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暗闇を照らす白き日差し【影に身を委ねた一夏】

作者:Bloo-D
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IS学園入学
  第2話 クラスメイトは全員女 Ⅱ

 
前書き
セシリア登場。またも険悪なムード? 

 
白夜SIDE



千冬「たく…ウチの生徒が教室内で発砲したとか聞いてまさかとは思ってたが、やっぱりお前か」

白夜「迷惑をかけたのは承知の上ですよ。ただ、篠ノ之さんが俺の事を“一夏”って呼んだから、ムカッときて咄嗟に発砲して黙らせただけですよ」

千冬「成る程な、やはりそうだったか」

白夜「おおかた予想がついてたことでしたか?」

千冬「大体はな」

白夜「そうですか」

流石はブリュンヒルデだな……まっ、そんで教師なら尚更当然だろな……

千冬「篠ノ之、SHRでもこいつが言ってただろ、“一夏と呼ばれるのが嫌い”とな?」

箒「それはそうですが千冬さ__」

≪パシーンッ!≫

相変わらず千冬さん呼びする篠ノ之に織斑先生の出席簿でのチョップが炸裂。
痛がってうずくまるところから見て相当な威力なのは間違いないな……

千冬「織斑先生と呼べ。今は良いが、何れあいつに殺されようが知らんぞ」

箒「ですが……“一夏”は__」

≪ガチャ……スッ≫

性懲りも無く一夏って呼ぶから拳銃を構えた直後にブリュ…いや織斑先生に止められた。

千冬「何度言えば解るんだ篠ノ之、こいつが言ってた通りにお前の耳は節穴みたいだな。
もし私が止めてなければ、今頃お前は白夜に殺されてたぞ?」

箒「それは……」

千冬「とにかく、こいつは一夏では無く白夜だ。異論は認めん、解ったな?」

箒「はい……」

千冬「お前もそれで良いな?」

白夜「やむを得ませんね」≪スッ≫

正直このまま銃を下ろすのは少し抵抗があるけど、雇い主…もとより織斑先生には逆らえんから仕方ない……

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ちょっと面倒な空気になったものの、気を引き締めて授業再開。


真耶「__であるからして、ISの基本的な運用は現時点においては国家の正式な認証が必要であり、規定より逸脱した運用を行なった場合は国際法に基づき罰せられ__」

まあ…教師であるだけのことはあるな、説明は明朗で解り易い。
とはいえ、俺はここに入ることが決まってからずっとISの基礎知識を頭ん中に叩き込んでおいてあるから、このくらいは序の口だけど……

真耶「白夜くん、ここまでで解らない事はありますか?
解らないところがあれば訊いて下さいね。何せ私は先生ですから」

先生である事なんざ誰でも解るわ。てかこのくらいなら大丈夫だけど……

白夜「基礎知識は頭に入ってますから、このくらいはまだ序の口です」

っとだけ言っておいた方が良いだろな……

真耶「本当ですか?なら良いのですけど__」

千冬「山田先生、そいつはISの知識は全て記憶している。私が事前に確認したから問題無い」

真耶「そうでしたか、織斑先生が言うのなら間違いありませんね」

一応だが、織斑先生の言ってる事は嘘偽り無い事実だ……

千冬「これは白夜には言ってある事だが…ISはその機動性・攻撃力・制圧力と過去の兵器とは比べものにならないほど強力なヤツだ。そういった“兵器”を深く知らずに使えば厄介な事故が起こりうる、そうならない為の基礎知識と訓練だ。
理解が出来なくとも覚えろ、そして守れ、規則とは簡潔に言えばそういったものだ。
今のままのお前らは未だヒヨッコの状態、それを一人前に鍛えあげて社会に送り出すのがこの学園の役目だ。
この3年間しっかりついて来いよ」

『きゃー、千冬様ー!どこまでもついて行きますー‼︎』

白夜「ハァ……」

頭が痛い……
その後も授業はそんな感じだった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

3時限目が終わった放課。
そそくさと他の依頼を片付けたは良いけど……

「さっきは怖かったよね〜」
「本当本当、激おこぷんぷん丸みたいな感じで」
「しかも織斑先生に対してあんな堂々としてるなんて、流石はダークヒーローで傭兵ね」
「付け加えて言うなら殺し屋でもあるけど……」

相変わらず俺の事ばっかり。
もっと他に俺の事以外で話すことあるだろが……

マドカ「兄さん」

白夜「ん?」

マドカか…一体何だ?

白夜「どうした?」

マドカ「その…頼りないかもしれないけど、これから宜しく…お願いします……」

ハァ……誰だ、マドカに堅苦しい挨拶するように仕向けた野郎は?
まあ良いか……

白夜「そんな堅苦しい挨拶は無しだ、かえってやりずらい。
折角の同級生になったんだから、もっと気楽に接してくれ」

マドカ「うん、解った」≪ニコッ≫

フン……全く…笑顔は織斑先生に寸分たがわぬ程に綺麗だな……お陰で怒りが収まる……


「ちょっと宜しくて?」

白夜「ん?」

金髪ロングの縦巻きロールで青い瞳。

白夜「イギリスの国家代表候補生で第3世代ISのブルー・ティアーズを操る専用機持ち、セシリア・オルコットだな?」

セシリア「おやおや、男の分際でなんて態度なのでしょうか。
ですが、わたくしをご存知なら別に構いませんが……っと言いますか、あなたどのくらいの代表候補生をご存知ですか?」

白夜「そうだな……少なくともドイツとフランスとイギリス、そしてアメリカと中国とこの日本の代表候補生の名は頭に叩き込んであるぜ。
加えて言うなら、ISを纏ったドイツの代表候補生も生身で叩き伏せてもあるがな」

セシリア「そんな⁉︎寝ぼけたことを仰らないでください!
幾ら男の分際で、生身でISを相手に勝つなど__」

楯無「彼の言ってる事は本当よ、オルコットちゃん」

セシリア「えっ⁉︎」

マドカ「何っ⁉︎」

全く…どこからともなく現れるとは……まっ、更識家当主なら当たり前か?

楯無「白夜くんは一年前にドイツで汚職をやってた国防大臣を暗殺する際に、織斑先生の教え子で代表候補生の子を圧倒。その後闇に紛れる能力を使ってその場を離脱して大臣を暗殺したのよ。
勿論これは確認の取れてる事実だから、嘘だと思うのなら織斑先生に直接聞くのね♪」

そう言って開いた扇子に書かれてあったのは、“事実よ事実♪”って文字だった。
どうなってんだそのセリフ代わりの扇子は?後、何で俺の能力見抜いてんだよ?

セシリア「くっ!それが本当だと言うなら信じる他ありませんわね!
ですが覚えてっらっしゃい!あなたなど、このセシリア・オルコットの敵ではないことを‼︎」

そう言ってセシリアはサッサと席へと戻った。
言いたかったのはそんだけか?

楯無「それじゃ、私はここで。
See you again♪」

楯無さんは“ではまたお会いしましょう♪”と書かれた開かれた扇子を扇ぎながら教室から出て行った。
油断の隙もないな、あの生徒会長……

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

それから時間が経ち、時間は放課後のHRに入っていた。


千冬「では……来月開催されるクラス対抗戦に備えて、クラス代表を決めようと思う。
自薦他薦問わんがどうする?」

クラス代表……確か学級委員に匹敵するヤツだったな……まっ、俺に興味は無いが__

「はいはい!白夜くんを推薦します‼︎」
「私も賛成!」
「そうだよね〜、折角男子が居るんだし…盛り上げないと宝の持ち腐れだよね〜♪」
「うんうん♪」

おい冗談じゃねぇぞ!何でそうなんなきゃなんねぇんだよ⁉︎

白夜「ちょっと!俺は依頼が忙しからそんなのやってる暇は__!」

千冬「言い忘れたが他薦された者に拒否権は無い、選出された以上は覚悟しろ」

横暴だ!傍若無人にも程があるぞ‼︎


≪バンッ!≫

セシリア「お待ちください!その選出、納得がいきませんわ‼︎」

そう言って怒り爆発にしゃしゃり出て来たのはあのセシリア・オルコット。
またあんたかよ……てか文句があんなら立候補すりゃあ良いだろが…てか何で俺は良くてマドカは駄目なんだよ……

セシリア「大体、男がクラス代表など恥さらしですわ!実力や才能から見てもわたくしがクラス代表に選ばれるのは必然中の必然!それをもの珍しいからといって極東の猿風情に任せるなど笑止千万ですわ‼︎」

たく……話を聞くだけ世間を知らんお嬢様風情だな……まあ良い、どっちにしてもお灸を据えるだけだ……

白夜「そんなに文句があんなら立候補すればいい話だろうが。それとも何だ、そんなんも聞こえなかったとはテメェの耳は節穴か?ちゃんと耳掃除でもしたらどうだ?この虎の威を借る狐風情が」

セシリア「お黙りなさい!男の分際で__!」

千冬「止めとけオルコット、今のお前じゃそいつは倒せん」

セシリア「なっ、あなたまでこんなヤツの肩を持つのですか⁉︎
幾ら何でも__!」

千冬「冷静になって考えてみろ馬鹿者が。
確かに私は自薦他薦は問わんと言った。それに対して相手に文句を付けるのは、代表候補生としてはしたない行為だと思わんのか?ガキが」

セシリア「そ…それは__」

千冬「もとより白夜は生身でも十分強い。私がドイツで指導してた時に鍛えてたボーデヴィッヒでさえ歯が立たない始末だったからな」

セシリア「なっ⁉︎
では、彼がドイツの代表候補生を生身で倒したというのは__!」

千冬「本当の話だ。
加えて言うなら、白夜は私をも圧倒する程に強いのだからな」

『⁉︎』

一応言っておくが、これは全くの事実だ……

真耶「織斑先生を…圧倒した⁉︎」

セシリア「そんな…あの織斑先生を…生身で……」

千冬「更に言うなら、織斑や更識ともペアを組んで戦ったが、結局は一分も持たなかった」

『⁉︎』

真耶「あの〜、織斑先生?
更識さんってまさか__」

千冬「生徒会長の更識 楯無だ。
もう一つ言っとくが、何れも私達がISを纏ってそいつが生身で相手した場合での結果だ」

『ええ〜〜〜〜〜!!!!???』

みんなの声が煩いが……これもまた事実だ……

セシリア「そ…そんな……男の…くせに……」

言いたくないが、全然響いてねぇぞ……


セシリア「認めません……」≪プルプル……≫

えっ?

セシリア「認めませんわ!」

はっ⁉︎

セシリア「決闘ですわ!」

おいおい正気かお前?

セシリア「そこまで言うのでしたら!その実力、このセシリア・オルコットが見極めて差し上げますわ‼︎」

この野郎狂ってやがる……

千冬「ハァ…この野郎者が……
まあいい、白夜はどうだ?」

白夜「雇い主にどうこう言う気はありませんから、お好きにどうぞ」

たく……こうなりゃどうとでもなりやがれ……

千冬「では来週月曜の放課後、第3アリーナで試合を行う。
双方用意は万全にしておくようにな。」

セシリア「当然ですわ!」

白夜「言うまでもありませんね」

全く……また厄介な方へ転がったもんだぜ…… 
 

 
後書き
IS纏った学園3巨頭(?)相手に生身で返り討ちにした白夜(実はオータムを窮地へ追いやったあの技で圧倒・蹂躙した)。

次回はルームメイトと…… 
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