仮面ライダードライブ アクセル踏み込め
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第九章
「これまで影も形も出していないけれど」
「だがこんなことをして出来るのはあいつだけだ」
初瀬の言葉は淡々とさえしていた。
「なら警察と協力して戦うしかないだろ」
「そして勝つ、ね」
鳳は戦うからにはと言った。
「それしかないわね」
「警察か」
ザックは警察という組織自体についてだ、首を傾げさせてこう言った。
「どっちかっていうと厄介な感じだったがな」
「ダンスしてたらそこでするなとか言うからね」
ペコもザックの言葉に頷いて答える。
「厄介だよね」
「ああ、その警察と一緒に戦うんだな」
「そこが気になるかな」
「気にすることはないと思います」
複雑な顔の二人にだ、光実が話した。落ち着いていて淡々とした口調だ。
「別に」
「ないって?」
「相手が警察でも?」
「同じ仮面ライダー、それに同じ敵と戦う同じ人間ですから」
だからというのだ。
「警察だからといって気にすることはないと思います」
「じゃあそういうことは気にしないでか」
「一緒に戦えばいいんだね」
「僕はそう思いますけれど」
「ミッチの言う通りか」
葛葉は光実の話を聞いて言った。
「同じ人間として考えればいいな」
「はい、変にわだかまり持ったら負けます」
「かえってか」
「そうなったら元も子もないですから」
「そうだよな、仲間割れとか厳禁だよな」
「ですから」
「警察とかそういうのは関係ないです」
光実はまた言った。
「そう考えていきましょう」
「そうだな」
駆紋は腕を組んでいた、そのうえで冷静な声で述べた。
「警察かどうかはどうでもいい」
「はい、人間がどうかですから」
「そうだ、大事なことはスサノオを倒すことだ」
駆紋の考えは一貫していた、それが言葉にも出ている。
「それだけだ」
「じゃあまずはあちらさんと直接会って話をするか」
角居はざっくばらんな調子で手振りを交えて言った。
「ここはな」
「もう相手とは連絡を取っているわ」
湊も言う。
「それに移動中もあちらの本願寺課長と連絡を取れるから」
「じゃあ問題ないな」
「ええ、すぐに行ってもね」
湊は葛葉にも答えた。
「問題ないわ」
「よし、すぐに全員であちらに向かう」
特状課にとだ、呉島はリーダーとして断を下した。
「ここは部下達に任せてライダーは全員出撃だ」
「よし、じゃあ行くか」
「戦いにな」
葛葉と駆紋が応えてだ、ライダー達は一斉に立ち上がり部屋を出た。そしてそれぞれのマシンに乗り戦いに赴いた。
ロイミュード達は確かに滅んだ、だが。
チェイスは目覚めた、彼は自分が白バイ隊員になっていることに気付いて言った。
「不思議だ、記憶が二つある」
「人間の記憶とロイミュードとしての記憶がだね」
「そうだ」
その通りだとだ、彼は声に答えた。
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