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Blue Rose

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第二十三話 完全にその十四

「困ったことにね」
「何でそうなるんでしょうか」
「そこがわからないね」
 岡島も首を傾げさせることだった。
「何でだろうね」
「おかしな人が捕まらないでそれ程でもない人ばかりが警戒される」
「僕もそうなるのかな」
「本当になりそうですね」
「困った話だよ」
「けれど今の私達はちゃんと証明出来ますから」
 だからとだ、優花は岡島に話した。
「大丈夫ですよね」
「そう思うよ」
「じゃあ今はこうして」
「お茶とカステラ、それに外出を楽しもうね」
「はい、こうして」
「今は中々外出出来ないけれど」
 岡島は優花にさらに話した。
「療養所を出たらね」
「何時でもですね」
「うん、こうして楽しめるから」
「それが待ち遠しいですね」
「そうだね、待っていてね」
「そうします」
「それでこの街を好きなだけ歩いてね」
 岡島は優花に笑みを浮かべて話した。
「そうしてね」
「わかりました、そうしています」
「是非ね、それとね」
「それと?」
「長崎で注意することはね」
「坂道と雨ですね」
「そして悪い男にもね」
 どれにもというのだ。
「注意してね」
「わかりました」
「そうしてね、マスコミとかにも注意しないといけないけれど」
「悪い男は、ですか」
「一番注意してね」
「長崎でもですか」
「そうした奴は何処でもいるけれど」
 それこそ長崎でも他の場所でもだ、古今東西悪人がいない場所はない。それもまた人間の世の中の真実である。
「女の子はね」
「男の子よりもですね」
「そうした奴に気をつけないといけないからね」
「おかしなことをされたりするからですね」
「男は殴られてお金取られるけれど」
 これだけでも厄介極まりないことであるがだ。
「女の子はそれ以上だからね」
「だからですね」
「気をつけてね。おかしな場所には一人で行かない」
「絶対にですね」
「そう、自分自身の為にね」
「それが身を守ることですね」
 自分自身のとだ、優花は言った。
「私の」
「そうしてね」
「わかりました、本当に気をつけます」
「さあもないと泣くのは自分自身だから」
「私がですね」
「何かあってからだと遅いから」
 それ故にというのだ。
「絶対に気をつけてね」
「わかりました」
「そうしてね」
「はい」
 優花はまた答えた。
「気をつけます」
「絶対にね、僕が思うだけでも女の子は大変だよ」
「本当に色々あるんですね」
「それも事実だからね」
「そうします」
「まあ僕が見ても本当に可愛いから」
 またこう言った岡島だった。
「可愛ければ可愛いだけ気をつけないと」
「そうしたものですか」
「もっとも女の子は顔かっていうと」
「違いますよね」
「性格だよ」
 それが問題だというのだ。 
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