英雄伝説~光と闇の軌跡~(碧篇)
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第187話
~最果ての道・異空間3~
「さあ、行くわよ!」
「頑張って、みんな!」
敵――――”碧き環”アンヘルワイスマン・ゼロとの戦闘を開始したエステルはクラフト―――ホープスエールで、ミントはクラフト―――ドラゴンエールで仲間達の闘志を高め
「戦場に向かう英雄達に加護を!戦女神の神域!!」
フェミリンスは魔術で自分達のさまざまな能力を大幅に上昇させた!
「…………………」
一方敵は無数の魔力槍―――神槍イナンナを頭上に発生させてエステル達に向けて解き放ち
「クー―――――――――――ッ!!」
敵の攻撃を見たクーはブレス―――アクアブレスで自分達を襲う大半の魔力槍を叩き落とした!
(フンッ!!)
「弧武!身妖舞!!」
サエラブとヨシュアは降り注ぐ槍の雨を電光石火の速さで回避しながら敵に近づいてそれぞれの武器を振るって攻撃を加え始め
「グオオオオオオオオオオ―――――――――ッ!!」
カファルーは上空へと退避した後灼熱のブレスを吐いて攻撃し
「ハッ!たぁっ!!」
「それっ!!」
ニルとテトリは自分の傍で詠唱を開始しているパズモの詠唱が中断されないように、武器を振るい、矢を解き放って自分達に襲い掛かる槍を撃ち落していた。
「古より存在せし、機工電よ………我が呼びかけに応えよ!リーフ=ファセト!!」
そして詠唱を終えたパズモは魔術を発動し、パズモが発動した魔術によって敵の周囲には莫大な雷エネルギーによる連鎖爆発が起こって敵に大ダメージを与えると共に怯ませた!
「ハァァァァァァァ………!旋風輪!!」
「雷光撃―――――妖の型!!」
「空間翔転移!次元斬!!」
(行くぞ―――――空牙!!)
「―――参ります!五連聖印突!!」
その隙を逃さないかのようにエステル、ヨシュア、ミント、サエラブ、フェミリンスは一気に敵に近づいて次々とクラフトを放って攻撃を加え始め
「グオオオオオッ!!」
カファルーはクラフト―――爆炎スマッシュで敵の側面を攻撃し
「光よ!邪悪なる存在を焼き払え!贖罪の聖炎!!」
ニルは魔術による光の炎で敵の全身を包み込み
「ク―――――ッ!!」
「―――贖罪の雷!!」
クーはパズモが自分のブレスト共に魔術を同時に放った事によって付与された電撃が宿る水のブレスを敵に命中させた!
「―――――!!」
エステル達の攻撃が終わると敵はアーツ――――アークプロミネンスを発動し、戦場全体を炎で包み込んでエステル達にダメージを与え
「……………」
「キャッ!?」
「くはっ!?」
「やん!?」
巨大な腕を次々と振るってエステル達を吹き飛ばし
(”炎狐”を舐めるなっ!この程度の炎で怯むと思ったら大間違いだ!ハッ!!)
「生憎ながら魔術に対する耐性はある程度あるわよ!たぁっ!!」
「グオオオオッ!!」
「クーッ!!」
「今、治療してさしあげますわ!」
サエラブは戦場を縦横無尽にかけて敵の巨腕による攻撃を回避しながら敵に近づいて爪による斬撃を放ち、カファルーは翼に灼熱の炎を纏わせて突撃し、クーは敵に近づいて尻尾を振るって薙ぎ払い攻撃をし、ニルは空を縦横無尽に飛び回って連接剣を振るって攻撃し、結界に守られているフェミリンスは空中へと退避して魔術の詠唱を開始していた。
「せいっ!!」
一方後方に吹っ飛ばされたエステルは受け身を取った後クラフト―――捻糸棍を放ち
「エニグマ駆動……!」
「…………………」
「エニグマ駆動!風よ、我が呼びかけに応えて……!」
ヨシュアはオーブメントを駆動させ、ミントはその場で集中して魔術の詠唱を開始し、パズモはオーブメントを駆動させた後魔術の詠唱を開始し
「大地の力よ、我が矢に加護を!大地の制圧射撃!!」
テトリは敵に向かって魔力の矢による雨を降り注がせた!
「――――!!」
敵は地面から建造物を生やして攻撃するクラフト―――蛇突アグオブを連続でエステルに放ったが
「っと!!」
エステルは天性の勘で次々と攻撃を回避しながら敵に近づき
「ハァッ!!」
クラフト―――剛震撃を命中させた!
「!?」
エステルが持つ棒――――ラクスフェミリンスによる一撃を受けた敵は怯み
「―――光よ、彼の者達に慈悲を!大いなる癒しの風!!」
魔術の詠唱を終わらせたフェミリンスはエステル達全員に治癒魔術を放って敵の攻撃によって負ったエステル達の傷を回復し
「セイッ!ルシフェンウィング!!」
「漆黒の空に光挿す箒星よ、旅路の果てに、我の地を選べ! シューティングスター!!」
「ラグナドリオン!大竜巻!!」
ヨシュア、ミント、パズモは次々と高位の魔術を発動して敵に大ダメージを与え
「クー―――――――――――ッ!!」
「グオオオオオオオオオオ――――ッ!!」
(炎狐の炎……思い知るがいいっ!!)
クー、カファルー、サエラブはさまざまな方向からブレス攻撃を敵に命中させ
「光よ、行けっ!!嵐光弾!!」
「降り注げ!爆裂光弾!!」
フェミリンスとニルは魔術によって発生した光の魔力弾の雨を敵に降り注がせ
「もう一回!!」
テトリは再び魔力の矢による雨を降り注がせた!
「――――――――――――!!」
エステル達の攻撃を受け続けた敵はまるで逆鱗に触れたかのように吠え
「……………………」
クラフト―――神槍イナンナ、蛇突アグオブによる連携攻撃を次々と放ち始めた!
「ととっ!?」
「くっ……!?」
「前の時以上に攻撃が激しいよ~!?」
苛烈になった敵の攻撃をエステル達は必死に回避し
「グオオオオオッ!!」
「ハイロウスピン!!」
「電撃剣!!」
空中にいるカファルー、フェミリンス、ニルは降り注ぐ槍の雨を掻い潜りながら敵に攻撃を加え始め
「クーッ!!」
竜の鱗によって固い装甲をその身に纏うクーは敵の攻撃を受けても怯まず、鋭い牙で敵のコアらしき部分を攻撃した!
「――――――――――――!!??」
するとクーの鋭い牙によってコア部分を攻撃された敵は攻撃の手を止めて悲鳴を上げるかのように暴れ始めた!
「ナイスよ、クーちゃん!!朱雀!衝撃波!!」
「ハァァァァ………!沙綾!紅燐剣!!」
(フンッ!!)
「えいっ!!」
「審判の轟雷!!」
その隙を逃さないかのようにエステル、ヨシュア、サエラブ、テトリ、パズモは次々と攻撃を怒涛に叩き込み
「ハァァァァァァァ………グオオオオオオオオオオ――――ッ!!」
ミントはその場で集中した後竜化し
「凄いの、行くよ~!…………………」
口に莫大なエネルギーを溜め始めた!
「――――――――――――!!」
一方エステルの攻撃を受け続けた敵は両手を構えて莫大なエネルギーを溜め始め
「―――結界を展開します!全員、私の傍を離れてはなりません!」
敵の行動を見たフェミリンスは地上に降り立って自分を中心としたドーム型の結界を展開し、エステル達はフェミリンスの傍で次の攻撃の準備をしていた。
「――――――――――――!!」
そして莫大なエネルギーを溜め終えた敵はSクラフト―――爆輝アダンテを放った!すると周囲は大爆発の連鎖を起こしながらフェミリンスが展開する結界にぶつかった!
「………!」
「フェ、フェミリンス……!?」
「ぴえっ!?フェミリンスさんが汗をかいているなんて……!」
「以前とは比べものにならないくらい、力が上がっている……!」
汗をかいてわずかに表情を歪めているフェミリンスの様子を見たエステルは驚き、テトリは信じられない表情をし、ヨシュアは真剣な表情で呟き
「――――なるほど。”至宝”の力によって強化されているだけあって、それなりに威力もあるようですが…………だからと言って”姫神”の力を舐めてもらっては困りますわ!今の私には守るべき大切な人達――――エステル達がいるのですから!絶対に防ぎますから、心配無用ですわ!」
フェミリンスは静かに呟いた後決意の表情で声を上げ
「フェミリンス………」
(フッ、世界広しと言えど、”神”に寵愛を受けられる者等お前とウィルぐらいだろうな。)
「フフ、さすがはエステルね。」
「ええ………」
「クー♪」
「……………」
フェミリンスの言葉を聞いたエステルは嬉しそうな表情になり、サエラブやニル、パズモは微笑ましそうにエステルを見つめ、クーは嬉しそうな鳴き声で鳴き、カファルーは静かな様子を纏ってフェミリンスを見つめていた。
「最終伝説時空破壊撃―――――――――――――――――ッ!!」
するとその時莫大なエネルギーを溜め終えたミントは口から莫大なエネルギーのブレスを解き放って敵が放ち続けるエネルギーとぶつかり合わせた!するとミントが放ち続けるエネルギーブレスは徐々に圧し始め
「ハァァァァァァ――――――――!!」
ミントが更に気合いを入れるとエネルギーブレスは敵のエネルギーを呑みこんで敵に命中した!
「――――――――――――――!!??」
莫大な威力が込められたエネルギーブレスをその身に受けた敵は悲鳴を上げると共に暴れ出した!
「―――今だ!一気に決める!はっ!やっ!せぃ!とったぁ!奥義!鶴翼三連!!」
(炎狐の真の恐ろしさ、知るがよい!フンッ!オォォォォォォッ!奥義!炎狐奇襲!!)
「クー――――――――――――ッ!!」
「グオオオオオオオオオオ――――ッ!!」
「聖なる意思よ、我が仇為す敵に断罪の稲妻を!……ディバインセイバー!!」
「封印されし聖剣達よ!今こそその力を邪悪なる者達に震え!セレスレジェンド!!」
「森よ……我が矢に破邪の力を!森の援護射撃!!」
そして敵の様子を見たヨシュア達は次々とSクラフトを放って総攻撃を仕掛け
「―――サティアさん、フェミリンス!力を貸して!」
エステルは神剣を抜くと共にその身に眠る”正義の大女神アストライア”の魂の力を解放した姿になり
「ええっ!!」
フェミリンスは莫大な神気や魔力をエステルに送り始めた!
「「その身に刻みなさい!!」」
莫大なな神気を纏ったエステルは神剣で敵に次々と斬撃を叩き込んだ後3対の巨大な白き光の翼を生やして空へと舞い上がり、エステルが空へと舞い上がると共にフェミリンスは異空間から巨大な槍を3本発生させて敵に襲わせて命中させた!
「浄化と!」
「裁きの!」
「「神槍よ!今顕れよ!」」
そして空へと舞い上がったエステルが棒を天へと掲げると共にフェミリンスが片手を天へと掲げると、エステルの棒は天をも貫くかのうような巨大な神槍に変化し
「「「神技!ニーベルン・ヴァレスティ!!」」」
神槍となった棒を構えたエステルは突進して敵のコアに神槍を刺し
「行っけ――――――――ッ!!」
大声で叫ぶと共に神槍を輝かせ、戦場全体を輝かすほどの光の大爆発を起こした!
「――――――――――――――!!??」
コアを完全に破壊され、光の大爆発に呑みこまれた敵――――”碧き環”アンヘルワイスマン・ゼロは悲鳴を上げながら身体全体から連鎖する大爆発を起こし、爆発による閃光は空間全体を包み込んだ……………!
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