転生とらぶる
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機動戦艦ナデシコ
1436話
ナデシコ世界の火星におけるシャドウミラーの基地でカトンボ、ヤンマ、チューリップ、バッタの生産が始まってから数日。
魔法球の効果で早速数隻出来たのはいいものの、当然色々と改善すべき点はある。
ホワイトスターではない場所に設置した事による最大の弊害は、やはり生産プラントを稼働して無人機を作る為の材料だろう。
木連では小惑星帯に生産プラントを設置していたので、材料に困る事はなかった。
ホワイトスターに設置する事が出来れば、キブツで幾らでも材料を生み出す事が出来るし、なんなら次元の狭間を漂っている岩塊とかを原材料に使ってもいい。
……ちなみに、今回の件には全く関係ない話だが、次元の狭間に漂っている岩塊ってのはどのくらいあるのか不明だ。
最初はアインストの生み出した空間に漂っていた岩塊が流れてるだけなのかと思っていたが、既にホワイトスターが次元の狭間に存在するようになってから随分と経つ。
そして今までずっとメギロートがホワイトスターの周辺に漂っている岩塊とかを集めてはキブツに投入している訳で……幾ら何でも岩塊がなくなるとまではいかなくても、少なくなってもいいんじゃないかと思うんだが、一向にその気配はない。
それこそ、どこからともなく無限に岩塊が湧き出ているんじゃないかと思うくらいに。
その辺を考えると、嘘でも冗談でもなく、本当に無限なんじゃないかと思ってしまう。
……もし本当に無限に岩塊が生み出されてくるのなら、ぶっちゃけキブツで物質変換をする為の材料は無限に入手出来たのだという意味で……
現在最も多くキブツの原材料として使われているのはBETAだが、もし何らかの理由でマブラヴ世界に行けなくなったりしても、全く問題ないという事になる。
まぁ、そう簡単に物事が進むとは思ってないけど。
それはともかく、生産プラントの設置がナデシコ世界の火星になってしまった以上、それに使う原材料もどこかから調達してこないといけない訳だ。
一番簡単なのはナデシコ世界の宇宙にある岩塊……スペースデブリとか、そういうのを運んでくる事だろう。
幸いファブニールも既に運用が開始されており、システムXNを使えるようになっているのだから。
他にはゲートを使ってホワイトスターからキブツで生み出された資材を持ってくる事か。
実はこっちの方が生産プラント的には圧倒的に便利なのだが……残念ながら使えない。
何故なら、これも昨日試した事なのだが、生産プラントで作るにはこのナデシコ世界の原材料を使わなければ不可能なのだ。
この辺は、恐らく生産プラントがホワイトスターで使用不可だったのも影響しているのだろう。
この世界の原材料を使って作るから、チューリップとかが出来るという風に。
……興味深い発見だった。
ちなみにそれを聞き、レモンにホワイトスターでナデシコ世界の材料を使って作れないのかと聞いたが、こちらは不可能だった。
結局ナデシコ世界で、ナデシコ世界の材料を使って生産プラントを使うのが一番確実で手っ取り早いらしい。
そして無人機が出来上がっても、そのまま使う訳にはいかない。
いや、チューリップは素材として使うのでそのままでも構わないし、バッタもAIの方を多少――メギロートに合わせる的な意味で――調整するだけでいいので手間は掛からない。
これは別にパーツを変えたりとかはしないで、プログラム的、ソフトウェア的なことなので問題ないのだが……問題になるのは、ヤンマとカトンボだ。
ヤンマは量産型Wの乗るシャドウとファブニールの運用艦、カトンボはメギロートやイルメヤの運用艦として使われる事になっているのだが、その大きさが問題だった。
ヤンマとカトンボは基本的にバッタやジョロといった無人機を運用する為の構造になっており、当然のようにバッタやジョロはメギロートやシャドウ、ましてや準特機のファブニールとは比べものにならない程に小さい。
つまり、生産プラントで生み出されてもその辺はバッタ仕様なままな訳で……
生産プラントその物に手を加える事が出来ればいいんだが、それはそれで色々と難しいらしい。
技術班も解析は進めているのだが、生産プラントは数が限られている以上迂闊な真似をして壊す訳にもいかない。
それに、今はとにかくバッタ以外の3艦の数を揃える必要があり、稼働可能な生産プラントはとにかく動かす必要がある。
必然的に生産プラントを調べるにしても、艦の生産とかに影響しない程度になる。
この辺は一旦数が揃うまでは進展がないだろうな。
で、結局は生産プラントで完成したカトンボとヤンマをバッタ仕様からメギロート仕様、シャドウ仕様、ファブニール仕様にする必要がある訳で……
唯一の救いは、出来上がってくる戦艦がどれも一定以上の品質だって事だろう。
大抵こういう工場生産品は多少ではあっても不良品が混ざっているんだけど、生産プラントで生み出されたカトンボとヤンマは今のところそんな不良品は存在しない。
いや、対極的な目で見ればいずれそういう不良品も生み出されるのかもしれないが。
そんな具合に完成度が高いので、量産型Wがそれぞれ品質チェックをした上で、仕様を変更する感じになっている。
メギロートとかと違って、何だかんだと完全自動という訳にはいかないんだよな。
現在のところはカトンボはメギロートを40機運用可能で、ヤンマではファブニールを4機運用可能になっている。
……4機と40機と10倍近くも違うのは、純粋に機体の大きさが関係している。
メギロートは平べったいので、格納庫に重ねる感じで何段にも待機させる事が出来るんだよな。
けどファブニールは高さが準特機級で30mもあるので、どんなに頑張っても4機……整備の事を全く考えなければ6機だが、補給と整備が非常にしにくくなるので4機と決まった。
まぁ、ヤンマの場合はファブニール運用艦の他に強化型ナデシコ的な使い方も可能なのを考えると、ヤンマの純粋な戦力は極めて高い。
そもそもパイロットがコーネリアだったとはいえ、ファブニールは単機で容易に基地1つを落とすだけの戦力を持っている。
それが4機搭載され、その上で強化型ナデシコといった能力を持つヤンマなのだから、このナデシコ世界を基準にして考えれば極めて強力な戦力だ。
総合的に見れば、色々と面倒な出来事は多いが、かなりいい結果になった……と言えるだろう。
「アクセルさん! お待たせしました!」
その声が聞こえ、我に返る。
現在俺がいるのは、ナデシコ世界の火星。
そして俺に声を掛けてきたのは、赤い髪の美人。その隣には俺に声を掛けてきた人物と似た顔付きの女がおり、その2人と一緒にいるのは黒髪とソバカスが特徴的な人物。
顔立ちだけで言えば、最後の1人は他の2人に及ばないと言ってもいい。
だが、雰囲気が違う。
その雰囲気で決して他の2人に負けない魅力を周囲に醸し出していた。
ルナマリア、メイリン、ミーア。
以前俺がシェリルと共にプラントに行った時に出会った3人だ。
この3人が何故プラントからナデシコ世界にやって来てるのかと言えば……
「他の世界に行けるなんて、凄い嬉しいです。ミーアさんの護衛ですけど、精一杯頑張りますね!」
ルナマリアが口にしたのが、その理由だった。
もう1週間程後にナデシコ世界で行われるライブの下見というのが理由だった。
「アクセルさん、よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
メイリンとミーアが俺に頭を下げてくる。
「ラクス様の件は残念でしたけど……」
ルナマリアの言葉通り、本来なら今日の下見にラクスも来る予定だった。
だが、急にプラントとオーブの間で交渉すべき件が出来てしまった為、結局来る事は出来なかったのだ。
プラントとオーブでは、当然オーブの方が力関係は強い。
まぁ、オーブは現在実質的にSEED世界を統治しているに等しいんだから、当然だろう。
だからこそ、プラントとしても自分達の利益や権益を守る為にオーブと細かく交渉をする事にしてるんだろうが……
今回のライブの件はあくまでもシャドウミラーとしての行動であり、プラントとしてはオーブとの交渉の方が優先順位が高いと判断したのだろう。
シャドウミラーがオーブの後ろ盾になっているのは明らかだが、この数年間でオーブはかなり力を付けてきているのも事実だ。
ウィンダムやザクウォーリアに対抗するように、可変MSのムラサメを実用化しているし。
勿論オーブの後ろ盾としてムラサメが何機か譲渡されてはいるんだが……精霊の卵もウィンダムとザクウォーリアで十分なんだよな。
シャドウミラーで改修されている為に、普通にテスラ・ドライブで空を飛べるようになっているし。
そんな訳でオーブはシャドウミラーの傀儡って訳でもないので、プラントとしてはオーブとの関係も重視せざるを得ず、今日のようにラクスに仕事が回ってきた訳だ。
「ま、その辺は仕方がないだろ。それより、あまりここにいてもなんだしな。そろそろ地球に向かうか?」
「……その、アクセル代表。ここって火星なんですよね?」
周囲を見回しながら呟くルナマリアの言葉には、信じられないといった様子が込められている。
「ああ、見ての通り火星だ」
「……私達の世界でも火星は開発されてますけど、こんなに誰もが普通に暮らせるような場所じゃないですよ」
「うん、プラントから火星に移住した人もいるらしいけど……」
ルナマリアの言葉に、メイリンも同意だと言いたげに周囲を見回していた。
それはミーアも同じであり、周囲を物珍しげに見回している。
……へぇ、SEED世界でも火星は開発されてるのか。
シャドウミラーと火星は、この世界しかり、ネギま世界しかり、マブラヴ世界しかりと、色々と縁が深い。
そうなると一度SEED世界の火星に行ってみるのも面白いかもしれない。
「ま、火星は今回の件が終わった後で、ゆっくりと見て回る事も出来るだろ。それよりそろそろ地球に向かいたいが、大丈夫か?」
その言葉で我に返ったのか、それとも火星より地球に行きたかったのか……3人は慌てて俺の方へと向き直り、頷きを返してくる。
「分かった。じゃあ、ちょっと俺の方に近づいてくれ。一応ここでニーズヘッグを出してもいいんだが、ここだと目立ちすぎるからな」
ここがシャドウミラーの基地であり、周辺には火星の生き残りが住み着き、仕事をしている。
働かざる者、食うべからず……ということで、シャドウミラーから与えられる簡単な仕事……ゴミ拾いだとか、掃除だとかの雑用をこなす事により、食事や金を得ている訳だ。
勿論ここに残っている面子だけでは足りないし、立ち入り禁止区域とかもあるので、量産型Wも掃除とかをしてるんだが。
近いうちにバッタをこっちの人手に回そうという意見もあるんだが、それは微妙なところなんだよな。
この基地にいる火星の生き残りは、当然ながらバッタに対して憎悪や恐怖といった感情を抱いている。
その辺を考えれば、当然ながらバッタと共に生活をしろってのは難しい訳だ。
もし下手にバッタを運用しようものなら、間違いなくシャドウミラーに対して反感を抱く。
いや、反感を抱くだけなら別に何ともないんだが、それを理由にしてテロ行為なんかに走られたりしたら最悪だ。
この基地から出て行く……ってのは、まず不可能だろうし。
いや、でも俺達が来るまでユートピアコロニーの地下で生き残っていたんだから、いざとなればなんとかなるのか?
最悪なのは、こっちに従順な振りをしながら敵対しようとしている場合か。
そして隙を見てテロ行為に走る、と。
そんな可能性を考えると、もう暫く後でならともかく、現在の状況のままでバッタを使う訳にはいかない。
そしてチューリップ、ヤンマ、カトンボの方も魔法球から出す時はどうするのかきちんと考えないといけないんだよな。
一般人がテロ行為に走ったりするというのは、最悪以外のなにものでもないからな。
「アクセルさん? どうしたんですか?」
「いや、何でもない。じゃあ、そろそろ地球に向かおうと思うんだが、準備はいいか?」
近くに寄ってきた3人に向かって尋ねると、それぞれ頷きを返してくる。
さて……この3人は当然のように影のゲートを使っての転移は初めてなんだが、驚いてくれるかな?
ある意味サプライズと呼べるだろう驚きに満ちた3人の行為を想像し……俺は勿体ぶりながら手を伸ばし、パチンッと指を鳴らす。
すると俺達の足下に影のゲートが生み出され……次の瞬間には俺を含めた4人はその影の中へと沈み込んでいくのだった。
……尚、その際の悲鳴はルナマリアの悲鳴が一番色っぽかったというのは特筆すべき事だろう。
さすがDESTINYのお色気担当。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:505
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1208
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