| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

僕と私と未来の覚醒。(更新停止中)

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

人間と魔族

 
前書き
更新遅れて申し訳ございません。

こう言っちゃあなんですが、もうネタ切れ(笑)
今回少し鬱要素ありです。嫌な方は即、戻って下さいm(_ _)m 

 
第2話



人間と魔族。



「恐ろしいな…」少女は一人、小さく呟いた。彼女は左手首にある魔族の印を摩った。どうして自分は人間では無いのだろう?もう何度も思ったことだ。生まれた時から両親は居らず、代わりに与えられたのは暴力と苦しみだ。
沢山の人に育てられ、沢山の人に罵倒され、殴られた。
―生まれてきてごめんなさい―
家では殴られ、学校では苛められていた。でも誰も助けてくれなかった。自分が怪物だから。一度担任に相談したが、話も聞いてくれなかった。その日は更に激しく苛められた。何度も死のうと思った。こんな人生、捨ててしまおう…と。だが、出来なかった。自ら生を絶つのが恐いのだ。それに、自分に与えられた使命もある。それを果たさなくてはならない。数少ない友人達も応援してくれている。だから戦い続けた。何をされても、どんなことを言われてもただ黙って終わるのを待つ。いつしか少女は笑い方を忘れていた。もしかしたら感情すらもうないのかもしれない。今夜も殴られ、悪口雑言罵られた。「お前は怪物だ」「死んでしまえ」「その醜い顔を晒すな」数時間に渡っての拷問も終わり、ようやく解放してもらったが少女の小さな身体はもう虫の息だった。少し動かすだけで激痛が走る。しかしここに居てはまた殴られるので仕方なく、ボロボロの体を起こして自室に向かった。また明日が来ると思うと、少し落ち込んだが直ぐに心が晴れた。明日は教会があるのだ。彼女にとってあそこは唯一の安らぎ場所だった。誰にも白い目を向けられず、暴力も振るわれない場所。早速目覚ましをセットして、あっという間に眠りについた。




_________________________




朝。
私は目覚ましが鳴るよりも前に目が覚めた。こんな朝早くに目覚ましが鳴ると、後で何をされるか考えただけで冷や汗がでる。しかし、それでも目覚ましを掛ける理由は一種の危機感というもの。絶対に目覚ましが鳴る前に起きなければ。と思うと自然に脳が起こしてくれる。そうして、物音をたてずに用意をすますと、家を出て足早に教会へ向かった。
教会に着くと、もうかなりの人が居た。座る席もさほど無く、私は慌てて開いている席に着いた。隣には自分と同じくらいの少年がいたが、眠っているのか目を閉じていた。しかし、私が隣に座ると何やら視線を感じ、横を見ると案の定彼が私を見つめていた。何かようか?と問いかけると、彼は驚いた様に「僕が見えるの?」と、衝撃発言をしてきた。自分は魔族だが、幽霊が見えることはないので驚いて目を擦ったがまだ見えるので「見えるわよ」と答えたら、彼が慌てて意味の分からないことを言っていたが、どうやら彼は生きているらしい。本当は私が付けている眼帯が気になって見つめていたそうだ。私は少し眼帯を触り、猫に引っ掻かれたのだ。と、言った。勿論魔族とバレない為の嘘だが、彼は信じたようだ。…意外と馬鹿だな。そう思っていると、神父が出てきて話を始めた。暫く聴いていると隣の彼がまた目を閉じていたので、また寝ているのかと思いそのままほっといた。しかし、彼は祈りの時間になっても起きないので仕方なく揺すって起こそうとしてが、中々起きず諦めかけた時に彼は目を覚ました。どうしたのかと聞いてきたので、貴方が寝ていたので起こしたんだと伝えた。もうお祈りが始まっていたので、彼は大人しく静かに祈りを捧げていた。お祈りの時間が終わったあと、皆が帰る中、私は神父と話をしようと向かった。以前から神父とはよく話し、自分が魔族だと言っても、顔色ひとつ変えずいつも通り接してくれた。そんな態度を向けてくれるのは神父だけだった。神父は私が来るのを待っていてくれた。週一で来る私は一週間にあった事全てを話すようになった。その間神父はずっと丁寧に聴いてくれるのだ。
「先週はどうでしたか?」
彼は優しく問いかけてくれた。私は先週あった事をゆっくり話した。でも、一つだけ言いにくい事があり少し落ち込んでいると、神父はそれに気付きどうしたのかと聞いてきた。私は躊躇したが、やっぱり話してしまった。
「実は、二日程前に母の夢を見たんです。母といっても見たことがないので、それっぽい人ですけど…そして、母が言ったんです。もう直ぐお前の救世主が現れる。近々、ZEROの覚醒が起こる…って」
神父はいつもの様に優しく微笑んだまま、その夢は覚えていたほうがいい。と、言った。もっといいアイデアをくれるのではと期待していたが、無理だった。しかし、話を聴いてもらったことで少しばかり気が楽になった。時計を見ると、もう直ぐ学校が始まる時間なので急いで行こうと思い、後ろを振り向くとあの少年が遠くでこちらを見ていた。先程までの会話を聞かれているかもと思うと、腹が立ち目も合わせず教会を出た。















~私は知らなかった。これから始まる私と彼との物語を~












 
 

 
後書き
以前、もう少し短くすると言いましたが、ご覧の通り長くなっちゃいました…なんで?
感想、誤字報告お願いしますペコリ(.. )♡
テンションあげたいので… 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧