英雄伝説~光と闇の軌跡~(碧篇)
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第182話
~最果ての道・異空間1~
「……僕達と因果関係が深い敵……――――まさか!」
エイドスの念話を聞き終えたナユタは厳しい表情で考え込んだ後ある事に気付いて血相を変え
「”私の神像”が出てくるかもしれないけど………この場所――――”ステラリウム”の中枢部そっくりの場所との因果関係を考えると多分、”アレ”が出てくると思うの!」
ノイは真剣な表情で叫び
「”星座球”の”神像”ね…………!」
クレハは厳しい表情で呟いた後、ナユタ達と共に武器を構えて周囲を警戒した。するとその時、ナユタ達の目の前にかつて”影の国”の”試練”で戦った相手にして”碧のデミウルゴス”の力で強化された”虚無なる星の意志”――――”碧き星核”ステル・アラクラン・ゼロが現れた!
「!!やっぱり……!」
「まさか”星の意志”と3回も戦う羽目になるとは思わなかったの……!」
自分達が相手する敵を見たナユタは厳しい表情でノイと共に睨み
「気を付けて!以前以上の”力”を感じるわ!以前戦った時と同じ強さだと思わないで!」
クレハは真剣な表情で警告した。
「例え相手がどれほど強大な相手でも絶対に負けない!」
「今までずっと協力して頑張って来たの!だからどんな相手が来てもへっちゃらなの!」
「”あの時”と違って、今度は私も一緒よ!」
そしてナユタ達はそれぞれ決意の表情で叫び
「行こう、ノイ、クレハ!僕達の未来を………星を守る為に!」
「「うん!」」
ナユタは二人に号令をかけた後、ノイ達と共に敵―――――”碧き星核”ステル・アラクラン・ゼロとの戦闘を開始した!
~異空間2~
「ここは一体………塔の屋上みたいですけど………」
アドル達と共に転移して来たエレナは周囲を警戒し
「なっ!?こ、ここは……!」
「そ、そんな!?どうしてこの時代に”ダームの塔”があるのですか……!?」
アドルとフィーナは驚いて周囲を見回した。するとその時、エイドスの念話による状況の説明がアドル達に頭に響いてきた。
「この中で最も因果関係が深い敵が出てくる………ですか。まるで”想念”に反応した”影の国”みたいですね………」
念話を聞き終えたエレナは真剣な表情で周囲を見回し
「この場所で僕達と因果関係が深い敵………まさか!」
「そ、そんな………!ようやく根源となる”黒真珠”を完全に浄化させたのに、復活するというのですか!?」
アドルは厳しい表情をし、フィーナは信じられない表情をした。するとその時、アドル達の目の前に巨大な異形の存在が現れた!
「なっ!?何故お前がここに……!?――――”魔王ダーム”!」
異形の存在――――”碧のデミウルゴス”によって強化された”碧き魔王”ゼロ・ダームを見たアドルは驚いた後信じられない表情をし
「――――かつて”魔王ダーム”は遥か昔……ユニカ達が地上に降り立った時にトールが戦ったのです!……それどころか今の”魔王ダーム”からはトールやアドルさんが戦った時以上の力が感じられます!恐らくは暴走した”至宝”によって強化されたのだと思います……!」
「何て霊圧………!」
フィーナは真剣な表情で警告し、エレナは信じられない表情で敵を見つめた。
「例えどれだけ相手が強力であろうと絶対に諦めない!この世界の人々を………僕達の未来を守る為に!」
「”白騎士”エレナ・ストダート・クリスティン!”英雄ジェノバ”の末裔として……世界に仇名す存在をこの場で必ず滅します!」
「レア………ユニカ………みんな………イースよ………どうか私達に力を………!」
アドルとエレナは決意の表情で叫んで武器を構え、フィーナは強く祈りを奉げた。
「行こう、フィーナ、エレナ!」
「「はい、アドルさん!!」」
そしてアドルの号令に二人は力強く頷いた後、敵――――”碧き魔王”ゼロ・ダームとの戦闘を開始した!
~異空間3~
「あ、あたし達と因果関係が深い敵って………一体誰が出てくるのよ~!?」
アドル達が戦闘を開始する少し前、エイドスの念話を聞いたエステルは周囲を見回して混乱し
「………恐らく”影の国”のようにかつて相対した敵が出てくる可能性が高いでしょう……心当たりはありますか?」
フェミリンスは考え込んだ後エステル達を見つめて尋ねた。
「……………(まさか……………)」
「う、う~ん………あたしはヨシュアやシェラ姉達と違ってそう言った相手はいないけど……ねえミント。未来のミントからそこのところは聞いていないの?」
ヨシュアは真剣な表情で考え込んだ後周囲を警戒し、エステルは首を傾げて考え込んだ後ミントに尋ね
「うん………ただ未来のミントの話では最終決戦の時に未来のロイドさん達を連れて来るって言ってたよ。」
「へっ!?み、未来のロイド君達を……!?」
ミントの答えを聞いて目を丸くした。
「………二人とも、おしゃべりはそこまでにして構えて!――――来るよ!!」
そしてヨシュアは双剣を構えて警告した。するとエステル達の目の前にかつてリベールの”異変”を起こした元凶であり、”碧のデミウルゴス”によって強化された”碧き環”アンヘルワイスマン・ゼロが現れた!
「なっ!?アイツは!!」
「ええええええええええええええっ!?な、何で~!?」
敵を見たエステルは驚き、ミントは混乱し
「”輝く環”を取り込んだワイスマン………――――いや、あの時以上の強さを感じる!」
「……恐らく”零の至宝”で強化されているのでしょうね……!」
ヨシュアとフェミリンスは真剣な表情で叫んだ。
「あ、あんですって~!?」
「そ、そんな………!?あの時と違ってクローゼさん達もいないのに……!」
二人の話を聞いたエステルは声を上げ、ミントは不安そうな表情をした。
「――――臆する必要はありません!”姫神”であるこの私がいるのです!」
そしてフェミリンスは武器を構えて叫び
「私達の事を忘れないで、エステル!!」
(うむ!我らとてあの時以上に成長している!)
「ぴええええ~………!こ、怖いけど………わ、私だって強くなっているから、大丈夫……!」
「今度は”主天使”たるニルが裁いてあげますわ!外道!」
「ク―――――――――――――ッ!!」
「グオオオオオオオオオオオオオ―――――ッ!!」
フェミリンスに続くようにパズモ達もそれぞれエステル達の傍に現れて戦いの構えをし
「みんな、ありがとう!例え本物でなくても……遊撃士として!人として!そしてこの世界に生きる人として!何度でもアンタをブッ飛ばしてあげるわ、”教授”!!」
「例え”至宝”の力で強化されても、ミント達が結んだ”絆”の力は誰にも負けない!」
「何度現れようと僕達が貴方を倒す………!――――ワイスマン!!」
エステル、ミント、ヨシュアはそれぞれ決意の表情で叫んで武器を構えた!
「さあ――――行くわよ、みんな!」
「おおっ!!」
そしてエステルの号令の元、エステルと仲間達は敵―――――”碧き環”アンヘルワイスマン・ゼロとの戦闘を開始した!
~異空間4~
「ったく、まさか2回も戦う羽目になるとはな………!」
”碧き聖痕の意志”アニマ=ムンディ・ゼロと対峙したケビンは厳しい表情で敵を睨みながらボウガンを構え
「気を付けて、ケビン!あの時以上の霊圧を感じる!」
「”至宝”の加護も受けているので、一度倒した相手だからと言って油断しないで下さい!」
法剣を構えたリースと神槍を構えたエイドスはそれぞれ警告し
「さーてと………”影の国”以来の大物ね!」
カーリアンは好戦的な笑みを浮かべて敵を見つめていた。
「姉さんが辿り着こうとした場所を超える為にも!」
「私達は絶対に………あなたに勝ってみせる!」
「フフ、最終決戦の相手として不足なしね!」
「この世に生きとし生ける者達の為に……………”空の女神”エイドス・クリスティン・ブライト!全力で参ります!」
そしてケビン達は決意の表情で叫び
「みんな………絶対に勝つで!」
「うん!」
「ええっ!」
「はいっ!」
ケビンの号令に力強く頷いた仲間達は敵――――”碧き意志”アニマ=ムンディ・ゼロとの戦闘を開始した!
それぞれの空間で決戦が始まる少し前、同じように異空間に転送されたセリカ達やリィン達もそれぞれにとって因果関係が強い相手との決戦が始まろうとしていた……………
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