能力者たちが事件を起こしたり解決したりするようです
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第八話 霊遥葵さんの所の上司は話が長い
連絡を入れてすぐ、護送車が到着し武槌は連れて行かれた、監視役として吹河も連れて行かれる
「よくやった星雅、今回はきっちり仕事を終わらせたな」
「はいはい、お世辞はいいんでちゃんと生かしといたそいつから話を聞き出しといてくださいよ、大事な情報源になりうる存在なんですから」
「わかってるよ、それはそうとして速水たちが成姫のところで待っている、早めに行け、まだ何が起こるともわからないからな、何もなかったら速水と一緒に霊遥葵のところへ行ってやってくれ、知人から知らせが入ってな、星雅の方にも連絡を入れると言っていた、霊遥葵の位置情報が途絶えたらしい…、頼んだぞ」
そう苦笑しながら吹河は護送車にのって警察署本部に向かっていく
「まぁ、霊遥葵さんなら大丈夫だろ」
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(元)警察署入口の停留所からバスに乗り、成美の家の喫茶店対向車線の停留所でおり点滅している横断歩道を小走りに渡る
「戻りましたよ、速水さん」
「ああ、星雅か、吹河さんから聴いてるよ場所は割り出そうとしてるんだが…」
姫月のほうに目線を送り返答を待つ
「ダメです、マルチちゃんの捜索圏外です数キロは離れていますこれ以上範囲を広げるなら時間がかかります」
「あぁ、こりゃどうしようもねぇな、少し待つか?」
「そうですね…それしか」
その時、星雅の携帯の着信音がなった
「すいません…失礼します」
『異能警察の神鳴樹くんだね。あぁ、心配ない。君の電話番号とか個人を特定出来るものが流出して知ったとからそういう電話じゃないから安心してくれ。私が誰だか知りたそうな顔をしているね。もっともこちらから顔は見えないのだが』
そう適当な言葉をずらずらと並べ笑い声をあげる
「いや...あの...」
星雅の静止しようとする言葉も聴こえぬかのようにまだ話を続ける
ついでに小声で速水たちに「スピーカーをonにしますね」と言っておく
『いや、そんなことはいい。私は長い話が苦手でね、簡潔に話すが君は大丈夫かな?馬鹿にしている訳では無いさ、私はテキトーな女でね、あぁ名乗るのを忘れたね。私は異能会社Unusualtalentの社長の咲木耶姫花と言うもので、まぁ気軽に姫ちゃんとでも呼んでくれ。あぁ、電話番号は君たちの上司の吹河にもしものとき用に渡されたものだ。もしもの時用なんてもしものときでも使いにくいものだがまぁ役に立ったのでよかったよ、備えあれば憂いなしとはよく言ったものだ、事業とは使いやすくていいものだね、もっとも、この今の状況に当てはまるのは絶体絶命という感じかな、ともかくピンチで落ち着いて話も出来ない。私も急いでしまってね、さて本題に入るが 、君も知っている男だと思う、我が社の有能な社員の霊遥葵雄大と連絡が通じない状況でね。』
「ハァ!?あの霊遥葵さんが...」
速水は驚嘆の声を上げる
『ああ、あの霊遥葵がだ、それほどの強敵に襲われている可能性がある、位置情報は把握している、君には救出を依頼したい。最悪のケースを想定し、そちらにもう一人送っている。…この街の闇医者をご存知かな?』
「えぇ、うちの部署も何度か助けられてますよ、吹河さんには言わないで下さいよ、吹河さんはあの人?嫌いですから」
『ふむ?そうなのか、まあそれはいいのだが、彼にも話は付けている。敵の方を何とかしてくれればいい、後は闇医者が勝手に回収してくれるだろう。一先ずはそういうことで頼んだよ、くれぐれも死なないでくれよ、吹河が怒った時は街が消える時だ』
不穏な言葉を残し、もう一度ハハハと高らかに笑い声をあげ、通話を切る
「さて星雅、行きますか、車は用意してある...とばすぞ」
「安全運転で頼みますよ、速水さんのいつもの感覚の速度で事故を起こしたら洒落にならないんですから」
「わかってるって!」
そう言って最早溜まり場と化している喫茶店を後にする、今更だが動物が入ってもいいのだろうか?
(まぁ、マルチだし大丈夫だろ...)
そう思い残しながら星雅も喫茶店を後にする
後書き
飲食店にペットはまずいですよ!
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