ダンデライオン
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第四章
彼は笑ってだ、仕事中に仲間達に言った。
「もうすっかりな」
「よくなったか」
「そうなんだな」
「ああ、身体の疲れがな」
まさにそれがというのだ。
「取れてな」
「ああ、見てわかるよ」
「元気になったことがな」
「蒲公英食う様になってからな」
「その時からそうなったな」
「ああ、まさにな」
実際にとだ、スティーブ自身も言う。
「その時から変わったよ」
「実際に蒲公英は薬なんだな」
「それになるんだな」
「壊血病の薬か」
「そうなるか」
「みたいだな、まあとにかくこれからはな」
スティーブは友人達にさらに話した。
「もうな」
「肉やパンだけでなくか」
「蒲公英も食っていくか」
「そうするんだな」
「どうもそれがいいみたいだからな」
少なくとも壊血病ではないかと思われた身体の不調は治った、だからこそというのだ。
「そうしていくな」
「それがいいな」
「じゃあ俺達も蒲公英食うか」
「俺達も壊血病になりたくないしな」
「そうするか」
「ああ、少なくとも俺は元気になったからな」
スティーブは自分のことから仲間達に話した。
「そうした方がいいな」
「そうだな、それじゃあな」
「蒲公英食おうぜ、肉だけじゃなくて」
「あっちもな」
こう話してだ、実際に彼等は蒲公英を食べる様になった。すると壊血病で倒れるものは飛躍的に減った。
そして街に移住、街の者達のことを気遣ったのとそこに人がいれば即ち患者がいて儲け口になると考えてそうしてきた医師がスティーブ達の話を聞いてこう言った。
「それはいいことですね」
「蒲公英を食うことは」
「それがですか」
「はい、壊血病は栄養不足からなります」
壊血病のことからだ、医師は話した。
「その栄養は野菜や果物、お茶にあります」
「だからですか」
「蒲公英を食うといいんですね」
「壊血病にも」
「そっちにもいいんですね」
「そうです、あと動物の生肉や生き血もいいです」
そちらもというのだ。
「エスキモーはそうしたものを食べていますので」
「ああ、だからですか」
「それであいつ等壊血病にならないんですね」
「そうなんですね」
「そうです」
その通りという返事だった。
「あの人達はそうした食生活で壊血病を防いでいます」
「そうですか」
「道理で俺達だけが壊血病になっていた筈ですね」
「結局は食いものですか」
「それの関係なんですね」
「蒲公英でも塩漬けのものでもです」
医師はスティーブ達にさらに話した。
「まずはです」
「野菜や果物を食うこと」
「壊血病にならない為にはですか」
「そうあるべきですね」
「そうです、壊血病は食べものです」
それの関係でなる病気だというのだ。
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