想甲機ヴァルヴレイヴ
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第4話 氷河期のモジュール77
前書き
長らくお待たせしました。
4ヶ月の沈黙を破って新話が公開されました。
・これまでのあらすじ
中立国ドルシアを突如襲ったドルシア軍。
ジオールの隠し兵器・ヴァルヴレイヴIによって彼らは蹴散らされた。
そして、ヴァルヴレイヴVも起動した。
こちらはドルシア軍の戦艦。
クリムヒルト少佐「ヴァルヴレイヴが2機も存在するなど想定外でしたね。」
カイン大佐「焦ることはない。2機出て来ようが、3機出て来ようが、いずれは我等ドルシア軍に跪く運命なのだから。」
一方、パーフェクツォン・アミーと呼ばれる特務大尉のグループは、エルエルフ、アードライ、ハーノイン、イクスアイン共に敗れていた。
しかしそのグループには、もう一人特務大尉がいた。
最年少の特務大尉でありつつ背の低い男である、クーフィアがカインの前に立った。
クーフィア「ドルシア軍特務大尉・クーフィア、出撃しまーす!」
カイン「よかろう。君の頭脳をジオールの者どもに見せつけてやれ。ブリッツン・デーゲン。」
クーフィア「ブリッツン・デーゲン。」
一方、時縞ハルト達咲森学園の生徒達は、ケーブルカーに乗っていた。
犬塚キューマは、ハルトにタブレット端末の画面を見せた。
その画面には、モジュール77の復興にどれだけの義援金が集まっているかが表示されている。
しかし突如、ケーブルカーが動かなくなり、中は電灯が切れた。
クーフィアは、モジュール77内の電力管理システムを操作していたのだ。
クーフィアが電力管理センターに来てから電力管理システムを操作するまでの間、クーフィアはモジュール77内の電力管理センターの守衛達を排除した。
特務大尉というだけに、彼ら守衛など敵でない存在。
モジュール77内に突如雪が降り始めた。
ハルト「雪…?」
ハルトとキューマは、ドアコックを使ってケーブルカーから出て、並行する非常階段を通って地下研究所の兵器格納庫に行く。
すると、兵器格納庫にこんな放送が流れた。
クーフィア「モジュール77の兵士達、元気~?僕はドルシア軍の軍人、クーフィア。モジュール77は氷河期だよ。これからそんなモジュール77を、我等ドルシア軍が襲撃するね。」
そしてクーフィアはイデアールに乗り、多数のバッフェを率いて空襲を開始した。
ヴァルヴレイヴ2機が緊急射出された。
ヴァルヴレイヴIは、空を飛んだ。
ジオール軍軍人「地上で空を飛んではいけないというのを忘れたのかね!?」
ハルト「あんな遠くじゃ、空を飛ばないとつらいよ。地上から射撃するにしろ、当てづらいから。」
バッフェ達は、モジュール77内のかなり上空にいるのだ。
「熱に弱く、地上で空を飛ぶとあっという間にオーバーヒートする」というヴァルヴレイヴの弱点を突く作戦によってそうしているのだ。
ヴァルヴレイヴIは、鎌でバッフェを蹴散らしていく。
だがヴァルヴレイヴIは、オーバーヒートしていない。
氷河期であることによる周囲の気温の低さを利用して、機体に溜まった熱を放出していたからだ。
ハルトは、キューマと通信をする。
ハルト「氷河期で寒いから、地上で空を飛んでも大丈夫だよ。」
キューマ「そうか。寒いなら、オーバーヒートの心配はないのか。」
ヴァルヴレイヴVも空を飛んだ。
そしてヴァルヴレイヴIと共に、バッフェを蹴散らしていく。
クーフィアのイデアールとの対決。
クーフィア「どうしてオーバーヒートしないの!?」
ハルト「氷河期で寒いから、その寒さで機体を冷やしてたんだ。」
キューマ「氷河期にしたのがミスだったね。」
クーフィア「でもこのイデアールに勝てると思っているの?」
ハルト「モジュール77の中を氷河期から解き放つんだ!」
クーフィア「そうしたければ、この僕に勝つことだね。」
ヴァルヴレイヴ2機は、クーフィアのイデアールに苦戦する。
一方、流木野サキは地下の兵器格納庫に行く。
サキ「私もヴァルヴレイヴに搭乗します!」
ジオール軍の軍人「ご覧の通り、今は緑、黄、紫の3つがあるが、どれにするかな?」
サキ「緑にします!」
サキは、緑色のパイロットスーツをもらい着た後、ヴァルヴレイヴIVに搭乗しつつ地上に出ようとする。
ジオール軍の軍人「訓練はしなくていいのかね?」
サキ「あの2人の援助をしていきます!早くしないとあの2人が…!」
ヴァルヴレイヴIVは緊急射出され、地上に出て空を飛んだ。
ヴァルヴレイヴI,ヴァルヴレイヴVは、ほぼ戦闘不能という状態にまで追い込まれた。
クーフィア「ボロボロのようだね、では止めだよ!」
クーフィアのイデアールは、砲塔にエネルギーを溜め始めた。
サキ「待ちなさい!」
ヴァルヴレイヴIVが現れた。
クーフィア「何!もう1つヴァルヴレイヴが!?」
ハルト&キューマ「サキ!」
サキ「世話を焼かせないでよね!」
クーフィア「何体出てこようと同じだよ。まとめて消し去っちゃうのだから!」
ヴァルヴレイヴIVは、スピンドル・ナックルからスピンドルを発射。
そのスピンドルで、クーフィアのイデアールの砲塔は大破した。
クーフィア「やるね。今日はこのへんにしてあげるよ。モジュール77内の電力も、元に戻してあげるからね。」
ドルシア軍の兵器の群れは、ハルト達の前から撤収していった。
モジュール77内は、電力は元に戻り氷河期が終わり、暖かくなった。
ハルト&キューマ「助けてくれてありがとう。」
サキ「特にキューマ、私に黙ってヴァルヴレイヴに乗りに行くなんて許さないのだから。」
後書き
・次回予告
モジュール77内の公立高校の天才ハッカー少女。
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