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東方緑兵物語

作者:修羅さん
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悪夢と日常

 
前書き
こんにちは、若干更新が遅れて申し訳ないです、今回は今後の伏線的な物+αみたいなものを書いてみました、では、本編へどうぞ 

 
???

ここはどこだろ?なんかふわふわ浮いている気分だ、周りは真っ暗で何も無い空間だ
通常じゃあこんな状況は現実ではありえないはずなのにここにいるのが当たり前の様に自分自身がこの場所に適応していて、なんの違和感も無い、本当にここはどこなんだろ?

「−−−−ッ−−−」
「ん?なんだ?なんか音が聞こえる、誰かの声か?」

勘違いだろうか誰かが僅かにしゃべる様な音がした、よく聞き取ろうとして耳を澄ますと先ほどより少しハッキリと聞こえた

「オマ…ガ、コ…ス、コ…ゲンソ…キョウヲ」
「え?何だって?よく聞こえないんだけど」
「コワス、コ…ス、オマエガコワス」

壊す?一体何の事なのだろうか?相手の意図を探るように考えていると突如として俺の周りに影が出来て、その中から真っ黒な人型の影が無数に出てきた

「おいおい…ウソだろ…何なんだこいつら」

180度ターンして逃げようとするが、振り向いた先にも奴らが沸いて出て来ていた、完全に囲まれている状態だ、無数に現れた黒い影はジリジリと包囲網を狭めて俺を追い込んでくる、俺との距離が残り僅かになったところで俺の前にいた影がつかみ掛かってきた

「おっと、鈍足だな、そんなんじゃ俺は捕まえれないぜ!」

かわしたついでに蹴りを一発お見舞いする、するとどうだろう、俺の蹴りは影をすり抜けて空を切った、それだけでは無く俺が影に触れた部分が真っ黒になっていた

「何⁉︎こいつらに触れると俺までこいつらみたいになるのか⁉︎」

非常にヤバイ、対抗策がないのだ、こいつらをかわして逃げようにもすり抜ける隙間がない、かといって反撃すれば俺が影にみたいになってしまう、万事休すだ

「くっ…やべぇぞ…これ…どうする…」

一体一体の速度は鈍足だが、限度があった、これ以上はかわせない、そしてついに影の腕が俺を捉えた

「クソッ!離せ!汚ねぇ手で俺に触るんじゃねぇ!」

奴らに掴まれた部分が真っ黒になっていく、腕、足、体、頭、身体の全てが俺の身体じゃなくなっていく感覚、そして俺の脳裏に浮かぶ死へのイメージ、そして俺の身体のほとんどが影になった頃、急に俺の身体が地面に吸い込まれ始めた

「ッ‼︎止めろ!離せぇぇえ‼︎」

俺の身体は完全に影の中に沈み落ちていった

紅魔館内

「………………ハッ」

意識がハッキリする、最初に目に飛び込んできたのは紅い色の天井だった
そうだ、俺は昨日紅魔館にたどり着きレミリアと出会い一晩泊めてもらったんだった、という事は、さっきまでのは夢だったのだろうか

「……たちの悪い夢だな、精神的に追い込まれてるのかな?」

気がつくと衣服が汗でびっしょりと濡れていた、結構キツイ悪夢を見たんだ、まあ、仕方ないか

「気持ちが悪いな、シャワーでも借りるか…」

そしてはたと気づく、俺は紅魔館の内部構造が全く分からない、迂闊に動けば多分迷うだろう、

「どうしよう、咲夜さんを呼ぶにもどうしたらいいんだろ…」

俺が考えをあぐねているとドアが開いた、そこに立っていたのは咲夜さんだった

「おはようございます、昨晩はよく眠れましたか?朝食の用意が出来ております、こちらへどうぞ」
「あ、ちょっとその前にシャワー借りたいのですけど、いいですか?」
「わかりました、準備をしてまいりますので今しばらくお待ちください」

咲夜さんが部屋を出て行った後、俺は何気なく窓の外を眺めた、そこには雲ひとつ無い青空が広がっていた、俺がいた所みたいに銃弾や砲弾が飛び交うことの無い空だった

「平和だな、もしここが本当に異世界ならここに住み着いてもいいかも知れないな」

窓の外を見ながら黄昏ていると咲夜さんが戻ってきた

「シャワーの準備ができました、こちらへどうぞ」

もう準備ができたらしい、部屋から出て行って時間はほとんど経っていないはずなのに…あぁ、あの消えたりする奴だろうか

「咲夜さん、昨日初めてあった時とか一瞬で消えたような気がするんですが、あれってどんなトリックなんです?」
「…あれは時間を止めているんです」

俺の聞き間違いだろうか、時間を止める?まさか、そんな事ができるのか?一瞬で消えたって事を考えると確かにそれっぽいが、俄かには信じがたい

「あまり信じていないようですね、まあ、仕方ありませんか、私の手を握ってもらってもよろしいですか?」
「こんな感じでいいですか?」
「はい、では、このペンをよく見ていて下さい」

そう言うと咲夜さんはペンを手から離した、それは自由落下していき咲夜さんの腰の辺りまで来た時だった

「『幻象ルナクロック』時よ止まれ」

一瞬で世界から色が消えた、周り全てが灰色になっていた

「え?何だ?色が…無くなっている…それに、落としたはずのペンが浮いている、本当に時間が止まっている」
「はい、これが私の能力、時を操る程度の能力です」

時間を止めるなど無理だと思っていたけど、実際に咲夜さんは時間を止めた、原理がどうなっているのかはわからないけど凄すぎる、それにしても程度じゃ済まない気がするがあまり突っ込まないでおこう

「それより早くしないと朝食が冷めてしまいますので、シャワールームに案内させていただきますね」
「あ、そうでしたね、じゃあ案内お願いしますね」

咲夜さんに案内してもらっている道中に、咲夜さんと同じ様なメイド服を来た人達がいた、が、なぜか全員が背中に透明な羽根が生えていて背丈が俺の胸くらいしかなかった、ちなみに俺の身長は167cmだ、まあ、そんなどうでもいい事は置いておいておくとして、シャワールームについたようだ

「こちらがシャワールームになります、中の籠の中に替えの衣服が入っておりますのでそちらをお使い下さい」

そう言って咲夜さんは消えた、そしてはたと気づく、帰り道を覚えて無い、シャワーを浴びた後迷子になったのはまた別のお話だ 
 

 
後書き
いかがでしたか?話の最初の意味不な夢ですが、今後の話の伏線にしたいと思っています、ちなみに幻想郷にあんな能力持ちはいなかったと思うのでオリキャラになる予定です、
また今後更新が遅れる日が来ないようにしつつこのお話を書いていきます、
それでは失礼します 
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