英雄伝説~光と闇の軌跡~(3rd篇)
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第101話
~フェミリンス神殿・最奥~
「っ!?なんという霊圧……!」
「彼女がかの”姫神”………」
女性がさらけ出す膨大な霊圧を感じたセラウィは驚き、エリザスレインは真剣な表情で女性を見つめ
「――――”姫神”フェミリンスだな?」
「………………」
リウイは警戒した表情で女性に尋ね、エクリアは真剣な表情で女性を黙って見つめた。
「ええ。我が名はフェミリンス。人間達を愛し、守護する者。」
リウイの問いかけに対し、女性――――”姫神”フェミリンスは辺りを響き渡らせるほどの透き通った声で答えた。
「なんて澄んだ声………」
「それに凄い美人さんね。ママ達以上の美人さんが存在するなんて、レン、思った事もなかったわ。」
「………伝承は間違っていない事が今、証明されたな……………」
フェミリンスの声を聞いたプリネは驚き、レンは自分が知る限り以上の美しい容姿を持つフェミリンスに驚き、リフィアは真剣な表情で呟き
(グルルル………)
(フン………まさか本当に再び奴と対峙する事になるとはな………)
「……………」
それぞれの契約者を通してフェミリンスを見ていたカファルーとディアーネは警戒した表情でフェミリンスを睨み、エヴリーヌは膨大な殺気を纏ってフェミリンスを睨んでいた。
「………この”影の国”にこの私を取り込み、”守護者”にした”影の王”にどういった裁きを与えようと思っていましたが………今では彼の者に感謝しています。穢わらしき魔の血を引く子孫達と半魔神を愛した愚かな我が血を引きし娘、そして”魔”に敗北したあげく”神殺し”にその身を委ねた愚劣にして愛しき我が半身と”魔”と共にあろうとする人間達をこの手で滅ぼす事ができるのですから………」
そしてフェミリンスは静かに呟いた後、膨大な殺気を纏ってリウイ達を睨んだ。
「わかってはいたけど、話す余地はなさそうね………」
「フン。全ての元凶となった者と話す事なんて、最初からないわ。」
フェミリンスの様子を見たカーリアンとファーミシルスはそれぞれ武器を構えて、警戒し
「………滅されるのは貴様の方だ、フェミリンス。我が”覇道”は誰にも阻ません。例え”神”であろうとな………」
「………”幻燐戦争”の悲劇は貴女を律せられなかった私の責任………その責任を今、果たさせてもらいます。」
リウイは膨大な覇気を纏って決意の表情になったエクリアと肩を並べて共に武器の切っ先をフェミリンスに向けて言った。
「待って、2人とも。彼女と話をさせて。」
「俺も。」
その時、エステルとウィルがリウイに視線を向けて言い
「………人間以外の他種族を忌み嫌う奴に俺達の仲間であるお前達の話は通じんぞ。」
2人の言葉を聞いたリウイは眉を顰めて忠告した。
「………わかってる。それでもあたしは教えてあげたいの。」
「俺もエステルと同じ意見だ。」
「………いいだろう。」
そしてエステルとウィルはリウイ達の前に出た。
「魔と共に生きる愚かな人間達よ………魔と縁を切り、私の保護下に入りたいのですか?でしたら、貴女達の命は奪いませんよ?」
エステルとウィルを順に視線を向けたフェミリンスは静かな表情で尋ね
「ううん。あたしとウィルは貴女が間違っている事………そしてそんな貴女にわかってもらいたい事を教えるわ。」
「ああ。」
尋ねられた2人は首を横に振った後、静かな表情でフェミリンスを見つめて言った。
「……この私が間違っているですって………?他種族と比べ、全てが劣っている人間達を愛し、人間達が平和に生きていける世界を創ろうとしたこの私が間違っていると”人間”の貴女達が言うのですか?」
2人の答えを聞いたフェミリンスは膨大な殺気を纏って2人を睨んだ。
「ねえ、フェミリンス。どうして貴女は種族とかそんなの関係なく、”人”の善悪を見極めようとしなかったの?」
「人間達を害する他種族もいれば、人間達に力を貸し、共に生きて行く他種族もいるように………人間も同じじゃないか。善悪は種族問わず、この世に生きている”人々”が持っているものだよ。」
フェミリンスの叫びに対し、エステルとウィルは真剣な表情でフェミリンスを見つめて言った。
「何も知らない者達が勝手な事を………!他種族と比べ脆弱な人間達が力に怯える事なく、平和に生きて行く為には他種族は必要ないのです!」
「………じゃあ、もし他種族がいなくなって人間達だけの国になったら、どうなると思っているのよ?」
「それは勿論、人間達が永遠に穏やかに生きて行ける国になります。」
そしてエステルの疑問にフェミリンスは微笑んで答えたが
「………それは絶対にありえないわ。」
「………え……………」
溜息を吐いた後、首を横に振ったエステルの指摘を聞き、呆けた。
「………元々あたし達の世界は他種族がいない”人間”達だけの世界だったけど………過去、何度も戦争は起こって、その度に罪もない人々が傷ついていったわ。だから例え貴女が”人間”達だけの国を作っても、永遠な平和は”絶対”に訪れないわ。」
「クッ………ならば、傷つける者達だけを排除すればいいだけの事!」
エステルの言葉を聞いたフェミリンスは一瞬表情を歪めた後、再び答え
「………そんな事を続ければ、最終的にどうなるかわかってて言っているのかい?」
フェミリンスの答えを聞いたウィルは哀れな者を見るかのような表情でフェミリンスを見つめて尋ね
「ただ力で訴え続け、その結果訪れるのは………孤独よ。」
「!!」
ウィルに続くように答えたエステルの言葉を聞いたフェミリンスは目を見開いた。
「ならば………ならばどうしろというのです!?私は他種族と比べ、力が劣る人間達の為に……神々も手を差し伸べない人間達が平和に生きて行く為にその身を犠牲にして戦い続けました!」
そしてフェミリンスは身体を震わせた後、エステルとウィルを睨んで叫び
「そんなの簡単よ。互いが話し合うだけよ。………確かに種族が違うだけで争いが起こる事もあるけど………全ての”人”が争いを望んでいる訳ではないわ!」
「時間はかかるかもしれないけど、”人”は必ず分かり合える!種族問わずに!」
エステルとウィルは真剣な表情でフェミリンスを見つめて叫んだ。
「そんな寝言は聞きたくありませんわ!そのような夢物語を現実にできるはずがないでしょう!?」
「いいや、できる!俺達の故郷………ユイドラやリウイ達の国、メンフィルは全ての種族が手を取り合って生きて行っている!」
フェミリンスの叫びに対し、ウィルも再び答え
「黙りなさい!力に劣る者に力ある者が対等に接する事はありえません!」
「………だったら、それを証明すればいいのね?」
ウィルの答えを一蹴したフェミリンスにエステルは口元に笑みを浮かべて尋ね
「なんですって…………?」
エステルの答えを聞いたフェミリンスは眉を顰めてエステルを見つめた。
「――――みんな、出てきて!」
するとエステルは自分と契約している者達全員を召喚した!
「これがその証拠よ。みんなあたしに”従って”いるのではなく、あたしと対等に”接して”力を”貸して”くれているのよ。」
「フン、主に従う使い魔が何の証拠になるというのです………」
エステルの言葉を聞いたフェミリンスは嘲笑し
「………みんなの目を見て、それでもまだそんな事が言えるの?」
嘲笑されたエステルは静かに問いかけた。
「……………?………………なっ………何故…………何故使い魔がそんな目をできるのです!?」
エステルの言葉の意味が理解できなかったフェミリンスはパズモ達の曇りや迷いがない澄んだ瞳を見て驚き、叫んだ。
(クク……”神”とも手を取り合おうとするとは……さすがは我等が認めた”友”達………!)
(まあ、あの2人が特別過ぎなんだけどね………)
「フフ、”神”に意見するなんて世界広しと言えど、エステルやエステルと同じ思考を持つユイドラ領主ぐらいじゃないかしら?」
「ア、アハハ………否定できませんね。」
混乱している様子のフェミリンスを見たサエラブは口元に笑みを浮かべ、パズモ、ニル、テトリは苦笑していた。
「こら、そこ!今、肝心な事を話しているんだから、余計な事を言わない!雰囲気が台無しになるでしょーが!」
「エステル………君の今の言葉で、雰囲気が台無しになっているって………」
笑っているサエラブ達にエステルはジト目で睨んで指摘し、エステルの指摘を聞いたウィルは苦笑しながら言った。
(クク………お前もその一端を背負っている事に気づいているか、ウィル?)
そしてウィルを腕輪を通して見ているアスモデウスは不気味な笑みを浮かべていた。
「………姫神を相手に何をやっているのだ、奴等は………」
「全く………よくもまあ、あんな命知らずな事ができるわね。」
「世界広しと言えど、あんな事ができるのはお二方ぐらいでしょうね………」
「「フフ………」」
「”神”を前にして、恐れず普段通りに振舞う。うむ、さすがは余が認めた”友”達じゃ!」
エステル達の様子を見たリウイとエリザスレインは呆れて溜息を吐き、エクリアは苦笑しながらエステル達を見つめ、イリーナとセラウィは微笑みながらエステル達を見守り、リフィアは自慢げに胸を張ってエステルとウィルを見つめた。
「………ありえない………力ある者達が力劣る者達と笑い合えるなんて………」
一方フェミリンスは信じられない表情でエステル達を見つめ
「っと………コホン。………ね、今の見たでしょ?種族は違えど、”人”はみんな一緒。だからこうやって、共に笑い合える事も争いをなくす事もできるわ!」
フェミリンスの視線に気づいたエステルは太陽のような眩しい笑顔でフェミリンスを見つめ
「それが俺達………”人”だよ。」
エステルに続くようにウィルは微笑みを浮かべてフェミリンスを見つめた。
「………………ない………………」
一方2人に見つめられたフェミリンスは身体を震わせながら呟き
「へ?」
フェミリンスの言葉を断片的にしか聞き取れなかったエステルは首を傾げたその時!
「認めない!」
フェミリンスは魔力弾をエステル達に放った!
「させぬ。」
するとウィルの腕輪が光を放ち、エステル達を覆うようにドーム型の結界が展開され、フェミリンスの攻撃を防ぎ、そしてアスモデウスがエステル達の近くに現れた!
「ちょっ………いきなり何するのよ!?」
フェミリンスのいきなりの行動に呆けていたエステルは我に返った後、フェミリンスを睨み
「黙りなさい!私は認めません!私は忘れない!私に”殺戮の魔女”の呪いをかけた愚かにして憎き魔の者達を!そんな者達が人間達と決して手を取り合う事はありません!ハァァァァァァ………!!」
エステルに睨まれたフェミリンスは叫んだ後膨大な殺気を纏ってリウイ達を睨み、全身に膨大な魔力を纏った。するとフェミリンスの身体は巨大化し、背中には一対の美しい白き翼が現れた!
さあ………愛する人間達が平和に生きて行く為に消えなさい………
巨大化したフェミリンスは神殿中に澄んだ声を響き渡らせ、自分の周囲に自分の魔力で創った魔法結晶体―――ゲート=フェミリを無数に創り、周囲に展開した!
「………交渉決裂だ、2人とも。姫神を相手にお前達はよくやった。お前達を責める者は誰一人いないだろう。………覚悟を決めろ。」
フェミリンスの様子を見たリウイは2人に近づいてそれぞれに視線を向け
「この………頑固者!わからずや!いいわ!だったら、ぶっ飛ばして目を覚まさせてあげる!」
エステルは身体を震わせながら叫んだ後、仲間達と共に棒を構えた!
「……その前に………エステルさん。貴女の剣の力を借りてもいいですか?リウイ様の試練であり、リウイ様と親しい方達が揃い……”幻燐戦争”の決戦場であったこの場でしたらその剣が起こせる”奇跡”を再び起こせるかもしれません。」
そして棒を構えたエステルに近づいたエクリアは真剣な表情でエステルが装着している神剣――――”絆の神剣”に視線を向けて尋ねた。
「へ?………ああ、そういう事ね。わかったわ!」
「何?それは一体どういう事だ?」
「実は………」
エクリアに尋ねられたエステルは首を傾げたがすぐに察し、理由が分からないリウイは眉を顰めて2人を見つめて尋ね、2人からセリカとサティアの”試練”で”絆の神剣”が起こした”奇跡”を聞いた。
「なるほど………フッ、いいだろう。もう一度”奇跡”を起こし、姫神に俺達の”絆”を見せつけてやるのも一興だな………―――全員、今の説明を聞いたな!?」
説明を聞き終えたリウイは頷いた後口元に笑みを浮かべ、仲間達を見回して叫んだ。すると仲間達はそれぞれ頷き、エステルは”絆の神剣”を天へと掲げ、リウイ達はそれぞれの武器をエステルが掲げる絆の神剣にそれぞれ刃を合わせて天へと掲げ
「絆の神剣よ!今こそ我等と結ばれた”絆”達をこの地に!!」
全員同時に叫んだ!すると”絆の神剣”と合わさったそれぞれの武器は”絆の神剣”と共に強烈な光を放った!するとリウイ達にとって懐かしき戦友達が次々と現れ始めた!
「フフ………まさか世を去ってから、エクリア様と陛下と共に肩を並べて戦う日が来るとは思いませんでした。」
「懐かしい姿で呼んでくれてありがとう、陛下………ううん、”お兄ちゃん”。メルと一緒にお兄ちゃんの為に頑張るね。」
「メル、リウイとセリエル達の為に頑張るぞー!」
リウイの側室の一人にしてフレスラント領主リオーネ、同じくリウイの側室の一人にして”幻燐戦争”の当時の姿で現れた前スリージ領主セリエルと常にセリエルの傍にいる”聖獣レネット”のメルが微笑みながら現れた後、メルは立派な角を生やした白き獣に変身し
「魔法は永遠………でもこんな悲しい魔法にかかった人は助けてあげないとね!」
「待たせたな、陛下!メンフィル近衛騎士団副団長、リネア・エーアスト!これより二人の道を切り開く為、参戦する!」
「フフ、まさかこの世を去ってから再びこの3人が揃う日が来るなんてね……………」
イルビット族の魔術師にしてミルス魔術学院院長エスカーナ、メンフィル近衛騎士団副団長にしてシルフィアの死後団長に昇格しメンフィルを支えた騎士リネア、レスペレント都市国家領の傭兵弓闘士シーマが口元に笑みを浮かべながら現れ
「生を終えてからも呼び出すなんて………本当に人使いが荒い王ね。この借りはどこで返してもらおうかしら?」
「フフ………私達の方が逆に借りを作り続けているのではないですか、レアイナ様。」
「再び弓を取りましょう………レスペレントに住む全ての種族達が平和に生きて行く為に………」
妖しげな笑みを浮かべたレスペレント都市国家領主レアイナ、レアイナが信頼するラクの街の警備隊長リシェルが共に現れ、さらに前ティルニーノ領主フェィエは決意の表情で弓を持って現れ
「よっ、リウイ!あたい達もまた力になってやるぜ!」
「予言の力を失った私でも見えます………陛下達の明るい未来が。」
「ハア………なんで僕まで呼ばれるんだか………まあ、レスペレント内を自由に探索させてくれた礼はここで全部返しておくよ。」
放浪の盗賊ラージャと彼女の相棒にしてかつて未来を見通す力を持っていた巫女ニーナと共に口元に笑みを浮かべて現れ、「風鶴の神器」を探し世界を旅する魔術師ミオは現れて溜息を吐いた後、戦いの構えをし
「イリーナ王妃の護衛についていながら王妃を守る事ができなかったこの私まで呼んで頂くとは………ありがたき幸せ。…………このギルティン、陛下とイリーナ王妃………そしてエクリア様とセリーヌ様の最後の奉公として剣を取らせて頂きます……!」
「フフ………貴方達が自分達の未来の為、戦おうとしているのに、貴方達を見守っている私が戦わない訳にはいかないでしょう?」
エクリア達―――カルッシャ王女姉妹に忠義を持つ大騎士ギルティンは静かな表情で現れた後、微笑みながら現れた”闇の訓練所”の主ミラと共に決意の表情で武器を構え
「えへへ~。ご主人様とエステル達と一緒に戦った時のように、リスティ、一杯頑張りますね~。」
「お待たせしました、陛下、ファーミシルス様!このルースを貴方達の勝利の為、存分にお使い下さい!」
「撃破対象、姫神フェミリンスと断定。………陛下、いつでも攻撃可能です。ご指示を。」
最後に今もリウイ達を支え続けるリスティ、ルース、シェラも現れた!
「皆さん………!」
「フフ………これで全員集合ね♪」
”絆の神剣”の奇跡によって現れたかつての戦友達を見回したティナは明るい表情をし、カーリアンは微笑み
「ホ、ホンマに”奇跡”をまた起こすとは………相変わらず反則やな、エステルちゃんのその”神剣”。………ん?この音は………!」
ケビンは引き攣った表情でエステルの神剣を見つめていたが聞き覚えのある音―――”レクルスの方石”が出す音に気づいたケビンは懐から方石を出した。すると方石と”絆の神剣”が同時に光った後、光の道をケビン達の背後に伸ばし、そして光の道は巨大な光の門となり、門が開き―――
「ケビン!」
「エステル!」
「無事か、エクリア!?」
なんと門の中からリース、ヨシュア、セリカを先頭に”拠点”で待機しているはずの仲間達全員が次々と現れた!
「み、みんな!?」
「い、一体何が起こったんや………?」
拠点にいるはずの仲間達の登場にエステルは驚き、ケビンは戸惑った表情で呟いた。
「フフ、全てはその神剣のお蔭ですよ。」
その時セレストがケビンの近くに現れた。
「へ?一体この剣が何を起こしたんですか?」
セレストの言葉を聞いたエステルは自分が持つ神剣に視線を向けた後、セレストに尋ねた。
「………どうやらその神剣の力によって”庭園”への道を”方石”を通して繋いだようです。私が皆さんが今から守護者に挑むと待機しているメンバーに伝えた所………ご覧の通りです。」
「あ、あはは………今こうしてみんなが目の前にいても正直、信じられない気持ちよ………」
「もうその剣が起こす”奇跡”にはお腹一杯で勘弁してほしいわ………まあ、お蔭で助かったわ。」
セレストの説明を聞いたエステルは苦笑し、ケビンは疲れた表情で溜息を吐いた後、リース達を見回した後、真剣な表情になってフェミリンスを睨み
「”守護騎士”第五位、”外法狩り”ケビン・グラハム。空の女神が見守りし人々の為に戦わせてもらうで!」
「星杯従騎士として………ケビンの家族として………相手が”神”であろうと戦う!」
「大切な人達を2度と失わないために!全力を出させてもらう!」
「例え相手が”神”であろうと俺の大切な者達には手をださせん!」
決意の表情のリース、ヨシュア、レーヴェと共に武器を構えた!
「へっ。コイツで試練は終わりなんだろう?さっさと終わらせようぜ。」
「そうそう!帰ったら仕事が一杯溜まっているんだから、早く終わらせるよ!」
「フフッ。腕のふるいがいがありそうね。」
「ハハッ。まさか”神”に挑む日が来るとはな………師父から継いだ”活人”と”泰斗”の拳………存分に震わせてもらう!」
「全ての世界のまだ見ぬ可愛いもの達の為に全身全霊を持って戦います!」
アガット、ジョゼット、シェラザード、ジン、アネラスはそれぞれ武器を構え
「リベール王太女クローディア・フォン・アウスレーゼ!両世界に住む全ての民達が平和に生きて行く為に剣を取らせて頂きます!」
「リベール王室親衛隊隊長、ユリア・シュヴァルツ!我が主と義の為に…………参る!」
「今こそ愛する故郷、リベールの盟友としての責を果たす時!元リベール王国軍情報部所属アラン・リシャール………師より受け継いだこの剣、存分に震わせてもらう!」
「フッ………両世界に生きるみんなとそして美しくも哀れな貴女への愛の為に!」
「破邪顕正………ヴァンダールの剣………とくと思い知れ!」
クローゼ、ユリア、リシャール、オリビエ、ミュラーも続くように武器を構え
「は、はわわっ!こ、怖いけど…………みんながいれば大丈夫です!私だって大切な人達の為に頑張ります!来、来て!オーバルギア!!」
「うふふ♪神様が脆弱と評する”人間”の力………思い知らせてあげる♪――――来て、パテル=マテル!!」
「今までお世話になった方々への為に………私も全力で戦わせてもらいます!………今こそ2人の力を貸して下さい、ラグタス、ラテンニール!!」
ティータは慌てた後決意の表情で叫んだ後オーバルギアを、レンは口元に笑みを浮かべた後パテル=マテルを、ティオは決意の表情で叫んだ後ラグタスとラテンニールを召喚し
「人は”絆”の力により、時に誰よりも強き力を持つ事………それをこの目にした我は貴様のその考え………打ち砕いてやろう!」
「タいクツサせるなヨッ!」
召喚されたラグタスは静かに答えた後意気揚々としているラテンニールと共に武器を構え
「ママの”パートナー”として!みんなを見守って来た”刻”を司る竜―――”真竜”の娘として!そしてみんなの未来の平和の為に!ミントも戦う!」
「マスターの”パートナー”として!メンフィル皇女専属護衛騎士にして世話役として!そして………人と竜が共に生きる水の都、アルフヘイム王女として!皆が平和に生きて行く為に戦います!」
今までの探索で見つけた”扉”で全ての記憶や自分の正体を思い出したミントとツーヤはそれぞれ決意の表情で武器を構えた!
「俺とサティアが願う争いのない世界を創る為に!そして大切な”使徒”の為に!俺達も力を貸す!……来い、ハイシェラ!」
「我が名は、古の女神アストライア!”人間”しか信じられなくなった哀れな女神よ………これより重ねた罪を我が天秤により裁きましょう。」
「ハハハハハッ!このような素晴らしき戦がまだ残っていたとはの!血がたぎってきたぞ!」
セリカとサティアはそれぞれ決意の表情で神剣を構え、セリカに召喚されたハイシェラは大声で笑った後好戦的な笑みを浮かべて剣を構え
「エクリア!貴女達の”試練”であたし達を呼ばないなんて水臭いわよ!」
「そうです!私達は貴女の仲間なのですから!」
「エクリア母様の為にサリア、一杯頑張るです~!」
「わらわがいれば勝利は揺るがん!姫神フェミリンス、”真なる女神”の力を存分に思い知るがいい!」
セリカ達に続くようにエクリア以外のセリカの”使徒”達はそれぞれ武器を構え
(セリカとサティアが望む世界の……そしてエステルの為に!)
「人間と闇夜の眷属が共に平和に暮らして行く為に……お師範様から受け継いだこの想いと一緒にボクも戦う!」
パズモと自分から出て来たペルルは決意の表情でフェミリンスを睨み
「”魔槍のリタ”。我が主と”友”達の為に全身全霊を持って戦わさせてもらいます!」
「みんな……仲良く………する為に………私も………戦う………!」
「全ての種族が残し美しき古を穢す事は美と芸術を愛する魔神たるこの我も許さんぞ!ソロモンの”一角候”たるこの我の力……存分に思い知るがよい!」
「クー―――――ッ!!」
「ぴええ~………怖いけど大好きな人達を守る為に頑張ります!」
「”人間”しか信じられない哀れな女神よ………光と闇の”絆”の力を思い知りなさい!」
リタ、ナベリウス、自分から出たアムドシアス、クー、テトリ、ニルも仲間達に続くように戦いの構えをした!
「どんな障害であろうと全て跳ね除ける!それが誇り高き皇族!」
「我が生涯の全てはヴァイス様の為に!」
ヴァイスとリセル、それぞれは決意の表情で武器を構え
「大切な人達は僕達が絶対に守る!」
「絶対に誰一人欠けはさせないの!」
ヴァイス達に続くようにナユタとノイも決意の表情で戦いの構えをし
「世界に生きる全ての人達の為に!」
「守るべき大切な人達の為に!」
「仲間達に手を出す事は絶対に許さない!」
フィーナ、エレナ、アドルもナユタ達に続くように武器を構え
「愛する娘達が平和に生きて行く世界を創る為に………全身全霊を持って戦わせてもらいます!」
「………貴女がやろうとしている事は今保たれている”秩序”を破壊しようとする事………そんな事、この私が許すと思って!?」
(我が”友”達の想いを無下にする事………絶対に許さん!)
「精霊王女たるこの私が愛する男が目指す世界を否定する事は例え神であろうと許しませんわ!」
「―――――――――――!!」
「クク……七大罪の一柱を司るこの我の本気、耐えられるか?姫神フェミリンスよ………」
セラウィ、エリザスレイン、サエラブ、自分から出て来たフィニリィとパラスケヴァス、そしてアスモデウスはそれぞれフェミリンスを睨んで戦いの構えをした!
「フフ………最高の展開になったわね!ま、お姉さんに任せときなさい!」
「誇り高き飛天魔の力………たっぷりと思い知らせてあげるわ、姫神フェミリンス!」
カーリアン、ファーミシルスはそれぞれ好戦的な笑みを浮かべて武器を構え
「どうかこの戦いで争いの連鎖が途切れますように……」
「争いのない世界を作る為に………力をお貸しください、アーライナ様………」
「イーリュンよ………どうか私達を見守り下さい………そして人間しか信じられなくなった哀れな女神に救いを………」
「エフィ、アレサ………どうか私達を見守っていて。ルリエンよ、私達をお守りください………」
「戦の神マーズテリアよ………我等に力を………」
イリーナ、ペテレーネ、ティナ、シルフィエッタ、シルフィアはそれぞれ祈りをささげた後決意の表情でフェミリンスを見つめ
「貴方達が目指す理想の世界を実現する為に………この命尽きるまで共に戦います、陛下、イリーナ王妃。」
「どんな敵が現れようとこの私が守る!ファラの聖炎………思い知れ!」
「気高きルクセンベールの力………我が主の為に存分に震わせてもらう!」
ラピス、リン、ティファ―ナは決意の表情で武器を構え
「我等メンフィルが目指す理想を阻む事………それは例え神であろうとメンフィルの次代を担うこの余が許さん!」
「皆さんが共に手を取り合って生きて行く世界………誰にも邪魔をさせません!」
リフィアとプリネは決意の表情でフェミリンスを睨んで武器を構え
「この力は全て………ご主人様とイリーナ様の……為に……」
「私達の邪魔は例え神であろうと許さないわ!」
マーリオンとセオビットは自分からリウイの身体から出てきて戦いの構えをし
「ハハハハハハッ!決着の時が来たようだな、フェミリンスよ!」
「ようやく大っ嫌いなお前をこの手で負かす時が来たよ、キャハッ♪」
「グオオオオオオオオオ――――――ッ!」
自分からリフィアの身体から出て来たディアーネは高笑いをした後凶悪な笑みを浮かべたエヴリーヌと共に武器を構え、カファルーは辺りを響き渡らせるほどの雄たけびを上げた!
「フェミリンス!みんなが結んだ”絆”の力を今、教えてあげる!」
「”絆”の力はどんな強大な相手にも勝る事を!」
そしてエステルとウィルは決意の表情でフェミリンスを見つめて叫び
「全員、これが最後の試練にして幻燐戦争の真の最後の戦いだ!心してかかれ!」
「敵は強大ですが今まで共に歩んできた私達なら勝てます!共に戦いましょう!」
リウイとエクリアは仲間達に振り向いて号令をかけ
「おおっ!!」
仲間達全員は力強く頷き、戦闘を開始した!姫神フェミリンスとの戦い―――姫神フェミリンスの力は強大であったが、フェミリンスをも超える力を持つ”神殺し”や”女神”、そして歴戦の英雄達。全員が協力して戦い続けた結果、ついにフェミリンスは全員が順番に放ち続けた大技をその身に受け続け、倒れようとしていた。
「エクリア!行くぞ!」
”想念”によって現れた戦友達がそれぞれの全ての力を出し切って光と共に消え、そして仲間達全員が大技を放ち終わるとリウイはエクリアに呼びかけ
「はい!リウイ様!」
リウイに呼びかけられたエクリアは力強く頷いて、リウイと共にフェミリンスに向かい
「「ハァァァァァァ…………!!」」
フェミリンスを挟み撃ちにして膨大な魔力や闘気、そして神気が籠った剣撃の嵐を放ち
「これで……!」
「終わりです………!」
そして剣撃の嵐を放ち終わった2人はそれぞれの武器にさらに膨大な魔力や神力を込め、エクリアは左下から右上に、リウイは右下から左上にクロスに斬った!すると斬られた部分から超越した大爆発が何度も連鎖して起こり、さらに星をも貫く巨大な光と闇の柱が上がった!その技は和解した”姫神”の力を持つ2人が放つ協力神魔奥義!その奥義とは………!
「「姫神乱舞!!」」
「そ………んな………!?この私が………敗北するなんて……私が間違って………いたというのですか………!」
リウイとエクリアが放った協力神魔奥義―――姫神乱舞をその身に受けたフェミリンスは信じられない表情で背中から地面に倒れ、倒れたフェミリンスは力を失ったかのように背中に生やした美しき白い翼は光と共に消え、巨大化した身体は小さくなり、元の姿に戻った……………!
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