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世界をめぐる、銀白の翼

作者:BTOKIJIN
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第一章 WORLD LINK ~Grand Prologue~
  なのは ~それは怒りの叫びなの~


旅行から帰ってから、数日後
学校でのこと



「いい加減にしなさいよ!」

教室にアリサの声が響く

「さっきからボーッとして、上の空で!あたしたちといるのがそんなに退屈なの!?」

「あ・・・・」

それはなのはにかけられた言葉だった。
実際、なのははフェイトの事を考えており、実生活に身が入ってなく、アリサやすずかとの会話も聞き流してしまっていた。

「そんなにボーッとしたかったら、いくらでも一人でしてなさい!」

「アリサちゃん!」


教室を飛び出すアリサとそれを追うすずか。
なのははごめんね、と呟くが、その声は届かない。



-----------------------------------------------------


「アリサちゃん!」

すずかがアリサを追うと、アリサは階段で立っていた。

「なによ」

「なんで怒ってるのか、だいたい解るけど・・・あれは言い過ぎだよ」

「だってムカつくじゃない!悩んでるの見え見えなのに・・・なのに!何度聞いてもあたし達には何も言わない!」

「でも、なのはちゃんが言わないことなら、私たちは待つしか・・・」

「だからそれがムカつくのよ!何も出来ないかもしれないけど、少なくとも、一緒に悩んであげられるじゃない!」

「アリサちゃん・・・・」




「んあ?どうした?」


そこに蒔風が通り掛かる。
あれだけの声で話せば気になるものだ。

「あんた!」

「ひぇ?」

「あんた、なのはがなに悩んでんのか 知ってんの!?」

「あー」

「いや、あんたが来てからなのはがボーッとする時間は長くなってきた・・・あんたなの?あんたのせいなの!?」


アリサが蒔風の肩を掴み揺さぶる。
その瞳は涙が潤み、今にも零れてしまいそうだ。

(たしかに・・・なのはが悩んでるのはフェイトの事だな。オレが来たのが同時期だから、怪しまれんのは当然・・・か)

「なんとかいいなさいよ!」

「・・・オレが知ってんのはなのはが悩んでること。それと、それは簡単なことじゃないって事だ」

「・・・・あんた・・・・知ってんのね」

「なんとなくな。それでいいなら、話すよ?」

「聞かせてもらおうじゃないの」


三人が屋上に上がる。


「なのはの悩み・・・か。話す前に一つだけ約束しろ。こっちが答えられないと言ったらそれ以上の追求はしないでくれないか。なのはに聞くのもなしだ」

「・・・・・わかったわ」

「んふ・・・そうだな。なのはの悩みはな、ひょんなことから知り合った女の子の事なんだが・・・なんて言うかな・・・」

「いいなら言いなさいよ」

「アリサちゃん怖いわよ?(裏声)」

「(ガシッ)話しなさい」


「はい。・・・その女の子、もしかしたらな、話し合えばわかり合えるかもしれないんだが、なかなか心を開いてくれないんだと」

「何よそれ」

「なのは曰く、とても綺麗で、冷たい目をした女の子」

「・・・・」

「その子を・・・なんとかしてあげたいんだそうだ。でも、どうすればいいのか、わからないんだろーな」

「そんなこと・・・相談してくれれば・・・」

「出会い方が普通じゃなかったんだよ。人には言いにくい状況でな・・・」

「それは・・・」

「悪いが、それに関しては答えられない」

「・・・・わかった」

「だから、なのはを責めないでやってくれ。あいつ、今全力で考えてるんだ。あいつ一人でやらせてやってくれ」

「ほっとけって・・・言うの?」

「いや、アドバイスとかはしてやってくれ・・・にしても・・・」

「な、なによ・・・」

「お前、なのはのこと大好きなんだな」

「な・・・なななな!?うっさい、バカ!」

パーン、という音がした。
顔を真っ赤にして、屋上を飛び出すアリサ。

「面白いやっちゃなー」

「舜くん、ありがとう」

「知りたい、があいつの願いだったからな」

キリっ、とした顔で締めようとする蒔風。
だが頬に残った見事な紅葉が、なんだかすべてを台無しにしていた。


「・・・戻るか」

「うん!」



----------------------------------------------------

「こーのーバカなのは~~~~」

「ひぁ!ひゃめてアヒサひゃ~ん」

教室に戻ると、アリサがなのはのほっぺを引っ張ってグニグニしていた。


「悩ん、でんなら、いいな、さいよ!」

「ア、アリヒャちゃん?」

「舜からだいたい聞いたわ。だからよくわかんないけど、あたしはこれ以上聞かない。だけど、言わせてもらうわ!」

「え?」

「そもそも、あたしが遠慮するなんて、らしくなかったわ!!」

「ア・・アリサちゃ・・・」

「友達になっちゃいなさい!」

「え?」

「あたしが言いたいのは、それだけ!!だからもう、ウジウジすんな!!!」

「アリサちゃん・・・・」

「解決、かな?では・・・・」

蒔風がなのはに近づいていき、頭をポカンと叩いた。


「うにっ!な、なに?」

「友達に心配かけさせんなバカ。お前隠し事出来ないんだから、できるだけ頼れ」

「でも・・・」

「無理、か?あの子にも言ったが、それは無能の言葉だぞ?」

「!!」

「あの子に話してって言ったお前が話すことやめてどーすんのよ」

「舜・・・くん」

「オレが言いたいのはこれだけさ」


そういって蒔風は自分の席に座る。
すぐにチャイムがなって、授業が始まった。



そして放課後、なのはがアリサとすずかに話があると教室に残った。
蒔風は残らず、先に帰った。

(三人でじっくり話し合いなさい)



そしてなのはも帰宅きてきた。
こころなしか、その顔はスッキリとしていた。


「吹っ切れたな。話したん?」

「魔法の事とか、フェイトちゃんのことは上手く隠して、ね。でもそれよりもみんなでごめんなさい大会だったなぁ」

「お前、幸せもんだよ」

「うん!」


そうして二人と一匹はジュエルシード探索に街に出る。
しかし、簡単に見つかるものでもなく、あっという間に暗くなってしまう。


「タイムリミットかなぁ・・」

「大丈夫だよ。僕がもう少し残ってさがすから」

「待てユーノ。お前は街の危険を知らないのか?」

「え?」

「こんな街中をフェレットがチョロチョロしてたら簡単に捕まるぞ。最悪保健所行き。そうじゃなくても、野良猫、ネズミがお前に襲い掛かるぞ。どうした?そんなに震えるほど寒くはないはずだけど」

「そんな話されて震えずにいられるかっ!」

「大丈夫だよ。ユーノ君はただのフェレットじゃないし」

「でもそれらの処理しながらは探せないだろ」

「う・・・」

「あー・・・」

「だから今日は・・・」


その時


空気が変わった。
魔力が街を包み込む。


「これは!」

「なんだ?」

「なに?これ!」

「この辺りにあるジュエルシードを強制発動させる気だ!」

「こんな街中で!?人もいるのに!」

「無茶苦茶するなぁ・・・対策は?」

「広域結界を!間に合え!!」

ユーノが結界を展開し、関係者のみをその中に取り込む。


「レイジングハート、お願い!」

結界の発動と共に、レイジングハートを起動させ、バリアジャケットに変わるなのは。


「よっし・・・いくかぁ!」

「うん!」

「よし!」



そして街中の、光が空に伸びる場所に向かう。

「ジュエルシードが発動してるぞ!」

「なのは!あの子より先に封印して!」

「了解!」


なのはの封印魔法がジュエルシードに伸びる。
そしてそれが着弾すると同時に、黄色い魔力光を放つ封印魔法も着弾した。


「リリカル、マジカル!」

「ジュエルシード、シリアルXIX!」

二人が離れた距離で、同時に叫ぶ。


「「封、印!!」」


二人の砲撃がまた同時命中し、ジュエルシードはおとなしくなった。
静かに光るジュエルシードを眺めながら、その向こうにいるフェイトを思いながら、なのはは考える。

(アリサちゃんにも、すずかちゃんにも、思ったこと言えなくて、喧嘩になっちゃって・・・そういえば、二人と友達になったのも、喧嘩してからだったな・・・)



「なのは!早く確保を!」

ユーノがなのはに叫ぶが

「させるかい!」

アルフがなのはに飛び掛かる。
ユーノが防御魔法で防ぎ、アルフを弾く。


「白虎・・・自由にやれ。でも、あんま怪我させんなよ?」

「オッケー」

蒔風がユーノとアルフが向かった先に、白虎を投げる。




ユーノの防御魔法が解けると、そこにはフェイトが近くの宙に立っていた。


(目的が同じならぶつかり合うのは仕方ないかもしれない・・・だけど、知りたいんだ!)

「こないだは、自己紹介できななかったね。私、なのは!高町なのは!私立聖小大付属小学校三年生!」

「同じく!蒔風舜だ。世界最強さ!(キラッ☆)」


《scythe form》

しかし、関係ないとフェイトがなのはに刃を向ける。


「またやるのか・・・」

「舜君・・・私にやらせて」

「なのは?」

「知りたいんだ。私自身が。どうしてあの子があんな寂しい目をしてるのか」

「なら、存分にやれ」

「ありがとう」


そうしてなのはとフェイトの、三度目の戦いが始まる。



--------------------------------------------------------

「なんだいあんたは!!」

アルフが目の前の男に忌々しそうに叫ぶ。
その問いに男は陽気に答えた。

「ボク?ボクチンは白虎さ。フェレット君を助けるのっさ!!!」

ドウッ!!

白虎がどこからか釵を取り出し、アルフに切りかかる。
それをかろうじて牙と爪で弾くアルフ。

(このままじゃ押し負けるね・・・・)


そう考えた瞬間に、アルフは打って出た。
白虎の攻撃をすんでのところでかわし、その肩口に噛みつく。

『言ったろう?ガブッといくってさ!!』

噛みついて口がふさがってるために念話で交信する。が・・・


パシィン!!!

ユーノによるバインド魔法が、アルフの体を縛り上げた。





「な・・・バインド!?」

「ボクを忘れちゃ困るよ!!」

ユーノの束縛魔法がアルフの動きを止める。

「ふふん♪」

白虎が楽しそうに鼻歌を歌う。


「な・・・」

「いいね。もっと楽しく行こうよ!!ハッ!」

その瞬間に、白虎の体が聖獣体へと変わる。
一瞬で体長が五メートル近くまで大きくなり、アルフを吹き飛ばす。


「え!?なんだ!?これ!!」

「でか・・・すぎんでしょうよ!!」

「そーいわれてもー」

「白虎!!!」

「あ、舜ーーー」

「戻れ。あとはオレが」

「はいな」


蒔風がやってきて白虎を戻す。


「舜!!なのはは!?」

「フェイトと戦ってる。助けにはいけないな。なのはが決めたことだ」

「そう・・・・」

「だから俺たちはさ。外野を黙らせとこうか!!!」

「ああ!!」

「力を借りんぜ?」


パァン!!


蒔風の手に巨大な槌が握られる。

「はぁぁぁぁぁぁ!!!」

そして力を開放させる。
髪が白く変わる。


「なんだいそれは!?」

「他の世界の力さ」


ドウン!!


蒔風が大地を叩く。
あまりの振動にアルフは立てなくなり、思わず空中に逃げ出した。


「とったぁ!!!」

そこに蒔風が炎をまとい、槌を振り上げ、迫る!!

「モグラたたきの気分を味わいなぁ!!!」


ドブン!!




槌はアルフの頭上に迫っていた。

しかし、アルフの主はあのフェイトである。
そう簡単にはやられず、すんでのところでかわした。

しかしその風圧で、コンクリートの大地に叩きつけられる。


そこに二人も降り立ち、構えた。

場所はなのはたちの戦う空のすぐ近くだ。
いくつもの閃光と、いくつもの飛翔音、そしていくつもの言葉が交わされる。

二人の声が聞こえてくる。





「・・・・たしは!!・・・・のために・・・」

どうやらなのはは自分のジュエルシードをあるめる理由を話しているらしい。

自分の周りの人を守るために
そのために自分はジュエルシードを集めて、ユーノに返すんだ、と。


「これが!!私の理由!!!」

「・・・・私は・・・・・」


それを聞き、フェイトの口が開く。

しかし・・・



「フェイト!!言わなくていい!!


「!?」

「なに!?」

アルフが叫ぶ。もう、諦めたような声で。わかってくれる人なんか、いないと。まるで、フェイトではなく、世界に叫ぶように。



「優しくしてくれている人たちに囲まれて、ぬくぬくと暮らしてきたやつらなんかに、話すことなんかない!!!」


その発言に

「ざっけんじゃねぇぞ、おいテメェ!」


蒔風が吠える。
それはアルフの叫びよりも、獣に近かった。


「そうやってあいつを遠ざける気か?そうやってあいつを孤独に突き落とす気か!?てめぇ、主人を守る使い魔だとか言いながらよ、一番大事なもん守れてねぇじゃねぇのかよ!!」

「うるさいよ!!!あんたみたいにへらへらしてる奴に、帰る場所がつらい所のフェイトの気持ちがわかるわけない」

「アルフ!!!」

「帰るところだと・・・・オマエ・・・・・・」


ズォッ!!!!

空気がどす黒く変わる。
瞬間、蒔風はアルフの首筋を抑え、地面に押しつけていた。


「帰る場所だと!?そこがつらいだと!?だったらてめえがなんとかしてやれよ。使い魔だろうが!!!まだ何とかしようがあるじゃねぇか!!主人の笑顔も安穏とした居場所も守れネェクセに、調子乗ったこと言ってんじゃねぇぞ!!!!!」

「ガ・・・ぁ?」

「オレの帰る場所はな・・・オレの世界はな!!!もう崩壊しかけて帰ることもできねぇんだよ!!!それでぬくぬくとだと?貴様らの方が、よっぽどぬくぬくしてんだよ!!!」

「家に・・・帰るたびに・・・フェイトが、どうなってるか、知らないから!!だからそんなこと言えんだ!!」

そこで蒔風はアルフを離し、のどが張り裂けんばかりに叫ぶ。

「だったら言えよ!!お前はフェイトが大好きなんだろう!?命をかけて守りたいんだろ!?お前はきっといろいろやったんだろうな。でもだめだった。そこで諦めて、グダグダしてきたのはお前の責任だろうが!!!!」

「!!!!」

「フェイトのことを想うなら、時には主の命令にだって逆らえよ!!!あらゆる手段を使えよ!!!それが、命懸けってやつだろうがよ!!!」




そこで、ジュエルシードに異変が起きる。
いきなり力が噴出し、軽い暴走状態に入ったのだ。
二人同時の封印が、逆に堪えたらしい。

フェイトは咄嗟にジュエルシードに向かって飛ぶ。
それを追うなのは。

そして二人のデバイスはぶつかり合い、ジュエルシードを挟んでガギッ、と組み合う。
そして光の爆発が起きた。


爆発といっても衝撃のみで、なのはにもフェイト両者とも、吹き飛ばされたが怪我はない。
しかしこれでジュエルシードは完全な暴走状態に入った。




「フェイトォ!!!!」

アルフの叫びで、フェイトに注目がいく。

フェイトはジュエルシードに近づいて行っていた。
どうやら、力づくで抑え込んで封印するようだ。
バルディッシュはデバイスモードに戻されており、その手にはない。


「バカ野郎!!!」

蒔風が駆けだす。
すでにフェイトはジュエルシードをその手で包みこんでいる。


「止まれ・・・止まれ!!」


しかし、手の部分のバリアジャケットはすでに裂け、手が裂けるのは時間の問題だ。



「くっ・・・・」

「そのままでいろ」

「あなた!!!」

「オレがそいつに働き掛けて抑える。暴れないようにそのまま抑えろ」

「・・・・・(コクン)」

フェイトは頷いた。
こうするしか、今はない。

「歪みはあれど、願いをかなえるジュエルシード・・・だったら・・・・我が翼に共鳴」

蒔風がボソボソと呟く。
フェイトにはよく聞き取れなかった。

「我、銀白の翼・・・・オレの力に同調しろ!!ジュエルシード!!!!」

ゴォォォォォォォ!!!!!


光が一層強くなる。
しかしさっきのような衝撃はなく、むしろ温かいものだった。

その光の中で、ジュエルシードを抑え込みながら二人が話す。



「なぁ、お前のその背中の傷さ」

「!!」

今までフェイトのマントで、背中は隠れていた。
しかし、ジュエルシードの衝撃で、マントははじけ飛んでしまっていたのだ。

「家に帰るとつらい・・・か。その傷は戦闘のではないな。鞭の・・・しかも一方的な傷・・・・」

「関係、ないよ・・・」

「・・・そうだな・・・お前はオレのこと嫌いだもんな。これ以上は聞かんよ」

「うん・・・・」

「だけど・・・はいそうですかと切り捨てるほどオレはくだらない人間でもない」

「え?」

シュバン!!

蒔風が「山」でフェイトを切る。
しかし、そこに傷はできず、逆に背中の傷は消えてしまった。

「癒しの剣だ。気にするな」

「なん・・・で」

「ん?」

「なんで・・・助けるの?」

「うーーん。実を言うと、助ける必要はなかったかもしれないんだ」

「え?」

「オレはこの世界のイレギュラーだ。放っておいてもこの世界は順調に回る。つまり高みの見物しててもいいんだ。「奴」が来たら、戦えばいい。でも介入する。ま、あまり大きなことはしないけどね。なるべく元の形を崩さないようにな。だからお前からも無理にジュエルシードを取り上げもしない」

「(「奴」?よくわからない・・・そういえばこの人、結局どこの何者なんだろう・・・)だったら、本当に助けなくてもいいんじゃないの?」

「でもさ、目の前で嫌なことが起きたらオレは助けるって決めてんのさ。世界がどうとかよりも、な」

「・・・・・」

「だから助けた。簡単に言っちまえば、助けたいから助けたんだ、だな」

「そんな理由で?」

「人の行動原理は、驚くほど簡単なんだぜ?さ、終わるぞ」

「え?う、うん」

「願いの宝石、ジュエルシード、銀白の翼が命じる・・・・封印」


その瞬間、フェイトには

蒔風の背に翼があるように見えた。





------------------------------------------------------------


光が収まり、フェイトの手にはジュエルシードが握られていた。
終わってみると、拍子抜けするほど何もなかったかのように感じられる。


「ほら、持って帰んな」

「・・・いい・・・の?」

「言ったろ。無理に取りゃせんって。それとも、いらないのか?」

「・・・・ありがとう。いくよ、アルフ」

「フェイト!!・・・待ってよフェイト~~・・・・・」

フェイトが去り、アルフが追う。
その場には、やりきった一人の少年と、やりきれない一人の少女とが残され


その姿を、一匹のフェレットが見ていた。





to be continued

 
 

 
後書き
・還る場所
蒔風のいた世界「the days」は半壊状態です。
「奴」の襲撃から、回復はしていません。ただし再生には向っているので、いずれ安定するでしょう。

とはいえ、そんなところに翼人といった高エネルギー体が飛び込んでいってはその衝撃で砕けてしまいます。
つまり、蒔風は世界が再生するまで家なき子、ならぬ世界なき子、というわけなのです。

そこをいじられたとすれば、相手にそんな気がないのは解っていても叫びます。
存外、メンタル脆いんです、彼。狂気も孕んでるし、ホント厄介ですね。


てなわけで

アリス
「次回、管理局、介入」


ではまた次回










やばいネタ切れたーーーー!? 
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