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歌集「春雪花」

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 逢いたきと

  想い叶わぬ

   この身ほど

 生くる虚しさ

    いかに語らむ



 会いたい…彼に会いたい…。

 それは私の我が儘な想い…。

 それでも恋しく…彼に会いたいと望んで止まない…。

 こんな虚しく生きるだけの私の人生を…どう語ったら良いのだろうか…。

 いや…きっと、語るに値しないだろう…。

 それが…私の人生であり、道なのだ…。



 静かなる

  暁もなお

   侘しけり

 想いは涙と

  なりにけるかな



 夜明け前の、しんと静まりかえった世界…そんな時間は心寂しいもの…。

 ただでさえ彼に会えない私にとっては…本当に居た堪れない…。

 静けさは心を揺さぶり…彼のことばかりを思い出させる…。

 なぜ…私は彼を愛したのか…。
 なぜ…私は男なのか…。

 なぜ…私は私なのだろうか…。


 答えのない問いは…いつしか涙に変わっていた…。




 
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