リヴァイと私~近付く2人の距離~part2
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お怒り兵長と焦る私
太陽が天頂を通過し降りて
きている頃、私は食堂にいた。
お昼のように人が混雑してる訳でもなく、
ちらほらと何人かいる食堂の席に座り
一人でのんびり過ごしてる。
すると突然、スッ…と目の前の椅子に
人が来た__サシャだった。
サ「前、座ってもいいですか?」
貴「いいよ! 」
サシャはガタ、と椅子を引いて座る。
サ「この前の女子会、覚えてますか?」
貴「え?うん、覚えてるよ。どうしたの?」
サ「あの紅茶…凄く美味しかったのですよ! 」
確か…サシャ、
兵長の部屋から紅茶を盗んだんだよね。
貴「そ…そっか…………ぁ; 」
サシャの背中に黒い影が現れる。
き、気付いてサシャ……!!
サ「香りよく…コクがあって、そしてその奥に
控えめだけど渋味もある。もう手離せませんね! 」
「その紅茶のパッケージは…何だ?」
サ「緑色の袋でカップのロゴがありますけど
…ってエネが今の質問したのですか?」
その黒い影は漆黒のオーラも混ざり
より強く、深い闇を作り出した。
貴「私は質問してないよ。それよりサ、サシャ…
う、後ろ……; 」
サ「え?……ハッ」
振り向かなくても気付いたみたい。
凍りつくような鋭い目でサシャを睨み、
殺気と怒りの入り混じった空気をまとい
黙ったまま仁王立ちしてるリヴァイ兵長がいた……
サシャの頬にツツーと汗が伝う。
貴「リ、リヴァイ兵長… 」
リ「俺の紅茶がごっそり無くなってたが…
おい、芋野郎。そいつはどこで
手に入れたやつだ… 」
おそるおそるサシャは振り向いた。
サ「そ…れはですね、キース教官からお肉を
貰った時に頂いた物で…… 」
リ「残念だが、あの紅茶は俺しか
持ってねぇんだ。滅多に出回らないやつでな。
それにキースはコーヒー派だ。持ってる訳ねぇ。
つまりお前が手にする事はまずない。
……どういう事だ」
サ「う…… 」
他に言い訳が思い付かないサシャは
黙り込んでしまった。
リ「エネ…… 」
貴「は、はい!? 」
いきなり呼ばれて声が裏返ったよ…//
リ「こいつだろ?俺の部屋に勝手に入って
盗んだバカ野郎は」
私は何も答えず目線だけを横に移した。
だって皆で秘密にした事だから…
すみません、リヴァイ兵長。
リ「……まぁ、いい。サシャ…
500周走れば許してやる。走らないのなら、
夕飯は抜きだ」
サ「は、走ります! 夕飯抜きは嫌です!! 」
リ「だったらさっさと走れ」
サ「は…はい~っ! 」
席を立ち慌ててサシャは出ていった。
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