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ドリトル先生の名監督

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第四幕その三

「万歩計を買ってね」
「それでどうだったの?」
「どれだけだったの?」
「どれ位歩いてたの?」
「一万歩超えてたよ」
 そこまで歩いていたというのです。
「それがね」
「へえ、そうなんだ」
「先生が一日一万歩ね」
「それはまた凄い違うね」
「そうだね」
「僕がここまで歩くなんて」
 それはというのです。
「変わったね」
「うん、痩せる筈だよ」
「イギリスにいた時よりもね」
「旅行とかに行っても普段は歩かなかったからね、殆ど」
「あの時は」
「やっぱり健康にもね」
 先生はしみじみとして皆に言いました。
「歩かないとね」
「そう、歩くことよ」
 ガブガブも言います。
「まずは」
「歩くことが最初の運動だからね」
 ダブダブが続きます。
「僕達もそうだし」
「飛べなかったらね」
 ポリネシアは自分の羽根を見てお話します。
「歩くしかないから」
「歩いたらそれだけでお腹減るよ」
 ホワイティは鼠なのでいつも素早く動いています。
「だからいいのよ」
「散歩をしないと」
 ジップも犬として言います。
「一日一回でもね」
「動かないと身体ってなまるからね」
 トートーはこのことを指摘します。
「そっちでもよくないよね」
「やっぱり動くこと」
 チーチーも今は真面目な感じです。
「歩くことでもね」
「一万歩も歩いていたら」
「いいんじゃないかしら」
 チープサイドの家族は先生がそれだけ歩いているならと合格点を出します。
「もうね」
「そうよね」
「先生もそれだけ歩く様になってるのなら」
「いいね」
 オシツオサレツも二つの頭で太鼓判です。
「むしろ大きな成長」
「そう思うよ」
「じゃあ先生これからも」
 最後に老馬が先生に言います。
「歩いていこうね」
「学問、そして健康の為にも」
 その両方の視点から答えた先生でした。
「そうしていくよ」
「そっちも頑張ってね」
「歩くこともね」
「是非ね」
「そうしてね」
「そうしていくよ、やっぱり痩せるとね」
 それはというのです。
「健康にもいいしね」
「そうそう、それにね」
「やっぱり痩せてると女の人にもてる?」
「そういうものだからね」
「いいよね」
「だからそうしたお話はね」
 女の人のお話になると苦い顔になる先生でした。 
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