英雄伝説~光と闇の軌跡~(碧篇)
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第137話
~ウルスラ間道~
「雷光!身妖舞!!」
「ギャアアアアアアッ!?」
エステル達が戦っているとセリカが国防軍の背後から強襲した!
「なっ……!?」
「は、挟み撃ちだと!?」
セリカやセリカの後ろにいるセリカの仲間達を見た兵士達は驚き
「あ!」
「セリカさん……!」
「ハハ……まさかここで強力な援軍が来るとはね。」
「おひさしぶりです。」
エステルとヨシュアは声を上げ、アドルは苦笑し、ナユタは微笑み
「――――ああ。それとお前もな………サティア。」
セリカは頷いた後サティアに微笑み
「ええ、セリカ。」
微笑まれたサティアは頷いた後棒を構え
「――――そこだっ!!」
セリカは電光石火で装甲車に襲い掛かり
「ハァァァァァァァァ………!!」
そこにサティアが棒による怒涛の連続攻撃を放った後一旦下がり
「「奥義!太極無双撃!!」」
セリカが飛燕剣――――枢孔紅燐剣を放つと同時にサティアと共に武器を地面に叩きつけた!すると地震が起こり、装甲車の地面からすざましい衝撃波が現れ、さらにセリカが放った剣技による分け身の衝撃波が襲い、最後に二人の闘気による大爆発が起こり、二人の協力攻撃によって装甲車は木端微塵に粉砕され、爆発の煙が晴れるとそこには全身ボロボロになって地面に倒れている兵士達は身体をピクピクさせていた!
「凄―――――い!!」
二人の協力技を見ていたミントははしゃぎ
「再会したばかりなのにもう既に息ピッタリだなんて……」
「………あの二人だからこそできる事ね。」
「ええ………」
マリーニャは苦笑し、エクリアとシュリは微笑み
「って、こら――――――ッ!何で勝手にあたし達の協力技をパクった上、しかもあたし達の目の前で使っているのよ!?」
エステルは怒鳴り
「まあまあ、別にいいじゃないか。」
ヨシュアは苦笑しながら宥めていた。
「ヒィィィィィッ!?」
「な、生身で装甲車を破壊するだと!?」
「奴等は化物か!?」
一方兵士達は悲鳴を上げ
「私達は”化物”なんかじゃない………」
「俺達を呼ぶに相応しい言葉。それは………」
サティアとセリカは静かな口調で呟き
「「”戦女神”!!」」
それぞれ同時に武器をそれぞれ”天秤の十字架”と”絆の神剣”に装備し直して、それぞれの剣を構えて叫んだ!
「―――行くぞ、サティア。少しでも早く争いを無くす為に。」
そしてまるで再会を喜んでいるかのように光輝く”絆の神剣”を構えたセリカはサティアに視線を向けて言い
「うん……!」
セリカの言葉に頷いたサティアはセリカと共に戦闘を再開し、エステル達も戦闘を再開した!
~クロスベル市~
「何とか課長たちと連絡を取りたいけど……なんだ?この青白いモヤは?」
一方その頃市内に潜入したロイドは青白いモヤに包まれた周囲を見回し
「毒ガスや催眠ガスの類いって訳でもないわよね?」
「生物に影響がないといいのだけど………」
「さすがにそこまで愚かな事はしないと思うのですが……」
カーリアンは周囲を警戒し、エオリアは心配そうな表情をし、リタは真剣な表情で呟き
「まるで僧院や塔で出ていたような………」
「何となくですが………以前リフィア捜索の時に入った”僧院”の雰囲気に似ている気がするのですが……」
「ああ……それは俺も思った。」
「人通りも………全然ありませんね。」
エリィとエリゼ、リィンとノエルはそれぞれ不安そうな表情で呟き
「まあ、街の外で戦闘が起こっているから避難してるんだろうけど………」
「お父さん達は大丈夫かしら?」
「……いくら何でも民に手をかけるほど奴は愚かではないだろう。」
「そんな事をすれば、民達がどんな反応をするかわかりきっていますしね……」
「………………………」
ワジは考え込み、セシルは心配そうな表情で呟き、ツァイトとエリナは重々しい様子を纏って呟き、ティオは呆けた表情で黙り込んだ。
「ティオちゃん?」
「なんだ、どうした?」
その時ティオの様子に気付いたエリィとランディがティオを見つめて尋ねた。
「………中央広場から共鳴音が聞こえます。あの大鐘です。」
「ええ、私達にも聞こえました。」
「”僧院”の時と同じ音だよ!」
そしてティオとセティ、シャマーラはそれぞれ答え
「なに……!?」
答えを聞いたロイドは声を上げ
「……行ってみましょう。」
リーシャは真剣な表情で提案した。そしてロイド達は走り出して中央広場に到着した。
~中央広場~
中央広場に到着するとそこには共鳴している大鐘に青い結界が包み込まれていた。
「これは……!」
「クロスベル市を包んでいた”結界”と同じような……」
大鐘の様子を見たロイドとエリィは厳しい表情をし
「多分、同質のものです。………そして鐘の共鳴がこのモヤを発生しているのかと。」
ティオが真剣な表情で答えた。
「おいおい、何のために―――」
ティオの答えを聞いたランディが表情を厳しくしたその時、鐘の音が聞こえてきた。
「これは……!」
「―――来るわよ!」
「―――気を付けて。周囲から来ます。」
音を聞いたノエルは驚き、エオリアとリーシャは警告し
「しかもこれは………」
ワジは厳しい表情をした。するとロイド達の目の前に大型の人形兵器が数体現れた!
「”星見の塔”にいた……!?」
「錬金術によって創られたゴーレムか。」
人形兵器を見たエリィとツァイトは厳しい表情をし
「同じ魔導のゴーレムですが遥かに危険そうです……!」
ティオはロイド達に警告した。するとその時!
「ギュランドロス!!」
東通りから現れたヴァイスがゴーレム達に向かって突撃しながら叫び
「おうっ!!」
西通りから現れたギュランドロスは突撃しながらヴァイスの叫びに頷き
「「双覇の挟撃!!」」
協力技を放って一瞬でゴーレム達を滅した!
「局長!?」
「そ、それにギュランドロス司令も……!」
ヴァイス達を見たロイドとノエルは驚き
「一体どうしてこちらに……?」
「まさか国防軍や赤い星座の防衛網を潜り抜けてきたのかよ!?」
ティオは呆け、ランディは信じられない表情で声を上げた。
「おう!オルキスタワーの制圧に俺達自身が乗り込んで制圧しないと締まらないだろう?」
ランディの言葉にギュランドロスは不敵な笑みを浮かべて頷き
「赤い星座の方も既に指揮している猟兵を真っ先に討ち取ると混乱していたからな。その隙をついて市内に潜入するなど俺にとっては容易い事だ。」
ヴァイスは静かな笑みを浮かべて答え
「しかし………何故街中にあんな物がうろついている?」
ある事を思い出して目を細めて考え込み
「追い詰められたディーター達が血迷って放ったのか?」
ギュランドロスは厳しい表情で呟き
「そ、そんな………絶対に許されないです!」
ギュランドロスの推測を聞いたノエルは怒りの表情で呟き
「ついに墜ちる所まで”墜ちた”のか……?」
「お父さん………お母さん……………」
ツァイトは厳しい表情で呟き、セシルは心配そうな表情になった。
「でも、可能性としてはそれが一番ありそうだね。どうやらこの”鐘”も関係していそうだけど……」
そして大鐘を見つめたワジが呟いたその時
「あ………!」
「……また来ます!」
何かに気付いたティオが声を上げ、リーシャが警告した!するとロイド達を囲むようにさらに数を増やしたゴーレム達が現れた!
「………しまった!」
「チッ………ヤバイな。」
囲まれた事にロイドは声を上げ、ランディは舌打ちをし
「ゴーレムの分際で包囲とは生意気じゃない……!」
「すぐに破壊すればいいだけの事です。」
カーリアンとリタは不敵な笑みを浮かべた。そしてゴーレム達がゆっくりとロイド達に近づこうとしたその時銃撃が放たれ、銃撃を受けたゴーレム達は銃撃が来た方向を見つめた。すると東通り方面からセルゲイとダドリーが現れた!
「課長……!」
「ダドリーさんも!」
「二人とも、久しぶりー。」
セルゲイ達を見たティオは声を上げ、エリィは明るい表情をし、キーアは無邪気な笑顔を浮かべ
「フッ、やっと来たか。」
「話は後だ!こちらに付いて来い!」
セルゲイは口元に笑みを浮かべ、ダドリーはロイド達に指示をし
「はいっ……!」
「合点承知だぜ……!」
ダドリーの指示にロイドとランディは頷いた後、セルゲイとダドリーが銃撃で足止めしている隙を狙って東通りへと向かって行った。
その後、ロイド達は青白いモヤの出ている市街地を複雑なルートで走り抜け……旧市街の一角からジオフロントD区画に辿り着いた…………
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