詩集「棘」
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風を追うようなものだから…
澱む梅雨の空はどこまでも
淋しさだけを降らせては
溜め息つかせ心は重く…
返らない言葉に傷付いて
我が儘な自分に腹を立て
愛しく君を思い出して…
小さな疑問(イシ)に躓いて
倒れて恋慕(アメ)に打たれてる
見えない心を求めても
風を追うようなものだから…
遮られた陽射し懐かしみ
愛しく抱く想いさえも
いずれは遠く色褪せるもの…
会えない時間はさらに重く
きっといつかは露の闇へと
静かに消えてゆくのでしょう…
見えない傷は黒ずんで
いつしか崩れ落ちてゆく
ここにはない影探しても
風を追うようなものだから…
願うだけでは始まらず…
告げることも許されず…
会うことさえ今はもう…
雁字搦めの毎日に
ただひたすら苦悩して…
優しい月は雲の上
焦がれようとも得られずに
恋しく想う君さえきっと
風を追うようなものだから…
小さな疑問(イシ)に躓いて
倒れて恋慕(アメ)に打たれてる
見えない心を求めても
風を追うようなものだから…
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