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話しているうちに

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第二章

「そういうことでね」
「悪いな」
「いいわよ、相談するって決めたし」
「持つべきものは友達だな」
「そうね、私もあんたには色々勉強のことで教えてもらってるしね」
 同じ高校に通っているが成績は大輝の方がいいからだ。
「部活でもね」
「同じ卓球部でな」
「助けてもらってるし」
 それで、というのだ。
「今もおごってもらってるしね」
「さっきポテトがどうとか言ってたよな」
「それは取り消すわ、とにかくね」
「ああ、協力してくれるんだな」
「そうするわ、じゃあね」
「それならか」
「お姉ちゃんのこと調べておくわね」
 妹として、というのだ。
「彼氏のことをね」
「他にも調べてくれるか」
「好みとかも」
「ああ、出来たらな」
「まあ妹だしね」
 ずっと肉親として一緒に住んでいるからとも言った留美だった。
「調べることも簡単だしね」
「だろ?だから頼んだんだよ」
「そうよね、私が幼馴染みであって」
「あの人の妹さんでもあるしな」
「まさに最高のポジションね」
「相談相手としてはな」
 まさにとだ、大輝も言うのだった。
「それで声をかけてな」
「乗ってくれた」
「本当に助かるよ、じゃあな」
「ええ、調べておくわね」
「細かいところまで頼むな」
「わかってるわよ、それじゃあね」
 留美も応えた、そしてだった。
 すぐに姉について調べてだ、学校で大輝のクラスに言って彼に話した。
「まず彼氏ね」
「どうだった?」
 大輝は身を乗り出して留美に問い返した。
「それで」
「いなかったわ」
「そうか、よかった」
「それでね」
 さらに言う留美だった、胸を撫で下ろした彼に。
「大学でもね」
「ああ、八条大学文学部だよな」
「知ってるのね」
「それ位はな、それでな」
「ええ、他のこともよね」
「どうなんだよ」
 こう問うのだった。
「そっちは」
「ええ、彼氏はね」
 その彼氏のこと大輝が最も気にしていることについてだ、留美は答えた。
「大丈夫よ」
「そうか」
「いなかったわよ」
 調べたことをだ、大輝に話した。
「そんな気配は一切なし」
「本当にか?」
「こっそりとよ」
 小声になってだ、留美は大輝に話した。眉も顰めさせている。
「お姉ちゃんの携帯もチェックしたけれど」
「そこまでしたのかよ」
「そうよ、あんたが調べて欲しいっていうから」
「そこまではな」
「乗りかかった舟よ、だからしたのよ」
 そうしたことまでというのだ。
「それで調べたけれど」
「メールの中にもか」
「そんなやり取りなかったわよ、女の子とだけよ」 
 メールのやり取りはというのだ。
「私も含めてね」
「そこまでしてくれたんだな」
「いいのよ、とにかくお姉ちゃんにはね」
 あらためて言う留美だった。 
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