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リリカルなのは~リリカルとは真逆な転生者

作者:ソウクイ
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リリカルフォーム

「遥か昔に星と共に滅んだ使い魔とは違う人工の生命体、その名はマトリクサー」

「マトリクサーはゴーバクカードと言う核を持っている」

「マトリクサーは死ぬとゴーバクカードになりゴーバクカードが無事なら再び最誕する。」

「マトリクサーの姿は人型をベースに鳥や虫や獣、多種多様、大きく七の種族に分けられる」

「マトリクサー各種族で最強の七人、この七人がリーダーとなりマトリクサーの創造者に反逆、マトリクサーの手で創造者は滅びた」

「創造者を倒した七人が揃った時、破壊神と呼ばれる最強のマトリクサーが誕生。
破壊神は創造者だけでなく、自分以外のマトリクサーも滅ぼし、産まれた星を滅ぼし、そして最後に自らも……」

「伝説だと今でも破壊神のゴーバクカードは暗黒の世界を長い長い時を旅をしていると言う」








此処はどこ?わたしは誰?

何処かで聞いた様な感じでそう思ったのは見た目の年齢は一桁、小学校低学年程の美少年に分類される銀髪のオッドアイ少年。アニメに出そうなイケメンキャラを小型化した美形ショタだ。

典型的な踏み台とは言ってはいけない。
この踏みだい擬き、いや少年は実は人生経験が見掛け通りとは言えない。
人生経験17年の17才……いや、正確に言えば"中身"の年は17歳までの人生経験がある。
ただ肉体年齢は外見通り、若く見えるのでなく肉体の年齢は確かに8歳程度。生きた人生経験に比べて肉体的年齢は10年近く若い。

何処ぞのホームズ好きの探偵と同じ様なエセ少年。

この少年が似非コ○ンになった原因はアポなんちゃらとか言う、現実設定やら推理設定をぶち壊しそうな、黒い組織製の不思議お薬で擬似的に若返った訳でない。
正真正銘に肉体の年齢は見かけ通りだ。
少年の元の体が若返ったのでなく身体ごと入れ換わり若くなったのだ。精神だけ別人の若い体に入ったのだ。

なぜ体が別人のモノと成っているのかと言うと本人、記憶がない少年は全く判らない。

この今の少年の中身の精神、魂は元々は違う世界に存在していた。

ただその元の体は暴走ダンプに轢かれてミン、事故死で既にお亡くなりになっていた。
そう普通だったら少年は其処で終わる………筈だった。

だが轢かれて死んだ少年の魂はある理由で選ばれ終わりを迎える事が無かった。少年は選ばれた。
少年の魂はとある神様に選ばれ輪廻行きを中止。
そして神様によって魂は世界を越え別世界のこの銀髪の少年の体に入れられた。

つまり少年は巷で有名な神様転生していたのだ……少し変則気味な神様転生で本人の了承一切なしだが。

そもそも何で少年の魂がこの身体に入れられる事になったのか?
魂の入れ替えを行ったとある神様が愚痴れ、原因を語れば二晩を費やすだろう。 
原因を短く言えばこの身体の元の所持者、転生させた神様をキレさせた。

本来神様転生をするのは基本的に善人で無くてはいけない。性悪や悪人を転生させるなんて事は神様はしない。してはいけない。

なのにこの身体の元の魂も神様転生をした人物だったが外見通り踏み台的な性格。
その踏み台的な性格でこの世界にきて行った踏み台的なアホな言動、小悪党な所業の数々を行った。

相対的に踏み台を転生させた神様の評価も神様間で下がる下がる。評価が部下の天使にまでバカにされる様になって等々神様がキレて踏み台の抹消を決定。
ただ踏み台の魂はともかく身体はとある事情で抹消をできない。神様は踏み台の代わりに入れ換える為に新たに厳選した魂を選んだ。

新たな魂(本人)に対しての説明を付加した特典に任せ、空から神様のネオタ○ガーシュート。
魂は球状から楕円形みたいにグンニャリした状態で飛んで、ガリガリと言う快音を鳴らして踏み台の身体に命中。『グギャアア!?』と言う叫びと共に踏み台の魂は弾き出され新しい魂は入った。

弾き出された神様を怒らせた踏み台魂はどうなったか?近くに居た何の変鉄もないネズミに魂がIN。

此処までの説明で大体お分かりだろう。
今までの説明で出てきた厳選された魂が今の銀髪の少年の中身、無理矢理なので中身の少年は辛うじて事故が有った事しか覚えていない。
今の少年の認識は気付けば体が別人のモノになって知らない町中に居る状態。
勿論だが別の世界に居ることは知らない。

少年は訳のわからない状況に途方にくれた…

「ふぁぁ眠い」

…と言うことも特に無かった。

新しい彼は元来深く悩まない性質、とんでもなく図太い少年。神様に厳選された彼はクラスに宇宙人が居たと知っても一人平然としてる図太さを持っている。

そんな少年の図太さは記憶喪失でも変わらない。記憶喪失の事をまぁこんなことも有るかなと軽く持ち直して、記憶にない町を情報収集を兼ねて適当にさ迷う。


「あ、あんた!!」

少年が町を一時間程さ迷っていると突然見ず知らずの金髪少女に声をかけられた。
声を掛けたのは金髪少女、金髪少女の後ろには友達らしき紫髪の少女、どちらも美少女。
第1印象に少年が持ったイメージは紫の少女は静かな鬼畜令嬢、金髪の少女はツンデレ強気少女。

そんな事を思われてるのを知らない金髪少女が怒鳴る。

「へ、変態!!!何でアンタが此所にいるのよ!偶然なんて言わせないわよ!此所はアンタの通る通学路じゃ無いんだから!……ハッ!!?
ま、まさか!アンタ!私達をストーカーしたわね!とうとう其処まで落ちた!このド変態!」

「…………」

いきなりのドMにご褒美?

金髪系強気美少女特有な声の掛け方なのだろうか?
高度なMな人達には多分嬉しい声の掛け方だろうか?問答無用でストーカー扱いにド変態扱い。
地味に気持ち悪いモノ(塵)を見るような紫の視線の方も女王様を思わせる。


図太い少年でもいきなり過ぎて少し反応に困った。



少年は取り合えず…

自意識過剰乙m9(^Д^)

と言っておいた。



ダブルで殴られた。




少年は少女にあり得ない『ズブシュ!』と聞こえたパンチ力に悶絶してると…

ブオオオン!!

危ない運転をする黒塗りの車が登場。少女達のすぐそばに車が横付けされる。
金髪の少女が危ないわね!と怒鳴ると車から堅気に見えない五人組の黒服の男が出て来てきた。 

「な、なによ!!」
「いやぁ!!」

出てきた黒服の男達は力付くで混乱している少女二人を捕まえる。

「誰か!フグゥ!!」

少女二人は助けを呼ばない様に口を塞がれあっと言う間に荷物のように車に積み込まれた。少女を乗た車は発車。白昼堂々の誘拐。


最初から最後まで端から目撃した少年。

少年は頭を捻り答えを出した。

「映画の撮影」

『違う』

少年のポケットから声が聞こえた。




此所は廃墟、二人の少女は廃墟の吹き抜けの一室に連れ込まれる。その廃墟には何十人もの男達と薄い紫の髪の少女が知ってる人物が居た。その人物の周りには男達とは別の多数の人でないモノが囲っていた。
 
「久し振りだな。すずか」

「ひ、氷村おじさまどうしてこんな事を、」

「ふふ、どうしてこんな事をだと?決まっている忍が悪いんだよ」

「お姉ちゃんが」

「そうだ!奴は忍は僕から夜の一族当主の座を奪った!更にだ!ボクとの結婚も拒否してあまつさえまだ吸血鬼にしてもいない人を恋人に……」

舞台の役者の様に台詞を言う氷村。

「は、吸血鬼?」

アリサが呟くと氷村は突然演技を止めて厭らしく笑う。

「何だお前知らなかったのか。確かすずかの友達と調査で出ていたが違ったか。なら教えてやろう」

「お、おじさま」

すずかの悲鳴の声、目は止めてと懇願している。

「何だ友達なら教えるべきだろう。人を友達なんて言うならな。私とすずかは夜の一族、何百年経とうと老いない不老たる肉体、人を越えた強靭な肉体、人に到達出来ない叡智、魅了し操る魔眼、これら総てを持った人の上位種族なのだよ。俗に言えば吸血鬼だ 」

「き、吸血鬼、本当なのすずか」

「…………」

すずかは俯く。その態度は氷村の話を肯定していた。アリサは唖然とする。

「くくく、そうだ吸血鬼だ。お前は其でもすずかを友人と思えるか」

「…………」

アリサは何も言わない。すずかは首が折れそうな程に俯き……泣いた。

「そんなショックを受けるなすずか。人間なんて下等な種族が我々の友人になんてなれるわけが……」

「…………煩い」

アリサは呟く。

「なんだと」

「煩いって言ったのよ!なに私が混乱してる隙に結論を勝手に決めつけてるのよ!!
何が夜の一族よ!何が吸血鬼よ!私がそんな事ですずかを恐れるわけないじゃない!そんな事で私とすずかが友達なの変わるわけがないじゃない!」

「あ、アリサちゃん」

「ほら、すずか!アンタも何か言ってやんなさいよ!」

すずかは何時もと同じ様に話し掛けてくるアリサに自然と涙が零れ落ちた。

「はっ、大体何よ私達を誘拐した理由は!当主になれないから!?忍さんと結婚出来ないから!?
其で誘拐って何が人の上位種族よ!良い大人なのにまるで考えなしのワガママなガキね。当主に選ばれないのも当然じゃない。」

金髪、アリサは普段の勝ち気さで侮蔑してしまった

「そうか言いたい事は其だけか?」

美男はアリサを見て何かを考えだした。物を見る様な視線にアリサは言い知れない寒気を感じた。
男達は機械の様に表情を消すか或いは残忍な笑みを浮かべる。

「どうします?」

下衆の眼でアリサを見る男達。すずかは欲望が覗く顔にどんな答えを求めているか気付いてしまった。
氷村は顔を青ざめさせ止めてと首を振るすずかの姿を見てニヤリと笑った。

「そうだなぁ高貴なる私を侮辱した金髪は罰を受けなければなー。それにお前達も期待してるようだしな…………好きなだけ犯せ」


ギラギラとアリサを見る複数の目。

「え?……、や、いやぁあああ!!!」

アリサは最初は意味が判らず固まり……脳が意味を理解してしまうと悲鳴を上げた。

「や、止めてぇええええ!!」

「耳に心地いい悲鳴だなすずか。だがもっと良い悲鳴が聞きたい。そうだな、その金髪はすずかの目の前で犯してやれ!きっと良い悲鳴があがる筈だ。
そして、すずか!お友達が女として鳴いて喚く姿を見るんだな!!そうすれば劣悪な人間がお友達なんて愚かな考えは無くなるだろう」

「止めて!止めてぇ!!氷村叔父様やめて!!アリサちゃんは関係ない!」

「ふん上位種たる癖に下等種族の為に乞うか、見苦しい。やはり月村の奴等は夜の一族の当主にふさわしくないな。…ふふ、まぁ人間のお友達が目の前で女に変わるのを見れば考えも変わるだろう。
…さぁどうしたお前達、遠慮なく壊れるまでヤレ」

すずかの懇願は氷村の残忍さに逆に火を付け処刑を早めてしまう。

「い、イヤアアアア!!」
「止めて!止めてよ!アリサちゃんに乱暴しないでぇーー!!! ?」

男達は鎖を解かれた獣の様に我先に幼いアリサに群がる。二人の少女の悲鳴が響く。悲痛な叫びに耳を傾けるモノは男達の中には居ない。寧ろ下衆な欲望を刺激する。アリサの服は無惨に破かれていき……一人の男がズボンを脱ぎ何かを取り出そうとすると……

「ごがぁあ!?」

「ぐお!なんだ!!」
「なんだよこれ!」

その男は下半身丸出しな姿で天井まで飛び男達の中心に落ちた。その落ちてきた男の顔には蹴られた様な足形がある。何かに蹴られて天井まで吹き飛んだ?意味が判らない。

「だ、誰だよアレ!」   

男達の一人が室内に異様な存在が増えてるのに気付いた。全員がその台詞に反応して増えた何かを発見して驚愕したり絶句する。

「…………」

其処に居たのは時代錯誤な赤い鎧兜を着た誰かだった。
 
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