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カードファイト!!ヴァンガードG ネクステージジェネレーション

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turn:6 歌姫の怒り

 
前書き
突きつけられた現実
タイガの半端な気持ちが許せないメグミは本気で倒しにかかる
必死に抗うタイガ
だがメグミの本気は予想をはるかに超えていた
戦いが終わりタイガの前に現れたのは 

 
6ターン終わってメグミの手札は8枚、タイガは2枚
ダメージはそれぞれ2対5とタイガがかなり追い詰められていた
「ストライドジェネレーション!」
その大きな翼を広げバインドタイム・ドラゴンが雄たけびを上げる
前回タイガを勝利に導いたユニット
だが、メグミは落ち着いていた

Tune:6 歌姫の怒り

「こんな状況でそんなユニット出してもなんも怖くないのよ」
「だったらこっちも、ユニット並べて押し切ってやる」
ガンナーギア・ドラコキッドのスキルを使い手札に加えたクロノファング・タイガーと手札にあったナンネアをコールするタイガ
「アップストリームでアタック」
「ガード」
カナリアが尾を使いアップストリームの歯車をはたき落とした
「アップストリームのスキルでメラムをレスト状態でコール、ナンネアのブーストしたバインドタイムで攻撃」
バインドタイムが咆哮をお上げヴェールを見据える
「バインドタイム・ドラゴンのスキルでウル・ワタルをバインド、更にナンネアのスキル、パワー+4000、相手はリアガードを1枚選び山札の下へ」
手札を確認したメグミはしばらく考えてエメラルを選択、山札の下へ
「さらにギアビーストのハーツカードがあるのでカウンターチャージ、ソウルチャージ、そしてウル・ワタルのスキル」
バインドゾーンのウル・ワタルをデッキに戻して2枚ドロー、その後手札の1枚をデッキに戻すタイガ
「常套手段ね………ノーガードよ」
「トリプルドライブ」
【スチームファイター ナンネア】トリガーなし
【メーザーギア・ドラゴン】トリガーなし
【スチームバトラー マシュダ】クリティカルトリガー
「パワーはクロノファング、クリティカルはバインドタイム・ドラゴンだ!」
バインドタイムの口から放たれた光線がヴェールを飲み込む
【PRISM-P プリンセス・ケルト】トリガーなし
【PRISM-I サンシャイン・ローザ】トリガーなし
【PRISM-I サンシャイン・クリア】クリティカルトリガー
「パワーはヴェールに」
「クロノファングでアタック」
「レイテでガード」
クロノファングの攻撃をレイテが受け止めタイガのターン終了
「くそっ」
「一度勝った相手なのになんで、そう考えてるでしょ」
カードを引きながらタイガの考えを当てて見せるメグミ
「いったでしょ、そんなんで勝てるほど、ヴァンガードは甘くないのよ」
既に隣のファイトスペースで勝利していたハジメにも二人の会話は聞こえていた
「あいつは………俺とのファイトだけでゴルパラを理解した気になっていた、けど一口にゴールドパラディンっていってもいろんなデッキがある、ヴァンガードってのは奥が深いもんだ、1回2回で全部わかるほど簡単じゃねえんだよ」
ミライとのファイトの時もタイガは似たようなことを言っていた
だが、タイガ自身がミライへのリベンジに燃えていたように、ファイターはみんな強くなろうと必死になっている
一度戦っただけではわからないこともいっぱいある
それがヴァンガードファイト
「ストライドジェネレーション!」
メグミがストライドしたのはラブラドルではない別のGユニット
「学園の綺羅星 オリヴィア」
その姿に圧倒されるタイガ、メグミ自身の気迫と合わせて自分自身が押しつぶされてしまいそうなイメージを抱いてしまう
「エメラル、レイテ、リュミエールをコール」
手札からさらに追加のユニットを呼びだすメグミ
リアガードも埋まり万全の体制だった
「オリヴィアがいてあの盤面は決まっちゃったかなぁ」
ファイトを観戦していたミツキも思わず肩を落とす
「レイテのブーストしたローザでアタック」
「メーザーギア、ナンネアでガード」
「エメラルのブーストしたリュミエールでアタック」
「マシュダでガード!」
向かってきたリアガードの攻撃をガーディアンとしてコールされたユニットが受け止める
残るはヴァンガードのオリヴィアだが
「ここだ………ここを防げばまだ」
「オリヴィアのアタックした時、スキル発動!」
「ブーストをつけない!?」
オリヴィアの後ろにはサファイアがいる
にもかかわらずメグミはブーストせずにアタックしてきた
戸惑うタイガだったがバミューダ△の特性を思い出してハッとなる
「すべてのリアガードを選択して、異なる名前を持っているのでそれらを手札に!」
すべてのリアガードが手札に、更に
「この効果で3枚以上戻した時、リアガードサークルに2枚までコール、リュミエールとレイテ!さらにオリヴィアのクリティカル+1」
タイガの手札はわずか2枚、ここを防いで更にリアガードまで防ぐ方法はない
手を広げたオリヴィアが放った光がクロノファングを飲み込んでいく
【スチームバトラー マシュダ】

「負けた………」
一度勝ったはずの相手に負けた、それも手も足も出ず、自分の考えが甘かったことを思い知らされるタイガ
「ふぅ」
勝利したメグミは安堵してスコアシートを提出するためその場を離れる
「その………残念だったな、本城」
そんな彼にナオキが声をかける
だがタイガはそんな彼に気付かずその場から離れていく
「重症だなこりゃ」
そんなタイガの様子を見て困ったように頭を掻くナオキ

決勝戦、ハジメとメグミのファイトが始まった
また、そのすぐそばではタイガも最後のファイトに望んでいた、だが周囲の関心は決勝に集まっている
タイガ自身もどこか心ここにあらずといった感じだった
「ライド!紅の獅子獣ハウエル」
「ライド!BN-PRISM エメラル、アタック」

「ストライドジェネレーション!」
二本の矢を持った金色の竜、スピアクロス・ドラゴンが姿を現す
それと同時に効果でバグデマグス、ハウエル、ブロンドエイゼルがリアガードに現れる
「黄金竜スピアクロス・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」
スピアクロスの放った矢がガーネットに降り注ぐ
これにより6点目のダメージが置かれハジメの勝利となった
「あーあ、負けちゃったか」
「残念だったな」
そんなメグミにナオキが声をかける
「あ、先生、あれ?」
メグミはふと店内を見渡すとその異変に気付いた
「あの………先生、本城どうしたか知りませんか?あいつまだ試合残ってたはずなんですけど」
「帰ったよ」
「え!?帰ったって試合は………」
「お前たちより先に、負けたよ、あいつ」

近くの公園のベンチに座り込んで俯くタイガ
今日のファイトで自分はまだまだ弱いことを思い知らされてしまった
更にメグミとのファイトに惨敗したことを引き摺り次の試合では自分らしいファイトが出来ず惨敗
「くそっ」
悔しさから何度も頭を抱え声を上げるタイガ
「お兄さん大丈夫?」
「うわっ!」
そんな時急に現れたミツキが彼の顔を覗き込んだ
驚いたタイガはその場で声を上げベンチから転げ落ちてしまう
「残念だったね」
「あ、ああ、悪いな、せっかく誘ってくれたのに」
タイガにショップ大会に出るよう勧めたのはミツキだった
だがふたを開けてみればずいぶん無様なファイトをしてしまった
「元気ないね、そんなに負けたのショックだった?」
自分よりずいぶん年下のミツキに図星を突かれぐうの音も出ないタイガ
「うーん………そうだ!ねえ、これから私に付き合ってくれないかな?」
「?」
ミツキの言葉に戸惑うタイガ

タイガが帰ったと知ってレジでメグミは店番しながらその身を案じていた
焚きつけるつもりがかえって落ち込ませてしまったことをメグミは後悔していたが
「おいおい、店番がそんな調子でいいのか?」
「石田先生………」
そんな彼女にナオキが声をかけた
「私………そんなつもりなかったのに………本城にひどいことしちゃった」
「俺もさ、昔ひっでぇ負け方して、強くなったつもりでいたのに、すっげえ落ち込んで」
レジに寄りかかりながらかつての経験を語るナオキ
「でもさ、何とか立ち直って、そのあと、本当に強くなれたって実感できたんだ、それも全部、仲間がいたから」
そう言ってメグミの肩に手を置くナオキ
「もし本城が立ち直ったら、そん時は頼むぜ」

タイガはミツキと電車に乗っていた
「どこへ行くんだよ」
地下鉄の車内で窓の外を見ながら隣の楽しそうなミツキに声をかけるタイガ
「もーすぐ、次の駅で降りるから」

やってきたのはタイガたちの住む町から地下鉄で3駅ほどの下町
その町をしばらく歩くタイガとミツキ
「えーっと、確かこっちのほうに、あったあった!じゃーん!」
そう言ってある場所の前で立ち止まるミツキ
タイガもつられてそちらを見ると
「お好み焼き屋?」
タイガの言葉にずっこけるミツキ
「いや、確かにこのお店おいしいけどそこじゃなくて………その上!」
ミツキに言われるまま上を見て目を見開くタイガ
そこにあったのは馴染み深い店の名前
「カードキャピタル………」
「そ、いつも行ってるのとはまた別のお店だけど、同じ系列のお店だよ」
ミツキに続いて店へと続く階段を上がるタイガ
「いらっしゃーい、あ、ミツキちゃん」
「トコハさん、こんにちは」
出迎えた緑色の髪の女性に陽気に挨拶するミツキ
「あ、居た居た」
「あっ!あいつは」
そしてファイトスペースに居たのは
「クロノジェット・ドラゴンでイニグマン・ストームにアタック」
以前とは全く違うデッキを使っている
だが、見間違いではない
「負けたぁ、やっぱり強いなぁ、ミライちゃんは」
対戦相手の男性が肩を落としている
「いえ、カルさんもまた強くなっていましたよ」
「ミライちゃんにそう言ってもらえると嬉しいな」
励ますように笑い、対戦相手と握手を交わすミライの姿がそこにはあった 
 

 
後書き
次回予告
カードキャピタル二号店でのいつもと違う雰囲気に戸惑うタイガ
突然の再会と新たな出会い
そして明かされるミライの本当の力
それに挑むのはなんと………
turn:7 ミライのカード 
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