歌集「春雪花」
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愛しくも
想い届かぬ
夏影の
姿なかりき
君探しける
愛しくて…恋しくて…どれだけ想い続けても叶わない…。
夏の陽射しはどこまでも大地を照らし…落ちた影すら淡くする…。
そんな何気ない夏の日…揺らぐ陽炎の中に君を探してしまう…。
会いたいと願うのは私の我が儘…。
だから幻でも…君に会いたい…。
長からむ
人の命の
儚さに
恋ぞ思えば
なお侘しける
然して長くもない人間の命…いつかは必ず去り行くもの…。
そんな儚く脆い人の命を考えたとき…恋とは何なのだと思ってしまう…。
時はこんなにも短いと言うのに、恋しい人と居れなければ…ただただ侘しいだけではないか…。
生きることそのものが…虚しくなるだけだ…。
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