英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~ 戦争回避成功ルート
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第57話
~オーロックス峡谷~
「機を逃すな……一斉にかかれ!!」
戦闘開始早々ユーシスは号令をかけて仲間達の闘志を高め
「月よ、災厄を退け――――クレシェントシェル!!」
「届け、速さの音色―――スピードマーチ!!」
「魔の力よ、我らに賢者の加護を―――聖賢領域の付術!!」
エマとエリオット、プリネはそれぞれクラフトや魔術で仲間達の様々な能力を上昇させた。
「二の型―――疾風!!」
「二の型・改―――雷鳴剣!!」
「セイッ!これはオマケよ!!」
「行くよ―――シュッ!!」
「この技を見切れますか!?―――残影剣!!」
リィンとエリゼ、サラ教官とフィー、デュバリィは電光石火の先制攻撃で兵士達の陣形を崩し
「竜巻よ……薙ぎ払えっ!!」
「逃さん!―――斬!!」
「十六夜―――”斬”!!」
「獅子の叫びを聞け―――獅吼破!!」
「ガーちゃん、お願い!」
「――――!」
「ヤァァァァァ……ッ!!」
「大地よ、吼えよ――――地裂斬!!」
兵士達の陣形が崩れるとガイウスとラウラ、そしてツーヤとレーヴェ、ミリアムによる指示のアガートラムとレン、アイネスが強烈な一撃で兵士達を戦闘不能にさせると共に気絶させた。
「逃がさない!―――メルトストーム!!」
「キャハッ♪逃げ場はないよ♪三連制圧射撃!!」
「フフ、石化の雨を喰らいなさい!」
アリサとエヴリーヌ、エンネアが放った矢の雨は多くの兵士達を怯ませ
「闇の檻に囚われろ!ダークイレイザー!!」
「アークス駆動―――ダークマター!!」
更にマキアスのクラフトやエリスのアーツが怯んだ兵士達を一か所に固めた。
「アークス駆動―――グランシュトローム!!」
「アークス駆動―――アルテアカノン!!」
「炸裂せよ、聖なる光よ―――ホーリーバースト!!」
「雷雲よ、我が刃となり敵を貫け―――サンダーブレード!!」
「出でよ、翼輝の陣!―――ケルト=ルーン!!」
「崩落せし深淵――――破城槌!!」
そこに仲間達が攻撃している間に駆動や詠唱を終えたエリオットとユーシス、セレーネとエマ、そしてプリネとクロチルダが高火力のアーツや魔術で多くの兵士達を戦闘不能にさせると共に気絶させた。
「私達だって、アリサ達に遅れる訳にはいきませんわ!―――それっ!!」
「華麗なるこの私の槍を受けてみるがいい!ハアッ!!」
「お呼びでない方達はすぐにお帰りください。―――ハッ!!」
リィン達が戦っている一方フェリスやヴィンセントもリィン達に続くように戦い、サリファは二人が撃ち漏らした敵を着実に沈め
「フフ、この内戦でみんな見違える程成長したわね……できればⅦ組を含めた士官学院のみんなと手合わせをしたいわね。セイッ!!」
「ったく、相変わらず伯爵家の令嬢とは思えない程の戦闘凶な女だぜ。ハアッ!!」
戦闘をしながらリィン達の様子を見て呟いたフリーデルの言葉にロギンスは呆れながらも兵士達を次々と戦闘不能にさせ
「アークス駆動―――ユグドラシエル!!防護フィールド展開―――シールドサークル!!」
「アークス駆動―――エクスクルセイド!!特殊治癒魔法発動―――エナジーサークル!!」
マカロフ教官とトマス教官は高火力のアーツや魔導杖による特殊魔法で士官学院生達の援護をしていた。
「よし……!第一陣は退けたぞ……!」
「すぐに次が来るわ!全員、いつでも迎撃態勢を取れるように構えなさい!」
兵士達の戦闘不能を確認したマキアスが安堵の表情をしている中、サラ教官は進軍して来る新手の貴族連合軍を見て警告し
「ひ、ひええ……っ!も、もう来た……!」
「フン、全員制圧するまで戦えばいいだけの事だ!」
「喰い止めるぞ……!
近づいて来る新手の貴族連合軍を見たエリオットは悲鳴を上げ、ユーシスは鼻を鳴らして呟き、ガイウスは真剣な表情で声を上げた後仲間達と共に戦闘を再開した。
「踊れ、剣よ―――魔剣舞踏!!」
「どっかーん!二つ回廊の轟雷!!」
「燐の型―――弧武紅燐剣!!」
「秘技―――裏疾風!斬!!」
「十六夜―――”燐”!!」
「ガーちゃん、ぶっ放せ~!」
「――――!」
「オォォォォ……豪氷剣!!」
「大地よ、唸れ!」
「セイッ!ハアッ!!」
「貫け、光よ―――燐光剣!!」
兵士達がリィン達に近づくとクロチルダやエヴリーヌ、リィンとエリゼ、ツーヤとアガートラム、そしてデュバリィとアイネス、ガイウスとラウラがそれぞれ広範囲のクラフトを放って多くの兵士達を怯ませた。しかし兵士達の数は多く、怯んだ兵士達が盾となったお蔭で攻撃を受けなかった兵士達が進軍して来た。
「ヤァァァァ……!」
「排除する。」
「麻痺弾―――発射!!」
「喰らいなさい―――エンジェルアロー!!」
「うふふ、これはどうかしら♪」
「貫け―――ミラージュアロー!!」
そこにサラ教官やフィー、マキアスとエンネア、アリサがそれぞれ怒涛の遠距離攻撃で進軍して来る兵士達を喰い止め、レンは”魔眼”を発動して兵士達の動きを止め
「白き剣よ、お願い!!」
「雷光よ、我が右手に宿れ!――――サンダーストライク!!」
「アークス駆動―――エクスクルセイド!!」
「アークス駆動―――ジャッジメントボルト!!」
「アークス駆動―――ハイドロカノン!!」
エマとセレーネ、エリオットとユーシス、エリスはそれぞれ広範囲のクラフトやアーツで仲間達の攻撃でダメージを受けた多くの兵士達に追撃して戦闘不能にし
「むん!受けてみよ、剣帝の一撃を―――――鬼炎斬!!」
レーヴェは強烈な一撃でリィン達やフェリス達が討ち漏らした残り全ての兵士達を吹き飛ばして気絶させた!
「くっ、今は退けられるがこうも矢継早に来られたら……!」
「わたし達の体力が尽きてしまうかもしれないね……!」
戦闘が終わるとラウラは唇を噛みしめ、フィーは厳しい表情で呟いた。
「エリス、無理はするなよ?」
「疲れたらすぐに下がりなさい。無理は禁物よ。」
「大丈夫です!シグルーン様達に鍛えて頂いたお蔭で私も体力がつきましたから、私もまだまだ戦えます……!」
リィンとエリゼに心配されたエリスは連戦でありながらも、リィン達同様疲れていない様子で再びレイピアを構えた。
「……埒があかないわね。ヴィータもそうだけどエマ。特にアンタはできる限り霊力を節約しながら戦いなさいよ。アンタには”空の女神”から授かった”伝説魔法”があるんだからね。アレはヴァリマール達だけでは対処しきれない時の”切り札”として取っておく必要があるわ!」
「ええ、勿論わかっているわ……!」
「”伝説魔法”……?しかも”空の女神”から授かったって……一体何があったのよ??」
セリーヌとエマの会話を聞いてある事に気付いたクロチルダは目を丸くして尋ね
「え、えっと……話せば長くなるのだけど……レグラムの遊撃士協会に応援に来たエステルさん達の”協力者”である”空の女神”――――エイドスさんが、私達がリィンさん達と合流してユミルに戻った時、別れ際に授けてくれたの。」
「………………そう言えばオーロックス峡谷で”神速”と”劫炎”がリィン君達に敗北して、その”劫炎”を負かした相手が”ブレイサーロード”達と”空の女神”と同じ名前の女性だという話は聞いていたけど…………ちょっと待って!?まさか本当に本物の”空の女神”がこのゼムリア大陸に降臨したって言うの!?それに何故エマに”伝説魔法”を……いえ、それ以前に何故”空の女神”が遊撃士の手伝いをしているのよ!?」
(フウ……それを言いたいのは私の方ですよ。)
やがてエマの口から語られた驚愕の答えを聞くと混乱した様子で声を上げ、クロチルダの言葉を聞いたトマス教官は疲れた表情で溜息を吐いた。
「ア、アハハ…………さすがのクロチルダさんもエイドス様の事については驚いていますわね。」
「改めて思い返すと色々突込み所がある話だったわよね、自称”ただの新妻”さんとの出来事は……」
クロチルダの様子を見たセレーネは苦笑し、アリサは疲れた表情をし
「”空の女神エイドス”が”彼女”の力でアドルさん達と一緒に現代のゼムリア大陸に降臨した話は聞いていたけど……一体どんな人なのかしら?」
「話を聞く限り、”女神”として色々と逸脱しているというそうですからね……」
仲間達がエイドスの事について思い返している所を見守っていたプリネは不思議そうな表情をし、ツーヤは冷や汗をかいた。
「そう言えばロイド達と一緒にいたレンは会っているんじゃないの、”空の女神”と。」
「うふふ、勿論会って一緒に戦ったわよ♪性格はそうね……”子孫”をも遥かに超えた面白い性格よ♪」
「両親じゃなくてよりにもよって”子孫”の性格で、しかも”彼女”の性格をも遥かに超える性格だなんて……」
「まあ、”子孫”を考えたらある意味納得ですよね……」
エヴリーヌとレンの会話を聞き、エイドスの性格をある程度推測できたプリネは大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせ、ツーヤは苦笑していた。
「!―――雑談はそこまでにしておけ。次が来るぞ。」
新手の貴族連合軍を見たレーヴェは仲間達に警告した。すると新手の貴族連合軍が現れると共に貴族連合が運用している大型の軍用魔獣に加えて獅子のような姿の人形兵器が現れた!
「グルルル……!」
「!あの魔獣は……!」
「バリアハートの地下や双龍橋で戦った貴族連合の軍用魔獣……!」
見覚えのある軍用魔獣を見たユーシスは目を細め、マキアスは不安そうな表情をし
「―――――!」
「”獅子”の姿をした人形……!?」
「強襲用人形兵器―――”ライアットセイバー”か。」
獅子の人形兵器―――ライアットセイバーを見たガイウスは驚き、レーヴェは目を細めて呟いた。
「という事はやっぱり”結社”の人形兵器ね!」
「ちょっと~!君達が貴族連合と手を切ったのに、何で貴族連合に”結社”の人形兵器があるんだよ~!?」
レーヴェの言葉を聞いたサラ教官は厳しい表情で声をあげ、ミリアムは不満げな表情でクロチルダに尋ね
「貴女達も知っているでしょうけど、私達”結社”の貴族連合からの脱退はその場で決めた事だから貴族連合に提供した人形兵器を回収する暇は無かったのよ。」
クロチルダは疲れた表情で答えた。
「―――問題ない。今のお前達には私達―――”鉄機隊”、”執行者”の中でもトップクラスの実力を持つNo.2―――”剣帝”、そして”蛇の使徒”であるクロチルダ様がいる事に加えて”魔弓将”を始めとしたメンフィルの勇将たちもいる。」
「フフ、今こそ”鉄機隊”が全員揃った時の力を見せてあげるわ!」
「ちょっ!?私の台詞を勝手に取らないで下さい、エンネア!その台詞は”鉄機隊”の”筆頭隊士”である私の台詞ですわ!」
アイネスに続くように答えたエンネアの言葉を聞いたデュバリィは慌てた様子で指摘し、その様子を見守っていたリィン達は冷や汗をかいて脱力した。
「ねえレーヴェ。本当にあの人、”結社”に所属していた人なのよね……?」
「……ああ。”執行者”に劣らぬ使い手なのだが、あの騒がしい所が唯一の欠点だ。」
「何だか微妙にどこかの元秘書と似ている気がするのですが……」
冷や汗をかいたプリネに尋ねられたレーヴェは呆れた表情で答え、ツーヤは苦笑しながら呟いた。
「ったく、戦闘前に脱力させんじゃないわよ……―――来るわよ!」
そしてサラ教官の言葉を合図にリィン達は戦闘を再開した!
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