転生とらぶる
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機動戦艦ナデシコ
1401話
シェリルと共にSEED世界のプラントに行ってから数日。
現在俺の姿はナデシコ世界にあった。
ただし、ニーズヘッグに乗っているのではなく、シロガネのブリッジにいるのだが。
『アクセル、本当に1機でいいのかい? いや、確かにこうして見るからに強力そうな機体だけど、賊軍だって相応の迎撃態勢を取ってるんだよ?』
映像モニタに映し出されたアカツキが心配そうに告げてくる。
俺が乗っているシロガネの横にはナデシコがおり、現在アカツキはそのナデシコのブリッジから俺に通信を送っていた。
その言葉通り、現在戦場に出ているのはコーネリアが操る機体が1機のみ。……ただし、その機体はいつもコーネリアが乗っているラピエサージュではない。
正確にはラピエサージュではあるのだが、そのラピエサージュを包み込んでいる存在がいた。
ドラゴンをモチーフにした、外部武装追加ユニット、ファブニール。
今日がそのお目見えの時だった。正確には戦闘に耐えられるかのテストか。
現在ファブニールは量産が続けられているが、カスタム機並のコストが必要なシャドウ10機分というコスト的な問題もあって、全機に行き渡る程ではない。
何より、未だにファブニールの運用艦という意味では無人艦……最大の目的でもあったヤンマ級の生産プラントを入手してないのだから、大々的に運用は不可能だ。
それでもシロガネであれば何機か運用するのは問題なく可能だし、ニヴルヘイムであれば100機程度でも問題なく運用可能だろう。
……ファブニールの戦闘力を考えれば、ナデシコ世界なら1機だけでも全く問題ない気がするけど。
「心配するな。ファブニールはシャドウミラーの最新鋭機だぞ。……いや外部武装追加ユニットという扱いなんだから、最新鋭機というのは合わないのか? ともあれ、賊軍程度の戦力でどうにかなる程に弱くはない」
そもそもナデシコ世界の戦力を相手にするのは、シャドウであっても全く問題なく殲滅が可能だ。
木連の最高性能を誇るヤンマですらシャドウには勝てないのに、その木連を相手に連戦連敗を続けていた連合軍が主力の賊軍がどうにか出来る筈もない。
唯一心配な要素はクリムゾングループが木連と通じていた事だろうが……そもそも木連の兵器が出て来たところで少数では意味がない。
『アクセル、そろそろ始めるが構わんな?』
映像モニタに映し出されているコーネリアは、実働班の隊長だけあってファブニールによる初実戦であってもいつも通りだ。
まぁ、実戦そのものは初めてでも、ファブニールを動かすのはこれまで何度もやってきたんだろうから当然か。
それに、技術班を信じているというのも大きい。
シャドウミラーはその非常に高い技術力を十分に活かしてきた国家であり、コーネリアはそれを知ってるからこそ不安を抱かないのだろう。
……技術班のトップツーと毎夜の如く熱い夜を過ごしているというのも、その信頼関係に影響しているのは間違いないだろうが。
シャドウミラーとナデシコ世界の戦力差、技術力差を考えれば、これから起きるのはファブニールによる初実戦……いや、初蹂躙とでも呼ぶべき光景なのは間違いないだろう。
「アカツキ」
そう呼び掛けると、アカツキはじっと俺の方へと視線を向けた後……やがて小さく溜息を吐いてから口を開く。
『分かったよ。アクセルの要望通りに動かせてもらうよ。……全く、賊軍が哀れだね』
溜息を吐いた後、それでもネルガル会長として意識の切り替えはきっちりやるのか、オープンチャンネルで賊軍の基地へと向かって呼び掛ける。
『あー、あー。こちらは討伐軍のナデシコと、シャドウミラーのシロガネ。賊軍に告げる。このまま戦っても、君達の負けはもう決まっている。降伏するのであれば、こちらとしても相応の態度を取るが?』
アカツキの、降伏勧告と呼ぶよりは挑発と表現した方が正しいだろう通信。
それを聞いた向こうがどう出るのか。それを大人しく待っていたのだが……返ってきたのは、ミサイルとビームという返答だった。
同時に基地の周辺で待機していた何隻もの軍艦が攻撃を開始する。
だろうな。降伏してくる事は絶対にないと思っていたよ。
そもそもこの基地に立て籠もっていたのは、その殆どが後ろ暗いところがある奴ばかりだ。
勿論中には真っ当な者もいるだろうが、長谷川とルリの調べによれば白と黒だと殆どが黒だという者の方が多い。
何より致命的なのが、基地の上層部になるに従って真っ黒だという事か。
討伐軍では降伏した相手の犯罪を詳細に調べると明言しているし、実際に降伏してきた者達も罪の有無を調べられ、罪があればそれに相応しい罰が下されている。
最悪銃殺刑すら有り得るのだから、この基地の上層部がこちらに降伏をしてこないというのは当然だろう。だが……
「無謀な真似を」
俺の呟きに、シロガネのブリッジにいた艦長のナタル、オペレーターの円と美砂がそれぞれ無言で頷く。
そんな俺達の予想通り、放たれたミサイルはファブニールのジャマーによってあらぬ方へと飛んでいき、実弾とビームはそれぞれファブニールが展開しているEフィールドにあっさりと無効化された。
「Eフィールドだけで全てを防ぐか。強力なバリアだな。シャドウミラーの技術力が証明された証か」
しみじみと呟くナタル。
シャドウミラーの中では新顔なだけに、その技術力を一番新鮮に感じているんだろう。
……新顔ではあっても、もう数年近くシャドウミラーに所属してるんだけどな。
「コーネリア、ファブニールの負担はどうなっている?」
『問題ない。そもそもブラックホールエンジンを2基に時流エンジンを1基と、動力炉を複数搭載してるのだから、この程度の攻撃でどうにかなりはしないさ』
「だろうな。……さて、じゃあ賊軍に対してファブニールの力は防御力だけではなく、攻撃力に関してもその名に相応しい能力を持っていると教えてやろうか」
俺の言葉に、コーネリアは獰猛な笑みを浮かべて頷く。
元々コーネリアは防御よりも攻撃に向いている性格をしている。……ブリタニアの魔女と呼ばれたのは伊達ではない。
そしてファブニールが最初に行った攻撃は……エナジーウィングによるエネルギーの一斉掃射だった。
ニーズヘッグを始めとして、PTが放つエネルギーは刃状のエネルギーだ。
だが、ファブニールから放たれたのは、刃状ではなく鱗状のものへと変わっていた。
いやまぁ、ファブニールって名前でドラゴンをモチーフにした機体なんだし、この辺は多分技術班のお遊びなんだろう。
寧ろこういうお遊びがあってこそ、技術班だって気もするし。
勿論エネルギーの形状が刃から鱗に変わったからといって、その威力までもが変わる訳ではない。
賊軍が使用している戦闘機に向かって放たれる無数の鱗状のエネルギー。
純粋な出力では動力炉の関係でニーズヘッグに劣るが、攻撃可能範囲という意味では2組4枚のエナジーウィングを持っているファブニールの方が上だろう。
まさに鱗の雨とでも呼ぶべきような光景が一面に広がり、ファブニールを迎撃しようとしていた戦闘機は文字通りの意味で綺麗に一層された。
「うわ、エグいわね……」
呟いたのは美砂だが、その気持ちも分からないではない。
巨大で複数のエナジーウィングから放たれる鱗状のエネルギーは、回避するスペースすら消してしまっている。
つまり攻撃をされれば、それを回避することは不可能。
一撃の威力そのものはそこまで強力という訳でもないので、バリアの類があればある程度は防ぐことは出来るかもしれないが……それはあくまでもある程度でしかない。
それに一撃を防いだとしても、この攻撃の怖いところは延々と攻撃が続くところだ。
ビームライフルとかは一発回避すれば問題ないが、エナジーウィングから放たれるのは一発防いだだけでは全く意味がない。……いやまぁ、ビームライフルだって連射するという方法があるんだが。
しかも、このナデシコ世界ではバリアと呼べるものは基本的にディストーションフィールドのみだ。で、エナジーウィングはそのディストーションフィールドが殆ど効果がない。
しかもそのディストーションフィールドを装備しているのはナデシコや木連の戦艦といった、この世界の最新鋭機にしか装備されていない。
当然戦闘機にバリアの類が装備している筈もなく……
「戦場の戦闘機、8割が撃墜、1割が被弾して降下。無事に生き残っているのは1割のみ」
円の報告がブリッジ内に響き渡る。
うん、美砂の言った通り確かにエグいかもしれない。
この戦場だけでも100機を超える戦闘機が存在していた。それがあっという間にほぼ全滅なんだから。
それでも生き残った1割は、純粋にエナジーウィングの攻撃範囲外にいたからだろう。
技量のおかげで生き残った訳ではないというのは、生き残っている戦闘機の配置を見れば明らかだった。
仲間があっさりとやられたのが我慢出来なかったのか、生き残っていた1割の戦闘機は一斉にファブニールへと向かって突き進んで行く。
へぇ……この期に及んで怖じ気づくという気配がないのは褒めてもいいな。
普通なら仲間の殆どが撃墜されれば逃げ出したく……ああ、そうか。ここで逃げ出したとしても自分達の罪が暴かれるのを恐れてるのか? 単純に仲間の仇だって思ってる奴もいるかもしれないが……
「身の程知らずが」
俺が呟くのと同時に、ファブニールの全身に装備されている近接防御用のビームバルカンが一斉に発射され、残っていた1割の戦闘機の殆どを瞬時に撃墜する。
それでも生き残った戦闘機乗りがいたのだが、これは純粋に腕が良かったんだろう。
運が良く、腕もある。……だがそれでも、ファブニールを操るコーネリア程ではない。
ファブニールの両腕からスラッシュハーケンが放たれ、残っていた戦闘機へと先端が命中して撃破され、または絡め取られて切断される。……切断?
一瞬にして切断された戦闘機を見て驚くが、すぐに納得した。
なるほど、ガウェインのスラッシュハーケンと同じ設計思想な訳か。
「うわぁ……戦闘機、全機撃墜。同時に、戦艦からの主砲や基地からのミサイル発射」
美砂が呆れたように呟く。
自分達の戦闘機がここまで一方的にやられたにも関わらず、全く気にした様子がなく攻撃を仕掛けてくるというのは呆れ以外の何ものでもないのだろう。
当然ファブニールにそんな攻撃が通じる筈はない。
いや、それどころかファブニールは今までは一ヶ所にいて攻撃をすべて防いでいたにも関わらず、今回は積極的に攻撃に出た。
敵の戦艦へと向かって距離を詰め始めたのだ。
敵の攻撃を回避するようにコーネリアはファブニールを動かしているのだが、やはりその巨体さ故にどうしても運動性は低くなる。
それでもある程度の攻撃は回避している辺り、コーネリアの腕というのはシャドウミラーの実働班の中でもトップクラスである証だろう。
そうして戦艦との距離を縮めたファブニールは、大きく手を上げる。
五本の指からそれぞれビームサーベルが展開され……次の瞬間には、その指先から展開されたビームサーベルが1本に纏められてより強力なビームサーベルへと変わる。
振り下ろされた右手の一撃により、大きく斬り裂かれる戦艦の装甲。
同時にファブニールの胴体から一斉に放たれたビーム砲とグラビトン砲が発射される。
それぞれが10門ずつ左右に装備されており、合計40門の砲の一斉射撃……これには戦艦も耐えられる筈がなく、艦体から火を噴きながら地上へと落下していく。
「至近距離からの一斉放射とか……もう、回避しようがないよな」
俺の呟きに、円と美砂がそれぞれ頷く。
そして次にファブニールが狙ったのは、少し離れた場所にいる戦艦だった。
ファブニールの武装が多く集まっている腕を戦艦の方へと向けると、左右両方の指からビーム砲が発射される。
ヒュドラもそうだが、ビーム砲兼ビームサーベルってのは、こういう時に便利だ。
10門のビーム砲から放ち続けられるビーム砲だが、ファブニールの腕には他にも武装がある。
手首の部分に装備されているビームガトリング砲から放たれるビーム弾は、1発の威力は小さいが、それでも次々に命中してその威力の低さを手数で補っている。
そんなファブニールの後ろに回り込もうとした戦艦の姿もあったが、唯一後ろ足に……正確には足の裏に装備されているビーム砲が発射され、その動きを牽制。同時に胴体に内蔵されているS-11ミサイルが1発発射される。
戦術核並の威力があると言われているS-11ミサイルだ。戦艦であろうと爆発に巻き込み、あっさりと消滅させてしまう。
……ここまでやられれば、もう勝ち目はないと判断したのだろう。特にS-11ミサイルの威力が駄目押しだったようで、次々に残った戦艦が戦場を離脱しようとするが……当然ファブニールはそんな相手を逃がさない。
ファブニールは口を大きく開き……最大の攻撃手段でもある重力波砲のブレス、グラビティブレスを放ちながら首を大きく動かすと、逃げようとしていた戦艦は纏めて損傷を受けて撃破され……何とか撃破されずに済んだ艦も、地上へと不時着する。
それを見て基地に残っていた者達も戦意を叩き折られたのだろう。無条件降伏の通信が入ったのは、数分後の事だった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:465
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1200
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