英雄伝説~光と闇の軌跡~(零篇)
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第3話
~ジオフロントA区画・最深部~
「せいっ!!」
エルンストと魔獣に向かったランディはスタンハルバードで強襲したが、魔獣の身体は固くビクともしなかった。
「……………」
攻撃をされた魔獣は頭についている触手らしき部分でランディに反撃しようとした。
「消し飛びなぁっ!イオ=ルーン!!」
「!?」
しかしその時エルンストが放った魔術によって触手らしき部分は消滅させられた!
「そらそらそらそら―――――――ッ!!」
「!?」
そしてエルンストはたたみかけるように衝撃力のある暗黒の魔力弾を8個、一瞬で連射する魔術――――連射暗黒衝撃弾をその身に受けた敵はエルンストが放つ怒涛の魔力弾により傷つくと同時に、圧されると共に怯んだ!そしてエルンストは転移して目の前に現れ
「ハハハハハハッ!どうした!その程度かい!?」
「――――――――!?」
両手に形成した暗黒魔術によってできた刃で一定範囲の敵達を滅多斬るクラフト――――闇刃乱舞を放って、敵の身体をズタズタに切り裂いた!
「ふんっ!!」
そこにランディがエルンストが作った傷口にスタンハルバードを叩き込んで、傷口を広げると共にダメージを与え
「吹っ飛んじまいなぁっ!!」
続けてエルンストは魔力によってできた暗黒の衝撃波を放つクラフト――――黒燐衝撃を放って敵にダメージを与えると共に吹っ飛ばした!
「―――――!!」
一方攻撃を受け続けていた敵は吹っ飛ばされた事により、距離ができると敵は雷をランディ達に放った!
「無駄だよっ!!」
しかしエルンストが放った暗黒魔力の障壁によって一度だけ全ての攻撃を防ぐと共に一度だけ全ての物理攻撃を必中させる魔術―――暗黒障壁によって防がれ
「エニグマ起動!ファイアボルト!!」
「貫きなぁっ!封印王の槍!!」
「!?」
ランディが放ったアーツとエルンストが放った魔術が目の部分に命中し、目の部分が破壊されると共に怯んだ!
「ランディ!一気に決めるよ!」
「おっしゃあっ!」
そして敵の様子を見たエルンストの呼びかけにランディは頷いてスタンハルバードを構え、エルンストは両手に暗黒の刃を形成して同時に敵に向かい
「ハァァァァァァァ………!!」
ランディはスタンハルバードですざましい連続攻撃の衝撃波の猛攻を始め
「あっはははははっ!!」
エルンストは転移を繰り返し、凶悪な笑みを浮かべて笑いながら暗黒の刃で敵の周囲の空間ごと切り裂く猛攻を連続で続けた!2人の猛攻により敵の全身はズタズタに切り裂かれた。
「こいつで………」
猛攻を終えるとランディは敵から距離をとってスタンハルバードで大きく薙ぎ払う構えをし
「終わりさっ!!」
同じように敵から距離をとったエルンストは両手に膨大な暗黒の球体を発生させ、そしてランディはスタンハルバードで薙ぎ払いを放つと同時に暗黒の衝撃波を放ち、エルンストは暗黒の球体を放って敵に命中させた!その技は戦場の敵達に死の咆哮を上げさせる死神達の紅き混沌を起こす連携技!その技とは………!
「「ブラッディカオス!!」」
「――――――――――!!??」
ランディとエルンストが放った協力技――――ブラッディカオスを受けた敵はランディが放った暗黒の衝撃波により度重なる戦闘によって傷ついた身体が真っ二つにされ、エルンストが放った暗黒の魔力の球体によって大爆発を起こし、断末魔を上げると共に消滅した!そして敵が消えた場所にはいくつかのセピスが落ちており、さらに敵がいた場所の床は敵の身体の血によって真っ赤に染まっていた!
「オオオオオオオオオオオオ―――――ッ!!」
ティオと共に巨体魔獣に向かったラグタスはクラフト―――荒ぶる戦意で自らの能力を上げた!
「…………………」
一方敵は触手の部分から稲妻を発生させてラグタスに命中させたが、ラグタスの強靭な肉体は稲妻を受けても無傷だった。
「えいっ!!」
そしてティオは魔導杖から導力波による弾を放ったが、敵は少し傷ついただけで平気の様子だった。
「……やっぱり、試作機のこれではあまり効果がありませんね。………なら。我等に魔の力を!魔法領域の付術!!エニグマ駆動…………」
その様子を見たティオは魔術で自分達の魔法能力を上げた後オーブメントを駆動させ、さらに次の魔術の詠唱を開始した!
「………………」
対する敵は巨体を動かしラグタス達に向かったが
「オォォォオオオォ―――――――――ッ!!」
「!?」
敵の行動を見て叫んだ自分達に仇名す者達の身をすくませるラグタスの咆哮――――恐怖の咆哮を聞き、怯んだ!
「フンッ!!」
そしてラグタスはクラフト――――加速襲撃で一気に距離を詰めると共にダメージを与え
「オォォォォォッ!!」
”影の国”で出会った仲間―――ジンのクラフト――――千手悔拳を参考にし、編み出した範囲内の敵達に無数の拳を放つクラフト――――爆裂拳を放ってダメージを与え
「オォォォ………フンッ!!」
「!?」
続けて”影の国”で習得したジンのクラフト――――零頸を放って敵に大ダメージを与えると共に吹っ飛ばした!吹っ飛ばされた敵は攻撃行動に移ろうとしたが
「えい!アイシクルエッジ!!ティルワンの闇界!!」
”影の国”での戦いで魔力が大幅に高くなり、さらに強化魔術によってより強化された強い魔力を持つティオが放ったアーツと魔術をその身に受け、怯んだ後瀕死の状態になっていた。
「ラグタス、一気に決めます!」
「ああ!」
そして敵の様子を見たティオはラグタスに呼びかけ
「大いなる力よ………我等に奇跡を!」
ラグタスに膨大な魔力と導力を送り続け
「刹那は無限、その一瞬に我が全てを賭ける!!」
ラグタスは一気に敵に詰め寄り、魔力と導力で強化された肉体で目にも見えぬ速さの拳の怒涛の連撃を放ち、最後の一撃には力を溜めて放つと共に闘気と魔力、導力による閃光の大爆発を起こした!
「「翔破!裂光閃!!」」
「――――――――――!!??」
ティオとラグタスが放った協力技――――翔破裂光閃をその身に受けた敵は閃光の大爆発の中、断末魔を上げながら消滅した!
「…………………」
自分に向かって来たメヒーシャとエリィを見た巨大魔獣は触手の部分から稲妻を放った!
「斬!!」
しかしメヒーシャは斧槍でクラフト――――薙ぎ払いを放って自分達に向かって来た稲妻を斬った!
「下がりなさい!!」
「!?」
そこに後方にいるルファディエルが放った衝撃力のある光の魔力弾を8個、一瞬で連射する魔術――――連射光衝撃弾を敵はその身に受け、ルファディエルが放つ怒涛の魔力弾により傷つくと同時に、圧されると共に怯んだ!
「エニグマ駆動!……………」
一方エリィはオーブメントを駆動させた後、魔術の詠唱を開始し
「見えたっ!!」
メヒーシャはクラフト――――加速襲撃で一気に距離を詰めると共にダメージを与え
「まだだっ!!」
続けてクラフト――――3段突きを放ってさらなるダメージを与え
「ハァァァァァァ…………!!」
3段突きから連携し、範囲内の敵達に光の魔力を込めた怒涛の突きを放つクラフト――――流星の光槍を放って、敵に大ダメージを与えた!
「スパークル!!落ちろ!落雷!!」
「!?」
そこにエリィが放ったアーツと魔術による同時落雷が敵に命中し、雷をその身に受けた敵は身体全体が麻痺し、動きが鈍くなった!
「メヒーシャ、今よ!」
「ああ!」
それを見たエリィはメヒーシャに呼びかけ
「逃がさない………!」
懐から小銃を取り出した後、2丁の銃で怒涛の銃撃を放ち
「ハァァァァァァ…………!」
メヒーシャはエリィの位置と対なる位置で光の魔力を込めた怒涛の突きを放った!そして怒涛の連続攻撃を終えたエリィは導力銃に聖なる魔力を込めた弾丸を込めてエネルギーを溜め、メヒーシャは斧槍に闘気と光の魔力を溜めた後、エリィが放った光のエネルギーとクロスするように斧槍を構えて突撃し、敵にすれ違うと共に武器に溜めたエネルギーを斬撃を放つと共に解き放った!その技は流星の如く連携する光の連携技!その技とは………!
「「デバインクロス!!」」
「――――――――――!!??」
エリィとメヒーシャが放った協力技――――デバインクロスを受けた敵はエリィが放った光のエネルギーとメヒーシャがすれ違いざまに放ったエネルギーがぶつかり合った際に発生した光の十字架が刻み込まれた後、大爆発に巻き込まれ、断末魔を上げながら消滅した!
「かかかっ!みなぎってきたぜ――――――ッ!!」
ロイドと共に巨大魔獣と対峙したギレゼルは自らに気合いを入れ、自身の戦闘能力を大幅に上げるクラフト――――荒ぶる戦意で自分を強化した。
「…………………」
一方巨大魔獣は触手の部分から稲妻を放った!
「させないわ!」
「!?」
しかし後方のルファディエルが放った神聖魔力の障壁によって一度だけ全ての攻撃を跳ね返すと共に一度だけ全ての魔法攻撃の威力を2倍にする魔術―――聖光障壁によって攻撃が跳ね返され、ダメージを受けると共に怯んだ!
「エニグマ駆動………!そこだっ!!」
そしてロイドはオーブメントを駆動させた後、2丁の銃から銃弾を同時に放つ事により、貫通する銃弾へと変え、敵を貫通するクラフト――――ヴァリアブルトリガーを放って敵にダメージを与え
「邪を焼き払う炎よ………今こそ顕れよ!贖罪の聖炎!!」
後方にいるルファディエルは魔術――――贖罪の聖炎を放って、敵に大ダメージを与えると共に怯ませた!
「行くぜっ!!」
そこにギレゼルが槍を構えてクラフト――――加速襲撃で距離を詰めると共に攻撃し
「まだまだ続くぜっ!!」
続けてクラフト――――3段突きを放ってさらなるダメージを与え
「かかかっ!!」
さらに槍に暗黒の魔力を込め、範囲内の敵達に怒涛の突きを放つクラフト―――――流黒の闇槍を放って、敵の身体をズタズタにした!
「ロイド!一気に行くぜっ!」
「ああ!」
そして敵の様子を見たギレゼルはロイドに呼びかけ
「ヒャッハ――――――――ッ!!」
「やっ!はっ!せいっ!やっ!」
トンファーに持ち替えたロイドと共に敵を挟み撃ちにした後暗黒の魔力を込めた槍で息もつかせぬ怒涛のラッシュを放った!そして怒涛のラッシュを放った2人は最後の一撃をすれ違うと共に放ち、2人がすれ違うと暗黒の大爆発が起きた!
「「ダークレイジ!!」」
「――――――――――!!??」
ロイドとギレゼルが放った協力技――――ダークレイジをその身に受けた敵は暗黒の大爆発の中、断末魔を上げながら消滅した!
「ふう………」
「何とか片付いたわね………」
「エルンスト達がいなければ、マジでやばかったな………」
「ええ………」
戦闘が終了するとロイド達はそれぞれ安堵の溜息を吐き
「………それにしても、私やメヒーシャ達とエルンスト達が共闘する事になるなんて………」
「かかかっ!まさかメヒーシャちゃん達と再び会えたばかりか、共闘する事になるとはな………やはりロイドに目を付けた我輩の目は間違っていなかった!これからよろしくな、メヒーシャちゃん♪」
「貴様………どうやら今ここで我が斧槍の錆になりたいようだな………!」
ルファディエルはメヒーシャ達を見回して溜息を吐き、陽気に笑った後興味深そうな様子で見つめてくるギレゼルにメヒーシャは斧槍を構えてギレゼルを睨み
「さ~て………久しぶりに殺り合おうじゃないか、ラグタスッ!!なんなら、あんたの主と一緒にかかってきてもいいよ!?あんたが主と認めた娘はどんな強さか味わうのも面白いしね!」
「………戦いの狂気に呑まれている所も相変わらずだな………貴様との闘争にティオは巻き込まん。貴様の相手はこの我唯一人!」
エルンストとラグタスは全身からすざましい魔力や闘気をさらけ出し、互いを睨みあっていった。また、2人がさらけ出す闘気や魔力は空気を震わせ、小さな地震を起こしていた!
「ヒッ………!」
「な、なんなんだよ~!?さっきまで一緒に戦っていたのに何で睨みあうんだよ~!?」
エルンストとラグタスの睨みあいの余波を受けたアンリは悲鳴を上げ、リュウは身体を震わせながら叫び
「!?おい、エルンスト!やめろ!」
「ラグタス、貴方もです。いつもの貴方らしくありませんよ。」
エルンスト達の様子に気づいたランディとティオは呼びかけ
「メヒーシャ、貴方もよ!」
「味方同士で争おうとするな、ギレゼル!」
エリィとロイドも睨みあっているメヒーシャ達に注意した。するとその時
「!ロイド、まだいるわ!」
何かの気配に気づいたルファディエルが叫び
「………やれやれ………味方同士で争おうとするとは先が思いやられるな………」
どこからか男性の声が聞こえた後、ロイド達の目の前に新手の巨大魔獣が現れた瞬間、上の通路から刀を構えた男性が落下して来て、一撃で巨大魔獣の全身をズタズタに切り裂いて消滅させた!
「!!!」
「マ、マジかよ………!?」
「し、信じられない………」
「………見えませんでした。」
男性の行動を見たロイドとランディは目を見開き、エリィとティオは驚きの表情で男性を見つめ
「!貴方は………!」
男性の姿を確認したルファディエルは驚きの表情で男性を見つめた。
「す、すっげ――――――っ!すげ――っ!すごすぎるよ、アリオスさんっ!うっわ~っ!いいもん見ちゃったなああ!」
「あ、ありがとう、アリオスさん!でも、どうしてここに………?」
一方リュウはアンリと共にはしゃぎながら男性―――アリオスにかけより、アンリはお礼を言った後尋ねた。
「ああ、広場のマンホールに子供が入っていくのを見たという報せがあってな。しかし無茶をする。もしものことがあったらどうするつもりだ?」
尋ねられたアリオスは答えた後、アンリ達に注意をし
「ううっ………ごめんなさい。」
「その………悪かったよ。」
注意をされたアンリ達は気まずそうな表情で謝った。
「フ………まあ、無事ならそれでいい。もう夕方だ。とっとと出て家に帰るぞ。」
「うんっ!」
「わかりました!」
そしてアリオスはリュウ達を促した後、出口に向かったが呆けた様子や黙り込んだ様子で自分を見つめるロイド達に気づいた後、ロイド達に振り向いて言った。
「――――どうした?お前達は戻らないのか?」
「え、ああ…………そうですね。一緒に戻らせてもらいます。」
「なら、グズグズするな。先程のようなこともある。最後まで気を抜かないことだ。…………まあ、お前がいれば先程のような事があっても大丈夫だとは思うが。」
ロイドの返事を聞いたアリオスは忠告をした後ルファディエルに視線を向け
「…………………」
視線を向けられたルファディエルは真剣な表情で黙り込んでアリオスを見つめ、アリオスは踵を返してアンリ達と共に出口に向かった。
「まったくよ~………美味しい所だけ奪うとは……何者なんだよ、あの人間。」
「チッ、興が削がれたよ。」
アリオスが去った後ギレゼルとエルンストは面白くなさそうな表情で呟いた後ロイドとランディの身体に戻り
「…………メヒーシャ、ラグタス将軍。」
ルファディエルは真剣な表情でメヒーシャとラグタスを見回し
「………はい。後で何故ルファディエル様達もこの世界にいるのか、話を聞かせて頂きます。」
「………うむ。」
見回された2人はそれぞれ頷いた後エリィとティオの身体に戻り、ルファディエルはロイドの身体に戻った。
「…………………」
一方ロイドは真剣な表情でアリオス達が去って行った方向を見つめ
「かあ~っ!なんていうオッサンだよ?まとってるオーラが尋常じゃないというか………」
「……腕前の方も普通ではありませんでした。いったい何者なんでしょう?」
ランディは感心した様子で興味深そうな様子のティオと共にアリオス達が去った方向を見つめ
「そう、あの人が………」
エリィは真剣な表情で呟いた。
「お嬢、知ってるのか?」
そしてエリィの言葉を聞いたランディはエリィに尋ね
「名前くらいだけど、ね。………というか、何で私をそんな風に呼ぶのかしら?」
エリィは静かに頷いた後、ある事が気になりランディに尋ねた。
「いや、何となくノリで。それで何者なんだよ、あの凄まじいオッサンは。」
尋ねられたランディは笑顔で答えた後、真剣な表情に戻して話を戻した。
「ええ、多分――――」
「―――――アリオス・マクレイン。クロスベルタイムズで何度か読んだことがある。遊撃士協会・クロスベル支部に所属する最強のA級遊撃士――――どんな依頼も完璧にこなし、市民から絶大な信頼を得ているクロスベルの真の守護神………”風の剣聖”アリオス・マクレインだ。」
エリィが答えようとしたところをロイドが続け、真剣な表情でアリオスの説明をした。
その後ロイド達はジオフロントの外に出た……………
ページ上へ戻る