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転生とらぶる

作者:青竹
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機動戦艦ナデシコ
  1443話

「へぇ……これが地球か。うちの世界の地球とは随分と違うな」

 そう告げたのは、オズマ。
 まぁ、マクロス世界の地球は一度ゼントラーディによって壊滅寸前にまで攻撃されてるしな。
 どうしてもその辺が関係してくるのだろう。

「取りあえず、今日は一日疲れを癒やしてくれ。外出してもいいけど、必ず護衛を連れていけよ。……ああ、自前の護衛だけじゃなくて量産型Wの方もな」
「……俺が信用出来ないってのか?」

 若干不満そうなオズマ。……まぁ、ランカが関係しているだけに、どうしても神経質になってるんだろう。

「別にそういう訳じゃない。けど、何かあった時に量産型Wがいるのといないのとじゃ大違いだからな。それに量産型Wがいれば、すぐにでもこっちと連絡が取れるし、メギロートとの連携も容易だ」

 そこまで告げられば、オズマとしてもそれ以上文句は口に出来ないらしく、不承不承頷く。

「あそこのホテル……」
「遅いわよ、アクセル」

 最後まで言わせず、聞き覚えのある声が周囲に響く。
 それが誰の声かというのは、俺にとっては考えるまでもなく明らかだ。
 何故なら……

「時間通りだろ、シェリル」

 そう、その人物は俺の恋人にして、今回のライブの主役でもあるシェリルだったのだから。

「あのねぇ、今は時間がないのよ。それくらいアクセルなら分かるでしょ?」

 そう告げるシェリルだが、当然のように近くには護衛の量産型Wの姿がある。
 ナデシコ世界ではまだそれ程顔が売られていないが、それでも今回のライブの主役としてそれなりのメディア露出はある。
 でもって、メディア露出があれば当然シェリルの美貌にのぼせ上がるような奴も出て来て……まぁ、恋人としては嬉しい一面、心配でもある。
 いや、ナデシコ世界の人間にシェリルをどうこう出来るとは思わないが。
 そもそも、シェリルもシャドウミラーのメンバーであり、エヴァの訓練を受けているのだから。
 当然魔法の類もある程度は使えるし……それこそキラ、アスラン、ルナマリア、オズマ、アルトの5人を相手にしても普通に完勝出来るだけの実力は持っている。
 メイリンがいないのは、護衛というよりも話し相手や雑用の為という形だからだ。カガリは問題外で。

「明日の……それも夜からだろ? まだ丸一日以上あるけど、それでも駄目なのか?」
「駄目よ。……さ、歌手は全員荷物を付き人に預けてこっちに来なさい。打ち合わせを始めるわよ」

 そう告げると、そのまま後ろを確認せずに去って行く。
 必ず自分についてくると、そう理解している為だろう。
 そして、事実3人の歌手はそれぞれ荷物を預けてシェリルの後を追う。
 それとエルモも。
 明日のライブって事でまだ余裕があると思ってたんだけど、どうやら必ずしもそういう訳ではないらしい。

「さて、じゃあお前達はどうする?」

 歌手の3人とエルモがいなくなったのを見計らい、護衛の面々に尋ねる。
 だが、その答えは決まっていた。
 そもそも護衛としてやって来たのだから、護衛対象をホテルに残して自分達で遊びに出掛けるという訳にもいかないだろう。
 そういう意味で、一人自由な立場にいるのはカガリだったが、カガリも周囲の空気を読むという能力は身につけたらしく、自分だけホテルを出て行くといった事は考えていないらしい。
 アスランが少しほっとしているのを見れば、まだ時々は気分次第で抜け出したりしているって事なんだろうが。

「僕はラクスの護衛だから、打ち合わせをやってる近くで待ってるよ」
「えっと、私もミーアさんの護衛なので」
「ランカを一人には出来ないだろう」
「ちょっ、隊長。一応この護衛のメインは俺なんだから……」

 そんな風な返事が戻ってくる。
 となると、俺も別に街中に出たりする必要は……そう思っていると、不意にホテルの警備をしている量産型Wの一人が近づいてくる。

「アクセル代表、ホテルに侵入しようとしていた者を捕縛しました」
「……早速か」

 このホテルに今回のライブ関係者がいるというのは、大量の量産型Wが警備をしている事から明らかだ。
 でもって、その量産型Wの警備をどうにか抜いてホテルに侵入しようとした奴がいたのだろう。
 予想はしていたが……誰を目当てにした侵入なのやら。
 今回のライブのポスターにはシェリルが主役のように大きく映し出され、その周囲にはミーア、ラクス、ランカの3人が存在しているといった構図だ。
 当然のように4人共顔が確認出来る為、それを目当てにしてくる奴もいるだろう。
 シェリルはメディアにも出ているから、認知度って意味ではシェリルが一番だろうが。

「危険物の類は持っていなかったか?」
「ナイフの類を」
「……ナイフ?」

 また、平和的な奴じゃないらしい。
 一目だけでもシェリル達に会いたいってのなら、まだ分からないでもなかったが……さて、何を目的にしてるのやら。

「アクセル、俺も出るか?」

 そう言ってきたのは、オズマ。
 ここに揃っている護衛の中では、一番真っ当に、それでいて長期間軍事訓練を受けてきた人物だ。
 アスランやルナマリア、それとついでにメイリンもプラントで軍事訓練を受けてはいるが、コーディネイターだけに促成栽培に近い。
 キラにいたっては、一切軍事訓練を受けてはいないしな。

「いや、悪いが今はこっちに任せておいてくれ」

 その言葉に多少不満そうな表情を浮かべたオズマだったが、ここがマクロス世界ではないというのは十分に理解しているのだろう。頷き、それ以上は口にしない。

「とにかく、全員荷物を部屋に置いてきた方がいいだろ。荷物を持ったままでは動きにくい」

 明日のライブと、一日の休日を合わせて二泊三日の旅行だ。
 明日のライブが終われば休日が待っていると思えばこそ、明日のライブでも頑張ってくれるだろう。……いや、シェリルを始めとして歌が好きなメンバーが揃ってるんだから、そんなご褒美のようなものがなくても十分に頑張るか。
 荷物を持って早速ホテルのカウンターへと向かっている面子を眺めながら、そんな風に考える。

「ホテルの警戒をもっと厳重にしろ。妙な真似をする奴がいるのは今回の件ではっきりした。それと、捕らえた奴は討伐軍に引き渡せ。ただ、情報を聞き出す際には必ずシャドウミラーからも人を出せ」
「了解しました」

 何を考えてナイフを持ってきたのか。それをはっきりさせなければ、安心は出来ない。
 これがシェリルを含めて暴力で脅して乱暴を……具体的には強姦をしようとしたというのであれば、理解出来ないでもない。……当然許せる筈がないが。
 だが、それ以外の理由で……それこそ賊軍の手の者が何らかのテロ行為を起こそうとしてやって来たのであれば、情報は必須となる。
 まぁ、ナイフしか持ってなかったのなら、テロ行為を起こしてもその被害は限定的だろうが。……それ以前に、量産型Wにあっさりと鎮圧されるか。
 俺の指示に従って離れて行く量産型Wを見送り……ふと、視線を感じる。
 その視線を向けてきている奴の方を見ず、近くのガラスの反射で相手を確認する。
 30代……もしくは40代程の男。それがホテルの入り口付近で、誰かと待ち合わせでもしているかのような風を装いながら、俺へと視線を向けていた。
 俺が目立つというのは、今更言うまでもない。
 シャドウミラーの代表という時点で目立つのは避けられないし、討伐軍結成の映像にも出ていたのだから。
 だが、今俺に向けられている視線に敵意の類はない。
 もしこの男が賊軍のメンバーであれば、俺に恨みを抱いている筈。
 なのに、何故だ? いや、賊軍とは全く関係のない相手か?
 その可能性も十分にあるが……さて、どうしたものか。
 いや、捕らえようと思えば捕らえるのは容易に出来る。
 だが……その理由がない。
 まさか、俺を見ていたからというだけで捕らえられる訳もないし。
 いや、そうだな。別に捕らえる必要はないのか。ちょっと話し掛けてみるだけでも、ある程度の情報は得られるだろう。
 そう判断すると、何気なさを装って振り向き、ホテルの出入り口へと向かう。
 近づいてくる俺を見て、向こうも動きを見せる。
 ふと視線を逸らし、誰かに軽く手を振ってそのまま去って行った。
 偶然か? まさか、こんな状況で偶然が起こるとは思えないし、何より向こうは俺が動いたのを見てから行動を移した。
 恐ろしく勘が鋭い奴だな。
 そんな風に思いつつホテルから出ると、既に先程までここにいた男の姿はどこにも見えない。
 逃げ足も速い、か。
 さて、何を目的にしていた人物なのか。その辺は非常に気になるが、こっちに敵意の類を持っていなかったのを考えると、多分明確な敵って訳じゃない。
 ああ、でも情報収集専門の人材って可能性はあるか。
 ナデシコ世界でもそういう人種がいてもおかしな事はない。

「まぁ、いい。次に見掛けた時には捕まえさせて貰うぞ」

 今からでも無理をすれば捕らえる事は出来るだろうが、そこまでする必要はないという判断から、取りあえず今は見逃す。
 ポジティブに考えれば、こちらと敵対するのではなく味方になろうと接触している勢力って可能性もある。
 討伐軍だ何だと言っても、結局のところ寄せ集めに過ぎない。
 連合軍に対して不信の念を抱いている勢力というのは少なからず存在するだろうし、そういう勢力が簡単に討伐軍に協力する……というのは難しいだろう。

「アクセルさん、どうしたんですか?」

 荷物の整理が終わったのだろう。ルナマリアとメイリンが1階に降りてきてそう尋ねる。

「早いな」
「そうですか? 荷物を置くだけですし、そうでもないですよ」

 そう告げるルナマリアだが、実際他の面子がまだ降りてきていない以上、早いと表現しても決して間違いではないだろう。

「そう言えば、SEED世界の方では今回のライブどんな風に思われてるんだ?」

 唐突に話が変わったからか、ルナマリアは少しだけ驚きの表情を浮かべるも、すぐに笑みを浮かべて口を開く。

「凄く楽しみにされてますよ。ライブを直接見る事が出来ないのは残念そうでしたけど、コンサートホールや大きな運動場を借りて中継ライブをやるって事で、チケットはかなり売れてたようです。そうだったわよね?」

 確認するようにメイリンへと尋ねるルナマリアだったが、そのルナマリアに対してメイリンは即座に頷く。

「うん、そうだよお姉ちゃん。チケットは即日完売……どころか、売りに出されてから数分も経たずに売り切れになったんだって」
「ライブそのものじゃなくて、実況ライブ……つまり、映像スクリーンにライブ会場を映してそれを楽しむタイプのライブだろ? 何でそんなに売れてるんだ?」

 これがマクロス世界であれば、分からないでもない。
 今はランカの一強状態だが、その前にはシェリルの一強状態が続いていたのだ。
 銀河にいてシェリルの歌を聞かない日はないと言われる程の。
 だからこそシェリルの熱狂的なファンも多く、そんなシェリルのライブとなれば直接行くのは無理でも中継ライブでいいから見たいと考えてもおかしくはない。
 だが、SEED世界ではラクスが今も普通に活動しているし、プラントの外交官として活動してはいるのが、それでも時々はライブを行ってもいる。
 だとすれば、SEED世界でこれ程までにライブへの期待が高いというのは、思いも寄らなかった。
 ラクスとミーアの共演というのが人気の秘密なのか?
 そんな疑問を抱くが、それだって普通であればSEED世界ではそこまで人気が出るような事では……

「シェリル・ノームがいるからですよ」

 そんな俺の疑問に答えたのは、やはりと言うべきかルナマリアだった。

「あー……なるほど」

 その言葉に思わず納得する。
 そうなんだよな、顔を隠して純粋に歌だけしか流していないネギま世界と違って、SEED世界では普通にシェリルも顔を出しているんだった。
 シャドウミラーの存在が明らかになっているからこそ可能な事なのだが……
 ともあれ、SEED世界でのシェリルは現在ラクスと人気を二分する程の人気を持っている。
 ラクスは外交員としても働いているので、シェリルの方が人気出そうなものだが……シェリルはSEED世界以外にギアス世界、マクロス世界、それと顔出しはしていないがネギま世界でも活動をしている。
 勿論どの世界にも共通して出している歌も多いが、それ以外に世界によって違う歌があったりもする。
 単純に人気が4分の1になるって訳じゃないが、どうしても1つの世界の人気は限られてしまう。
 まぁ、SEED世界ではブルーコスモス予備軍らしき者達からかなり評価されてるって話だが。
 何しろシェリルは100%天然物だ。マクロスギャラクシーみたいにインプラントとかそういうのもやっていない。
 そうなれば、コーディネイターを嫌っている者にとっては好感を抱かれてもおかしくはない。
 勿論プラントでもシェリルの評判はかなり高いんだけどな。
 護衛の者達が降りてくるまでの間、俺はルナマリアやメイリンと会話を続けるのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:505
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1208 
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