転生とらぶる
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機動戦艦ナデシコ
1441話
『ふーん。じゃあ、アクセルはそのラピスって子供を自分の養子として育てたいと?』
映像モニタの向こうで、アカツキがどこか面白そうな表情を浮かべつつ告げてくる。
そんなアカツキの態度に若干苛立ちを覚えるものの、ラピスの件に関してはこっちの勝手な部分が多いのも事実だ。
力関係や、向こうに対してどれくらいこちらが手を貸しているのかというのを考えれば、本来ならラピスの件は独断で判断してもおかしくはない。おかしくはないんだが……それでも手続きやこれからの関係を考えると、やはりしっかりと話を通しておいた方がいい。
「そうなるな。まぁ、レモンと円、美砂の3人から許可は貰ったけど、他の恋人達からの許可を貰うのはこれからだが」
『……いつも思うけど、アクセルはつくづく羨ましいよね。恋人が大勢いて、その上で恋人達は誰も彼もが信じられない程に美人で魅力的な人ばかり。爆発しろって言いたくなってもおかしくないと思わないかい?』
「まぁ、それを望むのなら爆発してもいいけど、俺は爆発しても特に被害を受けないぞ?」
『知ってるよ。ともあれ、そのラピスって子の件は了解した。僕からミスマル提督の方に話を通しておくから、心配しなくてもいいよ』
小さく肩を竦めて告げるアカツキ。
俺の事を羨ましいと思うのは……まぁ、納得出来る。
そもそも、男で俺の状況を羨ましいと思わない者がどれ程いるのやら。
レモン、コーネリア、マリュー、スレイ、シェリル、あやか、千鶴、円、美砂。
それとまだ合流していないけど凛と綾子。ミナトもいる。……エリナは微妙なところだけど。
合計12、もしくは13人。しかも揃いも揃って絶世の美女と呼ぶべき存在であり、スタイルの方も皆が男好きのする……いや、凛は若干ちょっとアレだが……それでも平均くらいはあった筈だ。
その上、俺自身は混沌精霊という不老の存在であり、物理攻撃を無効化するような常識に喧嘩を売っているような存在だ。
締めくくりとして、そんな恋人達も時の指輪を嵌め――凛達は嵌めていないが――ており、永遠の逢瀬を楽しむ事が出来る。
正直、この状況で俺に嫉妬を覚えない方がおかしいだろう。
まぁ、現在の状況を手に入れる為に色々と……それはもう本当に色々と苦労してきたのは事実なのだが。
普通の男なら俺に嫉妬するだろうけど、普通の人が俺が辿ってきた道筋を通ってきたら、まず間違いなく死ぬだろう。
そういう意味では、今の俺の状況はご褒美であると言ってもいいかもしれない。
そんな俺のご褒美に、幼女の養女が出来る訳だ。……いや、洒落じゃないけどな。
「分かった。じゃあそっちの方の手回しは頼む」
『任せてくれ。それにしても、賊軍の連中もそのラピスだったかな? 勿体ない真似をしたよね。ナデシコのオペレーターと同じ能力を持っているのなら、これから幾らでも戦力になっただろうに』
「……アカツキ。一応言っておくが、ラピスはこれから義理ではあっても俺の娘になる。それを物扱いするような事があった場合……その結果がどうなるか、言うまでもないな?」
『おおっと、これは怖い。まさかもう親バカになってるとは思わなかったよ。ミスマル提督の事を笑えないんじゃないか?』
「どうだろうな」
俺としてはそこまで過保護にするつもりはない。
ラピスの自主性に任せて育てていきたいと思ってはいる。
けど……自主性云々よりも前に、そのラピスを不当に貶めたり利用しようとする奴がいた場合は、こちらとしても相応の手段に出る必要があるだろう。
そもそもラピスが俺の養女になるって事は、シャドウミラー代表の俺の娘……実質的なシャドウミラーの後継者という扱いになる……のか?
いやまぁ、俺の場合は不老だから後継者という存在がいるかどうかは分からないし、ラピス自身そういうステータスを好むようには思えないが。
それを言うなら、レモン達だって俺の恋人って事で重要な地位になる訳だし。
『ふふっ、色々と面白そうな事になりそうなのは間違いないだろうね。……さて、じゃあ僕は早速話を通すから、この辺で失礼するよ。アクセルは恋人達の説得を頑張ってくれ。まぁ、もし駄目でもこっちで引き取るから』
「出来るだけそうならないようにするよ」
基本的に俺と気の合うアカツキだが、その本質はあくまでもパイロットではなく経営者だ。
ネルガルの発展の為に必要とあれば、多少非人道的な行為であっても平気でやるだろう。
それは好む好まない、愉快不愉快といった問題ではない。
単純に自分がどこに立っているかの問題だ。
通信が切れた映像モニタを一瞥し、もしコーネリアを含む他の恋人達から反対されてもネルガルに預けるのだけは止めておいた方がいいだろうと判断する。
その場合は……やっぱりこういう時だとエザリアか?
イザークを含めて子供達はもう全員立派に一人前だし、エザリアも新しい子供が欲しいと思ってもおかしくはない。……多分。
ああ、四葉に預けるのは……うーん、どうだろうな。四葉は子供の相手をするのが苦手って訳じゃないんだろうが、超包子をやっている以上色々と忙しくなるのも事実なんだよな。子供に構っている時間とかなさそうだし。……神楽坂? ないない。それなら近衛とかも……いや、あそこは教育的に悪いだろう。
具体的には、頭に性がつく教育的に。
……ま、何はともあれ、そんなに心配はしていないんだけどな。
世間には子供は騒がしいって言う奴もいるけど、ラピスの場合は寧ろ大人し過ぎて心配になる程だし。
足下に影のゲートを生み出しながら、多分大丈夫だろうな……とは思うのだった。
「あら、子供? 可愛いわね。私は別にいいわよ? そもそも、このままだと将来的には子だくさんになるのは間違いないでしょうし」
マリューは俺に手を引かれているラピスを見て母性的な笑みを浮かべてあっさりとそう告げ。
「子供、か。そうだな。将来的なことを考えると経験しておいた方がいいだろう。私は構わん」
コーネリアも少し考えはしたものの頷き。
「私は構わない。子供は騒がしいものだとばかり思っていたのだが、このラピスという子供はそんなに騒がしくはないのだな。私はスレイ、アクセルの恋人だ。よろしく」
スレイも微笑を浮かべて頷き。
「ふーん……ねぇ、歌は好き? 今度歌ってあげるわ。こんな真似は滅多にしないんだから、ありがたく聞きなさいよ」
シェリルはいつもの挑戦的な視線でラピスを見て頷き。
「私とアクセル君の間の子供ですか? 私は大歓迎ですわ。よろしくお願いしますね」
オホホホと優雅に笑ってあやかはラピスを受け入れる。……ラピスが女だから良かったけど、これでもしラピスが男の子供だったらどうなってたんだろうな。
「あらあら。こんな子供を捨て駒にするなんて……ウフフフ。ああ、勿論歓迎するわ。よろしくね、ラピスちゃん」
千鶴はラピスを囮にした相手を思い出したのか、長ネギを手に得体のしれない迫力を出しながらも、ラピスには微笑んでみせる。
「子供、ね。うん、いいわよ。将来的にアクセル君との間にも子供が出来るんでしょうし。その時に私が子育て出来ないのはちょっと……ねぇ?」
ラピスの様子を見ながら、将来の事を考えたのか円が少し照れくさそうに頷き。
「子供? その子ってクルスクで拾ってきた子よね。可愛いじゃない。ええ、勿論私もいいわよ」
美砂は積極的に頷きを返す。……うん? 何でもう賛成している円と美砂にも聞いたんだ? まぁ、いいか。
「全員、一発で了解するとは思わなかったな」
「……」
恋人達に一人ずつ会い、それぞれにラピスについて尋ねたところ、全員がそれをあっさりと許容した。
ラピスは表情を変えてはいないのだが、それでも嬉しそうな雰囲気を発しているように見える。……多分。いや、まだまだラピスが何を考えているのか分からないのは事実だしな。
「そんな訳で、俺の恋人達は全員ラピスを養子にしてもいいって言ってくれたんだが……ラピスはどう思う?」
ホワイトスターにある俺の家の中……ただし、いつも寛いでいる居間ではなく、ましてや寝室でもない、少し離れた場所にある部屋で、俺はラピスに尋ねる。
部屋の中にいるのは、俺とラピス……そして何故かラピスが懐いているレモンの3人だ。
いや、本当に何でラピスがレモンに懐いているのかは分からないけど、それでも懐いているものは懐いているのだから、どうしようもないだろう。
もしかして俺がラピスを助け出してシロガネに戻ってきた時、ブリッジにいたからか?
けど、そういう意味ではブリッジには円と美砂もいたし、ナタルの姿もあった。
そう考えると、何故レモンだけに懐いているのか……多分、フィーリング的なものがあった、としか考えられないが。
「……」
ラピスは無言でレモンの方へと視線を向ける。
そんな視線を感じたのだろう。レモンは桃色の髪を掻き上げながら、言い聞かせるように口を開く。
「ラピス、自分でどうしたいのかは自分で決めなさい。けど、シャドウミラーは決して安全な国という訳ではないわ。実際、以前に他の世界から襲撃を受けたりしているし、テロの標的になった事もあるわ」
「……テロ」
ポツリ、と呟くラピス。
「ええ。そもそもシャドウミラーは軍事国家。これまでにも多くの世界で戦いを行ってきたわ。それは当然これからも同様であり、アクセルが関与するだろう世界では戦いに巻き込まれるでしょう」
「……いや、必ず戦いがあるって訳でもないだろ?」
レモンの言葉に反射的にそう告げるが、返ってきたのは呆れの色が多分に混ざった視線だった。
「あのね、アクセル。貴男が今まで関与してきた世界で戦いがなかった世界があった? 私が知る限りだと、そんな世界は存在しなかったんだけど」
「それは……いやまぁ……」
そう言われると、俺も否定は出来ない。
だが、それは俺が今まで行った世界が原作のあっただろう世界だからだ。
つまり、戦いがない世界……いや、戦いがないんじゃなくて、あっても生死に直結しない世界がある可能性は十分にある。
それこそ、スポ根や日常系と言われる漫画やアニメ、小説、ゲームの世界に行ければ……そう思わないでもないが、すぐに首を横に振ってしまう。
そもそもスポ根や日常系といった感じの世界に行けるのであれば、今まで行っても良かった筈だ。
スパロボOGs世界は俺が生まれた世界だから仕方がないとしても、ギアス世界、SEED世界、ネギま世界、マクロス世界、マブラヴ世界、門世界、Fate世界、そしてこのナデシコ世界。
見事なまでに戦いが存在する世界ばかりであり、どこにもスポ根や日常系といった世界は存在していない。
敢えて言うのであれば、ネギま世界は日常系だったか? ……いや、ネギま世界に行ってから数時間と経たずに魔法使いの戦いに巻き込まれ、エヴァと戦い、京都でフェイトやリョウメンスクナノカミと戦い、悪魔と戦い、魔法界では英雄と呼ばれたジャックと戦い、最終的には魔法界の神でもある造物主と戦った。……どこからどう考えても、あれを日常系と言うのは無理がある。
寧ろあんなのが日常だったら、それは修羅の道だろう。
……けど、よく考えてみれば、シャドウミラーが行ってきた戦いの数々はその修羅の道以外の何ものでもないんだよな。
正直、何がどうしてこうなったという気持ちもあるが、それでも俺は後悔していない。
そんな修羅の道を歩き続けてきたからこそ、俺は素晴らしい恋人を9人……凛達を合わせれば11人も手に入れる事が出来たのだから。ミナト達を含めれば更に多くなるし。
そこまで考え、改めてラピスへと視線を向ける。
「レモンが言う通り、これはお前が決める事だ。もし俺の養子になるのが嫌だというのなら、以前にも言ったと思うがどこかの孤児院に行ってもいいし、なんならお前と同じ能力の持ち主がいるナデシコに行ってもいい」
「……」
そう告げるものの、ラピスから戻って来るのは無言のみ。
基本的に表情が変わらないので、ラピスが何を考えているのかというのは全く分からない。
やっぱりこの年齢で自分がどうするのかを自分で決めろというのは無理があったか?
まぁ、7歳くらいなんだし、それも仕方がないが……でも、自分が希望しない場所で育つというのは、ラピスにとっても面白くないだろうしな。
出来れば自分でその辺を決めて欲しい……と思うのは、俺としては当然の事だった。
そのまま数分、ラピスは未だに無言のまま、ただじっと俺やレモンの方を見ているだけだ。
「どうする? なんならもう少し後でも……」
尋ねたのは、ラピスではなくレモン。
自分の事は自分で決めるとしても、今すぐに決めなければならないという訳ではない。
何なら、今は取りあえず暫定的にシャドウミラーにいて、それから決めてもいいのだから。
だが、レモンは首を横に振る。
「駄目よ、今この場で決めないと」
そう告げるレモンの言葉に反応した訳ではないのだろうが、ラピスはようやく口を開いた。
「……ここにいる」
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:505
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1208
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