさを堪能していると、いつの間にか俺の姿は砂浜に設置されていたビーチパラソルの下へと到着する。
　そこではパラソルの下で何人かがそれぞれに海を楽しんでいた。
　キラとラクスは少し離れた場所で砂を使って山を作り、トンネルを掘っている。……とてもじゃないけど、20代の恋人同士がやる遊びじゃない。
　また、オズマはパラソルの下で寝転がり、イヤホンを使って音楽を聴いていた。
　そこから漏れ出てくるのはファイヤーボンバーの曲だな。ファンだけはある。
　バサラとか、好奇心旺盛なだけにゲートの事を知ればこっちに突っ込んできてもおかしくないんだが。
　バサラのVF操縦技術は一流……いや、超一流と言ってもいい。
　まぁ、攻撃をしないので脅威って訳じゃないんだが……それでもメギロートでは突入してくるバサラの機体を阻止は出来ないだろう。量産型Wなら数を揃えれば何とか出来そうな気もするが……
　ともあれ、来たら来たで面倒な奴なのは間違いない。
　個人的には嫌いじゃないんだけど、それでもシャドウミラーの代表としての判断は難しいところだ。
　少なくても、敵を攻撃しないというバサラはシャドウミラーでやっていくのは無理だろう。……まぁ、バサラの場合シャドウミラーに入ろうという思いはないだろうが。
　そして、パラソルの下にいた最後の1人……

「ほら、どこを見てるのよ。何の為にここに連れてきたと思ってるの？」

　シェリルの視線の先にいたのは、惜しげもなくその魅力的な肢体を砂の上に敷いたシートの上で横たわらせているエリナの姿だった。
　シートの上でうつ伏せになっており……豊かな双丘が体重に押し潰され、見て分かる程にひしゃげている。
　その光景を見ているだけで、双丘がどれ程柔らかいのかを想像出来る程に。

「ちょっ、アクセル！？　どこを見てるのよ！　シェリルも！」

　俺とシェリルに気が付いたエリナが、慌てて立ち上がる。
　そうすることにより、今度は水着姿の前面を見る事が出来た。

「ふふっ、何の為に連れてきたと思う？」

　シェリルの悪戯っぽい口調に、エリナは少しだけ戸惑い……やがて首を横に振る。

「分からないわ。それで、何の為に連れてきたの？」
「決まってるじゃない。幾らパラソルの下にいるといっても、こんな直射日光なのよ？　しっかりと日焼け止めは塗っておく必要があるでしょう？」

　そんなシェリルの言葉に、何となくこの先の展開が読めた。
　それは俺だけではなく、エリナもまた同様だったのだろう。

「ちょっと、シェリル。あんたまさか……」
「ふふーん。せ・い・か・い。アクセルにはエリナの身体に日焼け止めを塗って貰うわ。ちなみに拒否は出来ないからそのつもりで」

　ルナマリアと仲良くしていた罰ゲームのつもりか？
　いや、エリナの身体に触れる事が出来るんだから、全然罰ゲームじゃないが。

「大体、アクセルが口説いている途中のエリナを放っておいて新しい女を口説こうとしているのが悪いんでしょ。まずはしっかりとエリナを口説き落としてから、次の女に行きなさい」
「……それって、とてもじゃねえけど恋人の台詞じゃないよな」

　俺達のやり取りを眺めていたオズマが、小さく漏らす。
　それに同意するように少し離れた場所でキラが頷いてるが……

「おい、キラ。お前は俺の仲間だろ」
「ちょっ！　アクセルさん、何でここで僕を巻き込むんですか！」

　心外だと言いたげなキラだったが、フレイという妻を持ち、ラクスという恋人を持っているのを考えれば、俺と同類……いや、既に結婚しているだけ俺よりやり手だろう。

「ぼ、僕はラクスとフレイ一筋ですから！」
「いや、2人いる時点で一筋じゃねえだろ。一筋ってのは、俺みたいにキャシーだけが相手の奴の事を言うんだから」
「オズマさん、どっちの味方ですか……」

　不満そうに呟くキラだったが、まぁ、オズマの気持ちも分かる。
　……ただ、オズマの場合は何だかんだと踏ん切りがつかないでいる内にダラダラと付き合いが長くなっているって感じでもあるんだが。
　一筋ってのはいいけど、相手を待たせ過ぎるのもどうかと思うぞ。
　シャドウミラーのメンバーみたいに時の指輪があるのならともかく、オズマとキャサリンはそれぞれ生身で普通に時の流れの中にその身を委ねているのだから。

「はいはい、見苦しい言い合いはその辺にして。それより、ほら。アクセルはさっさとエリナに日焼け止めを塗る！　エリナも準備をして！」
「ちょっ、シェリル！？　本気なの？！」
「本気よ。ほら、いいか寝転がる」

　起き上がりかけていたエリナを強引に寝かせ、起き上がれないように上半身の水着の結び目を解く。
　ビキニタイプの水着だけに、そうなれば当然起き上がることは出来ず……それどころか、俺からはいわゆる横乳が目に入ってきた。
　そうなれば当然起き上がれず、エリナは渋々ながら横になる。
　オズマやキラからあられもないエリナの姿を隠し、シェリルから受け取った日焼け止めを手に馴染ませ……そっとエリナの滑らかな背へと手を伸ばす。

「んっ！」

　エリナの口から上がる、色っぽい声。
　そんな声を聞きながら背中に日焼け止めを塗ろうとして……

「おい、大変だ！　チューリップっぽいのがあるぞ！」

　無人島のジャングルから姿を現したカガリの声に驚き、ふにゅん、とした柔らかな感触が俺の手の中にあるのだった。 

アクセル・アルマー
LV：43
PP：505
格闘：305
射撃：325
技量：315
防御：315
回避：345
命中：365
SP：1415
エースボーナス：SPブースト（SPを消費してスライムの性能をアップする）
成長タイプ：万能・特殊
空：S
陸：S
海：S
宇：S
精神：加速 消費SP4
　　　努力 消費SP8
　　　集中 消費SP16
　　　直撃 消費SP30
　　　覚醒 消費SP32
　　　愛　 消費SP48

スキル：EXPアップ
　　　　SPブースト（SPアップLv.9&SP回復&集中力）
　　　　念動力 LV.10
　　　　アタッカー
　　　　ガンファイト LV.9
　　　　インファイト LV.9
　　　　気力限界突破
　　　　魔法（炎）
　　　　魔法（影）
　　　　魔法（召喚）
　　　　闇の魔法
　　　　混沌精霊
　　　　鬼眼
　　　　気配遮断A+

撃墜数：1208