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英雄伝説~光と闇の軌跡~(碧篇)

作者:sorano
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第169話

~色の領域・最奥~



「分析を開始します……完了しました!上位属性はそれぞれ効果ありですが、他の属性はあまり効きません!エニグマ駆動…………」

戦闘開始早々ティオはクラフト―――アナライザーで魔獣を分析してロイド達に助言した後オーブメントを駆動し始め

「わかったわ!デイヴァイン…………バスター!!」

ティオの助言を聞いたエリィは導力銃から集束させた光のエネルギーを解き放ってダメージを与え

「そこだあっ!!」

「さあ……行きますよっ!!」

ロイドはクラフト―――ダークブレイクで、ノエルは武器をスタンハルバードに持ち替えてクラフト―――ヘビースマッシュで同時に攻撃した!

「………………」

「ガッ!?」

「あうっ!?」

二人の攻撃を受けた魔獣だったがダメージを受けていても怯まず剛腕を次々と振るってロイドとノエルを吹き飛ばし、後方にいるエリィとティオに近づいて行った!

「させないっ!!」

近づいてきた魔獣を見たエリィは銃を連射して怯ませようとしたが、多くの弾丸を受けても魔獣は怯まず二人に近づき

「止まりなさい…………!!」

ティオが放ったクラフト―――魔眼を受けても動きは止めず2人に近づいてきた。

「ブレイブスマッシュ!!」

その時ロイドは魔獣向けて突撃して来たが

「グッ!?」

ロイドに気付いて剛腕を振るった魔獣の攻撃を受けて再び吹っ飛ばされ

「ロイドさん!?今、回復します!!」

吹っ飛ばされたロイドを見たノエルはグレネードから回復弾を発射してロイドの傷を回復していた。

「クッ…………!」

一方近づいてきた魔獣に対抗する為にエリィは武器を細剣に持ち替えて魔獣に向かった。

「………………」

自分に向かってきたエリィを見た魔獣は再び剛腕を振るったが

「!!」

エリィは軽やかに後ろに跳躍して回避し

「エクステンイング!!」

そして光の魔力を纏わせた細剣で強襲した。

「………………」

しかしその時魔獣は両腕で自分の顔を覆ってエリィの攻撃によるダメージを最小限にし

「…………!」

「なっ……!?キャアッ!?」

さらに自分の腕に刺さっているエリィの細剣を掴んで抜いて細剣ごとエリィを投げ飛ばした!



「エリィ!?大丈夫か!?」

投げ飛ばされ、地面に叩きつけられたエリィを見たロイドは声を上げ

「……っつ……!大丈夫……!」

エリィは全身に伝わる痛みに顔を顰めながら立ち上がった。

「えいっ!リーンカルナシオン!!」

その時ティオは最高位アーツを発動し、最高位アーツをその身に受けた魔獣は怯んだ!

「みんな!四方に散開して遠距離攻撃で攪乱するぞ!」

「わかったわ!」

「はい!」

「イエス、サー!」

そしてロイドの号令に頷いたエリィ達はロイドと共に魔獣を囲むように散開してそれぞれ遠距離攻撃用の武器に持ち替え

「逃がさないっ!!」

「行くわよ……!!」

ロイドはクラフト―――クイックトリガーを、エリィはクラフト―――クイックドロウを放ち

「ホーリーバースト………フルモード……!!」

ティオは魔導杖を銃に変形させて光の魔力弾を次々と放ち

「行きますよ……ファイアー!!」

ノエルはクラフト―――アサルトラッシュで怒涛の連射攻撃を開始した!

「…………!?」

四方から怒涛の連射攻撃を受け続けている魔獣は目標を誰にするのか迷って混乱していた!



「……よし!一気に決めるぞ!ノエル!」

「はい!」

そしてトンファーに持ち替えたロイドの呼びかけに応えたノエルは武器をスタンハルバードに持ち替え

「「ブレイブハーツ!!」」

ロイドと共に魔獣を挟み撃ちにして強力な威力を持つ衝撃波を放って大ダメージを与えた!

「聖と魔の刻印銃よ…………光と影の弾を以って、大いなる虚無を討ち祓え…………はああぁぁぁっ!」

ロイドとノエルが攻撃を終えるとエリィは両手にそれぞれ持った白と黒の銃から光と闇の弾丸を連射し

「冥界の槍よ……今こそ我が呼びかけに応えよ……!開け!冥界の門……!」

ティオは全身に膨大な魔気を纏って詠唱をしていた。

「デバイン………クルセイド―――――ッ!!」

そしてエリィは白と黒の銃を構えて白鳥の姿をした導力エネルギーを解き放って命中させて大爆発を起こして大ダメージを与え

「出でよ!魔槍アシュター!!」

ティオは自分の頭上の異空間に膨大な魔気を纏う巨大な槍を召喚して魔獣目掛けて解き放った!すると魔槍は魔獣の全身を貫いて絶命させた!



「コォォォォォ……………ハアッ!!」

ミリアム達と共に魔獣に向かったラウラはクラフト―――洸翼陣で自身の能力を上昇させ

「気を逃すな……一斉にかかるぞっ!!」

ユーシスは気高き魂が宿る声で号令をかけるクラフト―――ノーブルオーダーで仲間達の闘志を高めた!

「吹き飛べぇっ!!」

「―――――!」

そしてミリアムはアガートラムに指示をして光熱エネルギーを放ち

「喰らえっ!!」

マキアスは徹甲弾を放つクラフト―――ブレイクショットを放った!

「……………………」

光熱エネルギーや徹甲弾を受けてダメージを受けた魔獣だったがダメージを気にせずラウラ達に突撃して来た!

「ミリアム!迎撃するぞ!」

「オッケー!」

近づいて来る魔獣を見たラウラはミリアムに呼びかけた後、オーブメント―――”アークス”でミリアムのアークスとラインを繋ぎ

「フン、足手纏いにはなるなよ。」

「それはこちらの台詞だ!」

ユーシスは自分のアークスでマキアスのアークスにラインを繋いだ後ラウラ達に続いた!

「………………」

一方魔獣は近づいてきたラウラ達目掛けて剛腕を振るい

「ガーちゃん、バリア!!」

「―――――」

魔獣の攻撃を見たミリアムはアガートラムに障壁を展開させて魔獣の攻撃を受け止め

「セヤッ!!」

ラウラは魔獣の側面に移動し、そして跳躍して大剣を叩きつけ

「ハッ、ハッ、ハッ……セイヤッ!!」

ユーシスはラウラとは逆方向の側面に移動して剣で連続突きを放った後斬撃を放ってダメージを与えた!するとラウラとユーシスのアークスがそれぞれ光を放ち

「それっ!!」

「そこだっ!!」

二人のアークスが光を放ったその時、光に反応するかのようにアガートラムとマキアスはそれぞれ魔獣に追撃した!



「…………!」

ラウラ達に攻撃され続けていた魔獣はその場で回転攻撃をし

「クッ!?」

「チッ!?」

「わあっ!?」

回転攻撃を受けたラウラ達はダメージを受けると共に吹っ飛ばされた!

「…………!」

そして魔獣は追撃するかのように吹っ飛ばされた3人の中からユーシスを目標にして突撃して剛腕を振るい

「舐めるなっ!!」

攻撃をされたユーシスは回避した後魔獣と攻防を開始した。

「援護する!!」

ユーシスの様子を見たマキアスは散弾銃を連射して魔獣の背中を撃ち続け

「ヤアッ!!」

「それっ!!」

ラウラとアガートラムを連れたミリアムもユーシスの元に向かってそれぞれ魔獣に攻撃を加え始めた。しかし

「グッ!?」

魔獣の剛腕の威力は凄まじく、大剣で防御したラウラは吹っ飛ばされ

「ガッ!?」

自分に来る魔獣の剛腕を見定めながらヒットアンドウェイを繰り返していたユーシスは魔獣の回転攻撃を受けてダメージを受けると共に吹っ飛ばされ

「ガーちゃん、耐えて!!」

ミリアムはアガートラムに指示をして自分に来る攻撃を何とか受け止めていた。



「二人とも、今助けるっ!!」

その時マキアスは回復エネルギーの弾丸を空に向けて放って効果範囲内の味方の傷や導力を回復する放つクラフト―――エナジーシェルを放って吹っ飛ばされたラウラとユーシスの傷を回復した!

「ミリアム!下がっていろ!」

二人の傷を回復したマキアスはミリアムに警告し

「!わかった!ガーちゃん!」

警告されたミリアムは答えた後アガートラムと共に後ろに跳躍して後退した。するとその時

「一気に決める!うおおおおおおっ!!」

マキアスは散弾銃で爆発する弾丸を連射し

「これで……終わりだっ!!マキシマムブラスト!!」

そして新たな特製の散弾銃を取り出して弾丸を放った!放たれた弾丸は魔獣に命中して大爆発を起こして怯ませた!

「ガーちゃん……行くよ――――――ッ!!」

怯んだ魔獣の様子を見たミリアムはアガートラムを巨大なハンマーへと変化させ

「どおおおりゃあああああああああああああ―――――――――――ッ!!」

変化したアガートラムを両手で持って魔獣目掛けて突撃し

「オメガ…………ブレイ―――クッ!!」

魔獣の目の前でハンマーを叩きつけて大地震を起こすと共に凄まじい衝撃波を発生させて大ダメージを与えた!

「アルゼイドの秘剣……喰らうがいいっ!!ハァァァァァァァ……!」

その時ラウラは大剣に膨大な闘気を纏わせて光の大剣に変化させ

「………………」

ユーシスは目を伏せて集中して騎士剣を虹色に輝かせてラウラと共に魔獣目掛けて突撃して突きを放って魔獣を虹色に輝く結界をドーム型に展開して魔獣を閉じ込め

「消えろっ!エレメンタルセイバー!!」

「奥義!洸刃乱舞!!」

ラウラと共に斬撃を放って結界を破壊すると共にラウラの奥義によって発生した闘気の渦と共に虹色の大爆発を起こした!そして4人の総攻撃を受けた魔獣は絶命し、セピスを落として消滅した!

「ハァァァァァ……セイッ!!」

「オオオオオオ………………ウォ――――――――――――ッ!!」

シャーリィと対峙したリーシャはクラフト―――麒麟功で自身の身体能力を上昇させ、ランディはクラフト―――ウォークライで自身に膨大な闘気を溜め込み

「アハハハハッ!面白くなってきたね!ハァァァァァ―――――――ッ!!」

全身に膨大な闘気を纏うリーシャとランディを見たシャーリィは笑った後クラフト―――ウォークライで闘気を溜め込んだ!

「”戦場の叫び(ウォークライ)”……やっぱり”赤い星座”の隊長クラスだとみんな使えるようだね。」

ウォークライを使ったランディとシャーリィを見たフィーは静かな口調で呟いてシャーリィを警戒し

「”西風の旅団”も大して変わらない気がするけど……ね!」

エオリアは真剣な表情で呟いた後短剣をシャーリィ目掛けて投擲した!しかし

「おっと!」

シャーリィは軽やかな動きで回避し

「アハハ、死んじゃえ――――ッ!!」

チェーンソーライフルの刃の部分で命をも刈り取るクラフト―――ブラッディストームでリーシャ達目掛けて突撃した!

「「「「!!」」」」

突撃して来たシャーリィの攻撃をリーシャ達はそれぞれ四方に分散して回避し

「排除する。」

「うおおおおおおおおっ!!」

フィーはクラフト―――クリアランス、ランディはクラフト―――ファイアドレイクで怒涛の銃撃をシャーリィの周囲に放ってシャーリィの動きを牽制し

「死方陣!!」

リーシャは複数の分け身を一瞬で創って分け身達と共にシャーリィに斬り込んだ!



「それっ!!」

しかしシャーリィはその場で回転してリーシャの分け身を斬り裂いて消滅させた後本体のリーシャの剣を受け止めた!

「アハハ!イッケ―――――ッ!!」

リーシャと鍔迫り合いの状態になったシャーリィは刃の部分を回転させ

「!!」

回転した刃を見たリーシャは剣を退いて後ろに跳躍して後退し

「フフ、そう簡単に逃がさないよ!」

リーシャの行動を見たシャーリィは銃撃を連射し、リーシャは自分を襲う銃撃を大剣でガードしていたが、数発は銃弾がかすって傷を作った。

「燃えろ~!!」

そしてシャーリィは武器の火炎放射の部分を起動させて敵を焼き尽くすクラフト―――フレイムチャージをフィーとランディ向けて放ち

「チッ!」

「クッ!?火炎放射機能まであるなんて厄介すぎ……!」

自分達に襲い掛かる火炎放射を回避する為にランディとフィーはそれぞれ銃撃を止めて回避行動に移った。

「降り注げ閃光!我が敵を葬れ!シャイニングレイ!!」

その時エオリアの魔術によってシャーリィの頭上から光の雨が降り注いだ!

「わあっ!?アハハ、やるじゃない!だったら、次はシャーリィの番だよ!!」

光の針の雨を受けてダメージを受けたシャーリィは好戦的な笑みを浮かべて光の針の雨の範囲外に跳躍してエオリア目掛けて銃撃を連射した!

「っつ!?」

銃撃を受けたエオリアは顔を顰め

「行っくよ~!!」

シャーリィは刃を回転させて大きく振りかぶってエオリア目掛けて強襲しようとした。するとその時!

「雷電!!爆雷符!!曼珠沙華!!」

「おっと。」

リーシャがシャーリィ目掛けてさまざまな暗器を次々と投擲し、攻撃に気付いたシャーリィはエオリアに攻撃するのを中断して回避した。

「ほーらよっ!!」

「ポイッと。」

その時ランディとフィーは炸裂弾をシャーリィの足元に投擲し

「!!クッ!?」

投擲された炸裂弾に気付いたシャーリィは顔を歪めて閃光から目を護る為に目を閉じ、炸裂弾の爆発をその身に受けた!



「行くよ……シュッ!!」

そしてフィーは電光石火で強襲するクラフト――――スカッドリッパーでシャーリィに強襲し、目を閉じていた為、対応が遅れたシャーリィはフィーの強襲攻撃を受けた!

「アハハ!さっすが”西風の妖精(シルフィード)”!!」

攻撃を受けたシャーリィは笑いながらフィー目掛けて銃撃し

「ハッ!!」

フィーは身軽な動作で自分に襲い掛かる銃撃を次々と回避していた。

「逃げてばっかりいないで正面で戦おう……よっ!!」

銃撃を回避され続けたシャーリィは不敵な笑みを浮かべて刃を回転させてフィーに襲い掛かり

「わたしの戦い方は”血染め”みたいに正面からの戦いには向いていないからお断り。」

襲い掛かられたフィーは身軽な動作で跳躍して周囲にある岩や壁を蹴って移動してシャーリィを攪乱していた。

「セリカさん!裁きの雷を!セナケリプの雷光!!」

その時エオリアが放った魔術によって発生した白き雷がシャーリィを襲い

「おっと。フフ、遊撃士のお姉さんもいつの間にか結構やるようになったね?」

雷を軽やかに回避したシャーリィは口元に笑みを浮かべてエオリアを見つめ

「あら。八方美人は痛い目を見るわよ?」

見つめられたエオリアは口元に笑みを浮かべて答えた。するとその時

「セイッ!!」

「うわあっ!?」

なんとシャーリィの背後の空間が歪み、そこからリーシャが現れて剣を振るってシャーリィの背中を斬った!

「アハハハハハハ!凄いよ、リーシャ!他の人達に目が行っていたけど今の攻撃はシャーリィも全然わからなかったよ!!」

背中から血を流しているシャーリィは笑いながらリーシャに斬り込み

「信頼できる仲間がいるからこその連携です。今の貴女では決して真似できません!!」

シャーリィの攻撃をリーシャは軽やかに回避しながらさまざまな暗器を次々と投擲して牽制していた。

「それには同意。おかげでわたしでも貴女みたいな”化物”に対抗できる……からっ!!」

「!!」

そしてフィーはシャーリィの背後から強襲して両手に持った双銃剣で斜めクロスの斬撃を放ち、攻撃に気付いたシャーリィはその場から横に跳躍して回避したが

「逃がすかよっ!!」

「うわっ!?アハハ!足を狙ってシャーリィの機動力を奪うなんて完全に”猟兵”としての勘が戻っているねえ!?」

ランディが放ったクラフト―――スナイプラッシュによって足の部分を集中的に狙われ、足に数発の弾丸を受けたシャーリィは驚いた後好戦的な笑みを浮かべてランディを見つめていたが

「止め!!」

「砕け散れっ!!」

「フフ、さすがにそう何度も同じ手は食わないよ!!」

フィーが双銃剣に溜めて放ったエネルギーとリーシャが投擲した回転する大剣を見て口元に笑みを浮かべて回避しようとしたが

「エニグマ駆動!エアリアル!!」

「しまった……!?」

エオリアが発動したアーツによって発生した竜巻に呑みこまれて身体の動きが制限され

「うっ!?……ガッ!?」

エネルギーをその身に受けて吹っ飛ばされると共に回転する大剣に脇腹を斬られたシャーリィは血を流しながら岩に叩きつけられた!シャーリィが叩きつけられた岩にはフィーが放ったクラフト―――リミットサイクロンによって放たれた高火力のエネルギーも命中して爆発を起こし、シャーリィがいる部分は煙に包まれた!



「……今ので沈んだかしら?」

煙を見つめていたエオリアは真剣な表情で呟き

「そうだったらいいんスけどね…………」

「”血染め”があの程度で沈むとはとても思えない。」

エオリアの言葉を聞いたランディは疲れた表情で答え、フィーは警戒の表情でシャーリィを見つめ

「――――フィーさんの言う通り、戦いはまだ終わっていません。――――来ますっ!!」

リーシャは煙を見つめて静かな表情で答えた後警告した。

「アハハハハハッ!最ッ高に面白くなってきたよ!」

そして煙が晴れるとそこには好戦的な笑みを浮かべて笑い続けるシャーリィがリーシャ達を見つめ

「テスタ=ロッサ!一気に行くよ~!アハハハハハハッ!!」

広範囲の怒涛の銃撃をリーシャ達目掛けて放ってリーシャ達を怯ませた!

「まだまだ終わらないよ~!?」

銃撃を終えたシャーリィは銃口から火炎放射を放つと共に銃を振り回してリーシャ達に火傷を負わせ

「もう……最高――――ッ!!」

最後に銃に付いている刃の部分を回転させてリーシャ達に強襲した!

「――――させません!!」

しかしその時シャーリィのSクラフト―――デス・パレードの連携攻撃による最期の攻撃をリーシャは自らがシャーリィに突撃して刃を受け止めた!



「へえ?今のを防ぐなんてね!いいね!もっと一杯殺し合おうよ!」

攻撃を受け止められ、リーシャと鍔迫り合いの状態になったシャーリィは目を丸くした後凶悪な笑みを浮かべて叫んでリーシャの剣を真っ二つにするかのように刃を激しく回転させ始め

「だから嫌だと言っているじゃないですか。―――それにもう勝敗は決まりました。―――私達の勝ちです。」

リーシャは静かな表情で答えた後微笑み

「へ…………」

リーシャの言葉を聞いたシャーリィは呆けた。するとシャーリィの武器――――”テスタ=ロッサ”の刃はリーシャの剣を真っ二つにしてリーシャの身体に斬撃を刻んだ。しかし!

「なっ!?符…………!?」

なんと斬り裂かれたリーシャの姿は煙と共に消え、リーシャがいた場所には一枚の符が落ちていた。

「クロスベル襲撃の借りをここで返させてもらうわ!アステリズム・ライン!!」

その時エオリアは無数の無数の短剣を一斉に投擲した!

「クッ…………!?」

自分を襲う短剣をシャーリィは銃撃を放ち続けて撃ち落していたが、全ては撃ち落せず、数本は身体のさまざまな所に刺さった!

「…………今!連携よろしく、”闘神の息子”!!」

「だからその呼び名は止めろって言ってるだろうが、”西風の妖精(シルフィード)!!」

そしてフィーとランディはシャーリィから距離を取って挟み撃ちの位置でそれぞれの銃口をシャーリィに向け

「ハァァァァァ……!!」

「うおおおおおおおおおおおおっ!!」

怒涛の銃撃を放ち続け

「「クリムゾン……ダンス!!」」

銃撃を終えた後同時に強襲してシャーリィに無数の斬撃を刻み込んだ!

「うあっ!アハハハハハハッ!”赤き死神”と西風の妖精(シルフィード)”と協力技だなんて、滅多にお目にかかれない技をシャーリィに使うなんて、さすがランディ兄だね!シャーリィみたいな小娘に一切手加減しない所とか、最高だよ!それで?肝心のリーシャはどこかなあっ!?」

無数の斬撃を身体に刻まれ、全身から血を出し続けているシャーリィは凶悪な笑みを浮かべてランディを見つめたて叫んだ後周囲を見回した。



「―――――私はここですよ!」

「!!」

その時リーシャはシャーリィの背後の空間から現れ、リーシャに気付いたシャーリィは身構え

「忌まわしき(しろがね)の宿命……その身に刻め……!」



チガチヲコバム ココロガココロヲクダク



リーシャは闘気を纏わせ光の剣と化した剣で猛スピードの斬撃による連続攻撃を放ち始めた!



「時を経て……ここに融合せし(しろがね)の宿命!」



シュクメイカラハノガレラレナイ………ワタシノイバショナド……ソコニハソンザイシナイノダカラ………



「アハハハハハハッ!それがリーシャの本気なんだ!凄すぎるよ!!」

リーシャの猛スピードの攻撃にシャーリィは全くついていけず、テスタ=ロッサを振るって攻撃を相殺しようとしていたが、攻撃のスピードがあまりにも圧倒的にリーシャが速い為に全く攻撃がさばけずリーシャに次々と斬撃を刻み込まれた。



「義聖剣ッ!!」



アラガウカ!



「っつ!?アハハ!それがリーシャの最高の一撃なんだ!最ッ高だよ!!」

両手持ちの状態で攻撃してきたリーシャの攻撃をテスタ=ロッサで受け止めた。しかしその時!

「私は……過去を断ち切る………!」

リーシャは一瞬でシャーリィから離れた後光の剣に膨大な闘気や殺気を溜め込み

「へえ?まだあるんだ!いいね!勝負だよ、リーシャッ!!」

リーシャの行動を見たシャーリィは口元に笑みを浮かべた後度々強力な攻撃を受けた事によって罅が入り始めている”テスタ=ロッサ”を構えて膨大な殺気や闘気を全身に纏ってクラフト―――ブラッドストームでリーシャに向かって突撃し

「散れっ!真神煉獄刹!!」

対するリーシャは目にも見えぬスピードで渾身の突撃攻撃を放ち、シャーリィの背後に立った!そして互いが背中合わせの位置に立ったその時

「ああああああっ!?」

シャーリィが持つテスタ=ロッサが真っ二つに割れると共にシャーリィの脇腹から大量の血が噴出し

「アハ……ハ……シャーリィの負けだよ…………」

シャーリィは真っ二つになり、もはや武器としての機能を完全に失った”テスタ=ロッサ”を地面に落とすと共に仰向けに地面に倒れた…………! 
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