転生とらぶる
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機動戦艦ナデシコ
1445話
シェリルとホテルで熱い夜を過ごした翌日……いよいよライブの日がやってきた。
シャドウミラーとして労力を集中してきたこのライブは、当然のようにまだ昼前だというのに大勢の人数が集まってきていた。
ライブが始まるのは午後7時からであり、今はまだ午前11時過ぎ。
それなのにライブ会場前には既に多くの者達が行列を作っている。
サセボシティという日本にある場所にも関わらず、やって来る者達の中には外国人も多い。
まぁ、この時代なら日本に来る程度の事はちょっとその辺に行くといった感じで出来るのかもしれないが。
実際このライブのチケットはプレミアムチケット……それもとんでもない値段がついているのは事実であり、定価の100倍で売られているという話すらも聞く。
……それが事実かどうかまでは分からないが。
討伐軍側に精霊の卵が協力している事もあり、賊軍の勢力は次第に小さくなっている。
だからこそ討伐軍側の勢力圏はある程度安定し、こうしてライブに来る事が出来る者も増えているんだろう。
「凄い人ですね」
コンサート会場の中から外の様子を見ていると、そんな風に声を掛けられる。
誰か……というのは、考えるまでもない。
元々こっちに近づいてくる気配には気が付いていたのだから。
「そうだな。ある程度の人数が集まるってのは予想してたけど、ここまでとは思ってなかった」
そもそも、このナデシコ世界でシェリルの……ランカ、ラクス、ミーアの知名度は決して高いものではない。
いや、ほぼ皆無に等しいと言ってもよかった。
だが、シャドウミラーの人物であるという事……そして何より、ライブのCMとして流した映像……ミュージックビデオとか言うんだったか? それともイメージPV? 予告編? ともあれそういう映像を流したのだが、それが一気に評判になった。
最初は当然のようにシェリルの美貌や男好きのする身体に目を奪われた男。次にそんなシェリルの格好よさに憧れを抱いた女、後は歌声に意識そのものを奪われたかのような者達。
更に映像はそれだけでは終わらない。第1弾、第2弾、第3弾の映像も流れ、ランカ、ラクス、ミーアといった者達が映し出されていく。
また、当然のように他の世界の歌手だというのもインパクトは大きかった。
……何だかんだと、今回のライブに参加する4人の歌手には、まだ歌う前だというのに既にファンが付いているらしい。
その辺は素直に凄いと思う。
「そうだな。キラも嬉しいんじゃないか? ラクスの歌を聴きにこんなに大勢集まってきていると思えば」
「う、うーん……そうですね。嬉しいと思う反面、少し納得いないものも感じています」
「……納得いかない? 何がが?」
「いや、だってこの人達ってしっかりとラクスの歌を聞いたことはない人達じゃないですか。外見だけでラクスのファンですって言われても……」
なるほど。恋人として納得出来ないか。
……さて、ここにフレイがいればどうなっていたのやら。
正直、妻と恋人が両方同時に存在して、しかもその2人の仲が決して悪くないってのは他人から見れば色々と理解出来ない光景ではあるんだろうな。
しかもその妻と恋人がどちらも美人となれば、嫉妬する者はどれだけ出てくるのやら。
その辺に関しては、俺から見ても納得出来るものではある。
いやまぁ、それをキラに言えば、俺はどうなんだって話になるだろうけど。
「ま、その辺は慣れだろうな」
ラクスも元々歌手ではあったが、どちらかと言えば純粋培養に近い。
それに比べると、シェリルは最初は自分の色っぽい格好を見に来たのでも構わないという認識だ。
その代わり自分の歌を聞けば間違いなく歌に熱中するという、そんなプロ根性を持っている。
「慣れ、ですか。……あまり慣れたくはないかもしれませんね」
「そうか? まぁ、その辺は人それぞれだろうな。特にラクスの場合は本人はそこまで護衛術の類を使える訳でもないし」
エヴァから訓練を受けているシェリルは、当然の如く生身でもかなり強い。
それこそキラとアスランの両方を相手にしても勝てるだけの実力を持っている。
だからこそとち狂ってシェリルに襲い掛かってくるような相手がいても、この世界の住人であれば容易に何とか出来る。
だが……ラクスの場合は違う。
SEEDに目覚めているコーディネイターではあっても、その身体能力は決して高い訳じゃない。
いや、勿論コーディネイターである以上、普通の人間に比べれば高いんだろうが、それでも訓練された軍人には敵わない。
以前にキラが言っていた、コーディネイターが持っているのはあくまでも可能性であって、きちんと訓練をしないと意味はないという言葉がそのまま当て嵌まっている形だ。
プラントの外交員という立場にある以上、多少の護衛術くらいは習得しているのかもしれないが……それも、あくまでも多少程度だ。
「そうですね。だから僕がラクスを守らなきゃいけないんです」
そう告げるキラの表情を見て、あ、と納得する。
「なるほど。昨夜はお楽しみでしたねって奴か」
「……なぁっ!?」
まさかそんな事を言われるとは思っていなかったのか、キラの表情は驚愕に見開かれる。
どうやら俺の予想は当たっていたらしい。
いや、俺だって昨夜はシェリルとお楽しみだったんだから、別にそれに関して文句を言う気はないけど。
そうなると、やっぱりカガリとアスラン、ランカとアルトもお楽しみだったのか?
ミーアの場合はさすがにルナマリアやメイリンとお楽しみって訳にはいかないだろうけど。……あ、でもオズマが来てるって事は、ランカとアルトのお楽しみはなしか。
「あ、いたいた。ちょっとアクセル。こんな場所で何をしてるの?」
背後から聞こえてきた声に振り向くと、そこにはどこか不満そうな表情を浮かべているシェリルの姿があった。
「有名人がこんな場所に来てもいいのか? っていうか、リハーサルの方はどうなった? 確か最終確認をするって話だったと思うけど」
「ああ、それならもう終わったわよ。昨日と比べると随分とあっさり息を合わせる事が出来るようになったもの」
自信に満ちた笑みを浮かべるシェリルからは、昨夜の疲れは一切感じられない。
まぁ、シェリルに疲れを残さないようにして頑張ったしな。
「そうか、なら準備は万端か?」
「ええ。だから、後はライブ開始の2時間前までは自由時間よ。……まぁ、この状況だと外に出るような事は出来ないでしょうけど」
ライブ会場の外へと視線を向けて告げるシェリル。
まぁ、こうして見る限りでは今の状況で外に出ようとは思わないよな。
「えっと、シェリルさんでしたよね。僕は……」
「知ってるわ。キラでしょ。ラクスから聞いてるもの」
「あ、そうですか」
少し照れくさそうに言葉を返すキラ。
さて、どんな風にラクスに言われてるんだろうな。
ラクスの性格を考えれば、別に愚痴ったりはしていないだろう。……いや、意外とフレイとの扱いの差とかについて相談してたりするのか?
「あれでしょ? アクセルに続くハーレムを築いた男2号」
「う゛っ、えっと……それはラクスが?」
まさかそう来るとは思ってないなかったのか、キラは言葉に詰まる。
……言ってる内容が必ずしも事実と違ってる訳じゃないだけに、どうしてもその辺で色々とあるんだろう。
実際、俺の知り合いでハーレムを築いているのは、俺以外だととキラくらいだし。
嬉しいような、悲しいような。
いや、この場合は嬉しいと言うべきか。
「それより、ラクスがキラの事を探してたわよ? 行った方がいいんじゃない?」
「……はい……」
シェリルにやり込められたのがショックだったのか、キラは少しだけ元気がない様子で去って行く。
「あまり苛めるなよ」
「あら、そんなつもりはないんだけど? それにああいう大人しそうな子はどうしても弄りたくなるのよね。毎晩アクセルに苛められているだけに」
ね? と悪戯っぽい視線を向けてくるシェリル。
……ここに記者とかがいれば、思い切り写真を撮られるような光景だな。
「それで、俺に何か用事か?」
「ほら、また苛めてる。あたしがアクセルに会いに来るのに何か理由が必要なの? ……ねぇ、何だか、会いに来ると愛に狂うって似ている気がしない?」
「狂われると、それはそれで困るんだけどな」
「ふふっ、なら狂わせないように釣った魚にもきちんと餌を与えなさい? ただでさえあたしは極上の魚なんだから」
「それは否定しないし、出来ない事実だな」
世の中でシェリルと付き合えると言えば、殆どの男は即座に頷くだろう。
勿論中には自分の恋人とかがいる奴もいるだろうが、シェリルという女の魅力はそのような男を縛る鎖を呆気なく切断するだけの力があるのも事実だ。
「ふふっ、じゃあ行きましょう。ホテルの中くらいしか遊ぶ場所はないけど、ライブが開始されるまでの間は2人きりでデートと洒落込みましょう。昨日のように身体を重ねる事が出来ないのは残念だけど」
「はいはい、それでどこに行くんだ? あまり妙な場所は選ばないでくれよ?」
今回、俺達が泊まったホテルは今日のライブ関係者で貸し切りにされている。
普通そんな無理は出来ないのだが、シャドウミラーの経済力があればその程度は容易に可能だった。
まぁ、今いるのがライブ会場である以上、ホテルまで戻るのは普通なら無理だ。
いや、無理とまでは言わないが、そうすれば当然ライブ会場の前にいるファン……または客達に見つかり、騒動になる。
だが……俺がいれば、その辺は全く問題ないのも事実。
俺の方へと近づくと、全く躊躇なく……それどころか笑みすら浮かべて腕を抱いてきたシェリルの胸の感触を味わいながらも影のゲートを作り出す。
そして影へと沈んでいく感触。……で、影から出ると俺とシェリルは昨日泊まったホテルの中に存在していた。
「便利よね、アクセルのその力」
「だろう? まぁ、気になるならエヴァから修行を付けて貰ったらどうだ? 別に転移魔法は影のゲートだけしかないって訳じゃない。水のゲートだったりもあるし」
火のゲートとかだと、少し間違えば火傷しそうだが。
それどころか、見る方向によっては火の輪くぐりをしているようにすら思えるんじゃないか?
俺も火の魔法は得意だし、やろうと思えば火のゲートも習得出来るような気がする。
まぁ、影のゲートで十分だが。
「うーん、それもいいかもしれないわね」
そう告げるのは、シェリルが基本的にシャドウミラーの広告塔という役目で歌手をしているからこそだろう。
色々な世界に出向いてライブをやるのだから、当然個人で移動する能力というのはあれば便利だ。
「でも、転移魔法ってかなり高度な魔法でしょう?」
「そうだな。それは否定出来ない事実だ」
魔法というのは誰にでも習得出来るのは間違いない。
だが、ある程度以上になると純粋に才能がものを言う。
この辺はスポーツとかとも同じだな。
誰でも一定の場所まではいけるが、そこから先……スポーツで言うプロになるのは難しい。
「でしょ? 残念ながら、あたしは魔法にはそこまで才能ないしね」
「らしくないな。いつものシェリルならそこで諦めたりはしないと思うんだが」
自分はシェリル・ノームなのだというのが、シェリルにとって大きなプライドになっている。
そんなシェリルだけに、あっさりと自分に才能がないと認めるというのは少し意外だった。
「シェリルに才能がないのなら、他の奴はどうなんだろうな」
「さて、どうかしら」
意味ありげな笑みを浮かべているシェリルだったが、その態度は決してふざけたものではない。
やはり魔法については色々と思うところはあるのだろう。
「それより……どうするの? あたしとしては、ちょっとプールにでも行きたいんだけど。アクセルもあたしの水着姿は見たいわよね」
ここで見たいでしょ? と聞くのではなく、見たいわよねと決めつけるのがシェリルがシェリルたる由縁なのだろう。
いやまぁ、見たいか見たくないかでいえば、絶対に見たいんだけどな。
シェリルの見事な身体を包む水着……しかも派手な服を好むシェリルだけに、当然その水着も派手なものだろう。
派手……露出度が高いだろうその水着を見たくないかと言われれば、見たいと答えるしかない。
ただ、プールって事は他のライブ関係者が来ていてもおかしくは……いや、おかしいか? ライブは今日なんだから、ホテルに泊まっている者のほぼ全てはライブ会場に行ってる筈だ。
もし何かの理由でホテルに残っている者がいるとしても、プールで遊んでいるような時間はないだろう。
……そう、俺やシェリルみたいに転移魔法を使えるのでなければ。
時間を有効利用するという意味では、物凄い便利な魔法だよな。移動時間とか皆無だし。
「そうだな、分かった。ただ、ライブに疲れを残さない程度に約束しろよ?」
「あら、どうかしら。アクセルが私の水着姿に我慢出来なくなれば……最悪、腰が立たなくなる可能性もあるかもしれないわよ?」
悪戯っぽく笑うシェリルと共に、俺はプールへと向かうのだった。
……本人が言うだけあって、かなり露出が派手で色っぽいシェリルの水着姿は破壊力が抜群で、押し倒すのを我慢するのに大分精神力を使う事になる。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:505
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1208
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